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TEXT:TET 編集部
「ルパン一味がフィアットと手を組んだだと? ルパ〜ン逮捕だ」 フィアット600e発売を記念した「ルパン三世」とのコラボキャンペーン実施

お買い得な特別仕様車も登場! Stellantisジャパン株式会社は、フィアットブランドの新型EV、「600e(セイチェントイー)」が2024年9月10日に発売されたことを記念し、アニメ「ルパン三世」とのコラボレーションキャンペーンを実施する。 フィアットの代表モデル「500」は、「ルパン三世」のアニメや映画のなかで、主人公ルパン三世の愛車としてたびたび登場してきた。それに伴い、これまで「ルパン三世」とフィアットブランドは国内でコラボレーション企画を実施してきたが、今回は「500」、「500e」および「600e」とのコラボレーションだ。 コラボレーションの詳細は以下。 1)「FIAT × LUPIN THE THIRD ORIGINAL STORY」展開 「ルパン三世」キャラクターとフィアットの3モデルが登場するオリジナルの短編小説およびイラストを、特設サイト内で3編に分けて毎月公開。第1弾には「500」、第2弾には「500e」、第3弾には最新の「600e」が登場する。 特設サイト:https://www.fiat-jp.com/lupin_special_collaboration/ 2)「500/500C SPECIAL EDITION」発売 アニメ「ルパン三世」がモチーフのアクセサリー7点を装備した特別仕様車「500/500C SPECIAL EDITION」を、2024年9月10日より発売。税込み価格は259万円から。さまざまなアクセサリーを特別装備しながら、価格をベースモデルに据え置いた点が特徴だ。 〈特別装備〉 ・「FIAT×LUPIN THE THIRD」バッジ ・チームルパンシルエット リアガラスデカール ・「ルパン三世」イラスト入り ドリンクホルダープレート ・「ルパン三世」シートサイドオーナメント ・「FIAT×LUPIN THE THIRD」刺繍入りフロアマット ・「FIAT×LUPIN THE THIRD」イラスト入りラゲージフルカバー ・1/24サイズ FIAT 500F 1995 イエローミニカー 3)「FIAT × LUPIN THE THIRD」デビューフェア フィアットブランドとアニメ「ルパン三世」のコラボレーションを記念した、デビューフェアを実施。特設サイトより申し込みのうえ全国のフィアット正規ディーラーに来場すると、「ルパン三世 オリジナルキーホルダー」をプレゼント。また、特設サイトからの応募で、抽選20名に「ルパン三世 マルチクリアケース」がプレゼントされる。 プレゼントキャンペーン応募期間は10月6日(日)まで、デビューフェア実施期間は2024年10月5日(土)~10月6日(日)だ。 特設サイト:https://www.fiat-jp.com/lupin_special_collaboration/

TAG: #500 #500e #600e #ルパン三世
TEXT:TET 編集部
目のつけどころが「シャープ」なEVコンセプト発表! 「LDK+」を「SHARP Tech-Day’24 “Innovation Showcase”」で公開

車内は「リビングルームの拡張空間」 シャープは2024年9月17日(火)から18日(水)まで東京国際フォーラムで開催する技術展示イベント「SHARP Tech-Day’24 “Innovation Showcase”」で、EVのコンセプトモデル「LDK+」(エルディーケープラス)を公開する。 「LDK+」は車内を「リビングルームの拡張空間」としてとらえ、“止まっている時間”にフォーカスしたEV。シャープ独自のAI技術「CE-LLM」やAIoT技術、センシング技術などを活用し、EVと“住空間・人・エネルギー”をつないだ快適でサステナブルな暮らしを提案する。 後部座席は後ろ向きに回転。ドアが閉まると両サイドの窓に搭載した液晶シャッターが閉まり、プライベートな空間が生まれる。日常の暮らしのなかで家電を通じてAIが学習した情報をもとに、好みに応じて空調や明るさを自動で調整し、快適な車内空間を実現する。 車内後方には65V型のディスプレイを搭載。臨場感あふれるシアタールームや子どもの遊び場としてはもちろん、ひとりで集中したいリモートワークなどにも活用することができる。また、大画面を通じて家のなかにいる家族とのシームレスなコミュニケーションも可能とし、あたかも隣の部屋にいるかのような空間を提供。 さらに、EVに搭載した蓄電池と太陽電池が家全体とつながり、AIが家とEVとの最適なトータルエネルギーマネジメントを実現する。万が一の災害などによる停電時には、蓄電池に貯めた電気を家庭内で活用することも可能だ。 「LDK+」は、シャープが鴻海精密工業股份有限公司と連携し、EVのオープンプラットフォームをベースに企画・開発。フォロフライの協力も得て誕生した。

TAG: #SHARP #シャープ
TEXT:TET 編集部
1万km走行相当の利用券が10名に当たる! テスラがスーパーチャージャー10周年を記念したキャンペーンを実施

スーパーチャージャーの魅力が体感できる! 2014年、東京都・六本木に日本初のスーパーチャージャーが誕生してから今年で10年。テスラは現在、日本国内で120カ所、598基のスーパーチャージャーを設置、運営している。 スーパーチャージャーは充電スピードに優れ、250kWのストールでは約15分で最大275km走行分の充電が可能。また充電のために停車する回数を最小限に抑えるべく、道路沿いにあるレストラン、カフェ、道の駅やショッピングセンターなどの施設に設置されている。 そこでこの度、日本でのスーパーチャージャー設置10周年を記念して、2024年9月8日(日)から10月31日(木)の期間でキャンペーンを実施中。10名に「新車購入でもらえる、スーパーチャージャー 10,000km相当利用分」、50名に「テスラ オリジナルグッズ」が当たる。 さらにテスラオーナー、またはテスラストアで試乗を予約した方は、各スーパーチャージャーで利用可能な特典がゲットできる。 東京都・日比谷スーパーチャージャーでは「30分無料体験 低酸素トレーニング」、栃木県・那須スーパーチャージャーでは「那須高原ミルククッキー(きゅーびークッキー)」など、ロケーションを活かした特典が充実。 詳細や応募フォームについてはキャンペーンサイトを確認していただきたい。 テスラは引き続きオーナーがどこへ行っても簡単に充電することができるよう、充電設備の拡張に取り組んでいくという。

TAG: #キャンペーン #急速充電器 #輸入車
TEXT:TET 編集部
免許がなくても参戦できる! マツダが「MAZDA SPIRIT RACING GT CUP 2024」を開催

「バーチャルからリアル」も夢じゃない! マツダは、PlayStation 5およびPlayStation 4用ソフトウェア「グランツーリスモ7」によるeモータースポーツ大会、「MAZDA SPIRIT RACING GT CUP 2024」を開催する。 モータースポーツをより身近で、気軽に楽しめるものにすることを目指し、2022年より活動を開始した「倶楽部 MAZDA SPIRIT RACING」。2023年からはドライバー本人の夢を叶え、モータースポーツのすそ野の拡大に貢献し、モータースポーツの文化を発展させることを目的に、チャレンジプログラム「バーチャルからリアルへの道」を実施している。 その一環として、引き続き2024年もeモータースポーツ大会「MAZDA SPIRIT RACING GT CUP 2024」を開催。参加クラスは「Challenge Class」と「U-17 Class」の2クラスだ。 「Challenge Class」の開催期間は2024年10月6日(日)~11月24日(日)。実車でのレース挑戦を目指す18歳以上の方が対象の、マツダ車両ワンメイクによるオンラインシリーズ方式。全5戦開催、4戦有効ポイント制。第4戦はコラボレーションラウンドとして、マツダ車両に加え、TOYOTA GAZOO RacingとSUBARUの車両も選択可能とし、3社車両混走でのレースを実施する。優秀な成績を収めた者には、リアルレースへの挑戦イベントに招待される予定だ。 「U-17 Class」の開催期間は2024年11月3日(日)~11月24日(日)。6歳以上17 歳以下のドライバーの方が対象。車種・コースは固定で、タイムのランキングを競うタイムアタック形式で実施。開催期間中は何度でも挑戦可能だ。 なお、各大会のエントリー方法、参加資格、使用車両などの詳細は、「MAZDA SPIRIT RACING GT CUP 2024」のサイトにて順次公開される。気になる方は是非チェックしてみてほしい!

TAG: #eモータースポーツ #グランツーリスモ #レース
TEXT:TET編集部
とにかくこの形に惚れたんです! 日本中から124台もの日産アリアが集結した「日産アリア全国オーナーズミーティング2024」に潜入した

全国から日産アリアが124台が集結! クルマ趣味と切っても切り離せない関係にあるのが「オフ会」ではないだろうか。 自慢の愛車を会場に持っていき、展示しながら同じ趣味嗜好を持ったオーナーたちと交流を深めるのは、趣味の世界の醍醐味のひとつ。実際、一生の仲間と知り合うこともあれば、結婚相手が見つかる……なんてのも珍しくない。 今回は、そんなクルマ関係のオフ会のなかでも、ちょっとユニークな集まりに潜入したので、その模様をお伝えしよう。 TET編集部が真夏真っ只中の7月末に訪れたのは、山梨県のふじてんスノーリゾート内にある駐車場。足を踏み入れると、その光景に圧巻された。そう、会場内に所狭しとギッチギチに日産アリアが集まっているのだ。その台数なんと124台。間違いなく日本イチの日産アリアのオフ会だ。 このイベントは、「日産アリア全国オーナーズミーティング2024」というアリアオーナーによるアリアオーナーのためのオフ会で、2回目の開催となる。主催は、LINEのオープンチャットやX(旧Twitter)を軸に活動する、「NISSAN ARIYA Owner’s CLUB JAPAN(以下:AOCJ)」。2023年に行った第1回イベントは100台のアリアが集まったそうだ。 参加者は、LINEのオープンチャットに参加しているアリアオーナー(もしくは納車待ちオーナー)たちで、運営もすべてチャット内のボランティアたちが運営している。 今回はAOCJで会長を務めるJMKさんと、事務局を務める335さんに、イベントの特徴やアリアについて話をうかがった。 まず、この集まりを企画したキッカケは、「アリアの納期」を探るために解説したオープンチャットだったという。と、いうのもJMKさん。アリアが発表された際にデザインに一目惚れ。「これは買うしかない!」となり、契約に至ったそうだ。 しかし、契約するまでの関門はまだ低いのだが、ひとつ大きな問題に直面した。それが、納期遅延だ。アリアの販売はコロナ禍真っ只中にスタートした。故に、当初販売予定だったグレードはどんどん販売を延期し、納期も延び続ける状態。いてもたってもいられず、「いまの納車状況はどうなっているのか」、「アリアをいち早く手に入れた人たちはどんな生活をしているのか」などなど、とにかくアリアに関する情報がいち早く欲しかったそう。 そこで目をつけたのが、LINEのオープンチャットによるリアルタイムでのやり取りだ。AOCJの代表を務めるJMKさんを筆頭に、「いまのアリアの状況」や「アリアと送る生活」を、多くの人から集めたいという想いから、AOCJというグループが発足した。最初は数人だったチャットも、急速にメンバーを増やして現在400人以上が在籍しているとのこと。 しばらくして、335さんの手元にも無事にアリアが届き、待ちに待ったアリアと送る新しいカーライフのスタートだ。実際手に入れて、335さんはアリアのどんなところが気に入っているのだろうか? 「アリアはとにかく快適です。形も一目惚れしただけあってめちゃめちゃ格好いいですし、車内も広くて質感も高いので、総合的に見て文句なしですね。通勤で片道50kmほど乗っているので、ほぼ毎日100kmほど使っていますが、バッテリーの劣化も見られませんし。じつは私、アリアを2年でもう7万km近く乗ってるんですよ(笑)」と衝撃的なことをサラッと語る。 ただ、あまりにも快適なため、そんなに長く乗ったという感覚はないそう。 電気自動車といえば、車重から来る重さでタイヤの劣化も気になるポイントだが、335さん曰く、「この純正のブリヂストンの純正装着タイヤはめちゃめちゃ長持ちします。じつはまだ未交換なんです」と、オーナーならではの声も聞くことができた。 実際にタイヤを見せていただいたが、まったく限界まで使っている感じもなく、まだまだ余裕そう。ちなみに335さん、基本的に仕事から帰宅して自宅の200Vで充電することがメインなようで、ランニングコストも抑えられているんだとか。 「補助金もあったので、定価だとかなり高価なクルマですが、価格を少し抑えて買えたこともうれしいですね。ただ、東京の人たちが羨ましいです。熊本は政府の補助金以外ほとんど出ませんから……」と、補助金に対する不満をチラリと漏らす場面も。 これには、インタビュー中に周囲にいたユーザーからも、「東京はズルい!」という嘆きが聞こえた。電動化を国を挙げて進めていくなら、こういった不公平な現状を一刻も早く打開するべきだと、取材を通して強く感じた。たしかに、東京では政府から補助金(約90万円)と追加で約100万円の補助金が出るのに、そのほかの居住地では、政府の補助金は受けられても自治体からはほぼゼロなんてケースも珍しくない。 これを知ってしまうと、正直かなり馬鹿らしいのも事実。本当にクルマが必要なのは、首都圏ではなく地方部なので、多くの関係者が意見しているように、補助金の体制は見直す必要があるだろう(そもそも補助金ありきの売り方にも問題がありそうだが……)。 JMKさんと335さんは、今後このオフ会をもっと拡大して、アリアの輪を広げて、より幅広い層で楽しみたいと、今後の展望についても語ってくれた。今回のイベントの参加層は20〜30代が20%で、40代以降が80%と高めなこともあるほか、アリアを購入する層は、日産好きは多いものの、クルマが趣味だったという人はそれほど多くないという。まだまだオフ会という楽しみ方を知らない人が多いことから、アリアを通じて、仲間と楽しむカーライフや、EVの楽しさをさらに伝えたいとのことだ。 そんな新しいオフ会の形を提案してくれる、アットホームな雰囲気がウリの「日産アリア全国オーナーズミーティング2024」は、10月20日に岡山で開催されることも決定している。 アリアのオーナーはもちろん、これからEVの購入を検討している人には、ユーザーたちの生の声が聞ける貴重な機会となること間違いなしなので、以下のURLより要チェックだ。 AOCJ公式Xアカウントはこちら

TAG: #イベント #オフ会 #カスタマイズ
TEXT:佐橋健太郎
走る以外の楽しみがEVにはある! ラーメン屋台まで登場した「EVサマーキャンプ2024」を見るとEVが欲しくなる!!

EVだけの火も煙もないキャンプイベントを開催 EVこそアウトドア・カーライフを楽しむベストチョイスだ そう断言せずにはいられないほど、EVの魅力や可能性を感じさせてくれたイベントが、「EVサマーキャンプ2024」である。 「EVサマーキャンプ2024」とは、その名称のとおりEVオーナーによるEVを使用したアウトドア・イベント。今年で3度目の開催となり、2024年8月3〜5日に静岡県富士宮市のキャンプ場「TREE LINE chillax field」において開催された。 一般的にキャンプというと、テントを張って火をおこし、薪をくべて食事を作るといった作業を思い浮かべるけれど、この「EV Summer Camp 2024」は「オール電化」のキャンプであることが最大の特徴。参加車両をEV(一部PHEVやHEVも含む)としたことで、車両に蓄えることのできる豊富な電力を利用し、さまざまな遊び方を楽しもうというもの。 なんといってもEVはエンジン車と違って発電するためにアイドリング状態を保つ必要がないから、排気ガスや騒音といった問題が存在しない。参加者は愛車のそばにテーブルを並べ、AC100V電源を取り出して調理や音楽を楽しんだり、暑くなったらエアコンを使用して車内で涼んだり。夜間はテントを張るもよし、快適に車中泊を楽しむもよしと、エコでクリーン、さらにお手軽に楽しめるというEVならではの新しいアウトドア・カーライフが繰り広げられていた。 2泊3日のスケジュールで開催された「EVサマーキャンプ2024」を主宰しているのは、ヒョンデEVIONIQ 5(アイオニック5)のオーナーズクラブ。EVならではの魅力を発信したいと、アウトドア好きなメンバーで始めたイベントに、年々参加者が増えているそうだ。 「私がIONIQ 5を購入したことがきっかけで、IONIQ 5のオーナーズミーティングとして開催したのが始まりです。そのとき集まったメンバーが、電気自動車ならではのカーライフをもっと発信したいという想いを抱いていたことから、昨年の第2回は参加資格をIONIQ 5オーナーだけでなく、他メーカーのEVやPHEV車両に広げました。そして今後にEV購入を予定している人も、ぜひ気軽に遊びにきてほしいと声がけを行ったのです」。 そう話してくれたのは、IONIQ 5(アイオニック5)のオーナーズクラブで代表を務める、辻榮 亮(つじえ りょう)さん。ほかに日産リーフとe-NV200も所有しており、EV生活を満喫するために移住を決意。新築したご自宅には、太陽光発電やV2H(ヴィークルto ホーム)を導入しているという筋金入りのEVフリークである。 「以前はガソリン車の、それもスポーツモデルを乗り継いでいました。ただ年々環境問題が注目されていくなかで、これからはEVだなと思って購入してみたら、想像していた以上に面白かった。EVならではの魅力や可能性がたくさんあることに気づいたんです。そんなとき、ヒョンデがIONIQ5というEVを日本市場に導入すると聞いて、すぐに購入を決意しました」。 日本市場へ再上陸したヒョンデは、新しい販売形態としてディーラー展開をせず、オンラインでの販売を基本としている。そのため、オーナー同士の情報交換や交流を行う場所を作りたいと、辻榮さんはSNS上で「IONIQ情報館」をスタートさせた。そこで知り合った仲間が中心となって、この「EV サマーキャンプ」を開催しているんだとか。 当初はIONIQ5に関する情報交換の場だったミーティング(オフ会)は、やがてEVならではの楽しみかたを広めたいという趣旨が加わり、環境に優しくオール電化でオートキャンプを楽しもうという内容に繋がっていった。そして3度目の開催となった今年は、なんと50台を超えるEVが集結しただけでなく、第一回からイベントに参加しているヒョンデの日本法人、ヒョンデ・モビリティ・ジャパンがさらにパワーアップ。新型車「IONIQ 5N」の体験試乗会が行われるなど、最大で2泊3日のスケジュールを誇るビッグイベントへと成長している。

TAG: #アウトドア #キャンプ
TEXT:TET 編集部
中国市場のニーズに合わせて開発! 日産が北京モーターショー2024で新エネルギー車のコンセプトカーを出展

NEVのコンセプトカーを複数展示! 日産自動車は北京モーターショー2024で、中国市場のニーズにあわせて開発した新エネルギー車(NEV)のコンセプトカーを複数出展することを発表した。 全固体電池や進化したe-4ORCEなど、数多くの革新的なテクノロジーを採用し、環境と安全性にも配慮しながら究極のドライビングプレジャーを追求する次世代のEVスポーツコンセプト「ニッサン ハイパーフォース」も中国で初公開される。 さらに、ABB FIAフォーミュラE世界選手権で4戦連続で表彰台を獲得している、日産フォーミュラEのGen3マシンも展示する。 中国国際展覧センターのW2ホールに位置する日産のブースでは車両展示に加えて、錯視3Dを駆使した映像やAIを活用したユニークな体験型コンテンツなどを通じて、日産のクルマが実現する未来のライフスタイルを提示。 北京モーターショー2024は、4月25日にプレスカンファレンスを実施した後、4月27日~5月4日までが一般公開日となる。 日産は経営計画「The Arc」を通じて、変化し続ける中国市場のニーズに迅速に応え、NEVの知見や現地でのパートナーシップを最大限活用しながら、中国での電動化と知能化を加速させていく。

TAG: #北京モーターショー #国産車
TEXT:TET編集部
レース前に特別に潜入! フォーミュラEに参戦する日産チームのテント内は驚きと発見が詰まっていた

レース直前の日産ピットに潜入! 3月30日、東京都心の公道を封鎖して行われるビッグイベント「FIA フォーミュラE世界選手権 2024“東京 E-Prix”」が大盛り上がりのなか、無事に閉幕した。 このレースは世界選手権なので、世界各国からさまざまな自動車メーカーが参戦しており、なかでもポルシェやジャガー、マセラティといった日本でも馴染みのあるメーカー(チーム)が揃うことも特徴。また先日、ヤマハ発動機が来シーズンから参戦することも発表され、これも大きな話題となった。 そんななかで今回もっとも注目されたのが、日本が世界に誇る自動車メーカーの日産だ。同社はフォーミュラE世界選手権にシーズン5(2018年/19年)から、日本の自動車メーカーとしては唯一参戦している企業でもあるのだ。このときのマシンがGen2と呼ばれるモノであった。 今回は、そんなフォーミュラEの決勝レース直前の「日産フォーミュラEチーム」のテントに特別に潜入することが許されたので、少しその様子をレポートしたい。 まず、日産のチームテント内には、オリバー・ローランド選手が担当する22号車と、日本のスーパーGTでお馴染みだった、サッシャ・フェネストラズ選手が操るエース車両、23号車が2台収まるようになっているほか、テント内にはエンジニアたちが作戦会議などを行う会議スペースが設けられている。 ちなみに、環境に配慮し、無駄な資源は極力使わないサスティナブルなレースというのがこのフォーミュラEの特徴。 世界で行われるレースに帯同するチームのテントはどの会場に行っても全チーム、テントのサイズや使用する面積が決まっている。さらに、持ち込める総機材量も7トンまでとレギュレーションで決まっているそうだ。また、移動も船便などがメイン。移動時に発生する無駄なCO2を削減するのがその狙いだ。 また、今回は担当エンジニアからマシンの詳細も少し聞くことができた。 現在使われているのは、Gen3と呼ばれる第3世代のマシンとなっており、2022‐23年シーズンから導入されたモノだ。日産のスタンスとしては、”市販車技術の応用”という点に重点を置いて参加しているとのこと。マシンの出力は350kW(470馬力)となっており、車重は850kg程度。これはリーフの半分くらいの重量。なお、0-100km/h加速は2.5秒、最高速度は320km/hという数値を叩き出す。 充電はテント内にある充電器から行うことになっており、コネクターはCCS2形式を使用する。なお、このレースはほとんどワンメイクとなっており、車体の90%は全チーム同じスペックなのもポイント。主な例を挙げると、「シャシー」、「エアロ」、「ボディ」、「前後サスペンション」、「タイヤ(ハンコック製の全天候型タイヤ)」、フロントに搭載される250kWの回生用ジェネレーターは全車統一となる。 「ここまで一緒なら各メーカーは何で争ってるんだ?」となるだろう。しかしご安心を。フォーミュラEでは、リヤに搭載される最大350kWの出力までが許されるパワートレインだけは、各社のオリジナルユニットとなっている。ただし、ここはブラックボックスで、トップシークレットとなっているため撮影NGであったので写真はご勘弁を。 なお、日産では、レース中に発生した回生エネルギーのデータをフィードバックして市販車開発に活かしているとのこと。 そして、このフォーミュラEでは、先述した”回生”が大きなキーとなっており、いかにこの回生でどれだけ電力を蓄えられるかが勝負の鍵だ。フォーミュラEでは、約1時間のレースで使われるエネルギーのうちの60%ほどをエネルギー回生によって回収できるそう。これがまさに、回生で得たエネルギーを効率よく使っているという何よりの証拠だ。 また、レーシングカーではお馴染みの、ステアリングからさまざまな情報を確認する機能を持つ。とくに特徴的なのが、回生ブレーキのレベルやブレーキバランス、EVならではの機能としてバッテリー量の調整など、マシンをドライバーが細かく操作できる点だ。 さらに、フォーミュラEで使われる車両はエンジンを使わないので、練習走行や予選のフィーリングを会議して、場合によってはプログラムを介してその場でマシンをアップデートできるのもEVならでは。 フォーミュラEは、まさにリアルタイムで変化する走る実験室なのだ。

TAG: #EV #フォーミュラE #モータースポーツ
TEXT:TET 編集部
日産がフォーミュラE「Tokyo E-Prix」開催前スペシャルイベントを開催! 六本木ヒルズアリーナに1夜限りのサーキットが出現

EVレースの迫力を体感できる! 2024年3月30日(土)に日本で初開催となる、フォーミュラE世界選手権「Tokyo E-Prix」。日産自動車は大会を支援するとともに、国内自動車メーカーとして唯一レースに挑む。 そして、レースまで残り9日となる2024年3月21日(木)に、本大会をさらに盛り上げるべくスペシャルイベントを開催する。 東京都・六本木ヒルズアリーナに、全長110メートルのオーバル型特設サーキット「NISSAN FORMULA E ROPPONGI CIRCUIT」を設置。EVの加速感を表現した音楽、ダンスパフォーマンスとともに、フォーミュラEマシンが颯爽と駆け抜ける。 パフォーマーは11人組のダンスアーティスト「GANMI」と、4人組管楽器ガールズグループ「MOS」で、19:30~20:00の30分間は、サーキット内周の特別観覧エリアからスペシャルパフォーマンスを見ることができるという。なおパフォーマンスのようすはYouTubeでもライブ配信される。 また、特設ステージには小池百合子都知事と日産自動車 星野朝子副社長が登壇。タレントの白石麻衣さんも「NISSAN FORMULA E ROPPONGI CIRCUIT」のスペシャルゲストとして応援に駆けつける。 特設ステージでトークセッションを行うほか、小池都知事と白石麻衣さんが声の力で電力を起こして集まったエネルギーを日産フォーミュラEチームへ届ける「VOICE CHARGE」を体験するそうだ。 さらに、会場では日産のEVラインアップを展示するほか、フォトスポットも用意。 お近くの方はぜひ足を運び、一夜限りのスペシャルな空間を楽しんでほしい! ■開催概要 場所:六本木ヒルズアリーナ 期間:2024年3月21日(木) トークイベント:18:30〜19:30 体験イベント:19:30〜20:00 費用:無料 特設サイトURL(https://www2.nissan.co.jp/SP/FORMULA-E/2024) ライブ配信URL(https://www.youtube.com/watch?v=luCNndQBfr4)  

TAG: #イベント #フォーミュラE #レース
TEXT:TET 編集部
全国約30カ所を巡る! BYDが展示&試乗イベント「Hello! BYD Caravan」を開催

第1弾は代官山T-SITE! BYD Auto Japan株式会社は、全国約30カ所で「Hello! BYD Caravan」を実施する。 「Hello! BYD Caravan」では、「さわればわかる、EVのイイとこ。」をコンセプトに、ミドルサイズSUV「BYD ATTO 3(ビーワイディー アットスリー)」と、コンパクトEV「BYD DOLPHIN(ビーワイディードルフィン)」の展示・試乗を行う。 さらに、「みて、さわって、新発見。みつけてBYD!」というテーマのもと、電気自動車やBYDにまつわるクイズやアンケートに回答すると、BYDオリジナルグッズがもらえるという。 「Hello! BYD Caravan」第1弾は、2024年3月9日(土)~3月10日(日)に代官山T-SITE(東京都)にて開催。概要は以下となる。 ■Hello! BYD Caravan @代官山T-SITE 開催日時:2024年3月9日(金)~10日(日) 10:00-18:00(予定) 試乗受付:2024年3月9日(金)~10日(日) 09:40-17:00(受付時間) 会場:代官山T-SITE ※試乗は事前または当日に予約が必要 実施内容や試乗予約の詳細はコチラ また、直近の実施予定は以下。今後の決定情報は、随時特設WEBサイト上にて公開される。各イベントによって展示・試乗などの内容が異なるので、詳細は特設WEBサイトを確認してみてほしい。 ■Hello! BYD Caravan@名古屋 開催日:2024年3月16日(土)~17日(日) 会場:名古屋市 久屋大通公園 ■Hello! BYD Caravan@山口 開催日:2024年3月16日(土)~17日(日) 会場:山口きらら博記念公園 ■Hello! BYD Caravan@二子玉川 開催日:2024年3月23日(土)~24日(日) 会場:二子玉川ライズ ■Hello! BYD Caravan@大阪 開催日:2024年5月11日(土)~12日(日) 会場:グランフロント大阪 ■Hello! BYD Caravan@軽井沢 開催日:2024年5月25日(土)~26日(日) 会場:軽井沢・プリンスショッピングプラザ

TAG: #展示 #試乗
連載企画 一覧
VOL.15
本当に日本はEVで「立ち遅れた」のか:知って役立つEV知識・基礎の基礎/御堀 直嗣 第15回

ジャパン・モビリティ・ショー開催でにわかに沸き立つ日本のEVマーケット。しかし現実の販売状況は日本において大きく立ち遅れている。技術では先導してきたはずの日本メーカーは、なぜEVで世界をリードできていないのか。この分野のベテランジャーナリストである御堀 直嗣が解説する。 日本の低いEV市場占有率 日本は、世界に先駆けて電気自動車(EV)の市販に踏み切った。2009年に三菱自動車工業が、軽自動車EVの「i-MiEV」を法人向けにリース販売しはじめ、翌10年には一般消費者向けへの販売も開始した。同年には、日産自動車も小型EVの「リーフ」を発売した。この2社によって、EVの量産市販が実現し、ことにリーフは海外への販売も行われ、「i-MiEV」はフランスの当時PSA社にOEM供給された。リーフの販売は世界で累計65万台に達し、その他EVを含めると、日産は世界で100万台のEV販売の実績を持つ。そのうち、日本国内は累計23万台である。 ちなみに、米国テスラは2022年では年間で約130万台、中国のBYDは同年に約90万台規模へ成長している。 同時にまた、世界共通の充電規格であるCHAdeMO(チャデモ)も準備され、リーフが販売される世界の各地域にCHAdeMO充電器の設置が動き出した。 それらを背景に、経済産業省は2012年度補正予算で1,005億円の補助金を計上し、全国に約10万基の充電器を整備するとした。この補助金は全額支給でないため、トヨタ/日産/ホンダ/三菱自の4社が資金を拠出し、補助金で賄いきれない残額を補填することに合意した。 しかし、現在の充電器の数は、急速充電と普通充電を合わせて約2万基である。 国内の新車販売において、EVが占める割合は1%以下という状況が長く続いた。昨2022年、「日産サクラ」と「三菱eKクロスEV」が発売となり、1年で5万台以上を販売することで2%ほどの占有率になろうかという状況にある。 一方、世界全体では、EVの市場占有率が13%になる。米国は5.8%、欧州は12%、中国は21%となっており、日本がいかに低水準であるかがみえてくる。 日本でEV普及が進まなかった理由 EVの先駆者であった日本が、なぜ欧米や中国の後塵を拝するようになったのか。 最大の要因は、せっかく1,005億円という充電基盤整備に対する経済産業省の支援があったにもかかわらず、急速充電器の整備にばかり世間の目が行き、EV利用の基本である基礎充電、すなわち自宅での普通充電(200V)の重要性が広がらなかったからである。ことに、マンションなど集合住宅の駐車場と、月極駐車場への普通充電設置がほぼできなかったことが原因であった。 EVの充電は、普通充電で8~10時間、あるいはそれ以上かかるとされ、これが単純にガソリンスタンドでの給油時間と比較されて、使い勝手が悪いとさまざまな媒体を通じて流布された。いまでもそうした論調が消えていない。しかし、自宅で普通充電できれば、寝ている間に満充電になるので、翌朝出かけるときは満充電で出発できる。 戸建て住宅に住む人はそれができた。ところが、戸建て住宅でも自宅に車庫がなく月極駐車場を利用する人は、近隣の急速充電器を利用しなければならなくなった。 集合住宅に住む人は、敷地内に駐車場が併設されていても、管理組合の同意が得られず普通充電ができない状態に陥った。無知がもたらした悲劇だ。EVを買う意思があっても、手に入れにくい状況があった。 集合住宅の管理組合で賛同が得られない最大の理由は、幹事がEV時代を予測できず、また自分には関係ないとして無視され続けたことにある。設置の経費は、ことに当初は補助金と自動車メーカー4社による補填があったので、ほぼゼロであった。現在でも、施工業者が残金を負担するなどのやりくりで、集合住宅側の負担が軽く済む仕組みが出てきている。それでもなお、管理組合で合意を得るのが難しい状況は払拭できていない。 基礎充電の普及を目指す業者の間でも、さらに難しいとされるのが月極駐車場への普通充電の設置だ。月極駐車場を管理する不動産業者の理解を得にくいという。

VOL.1
リッター200円にもう限界……給油の“枷”をぶっちぎれ!【モデルサードインパクト vol.1】

ガソリン高い、燃費も悪い、限界だ! かつてないほどの猛暑に喘いだであろう今夏。「もういいよ」「もう下がってくれ」と、気温に対して誰もが感じていたと思うが、自動車ユーザーはガソリン価格に対しても同じことを思っていたのではないだろうか。 リッターあたり170円、180円、190円、そして200円の大台を突破……給油をするたびに、誰もが憂鬱な気分になったはずだ。小生はドイツの某オープンスポーツカーに乗っているのだが、リッターあたり平均10kmでハイオク仕様。愛車にガソリンを入れるたび、顔が青ざめていた。 「高額給油という枷から解放されたい……」 EVの購入を決意した所感である。クルマを走らせることは、本来喜びのはず。給油のたびに落ち込むのは本望ではない。 小生は、THE EV TIMES(TET)の編集スタッフを務めています。この9月、「テスラ・モデル3・パフォーマンス」を購入しました。新たな愛車と共に進むEVライフを「モデル・サードインパクト」と銘打ち、連載で紹介していこうと思います。 EVは便利だと実感した「日産リーフ」 小生が初めて体験したEVは「日産リーフ」(2代目)である。遡ること2017年、「リーフ」が2代目になった頃、日産が全国で試乗キャラバンを開催し、小生はその試乗アテンダントを担当していた。そこで「リーフ」を存分に運転することができたのだ。 それゆえ、EVの利便性の高さを実感することになった。スポーツモデル顔負けの力強くスムーズな加速にまず驚いたのだが、給油という枷から外れて自由に走り回れることが大変な魅力に感じた。アイドリング状態でエアコンを入れっぱなしでもガソリン代を気にせずに済む。車内でPCを開けば、そのままオフィスになる。車の用途が無限大に広がると感じた。 充電時間も特別長いとは感じなかった。充電残量が50%くらいになったら、急速充電を使用してあっという間に80%まで回復できる。ちなみに100%まで充電した場合、280kmを走れる表示が出ていたと記憶している(当時は寒い季節で暖房を使用した)。ちょっとした遠出も十分に対応可能。「EVなんて不便」という印象は全く抱かなかった。そこで薄々と「将来はEVもアリだな」と思ったのだ。

VOL.20
VW「ID.4」オーナーはアウトバーンを時速何キロで走る? [ID.4をチャージせよ!:その20]

9月上旬、スイスで開催された「ID.TREFFEN」(ID.ミーティング)を取材した際に、参加していた「ID.4」オーナーに、そのクルマを選んだ理由などを聞きました。 フォルクスワーゲン一筋 鮮やかな“キングズレッドメタリック”のID.4で登場したのは、ドイツのハノーファーからはるばるスイスに駆けつけたデュブラック・マルクスさん。「フォルクスワーゲンT3」のTシャツを着ているくらいですから、かなりのフォルクスワーゲン好きと見ましたが、予想は的中! 「18歳で免許を取ってからこれまで30年間、フォルクスワーゲンしか買ったことがないんですよ」という、まさにフォルクスワーゲン一筋の御仁でした。 彼の愛車はID.4のなかでももっともハイパフォーマンスな「ID.4 GTX」。日本未導入のこのグレードは、2モーターの4WD仕様で、最高出力220kW(299PS)を発揮するというスポーツモデル。こんなクルマに乗れるなんて、なんともうらやましいかぎりです。 そんなマルクスさんにID.4 GTXを購入した理由を尋ねると、「これからはEVの時代だと思ったので!」と明確な答えが返ってきました。とはいえ、ID.ファミリーのトップバッターである「ID.3」が登場した時点ではすぐに動き出すことはありませんでした。「1年半くらい前にID.4 GTXを試乗する機会があって、踏んだ瞬間から力強くダッシュするID.4 GTXのパンチ力にすっかり惚れ込んでしまい、即決でしたよ(笑)」。

VOL.14
欧州メーカーはなぜ電気自動車に走ったのか?:知って役立つEV知識・基礎の基礎/御堀 直嗣 第14回

EVの知識を、最新情報から「いまさらこんなこと聞いていいの?」というベーシックな疑問まで、ベテラン・ジャーナリストが答えていく連載。今回は欧州メーカーの特集です。 日本市場参入が遅かった欧州製EV 日本市場では、欧州からの電気自動車(EV)攻勢が活発に見える。ドイツの「BMW i3」が発売されたのは2013年秋で、日本市場へは2014年春に導入された。 日本の自動車メーカーがEVを市販したのは、2009年の「三菱i-MiEV」の法人向けリースが最初で、翌2010年には「i-MiEV」も一般消費者への販売を開始し、同年に「日産リーフ」が発売された。「i3」の発売は、それより数年後になってからのことだ。 ほかに、フォルクスワーゲン(VW)は、「up!」と「ゴルフ」のエンジン車をEVに改造した「e-up!」と「e-ゴルフ」を2015年から日本で発売すると2014年に発表した。だが、急速充電システムのCHAdeMOとの整合性をとることができず、断念している。その後、VWは「e-ゴルフ」を2017年秋に販売を開始した。EV専用車種となる「ID.4」を日本に導入したのは、2022年のことだ。フランスのプジョーが、「e-208」を日本で発売したのは2020年である。 以上のように、欧州全体としては、EVへの関心が高まってきたのは比較的最近のことといえる。 くじかれたディーゼル重視路線 欧州は、クルマの環境対策として、自動車メーカーごとの二酸化炭素(CO2)排出量規制を中心に動いてきた。そして2021年から、1km走行当たりの排出量を企業平均で95gとする対処方法を考えてきた。EU規制は、販売する車種ごとのCO2排出量を問うのではなく、販売するすべての車種の平均値で95gを下回らなければならないという厳しさだ。 対策の基本となったのは、ディーゼルターボ・エンジンを使った排気量の削減と、出力の低下を補う過給器との組み合わせを主体としつつ、ハイブリッドによるさらなる燃費の向上である。 既存のディーゼルターボ・エンジンをできるだけ活用しようとする考えは、欧州メーカーが補機用バッテリーの電圧を世界的な12ボルトから、36ボルトや48ボルトに変更することによるマイルドハイブリッド化に注目してきた様子からもうかがえる。 ところが、2015年にVWが米国市場でディーゼル車の排出ガス規制を偽装していたことが明らかにされた。公的機関での測定では規制値を満たすものの、実走行で急加速などした際に基準を上回る有害物質が排出され、それによって力強い加速を得られるようにした制御が発覚したのである。その影響は、VW車だけでなく、アウディなどVWグループ内に広く影響を及ぼした。

VOL.3
ボルボは新型EVの「EX30」でインテリアに新たな価値を与え、空間を最大限、利用する!

ボルボはEX30の室内で多くの新たなチャレンジを行なっていると謳う。その詳細を小川フミオ氏が訊いていく。連載1回目はこちら、2回目はこちら。 冷たさの排除し素材を“素直”に使う EX30のインテリアが、他車と決定的に違うのは、金属的な表面処理がほとんど見当たらないこと。それは意図的にそうしたのだと、インテリアデザインを統括するリサ・リーブス氏は言う。 「心したのは、冷たさの排除です。使う素材はオネスト、つまり木に見えるものは木であり、また同時に、リサイクル素材を人間にやさしいかたちで使用しました」 インテリアは「ブリーズ」(やさしい風)をはじめ「ミスト」(もや)、「パイン」(松)それに「インディゴ」と4種類(日本はそのうち「ブリーズ」と「ミスト」を導入)。 「ブリーズを例にとると、デザインインスピレーションはサマーデイズ。シート表皮の素材はピクセルニットとノルディコ、ダッシュボードの飾り材はパーティクル、そして空気吹き出し口のカラーはブルーです」 リーブス氏は説明してくれる。 「ピクセルニットはPETボトルをリサイクルしたもの。それを3Dニッティング(立体編み)プロセスでシート用素材にしています。組み合わせるノルディコは、PETボトルなどのリサイクル素材、北欧で計画的に伐採された木から採取された素材、リサイクルされたワインコルクなどで作られたテキスタイルです」 ダッシュボード用のパーティクルは、窓枠やシャッターを中心に工業廃棄物であるプラスチックを粉砕したものだし、フロアマットは漁網をリサイクルしたという。 「リサイクル材とともに、インテリアは雰囲気を統一したので、私たちは“ルーム”という名を与えています。インディゴの場合、デザインインスピレーションは”夜のはじまり”で、デニムをリサイクルしたときに余る糸を使った素材をシート表皮に使っています」 シートじたいは「スニーカーにインスパイアされた形状」(メイヤー氏)だそうだ。

VOL.2
ボルボの新型電気自動車「EX30」にはスターウォーズのデザインが取り入れられている!?

エンジンの回転の盛り上がりには、時に人間的な表現が用いられる。しかしBEV(バッテリー電気自動車)はエンジンもなく無音なため、より無機質な、機械的な印象が強くなる。ボルボはそんなBEVに人間的な要素を入れたと主張する。連載1回目はこちら。 どことなく楽しい感じの表情 ボルボEX30は、いってみれば、二面性のあるモデルだ。ひとつは、地球環境保全(サステナビリティ)を重視したコンセプト。もうひとつは、大トルクの電気モーターの特性を活かしたスポーツ性。 デザイナーは「いずれにしても、BEVと一目でわかってもらうデザインが重要と考えました」(エクステリアデザイン統括のTジョン・メイヤー氏)と言う。 「もちろん、昨今ではICE(エンジン車)かBEVか、デザインをするときあえて差別化をしないのが世界的な流れです。ただし、私たちとしては、スカンジナビアデザインの原則を守りつつデザインしました」 メイヤー氏の言葉を借りて、この場合のスカンジナビアデザインの肝要を説明すると「形態は機能に従う」となる。 「そこで、上部に開口部とグリルはもたせないようにしようと。ただし(インバーターなどのために)空気を採り入れる必要はあるので、下にインレットは設けています」 ボルボ車のデザインアイディンティティである「トール(神の)ハンマー」なる形状のヘッドランプも採用。ただし、カバーで覆った一体型でなく、四角いLEDのマトリックスが独立しているような形状があたらしい。 「そうやって出来上がったのがこのデザインです。顔になっていて、そこには眼があって、鼻があって、口があるんです。どことなく楽しいかんじで、これまで以上に人間的な表情を実現しました」 暴力的でもなければ、ロボット的でもない。メイヤー氏はそこを強調した。

VOL.1
ボルボの新型電気自動車「EX30」は、相反する2面性を合わせ持つ文武両道なクルマ

ボルボの新たなBEV(バッテリー電気自動車)として、ついに10月2日から「サブスク」モデルの申し込みが始まるEX30。この「ボルボ史上最小のBEV」はどのように開発されたのか。ミラノで行われたワールドプレミアに参加した小川フミオ氏が関係者の声とともに振り返る。 スカンディナビアン+デジタル 2023年6月に登場したEX30は、コアコンピューティングテクノロジーを大胆に採用する、ボルボの新世代BEV。 内容にとどまらず、同時に、デザイン面でもさまざまな大胆な試みがなされているのも特徴だ。 いってみれば、伝統的ともいえるスカンディナビアンテイストに、デジタライゼーションの融合。 「私たちのデザイン的価値のすべてを小さなフォーマットで具現」したモデルと、ボルボ・カーズはプレスリリース内で謳う。 「非常に電気自動車的なデザインで(中略)閉じられたシールド(フロントグリルの開口部のこと)とデジタル表現を用いたトールハンマーヘッドライト」がフロント部の特徴とされる。 さらに新世代BEVとしてボルボが狙ったものはなんだろう。ミラノでの発表会において出合った担当デザイナー(たち)に、デザインの見どころと背景にあるコンセプトを取材した。

VOL.5
「BMW iX xDrive50」の高速電費は我慢不要! ロングドライブにうってつけのEV

[THE EV TIMES流・電費ガチ計測] THE EV TIMES(TET)流電費計測の5回目を、8月に「BMW iX xDrive50」で実施した。車高の高いSUVにもかかわらず、高速巡航時に電費が低下しにくいのが特徴だ。その詳細をお伝えする。 ※計測方法などについてはこちら、試乗記はこちらをご覧ください。 100km/h巡航でどんどん行こう iX xDrive50のカタログに記載された「一充電走行距離」は650km(WLTC)で、電池容量は111.5kWhだ。650kmを実現するには、電費が5.83km/kWh(以後、目標電費)を上回る必要がある。 各区間の計測結果は下記表の通り。5.83km/kWhを上回った場合、赤字にしている。 これまでのTETによる電費計測で初めてA区間の往路と平均で目標電費を超えた。A区間のように標高差が少ない場所では同じ状況になり得る、つまり100km/h巡航で一充電走行距離の650km近くを走破できる可能性がある。   100km/h巡航でも600kmは走れそう 各巡航速度の平均電費は下表の通りだ。「航続可能距離」は電費にバッテリー総容量をかけたもの、「一充電走行距離との比率」は650kmに対して、どれほど良いのか、悪いかだ。 iXのエクステリアは、大きなキドニーグリルが特徴的だ。ざっくり言えば全長5m、全幅2m、全高1.7m、車重2.5トンの堂々としたボディだが、Cd値が0.25と優れている。 100km/h巡航におけるiXの電費は、5.71km/kWhであった。絶対的な数値としては決して高くないが、一充電走行距離との比率を計算すると98%と、これまでにTETが計測したデータの中で最高の結果を記録した。120km/h巡航でもこの数字は78%であった。 つまり、iXは高速巡航でも電費の低下が少ないEVだといえる。 ちなみに、過去に計測したメルセデス「EQE 350+」は、この100km/h巡航時の比率が90%だった。EQEはセダンボディで背が低く、Cd値0.22で、高速巡航には有利であることを考えても、iXの98%という数字の凄さが分かる。 この結果は、空力性能の良好さと高効率なパワートレインの賜物ではないかと思う。BMWが「テクノロジー・フラッグシップ」「次世代を見据え、長距離走行が可能な革新的な次世代電気自動車」と謳っているだけのことはある。これらの記録を塗り替えるクルマが現れるのか、今後の計測が楽しみだ。   各巡航速度ごとの比率は以下の通り。80km/hから100km/hに速度を上げると21%電費が悪くなる。120km/hから80km/hに下げると1.6倍の航続距離の伸長が期待できる。

VOL.19
ぐっとパワフルな2024年モデルのフォルクスワーゲン「ID.4」をミュンヘンで緊急試乗! [ID.4をチャージせよ!:その19]

コンパクトSUVタイプの電気自動車「ID.4」が2024年モデルにアップデート。この最新版をドイツ・ミュンヘンでさっそく試乗しました。 モーターのパワーは60kW増し 「ID.4」が2024年モデルにアップデートし、コックピットのデザインが様変わりしたことは、前回のコラムで述べました。さらに今回の仕様変更では、走りにかかわる部分にも手が加えられています。 一番の変更が、新開発のモーターが搭載されたこと。フォルクスワーゲンでは、ID.ファミリーのプレミアムセダンである「ID.7」に、新たに開発した「APP550」型の電気モーターを採用しました。最高出力は210kW(286PS)と実にパワフルです。これが2024年モデルの「ID.4プロ」にも搭載されることになりました。これまでの「ID.4プロ」の最高出力が150kWですので、出力は60kW、4割増しという計算。最大トルクも従来の310Nmから545Nmとなり、こちらは75%の大幅アップです。 バッテリー容量は77kWhで変更はありませんが、2024年モデルからはバッテリーの“プレコンディショニング機能”を搭載し、冬の寒い時期、充電前にバッテリー温度を高めておくことで充電量の低下を抑えることができます。これはうれしい! 他にも、可変ダンピングシステムのDCC(ダイナミックシャシーコントロール)の改良なども行われ、果たしてどんな走りを見せてくれるのか、興味津々です。 早く乗ってみたいなぁ……と思っていたら、なんとうれしいことに、発表されたばかりの2024年式ID.4 プロ・パフォーマンスを、ドイツ・ミュンヘンで試乗するチャンスに恵まれました。試乗時間は約20分と超ショートですが、わが愛車のID.4 プロ・ローンチエディションと比較するには十分な時間です。

VOL.18
ミュンヘンで「ID.4」の2024年モデルに遭遇! [ID.4をチャージせよ!:その18]

ミュンヘンモーターショー(IAA)のメイン会場近くで、フォルクスワーゲンがメディア向けイベントを開催。そこで、2024年モデルの「ID.4」に遭遇しました。 見た目は同じ イベントスペースのパーキングに待機していたのは、“コスタアズールメタリック”のボディが爽やかな「ID.4 プロ・パフォーマンス」。日本のラインアップにはないボディカラーに目を奪われますが、エクステリアデザインはこれまでと同じで、私の愛車の「ID.4 プロ・ローンチエディション」との違いは1インチアップの21インチホイールが装着されていることくらいです。 ところが運転席に座ると、コックピットの眺めに違和感が! マイナーチェンジでもないのに、コックピットのデザインが私のID.4 プロ・ローンチエディションと大きく変わっていました。 ご存じのとおり、フォルクスワーゲンなど多くの輸入ブランドでは“イヤーモデル制”を採用していて、毎年のように細かい仕様変更を実施。エクステリアデザインは一緒でもパワートレインや装備が変わるというのはよくあること。この2024年モデルでは、インテリアのデザインまで様変わりしていたのです。 真っ先に気づいたのが、ダッシュボード中央にあるタッチパネルがリニューアルされていること。2022年モデルのID.4 プロ・ローンチエディションでは12インチのタッチパネルが搭載されていますが、この2024年モデルでは12.9インチにサイズアップが図られたのに加えて、デザインも一新され、明らかに使い勝手が向上していました。

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