「Vision e-Sky」は軽EV界の真打ちになれるか? 10月31日(金)から一般公開される「ジャパンモビリティショー2025」の開催に先立ち、各社から出展概要が発表されたことで、盛り上がりを見せ始めている。 スズキは出展テーマを新中期経営計画で発表したコーポレートスローガン「By Your Side」とし、出展物ひとつひとつでBy Your Sideを体感でき、そして「あなたに、ワクワクの、アンサーを。」というスズキからのメッセージを感じ取れる展示・演出がなされるという。 注目のモビリティとしては、日々の通勤や買い物、休日のちょっとした遠出など、生活の足として軽自動車を日々愛用するユーザーに寄り添う「ちょうど良い」軽乗用BEVを目指して開発されたコンセプトモデル「Vision e-Sky」を挙げたい。 ユニーク・スマート・ポジティブという3つの要素をテーマに取り入れ、前向きで明るい気持ちになれるスズキらしいデザインを表現したというこの軽乗用EV。開発目標の航続距離は270kmとされ、2026年度内の量産化を目指しているというから、かなり現実的なコンセプトモデルとみてよいだろう。 長年にわたり軽自動車業界を牽引するスズキの軽EVということで、日産&三菱、ホンダを追って「軽EVの真打ち登場」ともいえそうだ。 軽乗用EVが出展されるのだから、当然のごとく軽商用EVも登場する。スズキ、ダイハツ、トヨタの3社共同開発によるBEVシステムを搭載した「e EVERY CONCEPT」がそれだ。外見と車名からもわかる通り、小口配送などでお馴染みの商用バン「エブリィ」のEVモデルであり、外部給電にも対応可能なようだ。フロントバンパー部に新たな蓋が設けられているが、実用上重要となる充電・給電口の向きが果たしてどのようになっているのか注目だ。 これら以外にも、スズキ初の四輪EV「eビターラ」が展示されるのをはじめ、発売開始直後のエンジン車である新型クロスビーやジムニーノマド、スペーシアも展示される予定だ。 また、スズキは二輪メーカーでもあることから、1970年代に販売された同社のレジャーバイク「VanVan」をモチーフとしたBEVファンバイク「e-VanVan」が二輪EVとして参考出品されるほか、開発中のペダル付き折り畳み電動バイク「e-PO」もお目見えする。 もちろんカーボンニュートラル実現に向けた取り組みは電気一辺倒ではなく、四輪では「フロンクスFFVコンセプト」、二輪では「水素エンジンバーグマン」といったマルチパスウェイの考えに基づいた技術展示車両も登場する予定となっている。 さらに、日々の生活をサポートするモビリティとしての活躍が期待される次世代四脚モビリティ「MOQBA(モクバ)2」と、電動パーソナルモビリティ「SUZU-RIDE 2」が、それぞれ前回のジャパンモビリティショー2023展示時から進化を遂げて展示される。 発売から60周年を迎えるスズキの船外機も、時代とともに進化した過程を展示するとともに、これからのカーボンニュートラル実現に向けたコンセプトモデルなどを発表するという。 一般消費者向けではないものの、今後さまざまな産業分野でロボットの足まわりとして活躍が見込まれる電動モビリティベースユニット「MITRAコンセプト」や、軽自動車並みの小型電動車両を専用レーンで隊列自動運転させ、都市部の交通問題解決を目指す「Glydways」との取り組みなども発表される。 四輪・二輪ばかりに目が行きがちだが、じつは私たちの生活を支える幅広い分野でモビリティの実用可能性を探り、生活に寄り添うスタンスを取っているスズキ。東4ホールのスズキブースでそれらにも注目してもらいたい。















































