コラム
share:

ホンダが「CR-V FCEV」を富士スピードウエイで世界初公開、なぜこのタイミングで世に出たか


TEXT:桃田 健史 PHOTO:桃田 健史
TAG:

なんの前触れもなく、いきなり実車が公開されたホンダ「CR-V」のFCEV(燃料電池車)。米GMとの共同開発によって耐久性とコスト面で大幅な改善が見られるとされている。技術的な詳細は未公開ながら、外部との充電/給電システムの存在などが明らかになった。

サプライズでの登場

まさか、こんなところでワールドプレミアになるとは!

たまたまその場を通りかかった報道関係者の多くが、その姿を見て驚いた。

場所は、富士スピードウェイ。スーパー耐久シリーズの最終戦のイベントスペースである。

ここでホンダが公開したのが、「CR-V」のFCEV(燃料電池車)だ。

昨今のスーパー耐久シリーズは、ホンダを含めて、トヨタ、スバル、マツダ、日産が2050年カーボンニュートラルを目指した、さまざまな燃料やパワートレインの研究開発の”走り実験室”として活用されているところだ。

水素についても、トヨタが水素燃料で走る内燃機関レーシングカーで参戦し、しかも豊田章男会長が”モリゾウ”の名で自らステアリングを握っていることで、一般ユーザーの間で水素燃料車の認知度が高まっているところだ。

そうした中、ホンダは今回、サプライズとしてCR-VのFCEVを展示した。

車両には、幾何学をイメージするようなブルー基調のラッピングが施されており、

また車体前方の左側には、充電/給電ポートがある。

充電/給電ポートには、米SAEのJ1772規格に準じたコネクターを展示のために差し込んである。

ホンダによれば、このモデルはFCEVでありながらも、搭載する蓄電池に対して外部から充電および給電が可能だという。

ホンダ水素関連発表の振り返り

それにしても、なぜこのタイミングでCR-VのFCEVが初公開されたのか?

ホンダによると、ホンダが燃料電池車に関するニュースリリースを出したのは、直近で2023年2月2日の「水素事業の取り組みについて」となる。

この中で、燃料電池システムついては、GMとの共同開発を進め「耐久性2倍、コスト3分の1」を目指すとし、これに加えてホンダ独自に「耐久性2倍、コスト半減」を実現すべく研究開発を継続すると説明していた。

TAG:

PHOTO GALLERY

NEWS TOPICS

EVヘッドライン
中国から地球上最強コスパの新星EV現る! IMモーターL6の驚くべきスペックとは
BYDの売り上げ鈍化に注目しても意味なし! むしろ心配すべきはテスラか? BYDは利益率も投資額も驚くべき水準だった
いすゞがピックアップトラック「D-MAX」にBEVを用意! バンコク国際モーターショーでワールドプレミア予定
more
ニュース
ホンダの電動ロボット芝刈機/草刈機「ミーモ」シリーズが大幅改良! 国内で年間500台のセールスを目指す
ホンダCR-Vが帰ってきた! 新型燃料電池車「CR-V e:FCEV」が登場
「ノート オーラ NISMO」がマイナーチェンジ! 初の4WDモデル「NISMO tuned e-POWER 4WD」が登場
more
コラム
電動化の失速どころかEV&PHEVがバカ売れ! テスラもドイツ御三家も押し出す中国メーカーの勢い
日本での走行テストを確認! 中国BYDの新たな刺客「Sea Lion 07」の驚異の性能
日本のEVシフトは2024年に入り低迷気味! 軽のサクラ&eKを除けば海外勢の健闘が目立つ
more
インタビュー
「EX30」に組み込まれたBEVの動的性能とは。テクニカルリーダーが語る「ボルボらしさ」
「EX30」には、さまざまな可能性を。ボルボのテクニカルリーダーが話す、初の小型BEVにあるもの
災害に強いクルマは「PHEV+SUV+4WD」! 特務機関NERVがアウトランダーPHEVを選ぶ当然の理由
more
試乗
EV専業の「テスラ」とEVに力を入れる従来の自動車メーカー「ヒョンデ」! モデルYとコナを乗り比べるとまったく違う「乗りもの」だった
誰もが感じる「ポルシェに乗っている」という感覚! ポルシェはBEVでもやっぱりスポーツカーだった
佐川急便とASFが共同開発した軽商用EV「ASF2.0」に乗った! 走りは要改善も将来性を感じる中身
more
イベント
中国市場のニーズに合わせて開発! 日産が北京モーターショー2024で新エネルギー車のコンセプトカーを出展
レース前に特別に潜入! フォーミュラEに参戦する日産チームのテント内は驚きと発見が詰まっていた
日産がフォーミュラE「Tokyo E-Prix」開催前スペシャルイベントを開催! 六本木ヒルズアリーナに1夜限りのサーキットが出現
more

PIC UP CONTENTS

デイリーランキング

過去記事一覧

月を選択