#テクノロジー
HWエレクトロとメディロム・マザーラボが協業(photo=HWエレクトロ)
TEXT:福田 雅敏、ABT werke
運転者の体調急変時に自動運転……HWエレクトロとメディロムが緊急停車システムを共同開発[2023.08.25]

マザーラボのウェアラブル端末でドライバーの体調を常時モニタリング 運行管理側もバイタルデータをリアルタイムに把握可能 【THE 視点】HW エレクトロは8月17日、メディロム・マザーラボ(ヘルステック事業のメディロムの子会社)と事業提携を発表した。ドライバーの体調急変時の緊急自動運転(半自動運転)システムの共同開発を行なう。 HWエレクトロの独自のコネクテッドサービス「HWエレクトロ・プラットフォーム・サービス」と、マザーラボが開発する充電不要のスマートトラッカー「マザー・ブレスレット」が取得するバイタルデータを連携させることで、運転者のバイタルデータに異変を検知した際に自動運転に切り替え、周囲の車両にアラートを発信しながら路肩に自動停車するシステムを目指す。 運転者のバイタルデータを自動で取得する「マザー・ゲートウェイ」を「エレモ」シリーズに搭載し、運転者の走行中のバイタルデータが可視化できる状態も同時に構築する。バイタルデータを「HWエレクトロ・プラット・フォーム」上で表示することで、事業者・運行管理側もリアルタイムで運転者の健康状態を確認できるようになる。 昨今、ドライバーの高齢化に加えて人員不足による業務過多によって引き起こされる睡眠不足・健康上の理由による事故が問題視されており、データを元にした半自動運転のシステム共同開発の実施を通じ、交通事故抑制等の社会問題解決にも貢献していくという。 HWエレクトロのモデルは完全EVなので、電気回路を元にする自動運転システムとの相性は良い。車両に大きな改造を施さずに済むので、緊急自動運転システムの搭載も、内燃エンジン車に比べて容易にできるものと推測する。 Apple Watchなどもそうだが、時計を兼ねた小型デバイスの進化はものすごく、装着するだけで活動量の計測が自動で行われる。心電図の計測も可能になり、波形の異常を感知した際には自動で通報もしてくれる。 ユーザー側からすれば、普段の時計を装着していることと変わらないので、特殊な機器を体につけているとは感じない。マザーラボのデバイスも同様ではないだろうか。今回の発表・開発はCASE時代だからこそ可能なものだろう。 今回の取り組みは、ぜひ他の電動モビリティメーカーも見習ってほしい。例えばバスである。 現在、バスにはドライバーの体調変化が起きた緊急時に、「車両がドライバーに警告を発し、それでもドライバーに反応がなければ自動停車する機能」と、「乗客が異常を感じた際に操作する緊急停止ボタン」が装備されている。しかし、いずれも人間の操作を待つものなので、切羽詰まった緊急時の対応は遅くなる。ハンドル支援機能もないため、ガードレールなどへの接触も避けられないだろう。 しかしこのシステムであれば、二次的な接触事故も減らせるのではないだろうか。大勢の命を預かる車両にこそ、このシステムは欲しいものだ。 ともあれ、既存のプレイヤー同士がそれぞれの強みを生かして安心安全な技術が生まれるのは大変良い取り組みである。 (福田 雅敏-EV開発エンジニア、THE EV TIMES エグゼクティブ・アドバイザー) ★★ボルボ、EVの小型SUV「EX30」を日本にて発表……300台限定のサブスクリプション車を導入[詳細はこちら<click>] ★★ボルボ、EVの新型MPV「EM90」を11月12日ワールドプレミア……第1弾のティザーを公開、7人乗りのミニバンか ★★ステランティス、アメリカ全土のディーラーにEV用充電器を設置……電装企業のAGIと契約、2,600ヵ所以上に導入 ★ジャガー・ランドローバー、イングランドのウェスト・ミドランズにて300人を新規雇用……EVのテストとメンテナンスのためのエンジニアを確保 ★ジャガー・ランドローバー、EVのバッテリーを活用した蓄電システムを開発……「I-ペイス」のバッテリーを活用、太陽光発電と風力発電に活用 ★空飛ぶクルマのASKA、空陸両用EV「A5」の実機を「モントレー・カー・ウィーク」に出展……公道を実装するデモも実施[詳細はこちら<click>] ★モーションとプラゴ、EV導入・運用プランニングサービスを開始……複数のEVを運用する地自体・事業者向けに ★ハウスプロデュース、事業者向けソーラーカーポートの設置相談受付を開始……EV用充電器との接続も可能 ★折りたたみ型EVバイクのシェアロ、宮崎市の大型リゾート施設「フェニックス・シーガイア・リゾート」にレンタルステーションを設置……宿泊施設内に2ヵ所、計26台を導入 ★ドイツの電動モーター企業ディープドライブ、「ダブルローター・ラジアルフロー・セントラルモーター」を開発……軸を本体中央に通し直接駆動する小型・パワフルなユニット ★川崎市、電気の地産地消・余剰電力の活用を目指した企業「川崎未来エナジー株式会社」を設立……東急/東急パワーサプライ/NTTアノードエナジー/川崎信用金庫/セレサ川崎農業協同組合/きらぼし銀行/横浜銀行と共同設立、川崎市が51%の出資 ▶︎リコール◀︎「BYDアット3」、事故自動緊急通報装置に不具合……装置起動時に車両データが送信されない デイリーEVヘッドライン[2023.08.25]

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「Ene-1 Suzuka Challenge」に出場した「ミツバイク」(photo=ミツバ)
TEXT:福田 雅敏、ABT werke
単三充電池40本のサバイバル……ミツバ、鈴鹿のエコレースで自社開発のEVバイクが9連覇[2023.08.17]

パナソニックの充電池「エネループ」40本分で鈴鹿東コースを8周 残電力をいかにマネジメントするかがEVレースのキモ 【THE 視点】ミツバは8月4日、「鈴鹿サーキット」<三重県鈴鹿市>にて7月30日に行なわれた手作りEVのエコレース「Ene-1 Suzuka Challenge」の「KV-Moto」部門(主催:ホンダモビリティランド)において、自社製の電動駆動システムを搭載したEVバイク「ミツバイク」が優勝を飾り、大会9連覇を達成したと発表した。 本レースは、パナソニックの単三充電池「エネループ」40本をエネルギー源とし、手作りのEVを使用してサーキットを走行する。2013年から開催されているレースで、今年は40台が参加した。 コースは鈴鹿サーキットの東コース(2.243km)を逆回りで走行。1台ずつ出走して1周のタイムアタックを行う「1 LAP」と、そのタイム順で決めたグリッドから一斉にスタートし、30分間走行する「30minトライアル」の2つの競技の合計ポイントで勝敗を決める。 クラスは、最低重量が15kgに制限されている「Div+」と「DivNEXT」、最低重量の定めがない「Div1」に分かれ、さらに一般、大学・高専・専門学校・高等学校・中学校の各部門に分かれる。 今回のレースでは、ミツバは「1 LAP」では2位だったが、「30minトライアル」でコース8周(走行距離18km)を完走し高ポイントを獲得した結果、総合優勝を飾った。高効率のモーターとエネルギーマネージメントが勝敗の決め手となったという。 「Ene-1」レースは、筆者がJAFの委員時代に開催されていたFIAのソーラーカーレースに併催されていたこともあり、見学したことがある。マシンはほとんど音を立てずに、選手が前傾姿勢で疾走していく姿が印象に残っている。 高レベルのモーター効率とエネルギーマネージメントが勝敗の決め手というが、マシンをどう省エネルギーで走らせるか、どのようなライン取りを行うかといった戦略も必要なはず。チームとライダーのスキルの差も結果に大きく働いていることは間違いない。 「フォーミュラE」もそうなのだが、飛ばしたもの勝ちではなく、チェッカーまでにバッテリーの残量をいかに制するかというサバイバルレースの側面もあるのが、EVレースの特徴である。 ちなみに「Ene-1」は、4輪クラスの「KV-40」も開催されており、次回は2023年10月15日(日)に「モビリティリゾートもてぎ」<栃木県茂木町>の予定だ。 余談だが、鈴鹿サーキットには、「ene-1(エネワン)」という一般者向けのアトラクションがある。一定のエネルギーで「走行距離」を競うものだ。エネルギーがなくなってしまえばゴール手前で終了。操作パネルにあるエコメーターを見ながらアクセルを調節し、400m先のゴールを目指すという内容となっている。“残電力サバイバル”の緊張感を味わえるアトラクションである。 (福田 雅敏-EV開発エンジニア、THE EV TIMES エグゼクティブ・アドバイザー) ★★中国の吉利汽車(ジーリー)、新型EV「JI YUE 01」を発表……クーペタイプのSUV、充電網を独自に構築 ★★グリーンコープ生活協同組合ふくおか、配送車にEVトラック「日野デュトロ Z EV」を13台新規導入……約500台ある配送車の全EV化を加速 ★★トムス、お台場にEVカート用のサーキットを開業……EVカートやe-モータースポーツを体験できる「シティサーキット東京ベイ」<東京都江東区>を10月下旬にオープン ★ボルボ・トラックス、マレーシアにてEVトラックの販売を開始……現地の物流企業が「FMエレクトリック」2台を初購入 ★プラゴ、スマホ充電レンタルサービス「シェアスポット」を運営するインフォリッチと協業……「ShareSPOT」と「Myプラゴ」をそれぞれのサービスのコンテンツに組み込む ★エネチェンジ、「竜宮城スパホテル三日月 富士見亭」<千葉県木更津市>にEV用充電器を導入……「ホテル三日月本社」と合わせて6kWタイプの普通充電器を11基 デイリーEVヘッドライン[2023.08.17]

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電動モビリティシステム専門職大学(photo=福田雅敏)
TEXT:福田 雅敏
リチウムイオン・バッテリーの製造研究施設も完備……世界初のEV専門職大学の本気度

後編はキャンパス内の施設を紹介 2023年4月、「学校法人赤門学院 電動モビリティシステム専門職大学(電動モビリティ大学)」<山形県飯豊町>がオープンした。文部科学省より認可を得た「専門職大学」であり、世界初の「電気自動車」と「自動運転」に特化した教育機関である。 「前編」では、本校の教育内容などを紹介した。後編では、キャンパスには一体どのような設備があるのか、施設面を紹介したい。 キャンパスは大きく4つの施設で構成 キャンパスには、「教育棟」「研修棟」「実習棟」「テストコース」が設けられている。 「教育棟」は、地元の木材を使用して建てられた温かみのある建物となっている。まるでロッヂの中にいるようで、くつろげる雰囲気がある。 この中には、教室・学生ラウンジ・ものづくり室・図書館等が設けられている。さらに、日本EVクラブ製作のEVレーシングカー「電友一号」や、細かく分解された「テスラ・モデル3」、一人乗りのパーソナルコミューター「プラチナカー」などが展示されている。特に「テスラ・モデル3」の解体標本は、それだけでも見ごたえ十分だ。  最新のCADも用意するが職人技を鍛える昔ながらの工作機械も完備 教室の中では、学生がCAD(キャド:設計ソフト)の学習をしていた。ここには、自動車業界御用達のハイエンドソフト「CATIA V5(バージョン5)」が18端末分用意されている。また、プログラミングのプラットフォーム「MATLAB(マトラボ)」を使用している学生も見られた。 この教室の隣には「ものづくり室」がある。旋盤・ボール盤・フライス盤・溶接機の工作機械に加えて、それらに使用する工具一式が揃っている。この時代にアナログな機械のように思えるが、やはり自分の手で品物を考え・作り・仕上げるというのは、ものづくりの基本中の基本である。 工業品を製作してみるとわかるのだが、仕上げた面の荒さや、ノギスで測った際の0.0数mmの誤差などは現品を確認しなければ分からない。金属やプラスチックは“ナマモノ”なのだ。 このあたりの“職人のカン”は、アナログな手法でなければ鍛えられない。メタバースなどでのシミュレーションは無理である。ちなみに教室内にあった溶接機の隣には、アルミ板を溶接したものが置かれていたが、熱で反りまくっていた。この失敗の経験が必要なのだ。 今年入学の生徒にはまだアルミ溶接は難しいだろうが、実習を通して技術と勘をがっちりと鍛えてほしい。もちろん旋盤やボール盤も同じである。 教育機関では日本唯一と見られるバッテリーの製造設備 「教育棟」の向かい側に「研究実習棟」がある。ここでの注目設備は、リチウムイオン・バッテリーの製造設備である。正極・負極材に用いる素材の“粉”を調合し、ラミネートセルまで作れるのだ。 さらには充放電などの試験・評価設備も整っている。バッテリーに関する設備をここまで整えている教育機関は、日本でもここだけのようである。

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電動モビリティシステム専門職大学(photo=福田雅敏)
TEXT:福田 雅敏
日本初のEV専門大学がオープン……日本の自動車業界に風穴を開けるエンジニアを養成できるか

世界初のEV専門教育機関が山形に 2023年4月、「学校法人赤門学院 電動モビリティシステム専門職大学(電動モビリティ大学)」<山形県飯豊町>がオープンした。文部科学省より認可を得た「専門職大学」であり、世界初の「電気自動車」と「自動運転」に特化した教育機関である。 EVに対する教育を自動車教育の中の「一つの単元」ではなく、専門校としたのは画期的である。7月に実際に大学を視察できたのでレポートをする。 初代学長は八輪のスーパーEV「エリーカ」生みの親の清水 浩氏 「電動モビリティ大学」の母体は、宮城県仙台市の「専門学校 赤門学院」。「赤門自動車整備大学校」を運営しているノウハウのある学校法人だ。「電動モビリティ大学」はその姉妹校的な存在と言えようか。 学長は慶應大学の名誉教授である清水 浩氏。インホイール・モーター式EV開発の第一人者であり、筆者も開発に参画した慶應大学制作の八輪スーパーEV「エリーカ」の生みの親である。 大学は、2022年8月末に認可が下りた生まれたてである。実は認可が降りるまで“2浪”し、3度目にてようやくの認可となったようだ。学生の募集を開始したのは、22年の9月と中途半端な時期となったが、その背景に認可の問題があった。 学生の定員は1学年40名で、4学年合わせて160名。教育陣は、専任教員23名に講師20名という構成にてEVの各教育を行う。 キャンパスは、「教育棟」「研究棟」「実習棟」「テストコース」を一つの敷地内に設置している。

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マレリ iTMM(photo=マレリ)
TEXT:福田 雅敏、ABT werke
目立たない部品が航続距離を20%も改善……マレリ、新型の統合熱管理モジュールを開発[2023.08.09]

駆動系・電装系・冷暖房系の熱管理を統合制御しシステムも単純化 EVの熱管理はユーザーの“お財布”に直結する重要問題 【THE 視点】マレリは、EV用の新しい統合熱管理モジュール 「iTMM」を発表した。車両のさまざまな熱回路を1つのコンポーネントに効率的に組み合わせることで、より効率的な熱管理システムを形成。EVの航続距離の延伸や安全性などを向上させる。 内燃エンジンのないEVであるが、熱は発生している。電気モーターはもちろん、バッテリーに高負荷をかければ高温状態になる。スマートフォンを酷使した場合の発熱と同様だ。ただ、この熱を管理できれば、パワートレインの冷却や、室内の冷暖房などの効率化ができ、無駄な消費電力を抑えられる。 通常のEVは熱交換器を複数備えた上で、それぞれが単独で役割を果たしている。これらを統合するのが「iTMM」で、冷却水循環装置(チラー)や水冷コンデンサなどの配置を最適化しモジュール化した。最大6チャンネルを組み合わせて管理することができ、パワートレイン・充放電・室内の複雑な熱管理システムを単純化できる。 統合熱管理システムの採用でユーザーが最も恩恵を受けるのは暖房の使用時である。低温状態を含めた厳しい環境での熱管理の効率が上がるため、冬季のヒートポンプシステムと組み合わせた場合、走行距離を最大20%改善することができるという。 このような熱管理システムを組んだEVとして知られるのが「テスラ・モデルY」や「BYD SEAL」が挙げられる。テスラはこのような熱管理モジュールを「オクトバルブ」と呼称し、「モデルY」の重要部品と位置付けている。 熱を最適に管理することで、空調使用時の走行距離への影響を減らし、急速充電性能の向上・バッテリー寿命の延伸・軽量化・コストダウンができるようになる。これらは全て、ユーザーのお財布に影響する問題だ。 統合熱管理モジュールの開発競争は熾烈になっている。EVの性能向上・走行距離の延伸は、モーター・バッテリーの開発だけではなく、統合熱管理モジュールのような目立たない部品やソフトウエアなど全てが揃って成し遂げられるのだ。 (福田雅敏-EV開発エンジニア、THE EV TIMES エグゼクティブ・アドバイザー) ★★BMW、新型「5シリーズ」のEV「i5」に中国専用車を設定……グリルなどのメッキにゴールドを採用しゴージャス感を演出 ★★ホンダ傘下のホンダトレーディング、リチウムイオン・バッテリーのリサイクル事業を推進……エマルションフローテクノロジーズ/リーテックと協業、全固体電池への対応も検討 ★GM傘下の商用EVブランド「ブライトドロップ」、EVバン「Zevo 400」と「Zevo 600」をメキシコで発売……アメリカ・カナダに続いて3カ国目の導入 ★フォーミュラE、ニック・キャシディが来季はジャガーTCSに移籍……ミッチ・エヴァンスとのコンビに ★プラゴ、EV充電ビジネスへの参入をしやすくするクラウドソリューション「PLUGO OPEN CHARGE LAB」を提供開始……会員登録やカード発行なしに充電課金ができる仕組みなどを提供 ★アークエルテクノロジーズ、「AAKEL eFleet ver.1.1 」をリリース……EV毎の充電料金を計算しサービス事業者に情報提供、企業の福利厚生で補助金を算出する場合などに有利 ★パワーエックス、再生可能エネルギー開発企業「オリンピア」から蓄電池を受注……系統用として6台、最大容量は2.7MWh/台 デイリーEVヘッドライン[2023.08.09]

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TEXT:TET 編集部
ポルシェ、オープンスポーツのコンセプトEV、ビジョン357スピードスターを発表。356にオマージュ

独ポルシェは7月13日、イギリスで開催されたグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードにおいて、新しい電動スポーツカーのコンセプトモデル「ビジョン357スピードスター」をお披露目した。 ビジョン357クーペに対してパワートレーンをEV化 今回ポルシェが製作したビジョン357スピードスターは、その名が示すとおり、今年1月に公開されたコンセプトカー「ビジョン357」(クーペ)のオープントップバージョンだ。ビジョン357はポルシェ初のスポーツカーとして1948年に登場した「356」にオマージュを捧げる2ドアクーペコンセプトで、現行ポルシェの中でも特別スパルタンな「718ケイマンGT4 RS」をベースとしていた。 ポルシェでは、ビジョン357をオープントップ化するあたり、パワートレーンも大胆に換装。ミッドシップレイアウトされた500psを発生する4.0リッター直6ガソリンエンジンは、モーターとバッテリーに置き換えられ、ビジョン357スピードスターは完全なバッテリー電気自動車(BEV)となっている。 詳しいスペックは公開されていないが、モーターとバッテリーのテクノロジーは2021年に公開された電動レーシングカーコンセプト「ミッションR」に、シャシーは「718 GT4クラブスポーツ」に、それぞれ由来するという。参考までミッションRはツインモーターで全輪を駆動し、そのパワーは最大で1,088psに達するモンスターマシンだったから、ビジョン357スピードスターもほぼ同等のスペックを備えている可能性がある。 そして、ポルシェ伝統のスピードスタースタイルを採用したことも、このコンセプトカーの大きなトピック。というのも、低いウインドウシールドに簡素な幌を持つスピードスターは、ポルシェの元祖たる356にも設定されたスポーツカーならではのボディスタイルで、ブランドのルーツを表現するビジョン357としてこれほどふさわしいバリエーションはないからだ。 >>>次ページ ケイマン/ボクスターのEV版を示唆か

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EV船「あすか」(photo=旭タンカー)
TEXT:福田 雅敏、ABT werke
カーボンニュートラル燃料の輸送にエコなEV船……三菱重工、新型EV輸送船「あすか」を竣工[2023.07.12]

カーボンフリー燃料の輸送をエコに実施してこそCO2削減に効果 見た目からはわからぬ最新鋭のハイ・テクノロジーを搭載 【THE 視点】三菱重工は7月7日、新型のEV輸送船「あすか」が竣工したと発表した。三菱重工グループの三菱造船およびe5ラボが普及を目指す「内航標準ハイブリッドEV船」のデザインを採用した総トン数499トンのバイオマス燃料輸送船で、建造造船所の本田重工業から旭タンカーに引き渡された。 「あすか」のパワーユニットは、スクリューを回すための機構は完全電動で、電力供給用のバッテリーと発電機・制御ソフトをモジュール化して搭載している。 また、三菱造船が開発し、Marindowsを通じて内航海運への普及を目指すポータブル運航支援システム「ナビコ」も搭載。今後パイロット試験を経て2024年春からの販売を計画しているという。 見た目からは分かりづらいが、三菱造船製の高性能ツインスケグ船型を採用し、推進馬力を従来船より20%以上削減した。これによりCO2の削減に貢献でき、荷役・離着桟・入出港など港湾でのゼロエミッション・オペレーションを実現する。 また、騒音・振動の低減による船内快適性向上、高度な知識と経験を要するディーゼルエンジンの整備作業の削減、操船性向上による離着桟オペレーションの負荷低減などのメリットもあり、総じて船員の作業負荷を低減できる。 駆動するモーターは最高出力360kW(490ps)のものが2基搭載され、最高出力500kW(680ps)の発電機が2基、バッテリーは最大容量221kWhの仕様が2基で合計の容量は442kWhとなる。40kWhのバッテリーを積むEVに換算すると11台分の容量になり、ハイブリッド車の場合は40〜50台分に相当する。EVとは比べ物にならないほどの大容量である。 「あすか」のパワートレインは、自動車で言うシリーズ・ハイブリッド方式に相当する。外観からは気付かないが、CASE(コネクティッド・自動化・シェアリング・電動化)に近い技術が用いられており、公開された資料によれば、「ナビコ」とは映画で見るような巨大なパネルを備えたようなものではなく、小型のタブレット端末にて操作するようだ。電動化に関連する産業構造改革は船舶業界でも起きている。 船舶においてもCO2削減は待ったなしの状態で、EVではないが推進力に風を用いる「帆船」を現代版としてアレンジした推進技術も開発されている。 「あすか」の用途はバイオマス燃料の輸送というが、その輸送に化石燃料を使用しているようでは無意味。運ぶ船も含めてカーボンフリー化して初めてエコと言えるだろう。この問題は自動車用の水素燃料の輸送にも当てはめることができる。 このような取り組みは、乗り物業界全体に増えていくだろう。 (福田雅敏-EV開発エンジニア、THE EV TIMES エグゼクティブ・アドバイザー) ★★カワサキ、新型EVバイクを「JAIA輸入車普及イベント in 神戸」<神戸市旧居留地/7月14日(金)・15日(土)>にて公開……「ニンジャ」と「Z」ベースのプロトタイプEVバイクに加えて、自転車型の「ノスリス」3台を出展 ★★ヤマダデンキ、EV向けの充電器「ACスマートチャージャー」を全国の店舗にて発売……最高出力6kWでの充電が可能な壁掛けタイプ ★★ZF、商用EV向けのモーター一体型駆動装置(イー・アクスル)「AxTrax」を欧州で発表……ラストワンマイルの小型EVから大型のトラクター・ヘッドまで幅広く対応 ★ボッシュ、欧州のトラックメーカーのイヴェコに燃料電池を供給……イヴェコ製のFCEVトラックが2023年内にデビュー、水素供給インフラの開発も推進 ★ボッシュ、ドイツ・シュトゥットガルトのフォイエルバッハ工場にて水素燃料電池を大規模生産……既存のトラックのエンジンスペースに収まるサイズ ★京急電鉄、三崎口駅前<神奈川県三浦市>に小型EVと電動キックボードのレンタルステーションを開設……小型EVは15分220円、電動キックボードは初乗り15分250円から利用可能、「ハローモビリティ」のアプリより予約 ★野村不動産、今後開発の分譲マンション「プラウドシリーズ」全物件にて全駐車区画の原則3割にEV用充電設備を導入……「プラウド青葉台」<神奈川県横浜市>では機械式駐車場の7割超えに導入予定 ★ヤマダホールディングス、プラゴと協業のEV充電インフラ事業を自社のエコ施策「ヤマダ・グリーン」に認定……7月4日より予約制のEV充電サービスを開始、買い物中にEVを継ぎ足し充電 デイリーEVヘッドライン[2023.07.12]

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「コーガ」のプロジェクトに関わる企業(photo=工学院大学)
TEXT:福田 雅敏、ABT werke
ハイドロニューマチック・サスをソーラーカーが搭載、工学院大学が世界大会に挑むマシンを発表[2023.07.11]

数々の新技術を大学生が開発し新型ソーラーカーを製作 非電動のハイドロニューマチック・サスペンションはドライバーの負担も軽減するか 【THE 視点】工学院大学および工学院大学ソーラーチームは7月5日、「2023ブリヂストンワールドソーラーチャレンジ(BWSC)」<オーストラリア/10月開催>に出場するニューマシン「Koga(コーガ)」を初公開した。レースにおける空力性能の向上が図られ、搭乗者空間の拡充と低重心化を実現する新技術を搭載しているという。 工学院大学ソーラーチームは、30社を超える企業との産学連携プロジェクトとして、研究開発からレースへの参戦までを一貫して行うことで、クリーンエネルギー分野の技術革新・社会実装に取り組んでいる。 「BWSC」への参戦は今回で5度目。レースは、オーストラリア大陸を北から南へ約3,000kmの道のりを約5日間で縦断する過酷な内容。チームは、2019年の大会にて技術賞「テクニカルイノベーションアワード」(1チームのみに与えられる)を受賞しているが、前回大会を超える技術力で世界の頂点を目指すという。 「コーガ」には以下の新技術が搭載されている。 ・グランド・フレーム・サスペンション(GSF)……前輪に採用、内部フレームを必要とせずシャシー側からの支えでも操舵可能 ・リバース・タイヤ・ウォール(RTW)……後輪に採用、ボディ側面にタイヤを直接組み付けボディを支える ・ボディ直付けのホイール……「GSF」と「RTW」により実現、タイヤを支えるフレームが不要となり、狭いボディにサスペンションを格納可能。空力性能の向上と搭乗者空間の拡充・低重心化による操安性能向上の効果 ・改良型ハイドロニューマチック・サスペンション+非線形ばね……電気エネルギーを使用せずに車体のピッチ方向の姿勢を自動調整し空力が最も高い状態を維持(※テクニカルイノベーションアワード受賞の技術) 油圧と空気圧を組み合わせた「ハイドロニューマチック・サスペンション」というとシトロエンを思い浮かべるが、大学生制作のソーラーカーに採用されているのには驚いた。今回は改良型ということで、乗り心地も改善したのではないだろうか。5日間で3,000kmを走る長丁場のレースでは、ドライバーの身体への負担は相当なはずだ。疲労の軽減効果があればと願う。 また、この「BWSC」には筆者の知人がいる東海大学も参戦すると聞いている。日本の大学同士の争いも見ものだが、ブリヂストンがスポンサーの大会だけに、日本勢は是非とも上位入賞を獲得してほしい。 (福田雅敏-EV開発エンジニア、THE EV TIMES エグゼクティブ・アドバイザー) ★★メルセデス・ベンツ、ヨーロッパにて「自動車線変更機能」を導入……EVの「EQ」シリーズにも搭載、遅い車を自動で追い越し ★★ダイムラーバス、オランダ・ハーグの交通企業HTMとEVバス「メルセデス・ベンツ eシターロ」の導入を契約……2024年までに95台を納入、電動化のためのインフラの構築も ★ユビ電、EV用充電器向けのスマート分電盤「ウィーチャージ・ハブ」をアップデート……最高出力6kW〜10kWまで対応、集合住宅への導入コストも低減 ★テラモーターズ、コインパーキングへのEV用充電器の導入をサポート……補助金なしでもハードとランニングコストが無料のプランを開始 ★テラモーターズ、千葉県酒々井町にEV用充電器を設置……町役場など計4ヵ所の公共施設に ★横浜市・みなとみらい21地区での自動運転バスに関連する公募が開始……マクニカと連携し地区の価値を向上させる移動ソリューションの開発が目標、7月10日(月)〜8月09日(水)まで募集 ★東ソーと日本カーリット、グリーン水素製造用の新規触媒の研究開発がNEDOの委託事業に採択……触媒に用いる希少金属「イリジウム」に代わる「イリジウム含有マンガン酸化物」の製造方法や運転方法などを探る デイリーEVヘッドライン[2023.07.11]

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FC用電動ターボコンプレッサ(photo=IHI)
TEXT:福田 雅敏、ABT werke
過給音が燃料電池(FC)から聞こえる理由とは⁉︎……IHIがFC向けの電動ターボを開発[2023.06.28]

空気が薄い高高度でもFCの化学反応を安定化させ機内の圧縮空気での稼働も可能 トラックなどパワーの必要な大型FCEVへの転用も期待 【THE 視点】IHIは6月16日、燃料電池(FC)向けの電動ターボコンプレッサーを開発したと発表した。 航空機への搭載を想定したもので、燃料電池本体に圧縮空気を供給し、水素と酸素の反応を促進させるもの。空気の薄い上空でも大量の空気をFCに供給し発電を促進させ、安定した飛行が可能となる。 空気浮上式ガス軸受電動モーターを搭載したことで、世界最高レベルとなる出力(従来比3.5倍)を発揮するという。また、燃料電池から排出される水蒸気を動力としても活用が可能。これにより、100kW(136ps)の出力が得られるとのこと。飛行中の薄い外気を圧縮して客室空調へ供給しつつ、客室の圧縮空気を逃がすエネルギーを動力源とすることも期待できる。 IHIは、「小型旅客機用の水素燃料電池推進システム」「機内使用電力用の燃料電池発電システム(ガスタービン発電機の代替として脱炭素化に寄与)」「現在運航している民間航空機の後継機となる中型旅客機の空調の省エネ化などの実現」に活用できるとしている。 なお本開発は、IHIが国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託業務「次世代電動推進システム研究開発 電動ハイブリッドシステム」において実施したものである。IHIは、2030年の実用化を目指すという。 今回の製品は航空機への搭載を前提としたものだが、実はIHIは、既に燃料電池車(FCEV)の「メルセデス・ベンツ GLC F-CELL」に電動ターボを搭載している。こちらも、FCスタックに送る圧縮空気用に排出される空気でタービンを回すので、今回発表されたものと同じ構造を持つと推測できる。 このターボを使えば、アメリカのパイクスピークなど4,000mを超える高地にFCEVで上れる。また、排出空気を再利用できる点においては、モーターユニットの小型化と高回転・高出力化が期待できる。それは、取り付けのためのスペース確保が容易になるということだ。 このターボはFCEVトラックにも有用であろう。積載状況や配送ルートによっては大パワーを必要とするため、このターボがあれば急坂なども登りやすくなる。より効率的かつ柔軟なルートの選択につながると考えられる。 FCターボは、航空機だけではなく自動車の分野でも有用であるはずだ。 (福田雅敏-EV開発エンジニア、THE EV TIMES エグゼクティブ・アドバイザー) ★★名鉄協商とドコモ、カーシェアにEVを共同で導入……ドコモの「dカーシェア」で利用可能な名鉄協商の「カリテコ」にEVを順次導入、名古屋市中村区内の名鉄協商パーキング2ヵ所に「日産サクラ」を各1台ずつ6月28日(水)より利用開始 ★★エネチェンジ、決済向けアプリ「EV充電エネチェンジ」と充電スポット検索アプリ「EVsmart」を統合……統合版の新アプリ「EV充電エネチェンジ」が6月28日(水)から開始[詳細はこちら<click>] ★★国土交通省・経済産業省・環境省、「令和5年度商用車の電動化促進事業」の公募を合同で開始……EVトラックやタクシーの導入費を集中的に支援、2023年6月27日(火)〜2024年1月31日(水)まで募集 ★★DHLジャパン、配送用にEVトラック19台を追加で導入……「日野デュトロ」18台に加えて、「三菱ふそう eキャンター」を1台 ★ポールスター、SUVの「ポールスター2」を改良……新型のモーターやバッテリーを採用、シングルモーターの長距離モデルは654km(WLTP値)の航続距離に ★経済産業省、「第1回 充電インフラ整備促進に関する検討会」を開催(終了)……エネチェンジ/テラモーターズ/eモビリティ・パワーなどが出席、事務局提示のロードマップについて参加団体から意見を聴取 ★シナネンホールディングス、EVワイヤレス充電の「ワイトリシティ」(アメリカ)と協力……ワイヤレス充電設備を日本導入、シナネンが代理店に ★DUALホールディングス、近畿日本ツーリストと業務提携……「EV充電コンシェルジュ」サービスを開始、近畿日本ツーリストの取引先(旅館・ホテル)に直接ヒアリングが可能となり、充電インフラ問題の解決を目指す ★テラモーターズ、EV用充電器の受注台数が4,700超え……2022年の事業開始から14ヵ月で達成 ★ボードリー、茨城県境町にて運行中の自動運転EVバス(レベル4)にてHMI(ヒューマン・マシン・インターフェース)の実証実験を開始……市光工業製のディスプレイを設置し、右左折やあいさつ文などを表示 ★三井物産、マイクロ波によるリチウム鉱石精錬技術を開発へ……マイクロ波化学と共同開発、煆焼のプロセスを電化しCO2を削減 ★レクシブ、「しずおか連携中枢都市圏」(静岡市/島田市/藤枝市/焼津市/牧之原市/吉田町/川根本町)にてEV導入をサポート……「脱炭素先行地域選定のための計画提案書作成業務の事業者」に選定 ★テラモーターズ、電気・通信インフラのエクシオグループと業務提携……相互のインフラ技術を活用し充電インフラの普及加速を狙う ★日産、香川県丸亀市とEVを活用したまちづくりで連携……公用車に「リーフ」を導入、災害時のEV電力の活用や電力の地産地消の促進など デイリーEVヘッドライン[2023.06.28]

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現行「MIRAI」のFCシステム(photo=トヨタ自動車)
TEXT:福田 雅敏、ABT werke
商用燃料電池(FC)の普及にさらにテコ入れ、トヨタが次世代FCセルを開発[2023.06.15]

航続距離1,000kmで次期型「ミライ」にも採用の可能性 FCEVのほか定置式発電機としての活用も視野 【THE 視点】トヨタ自動車は、次世代燃料電池(FC)システムを開発し2026年中の実用化を目指す。東富士研究所(静岡県裾野市)にて「トヨタテクニカルワークショップ2023」を開催し、次世代FCシステムについての計画を発表した。 トヨタは現在、商用車を中心に、国内外のメーカーと協力しながらFCEVの実装を推進している。今回発表した内容は、それに加えてFCの普及を促す範囲を拡大するというもの。FCEVのみならず、定置式発電器としてのFCの開発・実証実験も進めているという。 今回のトピックは、次世代のFCの開発を発表したことだ。高寿命・低コスト・低燃費性能を追求し、商用ユースに応えられる業界トップクラスのFCセルを開発。そのFCは、メインテナンスの容易さや、現行比1/2のスタックコストの低減、航続距離の20%向上を見込み、2026年中の実用化を目指すという。 FCEVの「ミライ」とも無関係ではない。初代が登場したのは2014年。そして2代目は2020年にデビュー。このサイクルに乗ると、2026年に3代目が登場することになる。新世代FCの実用化目標と重なっているのだ。 現在の「ミライ」の車体価格は710万6,000円からで安価とは言えないが、新世代FCの低コスト化が実現できれば、その価格を下げられるかもしれない。そして航続距離は、現行の850km(参考値)をベースに考えると、1,020kmとなる。 トヨタは、FCを商用を軸に普及させる姿勢だ。確かにFCEVは、水素充填の時間が短いため、シビアな時間管理が求められる配送用途に向いている。しかしそのメリットは乗用車でも同じで、「ミライ」においても5分の充填時間で1,000km走れることは大きなセールスポイントになろう。 FCEV普及の枷となっている要因は水素ステーションの少なさ(現在約170ヵ所)だが、1,000km走れるFCEVが実現できれば、それに泣くことも少なくなると思う。1,000kmの距離があれば、東京・大阪間の移動も不自由なく行えるはずだ。 しかし、どれだけFCが進歩しようとも、水素ステーションが少ないようではFCEVの普及は難しい。2030年には国策として水素ステーションを1,000ヵ所に増やすとしているが、もう少し早まらないだろうか。FCの開発スピードに負けず、水素インフラの整備も急いでほしいものである。 (福田雅敏-EV開発エンジニア、THE EV TIMES エグゼクティブ・アドバイザー) ★★プラゴ、EV用充電器「プラゴ・ボックス」の提供を開始……最高出力4/5/50kWの3種類の機器を用意、専用のスマートフォン向けアプリにて出力を遠隔制御可能 ★★BYD、フランスにEVモデルを5機種投入……「アット3」「ハン」「タン」「ドルフィン」「シール」の5モデル ★ステランティス、商用バンの新型EV「ラム・プロマスターEV」を2023年後半に発表……アメリカの配送企業「Merchants Fleet」と1万2,000台の納入を契約 ★リマック、EVスーパースポーツ「ネヴェーラ」をアメリカで納入……アメリカで初めての顧客向けに ★新電元、EV充電インフラ製品群を「人とくるまのテクノロジー展 2023 ONLINE STAGE 2」<6月28日(水)〜7月19日(水)>に出展……パワー半導体の製品群も ★パワーエックス、物流不動産企業のプロロジスより定置型バッテリーを受注……20フィートのコンテナサイズ型を1基、マルチテナント型物流施設「プロロジスパーク草加」(埼玉県草加市)に設置 デイリーEVヘッドライン[2023.06.15]

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