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TEXT:TET 編集部
EVだけじゃなく水素でも世界をリードする! 「ヒョンデ」がジャパンモビリティショー2025で新型ネッソを本邦初公開

初出展のヒョンデはBEV・FCEV・バスに体験型コンテンツも多数用意 10月31日(金)から一般公開される「ジャパンモビリティショー2025」の開催に先立ち、各社から出展概要が発表されたことで、盛り上がりを見せ始めている。 今回は世界3位の年間新車販売台数を誇る、韓国のヒョンデのブースについて紹介したい。 意外にも今回がジャパンモビリティショー初出展となるヒョンデ。日本再上陸後は、フラッグシップEVの「IONIQ 5(アイオニック5)」をはじめ、ミドルサイズe-SUVの「KONA(コナ)」、そして今年発売が開始されたコンパクトEVの「INSTER(インスター)」をラインアップし、「EVのあるライフスタイル」を前面に打ち出した、先進的なバッテリーEVメーカーのイメージ作りを行ってきた。 また、IONIQ 5をベースに、ヒョンデのスポーツラインである「N」の名を冠するハイパフォーマンスEV「IONIQ 5 N」を発表し、モータースポーツへの参加をはじめ、ドリキンこと土屋圭市氏監修のもと開発されたパフォーマンスパーツの販売など、走りにこだわるメーカーであることも並行してアピールしてきた。 むろん、それらの車両はブース内にも展示されるが、イベント公式プログラム「Mobility Culture Program」の一環として行われる、先進安全自動車(ASV)の公道試乗体験車としても試乗可能だ。また、ヒョンデと言えばEVバスにも力を入れており、エレクシティ・タウンと呼ばれる中型EV路線バスが、東棟屋外臨時駐車場で実施される「はたらくモビリティ」に展示されるという。 しかし、このジャパンモビリティショー2025におけるヒョンデ最大の注目ポイントは「水素」だ。 技術もデザインも見どころ多しの水素電気自動車「新型ネッソ」 これまでも「NEXO(ネッソ)」という水素電気自動車(FCEV)をラインアップしていたものの、前出のBEV4車種に比べると影の薄い存在と言わざるを得なかった。 だが、じつのところヒョンデは1998年から水素開発を積極的に行なっており、2013年には世界で初めて水素電気自動車(FCEV)の量産化を実現した水素モビリティのリーディングカンパニーなのだ。このことは自動車部門を含めたヒョンデグループの経営発表会の内容にも現れており、水素環境やプロダクト整備に関する取り組みが話題の中心であったりもする。 当然ジャパンモビリティショー2025でも、これまでヒョンデが歩んできた水素技術開発の歴史の紹介に始まり、水素事業ブランド「HTWO」が描く水素社会のビジョンを、製造・輸送・貯蔵・利用の4つのバリューチェーンで構成し、持続可能な水素社会の実現に向けた取り組みとして紹介する予定だという。 そして、水素モビリティとして、4月に韓国で世界初公開した新型「ネッソ」を日本でも初公開する。IONIQ 5にも通ずるデザイン要素を採り入れながらも、ヒョンデの新しいデザイン言語「アート・オブ・スティール」で設計されたエクステリアは一見の価値あり。技術面でも見るべきところが多い。 ヒョンデはブランドの姿勢をアピールするため、さまざまなアクティビティや体験型コンテンツ、SNS投稿イベントもこの会期中に実施する。また、11月1日(土)12時からは、FIA世界ラリー選手権2024シーズンにおいてドライバータイトルを獲得したティエリー・ヌービル選手と、コ・ドライバーのマーティン・ヴィーデガ選手が来場してスペシャルサイン会も実施される予定だ。 EVによる先進性にハイパフォーマンスカーがもたらすスポーツ性、そして未来を拓く水素技術という大きなテーマをアピールするヒョンデのブースは、東6ホールに設置される。

TAG: #FCEV #hyundai #JMS2025 #ネッソ #ヒョンデ
TEXT:TET 編集部
軽自動車市場参入を表明したBYDの軽EVはスライドドアのスーパーハイトワゴン!? 注目モデルが目白押しなジャパンモビリティショー2025のBYDブースは要注目

BYD乗用車部門はワールドプレミア1台にジャパンプレミア3台 10月31日(金)から一般公開される「ジャパンモビリティショー2025」の開催に先駆けて、自動車メーカーを中心に続々と出展内容が発表され、盛り上がりを見せ始めている。 そんななかBYDは、ジャパンモビリティショー2025の目玉のひとつ、BYDが日本の軽自動車規格に合わせて初めて開発した「軽EVプロトタイプ」を世界初公開する予定だ。むろん軽自動車であっても、BYDの看板アイテム「ブレードバッテリー」は搭載されているようで、技術面でも見どころのある1台と言えよう。 国内新車販売で軽自動車はボリュームゾーンであり、日産サクラを見ればわかる通り一定数の需要がある。完成度は未知数ながら、BYDの軽EVは小さな巨人、黒船襲来となるかもしれない。 また、もう1台注目すべきは、BYDのハイエンドブランド「仰望(ヤンワン)」の高性能BEVスポーツカー「YANGWANG U9」を日本で初めてお披露目することだろう。 今年9月にチューニングモデルがEV世界最速記録をマークしたほか、ニュルブルクリンク北コースで1周7分切りを達成するなど、BEVスーパーカーとしての新境地を拡大している話題の車両だ。 独自のサスペンション制御技術を磨き上げたことで、その場でジャンプすることも可能なYANGWANG U9の特性を生かし、ジャパンモビリティショー会期中は毎日3回ダンスステージが開催される。 さらに、11月1日(土)・8日(土)には、ダブルダッチパフォーマーHARIBOWとコラボしたパフォーマンスステージが両日とも2ステージ開催される。その類稀なサスペンションの動きに注目したい。。 ほかにも、BYDの乗用車が日本で販売されるようになった2023年1月当初からラインアップされているミドルサイズe-SUV「ATTO 3(アット3)」について、今年の上海モーターショーで披露されたマイナーチェンジ版を国内初公開する。 そして、今年のBYD事業方針発表会で公表された通り、プラグインハイブリッドEV(PHEV)モデルがこのタイミングで日本初上陸を果たす。公開されるモデルは「SEALION 6 DM-i」で、1.5リッター自然吸気エンジンと高効率バッテリーおよびモーターの組み合わせから成る、BYD独自のDM-i(Dual Motor Intelligence)システムを搭載。日本では馴染みがないものの、BYDは2008年からPHEVを量産しており、品質や信頼性は十分。BYDの国内販売台数増へ大いに貢献しそうなモデルだ。 現在販売中のドルフィン、シール、シーライオン7といったEVラインアップについても一堂に展示されるほか、商用車部門では日本市場での使用を考慮して開発された世界初公開の新型EVトラック「T35」や、路線EVバスなどが展示される。乗用・商用あわせて13台もの車両が展示されるBYDグループのブースは、東5ホールと東6ホールに設置される。

TAG: #BYD #JMS2025 #PHEV #YANGWANG #軽EV
TEXT:TET 編集部
ホンダはジャパンモビリティショー2025で「陸・海・空・宇宙」を制す!? 「FUN to Drive」な小型EVと「0シリーズ」の新型SUVを世界初公開

「Honda 0 シリーズ」第3弾は普及価格帯のSUVか? 10月31日(金)から一般公開される「ジャパンモビリティショー2025」の開催に先駆けて、自動車メーカーを中心に続々と出展内容が発表され、盛り上がりを見せ始めている。 今回は、創業以来「夢を原動力に、技術と独創的なアイデアで、人と社会の可能性を広げるモビリティの創造にチャレンジしてきた」ホンダを取り上げる。 その展示内容は「陸・海・空」と多方面にわたり、じつにさまざまなモビリティが展示予定となっている。そこで、今回は四輪EVに特化して見どころを紹介したい。 まずは「Thin, Light, and Wise.(薄い、軽い、賢い)」を開発アプローチに据えてプロダクト開発が行われる、まったく新しいホンダのEVシリーズ「Honda 0 シリーズ」について取り上げないわけにはいかないだろう。 先ごろ開催された世界陸上で展示されたほか、同大会の投てき競技では4分の1サイズのHonda 0 SUVが競技をサポートする車両としてフィールドを駆け巡っていたので、ご記憶の方も多いことと思う。 その「Honda 0 SUV プロトタイプ」がジャパンモビリティショーに初登場する。Honda 0 シリーズの第1弾モデルであり、開放的な視界と自由度の高い広々とした居住空間をもたらすこの中型e-SUVは、これまで米国と英国で先行公開されていたもので、待望の日本上陸となる。 そして、Honda 0 シリーズの第2弾モデルであり、フラッグシップと謳われる「Honda 0 SALOON(サルーン)プロトタイプ」も今回のショーに登場し、本邦初公開を果たす。 しかし、それらを差し置いても注目なのは、Honda 0 シリーズの新たなモデルがジャパンモビリティショー2025で世界初公開されることだろう。 「Honda 0 シリーズの価値をより多くの方にご体感いただけるモデルとして、新たに加わるSUVモデル」というホンダからの発表以外、一切ベールに包まれたままのモデルだが、果たしてどのような姿で登場するのか妄想が膨らむ。 「FUN to Drive」な四輪小型EVを世界初公開 世界初公開モデルはHonda 0 シリーズだけに留まらない。ホンダらしいFUNを追求し、使い勝手の良さと操る喜びの両立を目指して開発したという、四輪小型EVのプロトタイプも披露される。 このモデルは、『日本、英国、アジア諸国の小型EV需要の高い国で走行試験を実施しており、ホンダが目指す「FUN to Drive」に磨きをかけている』とホンダが事前アナウンスしている。その言葉から想像すると、今年のグッドウッドで公開された小型EV「Super EV Concept」が一瞬脳裏をよぎるが、果たしてどうだろうか。 このほか、参考出品としてHonda Micro EVが展示されるほか、北米市販予定モデルのアキュラRSXプロトタイプに、先月発売されたばかりのN-ONE e:や水素ハイブリッドモデルのCR-V e:FCEVなど、多数の四輪モデルが展示される。 世界初公開のEVモデルは二輪やe-MTBでも控えているし、船外機にボート、飛行機、F1、さらには着座型パーソナルモビリティ「UNI-ONE」にロケットまで、多種多様なモビリティが展示される。 これらは、ホンダブースを中心に「Tokyo Future Tour 2035 ~モビリティの未来の姿にワクワク~」や「Mobility Culture Program ~モビリティそのものにワクワク~」、「Out […]

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TEXT:TET 編集部
電動化時代でもAMGは超弩級マシンでブランドを牽引! ジャパンモビリティショー2025でメルセデス・ベンツが「コンセプトAMG GT XX」をアジア初披露

圧倒的パフォーマンスの「コンセプトAMG GT XX」とプライベートラウンジの「Vision V」 10月31日(金)から一般公開される「ジャパンモビリティショー2025」の開催に先駆け、自動車メーカーを中心に続々と出展内容が発表され、盛り上がりを見せ始めている。今回紹介するのは欧州ブランドのメルセデス・ベンツだ。 ジャパンモビリティショー2025でメルセデス・ベンツは「Feel the Mercedes」をコンセプトに、五感を通じてメルセデス・ベンツの魅力を体感することができるさまざまなコンテンツを提供するという。 目玉は今年6月にワールドプレミアされたばかりの、メルセデス・ベンツAMG初の完全電気自動車「コンセプトAMG GT XX」が、アジア圏で初めて披露されることだろう。 電動化時代の新たな常識を創造することを目的に、次世代EVの基盤として開発された「AMG Electric Architecture(AMG.EA)」を採用した最初のコンセプトカーであるこのモデルは、アキシャル・フラックス・モーターと呼ばれるコンパクトかつハイパワーなモーターをフロントに1基、リヤに2基搭載。AMGの真髄とも呼ぶべき、最高のドライビングパフォーマンスを野心的なエアロダイナミクスボディとともに実現する。 見えない部分の技術的なトピックが多いコンセプトモデルではあるが、この低くスポーティーなシルエットだけでも一見の価値があるモデルと言えよう。 もうひとつメルセデス・ベンツには注目のコンセプトモデルが展示される。今回がジャパンプレミアとなる「Vision V」がそれだ。モデル名が示す通り、メルセデス・ベンツが2026年から始める「Van Electric Architecture(VAN.EA)」を採用し、バンの新時代を示唆するモデルとなっている。 広々とした空間にラグジュアリーと没入型体験を融合し、プライベートラウンジという新たな価値を加えたというこのモデルが、ミニバン大国ニッポンのユーザーの目にはどのように映るのか興味深い。 日本上陸が待ち遠しい新型「CLA」と「GLC」を本邦初公開 より現実的なモデルとしては、自社開発のOS「メルセデスベンツ・オペレーティングシステム」を搭載し、知性を高めてフルモデルチェンジを果たした新型CLAのEVモデルが日本初上陸を果たす。 また、9月にドイツで発表されたばかりの新型EVの「GLC」も日本初披露となる。最新技術をふんだんに盛り込みつつ、伝統的なグリルとEVならではの先進性を表現したフロントフェイスは、伝統と革新が共存した新しいメルセデスを表現する1台といえよう。 メルセデス・ベンツブースには、「マイバッハSLモノグラムシリーズ」や「AMG GT 63 PRO 4マチック+ クーペ」などの内燃エンジン車も登場予定。EVの先進性に加えて、ラグジュアリーな世界も見せてくれそうなメルセデス・ベンツは、東5ホールにブースを構える。

TAG: #CLA #GLC #JMS2025 #メルセデス・ベンツ #メルセデスAMG
TEXT:TET 編集部
STIコンセプトとブランド第2弾となるふたつのEVを初披露! ジャパンモビリティショー2025のSUBARUブースは「Performance」と「Adventure」魅力を提案

日本仕様の「トレイルシーカー」とBEVコンセプトモデルに注目 10月31日(金)から一般公開される「ジャパンモビリティショー2025」の開催に先駆けて、自動車メーカーを中心に続々と出展内容が発表され、盛り上がりを見せ始めている。今回は、ソルテラに続くSUBARUグローバルバッテリーEV(BEV)の第2弾モデルを、このジャパンモビリティショー2025で発表するSUBARUを紹介しよう。 「ブランドを際立てる」をコンセプトに出展するSUBARUは、これからもユーザーにとって「Different」な存在でありつづけるために、「安心と愉しさ」を基盤としながら、走る愉しさを表現するPerformanceシーンと、冒険へ踏み出す高揚感などを表現するAdventureシーンというふたつのシーンを際立たせ、ユーザーとの絆や共感を深めていきたいとしている。 まずPerformanceシーンについては、BEVのコンセプトモデル「Performance-E STI concept」がその一翼を担う。デザインは、高いパフォーマンスを視覚から訴えるプロポーションに加え、優れた空力性能や実用性を融合させながらも、ヘリテージを想起させるものに仕上げられているという。 それでありながら、運転しやすいレイアウトと居心地のよい開放的な室内空間を実現するという、二律背反の関係にある要素を盛り込んだPerformance-E STI concept。「さまざまな革新的技術を採用することで、意のままに操り感動の運転体験を提案する」モデルになると謳われ、その全容が明らかになるのが楽しみな1台だ。 続けてAdventureシーンに目を向けると、こちらはひと足先に北米仕様が公開されたBEVの「トレイルシーカー」が担う。日本仕様としては今回が初公開となるトレイルシーカーは、SUBARUグローバルバッテリーEVラインアップの第2弾モデルだ。BEVならではの緻密な制御による走行性能と、クロスオーバーユーティリティビークルとしての実用性を高い次元で両立しているのだという。 古くはレガシィ・グランドワゴンにはじまり、アウトバック、クロストレックなどを経て、現在のレイバックに至るまで、日常からアクティブなシーンまで使いこなせるクロスオーバーに関してはどこよりも造り慣れているSUBARUだけに、このBEVクロスオーバーの仕上がりにも十分期待が持てそうだ。 このほかSUBARUは、Performanceシーンを表現する車両として水平対向ターボエンジンとシンメトリカルAWDというシンボル的技術を採り入れたコンセプトカーの「Performance-B STI concept」を展示。また、Adventureシーンでは、フォレスターWildnessプロトタイプとアウトバックWildnessプロトタイプの2台を出展する予定だ。 日本車メーカーのなかでもひときわ個性的で根強いファンが多いSUBARU。その未来を明確に表現する今回のジャパンモビリティショー2025 SUBARUブースは、東5ホールに設置される。

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TEXT:TET 編集部
新型エルグランドがいよいよe-POWERで登場!? 「EVの雄」日産のジャパンモビリティショー2025は電動モデルが盛り盛り

e-POWER搭載新型エルグランドにマイナーチェンジ版アリアも登場 10月31日(金)から一般公開される「ジャパンモビリティショー2025」の開催に先駆けて、自動車メーカーを中心に続々と出展内容が発表され、盛り上がりを見せ始めている。 今回は日本車メーカーのなかでも「EVの雄」とも言うべき日産自動車の出展概要だ。 日産は、今回のショーで「インテリジェントで持続可能な未来のビジョンを体現する革新的な商品と技術を披露」するとし、経営計画「Re:Nissan」に基づいた日本向けの最新モデルに加え、戦略的パートナーとともに開発した各地域向けのモデルについても展示を行うのだという。 日本車メーカーのなかでも強力に電動化を推し進めている日産は、独自の電動ハイブリッド技術「e-POWER」を磨き上げ第3世代へと進化。これを威風堂々とした存在感を感じさせるエクステリアに、長距離でも快適で上質な移動空間をもたらすとされる新型「エルグランド」に搭載。2026年度の発売を前に世界初公開する予定だ。 より純粋な電動モデルとしては、今年発表されたばかりの新型リーフB7が展示される。現在各地で発売前の先行展示会が開催されているとはいえ、まだまだ実車を目にした方は少ないはずだから、クロスオーバーEVとして生まれ変わったリーフをじっくりと観察できる絶好の機会となるだろう。 日産のフラッグシップEVたる「アリア」も当然展示される。しかもこのアリア、年度内に予定されているマイナーチェンジ版だというから注目だ。エクステリアはより先進性と上質感を感じるフロントデザインへ一新されるほか、インフォテインメントシステムにGoogleを採用するほか、V2L機能の追加やサスペンションの見直しなど、細部にわたって改良が施されているというので注意して見てほしい。 本邦初公開の「日産N7」と「マイクラ」にも注目 EVフリークとしては、日産が海外向けに販売している2台のEVを展示することもトピックに値する。ひとつは4月に中国で発売を開始し、現地からは好調なセールスが伝えられているEVセダンの「N7」で、もう1台は5月に発表された欧州向けのコンパクトEV「マイクラ」だ。 日本車メーカーのEVでありながら、それぞれ販売地域特有のニーズに寄り添って開発されたEVとなっている。どちらもこれまで国内で目にする機会がなかっただけに、このチャンスは見逃せない。 そのほか日産ブースでは、EVを介した電力供給の仕組みをオンライン事前予約制の体験型ゲームで学ぶ「NISSAN ENERGY POWER MISSION」が開催される。また、オリバ-・ローランド選手が今シーズン日産に初のドライバーチャンピオンをもたらしたフォーミュラEマシンの展示も行われる。 ほかにも新たなモビリティサービスの実現に向けた実証実験車両や、中東向けのフラッグシップSUV「パトロール」、スポーツセダン「スカイライン」の400R特別仕様車など、EV関連以外にも注目の展示内容が盛りだくさんの日産自動車は、西1ホールにブースを構える。

TAG: #JMS2025 #アリア #ジャパンモビリティショー #リーフ #日産
TEXT:石井啓介
マンションでもEVが身近になる! 官⺠連携で既存マンション全274駐⾞区画にEV充電コンセントを導⼊した事例リポート

官⺠連携で全274駐⾞区画にEV充電コンセントを導⼊ 今年の夏は例年にも増して厳しい暑さで、ニュースでも「過去最高気温」や「猛暑日連続」といった言葉が並び、気候変動を肌で感じる日々です。そんななか、「環境問題の改善に向けて日常生活をどう変えていけるか」を考えるきっかけとなるイベントが八王子市で行われました。 これまで、自宅にEV充電器を設置することが比較的簡単な戸建て住宅に比べ、集合住宅では住民の方々の合意形成や敷設資金の問題など、大きなハードルがありました。そんな集合住宅の全274駐車区画にEV充電設備を導入した東京都八王子市の大型マンション「グレーシアパーク八王子みなみ野(東京都八王子市、2000年竣工、総戸数225戸)」において、EV充電サービス「WeCharge」を提供するユビ電株式会社が、公益財団法人東京都環境公社 東京都地球温暖化防止活動推進センター(以下、「クール・ネット東京」)、一般社団法人日本自動車販売協会連合会 東京都支部(以下、「自販連東京都支部」)と連携し、マンション住民向けEV試乗会を開催したのです。 マンション暮らしのEV課題をクリアした注目事例 EVに関心があっても、マンションに住んでいると「充電どうするの?」という声が必ず上がります。都内住宅の約7割が集合住宅である(※総務省住宅・土地統計調査)ことから、マンションでの充電環境整備がEV普及のカギを握っています。 駐車場に電源がない、設置工事が高額、管理組合の合意形成が難しい……。こうした課題が集合住宅におけるEV普及の”壁”とされてきました。 今回の舞台となった「グレーシアパーク八王子みなみ野」では、その壁を突破し、なんと全274区画の駐車場にEV充電コンセントを設置。築20年以上の大型既存マンションでこの規模の導入は全国的にも珍しく、先進的な試みです。 背景には、東京都の「クール・ネット東京」政策の後押しや、補助金制度を活用したコスト負担軽減の工夫があったことはもちろんながら、管理組合による住民への丁寧な説明会を経て「資産価値の向上にもつながるなら前向きに」と合意形成を進めた点も注目すべきポイントです。

TAG: #マンション #充電設備 #試乗会
TEXT:斎藤充生
公道レース「フォーミュラE東京」が帰って来る! チケットを持っていなくとも無料で1日遊び尽くせる2日間

コンテンツが盛りだくさんのフォーミュラE 東京E-Prix 昨年3月、国内初の公道を使用した四輪レースとして開催された電気自動車によるモータースポーツ「ABB FIA フォーミュラE 世界選手権」の東京E-Prixが、今週末5月17日(土)・18日(日)の2日間開催される。 昨年は3月30日(土)に行なわれた第5戦の1レースのみ開催だったが、チケットが即完売になるなど反響が非常に大きかったため、今年は土曜日に第8戦、日曜日に第9戦の決勝レースを行うダブルヘッダー方式に開催内容を拡大し、より多くのファンに観戦機会を提供することとなった。 舞台となるのは昨年に引き続き東京都江東区有明にある国際展示場「東京ビッグサイト」の敷地とその周辺の一般道だ。一般的なサーキットの大半が人里離れた場所に位置し、アクセスはほぼクルマに頼らざるを得ないのに対し、新宿・渋谷から直通列車が多く乗り入れる「りんかい線」の国際展示場駅からは徒歩10分程度、新橋と豊洲を結ぶ「ゆりかもめ」の東京ビッグサイト駅ならさらに近く徒歩5分程度とアクセスは抜群に良い。 没入型ファンフェスティバル「ファンビレッジ」 さて、会場の東京ビッグサイトだが、じつはレース観戦チケットを持っていなくとも、フォーミュラEの世界観を楽しむことができるのをご存知だろうか。 正面から入って左手方向にある東ホールの4〜6ホールで行なわれる「ファンビレッジ」と呼ばれる没入型ファン・フェスティバルがそのひとつだ。 ここではレーシングシミュレーターでフォーミュラEのドライビングスキルを体験したり、ライブパフォーマンスを楽しんだりすることができる。また、子ども向けコンテンツや携帯電話のチャージステーション、フードコートも設置されるほか、レーサー気分を味わえるアクティビティなど、多彩なコンテンツが設置されるという。 今シーズンからフォーミュラEにイギリスのローラとジョイントする形で参戦を開始したヤマハ発動機もブースを構える。 電動トライアルバイクの「TY-E2.2」や電動ミニバイク「E-FV」コンセプトモデルなど、電動化技術を活用した同社の「感動創造」の歩みに触れられる展示を予定しているという。

TAG: #GX #イベント #フォーミュラE
TEXT:TET編集部
災害に備えて未来を楽しむ! 「AWAJI EV MEET 2025」の参加はまだまだ受付中

クルマの枠を越えたEVの可能性を体感 次世代モビリティと防災の可能性を体験できるイベント「AWAJI EV MEET 2025」が、2025年4月19日(土)に淡路島・国営明石海峡公園で開催される。主役は、いま注目を集める電気自動車(EV)だ。単なる交通手段を超え、防災やアウトドアでの活用法にまで広がるEVの可能性を、見て・聞いて・触れて確かめられる体験型イベントとなっている。 全国からEVユーザーが集う交流の場 イベントの目玉のひとつが、全国のEVオーナーが自慢の車両を持ち寄る「ミートアップゾーン」だ。オーナー同士でカスタムや活用法を語り合ったり、車両を囲んで記念撮影を楽しんだりと、オンラインでは味わえないリアルなつながりが生まれる。EVに乗っていない人でも見学自由なので、気軽に立ち寄って雰囲気を楽しむことができる。 試してわかるEVの進化、試乗体験で未来を先取り 最新EVに実際に乗って体験できる「試乗プログラム」も展開される。加速性能、静粛性、操作感など、百聞は一見にしかず。メーカーのスタッフが同乗し、車両の特徴や機能についても丁寧にレクチャーしてくれるため、初めての人でも安心して体験できるのがポイント。 EVが防災に強い理由とは?専門家によるトークで学ぶ もうひとつの注目テーマが「防災」。近年、災害時にEVを“動く蓄電池”として活用する動きが広がっている。会場では、防災士やEV関連の専門家によるセッションを通じて、非常時の電力供給や避難生活におけるEV活用の現実的な知識を得られる。電源供給のデモンストレーションなども予定されており、実用面の理解が深まる内容だ。 EVとアウトドアの融合を車中泊キャンプで体感 イベントの締めくくりとして、EVによる車中泊体験が楽しめるキャンプ企画も実施される予定だ。アイドリング不要の静かな環境、EVからの電源供給による快適な夜など、EVがアウトドアと抜群の相性を持っていることを実感できるはず。ファミリー層にもぴったりの企画となっている。 まだまだ事前申込受付中で誰でも参加OK! EVに乗っている人も、まだ検討中の人も、防災やアウトドアに興味のある人も、誰でも参加できるのがこのイベントの魅力。現在、公式サイトにて事前申し込みを受付中(参加無料)。未来のライフスタイルに一歩近づくチャンスを、ぜひ体験してみてほしい。 「AWAJI EV MEET 2025 from OUTDOOR FEELS」 〈申し込みサイト〉 AWAJI EV MEET 2025 from OUTDOOR FEELS 〈参加費〉 EVミートアップ:1台2000円、追加オプション:車中泊1台7000円 ※税込み ※車中泊は複合型温泉天然温泉(アクアイグニス)利用料の500円割引がございます。 ※車中泊は参加台数に制限がございます。ご希望多数の場合は先着順とさせていただきます。 〈主催〉 株式会社交通タイムス社/株式会社ONE

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TEXT:TET 編集部
災害時にも活躍できるEVの可能性を淡路島で体験! 「AWAJI EV MEET 2025 from OUTDOOR FEELS」開催決定

楽しくEVで“もしも”に備える 1995年の阪神淡路大震災、2011年の東日本大震災、そして2024年には能登半島地震。地震大国と呼ばれる日本は常に震災の危険にさらされている。これだけ大震災が頻発すると、災害時の備えを見直さなければならないかもしれない。 一方で、自動車業界は100年に1度の大変革期として「電気自動車(EV)」に大きな注目が集まる。一部のEVは、車両から電気を取り出す機能を有し、お湯を沸かしたり調理器具を稼働させたりすることだってできる。EVは、エンジン車と違って発電のためにアイドリング状態を保つ必要がないため、排気ガスや騒音といった問題を気にすることなく、エアコンを稼働させながら快適な車中泊ができるのもメリットだ。このような機能は、災害時においても緊急避難場所として活用できるうえに、クルマから電源供給が可能であるため、停電地域への「動く電源」としての活躍も期待できる。 4月19日(土)に淡路島国営明石海峡公園特別駐車場にて開催される「AWAJI EV MEET 2025 from OUTDOOR FEELS」は、阪神淡路大震災の中心地でもある淡路島内の国営公園特設エリアを舞台に、EVのさまざまな可能性を体感できるソーシャルイベントだ。 EVオーナーが集いEVの「生」の魅力を発信! 会場にはEVオーナーが集い、愛車を挟んで語り合えるオフ会エリア「EVミートアップゾーン」が設けられる。EVオーナー同士の情報交換はもちろんのこと、EVに興味のある方の参加も大歓迎で、EVライフの楽しさを広く伝えることを目的としている。また、当エリアにはHYUNDAI OWNERS CLUB Japanの正式プログラムとして、多くのHYUNDAIオーナーも集まることになっている。 さらに、EVオーナー代表とキャンプ女子インフルエンサーによるEVライフの可能性を語るトークセッションも予定している。 最新EVを体験できるEV試乗&展示エリア! また、当日はEV試乗会を開催。風光明媚な淡路島を堪能できる試乗コースが用意され、HYUNDAIの最新モデルをはじめとするさまざまな最新EVに試乗することが可能だ。もちろん展示車も用意されており、じっくりと最新EVを眺めることができる。 そのほか、さまざまなEV関連企業がブースを出店し、イベントを盛り上げてくれる。 車中泊ゾーンでEV仲間と楽しい時間を過ごそう! 今回は、イベント会場に隣接した「癒し」と「食」をテーマとした複合型天然温泉リゾート「アクアイグニス淡路島」の協力により、特別に「EV車中泊ゾーン」も設置される。イベント終了後に「EV車中泊ゾーン」にて、「オール電化」のEVキャンプを実施する。 EVキャンプでは、参加者持ち寄りで食事をしながら春の夜を楽しめる。もちろん「アクアイグニス淡路島」の目玉である「大阪湾の海面が溶け込むインフィニティ温泉」や「地下1000mの深度から湧出する天然温泉」も堪能することが可能だ。 「AWAJI EV MEET 2025 from OUTDOOR FEELS」では現在、参加登録を受付中! 会場のレイアウトの都合により、参加には事前登録が必須。申し込みサイトよりエントリーいただきたい。 「AWAJI EV MEET 2025 from OUTDOOR FEELS」 〈申し込みサイト〉 AWAJI EV MEET 2025 from OUTDOOR FEELS 〈参加費〉 EVミートアップ:1台2000円、追加オプション:車中泊1台7000円 ※税込み ※車中泊は複合型温泉天然温泉(アクアイグニス)利用料の500円割引がございます。 ※車中泊は参加台数に制限がございます。ご希望多数の場合は先着順とさせていただきます。 〈主催〉 株式会社交通タイムス社/株式会社ONE

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連載企画 一覧
VOL.15
本当に日本はEVで「立ち遅れた」のか:知って役立つEV知識・基礎の基礎/御堀 直嗣 第15回

ジャパン・モビリティ・ショー開催でにわかに沸き立つ日本のEVマーケット。しかし現実の販売状況は日本において大きく立ち遅れている。技術では先導してきたはずの日本メーカーは、なぜEVで世界をリードできていないのか。この分野のベテランジャーナリストである御堀 直嗣が解説する。 日本の低いEV市場占有率 日本は、世界に先駆けて電気自動車(EV)の市販に踏み切った。2009年に三菱自動車工業が、軽自動車EVの「i-MiEV」を法人向けにリース販売しはじめ、翌10年には一般消費者向けへの販売も開始した。同年には、日産自動車も小型EVの「リーフ」を発売した。この2社によって、EVの量産市販が実現し、ことにリーフは海外への販売も行われ、「i-MiEV」はフランスの当時PSA社にOEM供給された。リーフの販売は世界で累計65万台に達し、その他EVを含めると、日産は世界で100万台のEV販売の実績を持つ。そのうち、日本国内は累計23万台である。 ちなみに、米国テスラは2022年では年間で約130万台、中国のBYDは同年に約90万台規模へ成長している。 同時にまた、世界共通の充電規格であるCHAdeMO(チャデモ)も準備され、リーフが販売される世界の各地域にCHAdeMO充電器の設置が動き出した。 それらを背景に、経済産業省は2012年度補正予算で1,005億円の補助金を計上し、全国に約10万基の充電器を整備するとした。この補助金は全額支給でないため、トヨタ/日産/ホンダ/三菱自の4社が資金を拠出し、補助金で賄いきれない残額を補填することに合意した。 しかし、現在の充電器の数は、急速充電と普通充電を合わせて約2万基である。 国内の新車販売において、EVが占める割合は1%以下という状況が長く続いた。昨2022年、「日産サクラ」と「三菱eKクロスEV」が発売となり、1年で5万台以上を販売することで2%ほどの占有率になろうかという状況にある。 一方、世界全体では、EVの市場占有率が13%になる。米国は5.8%、欧州は12%、中国は21%となっており、日本がいかに低水準であるかがみえてくる。 日本でEV普及が進まなかった理由 EVの先駆者であった日本が、なぜ欧米や中国の後塵を拝するようになったのか。 最大の要因は、せっかく1,005億円という充電基盤整備に対する経済産業省の支援があったにもかかわらず、急速充電器の整備にばかり世間の目が行き、EV利用の基本である基礎充電、すなわち自宅での普通充電(200V)の重要性が広がらなかったからである。ことに、マンションなど集合住宅の駐車場と、月極駐車場への普通充電設置がほぼできなかったことが原因であった。 EVの充電は、普通充電で8~10時間、あるいはそれ以上かかるとされ、これが単純にガソリンスタンドでの給油時間と比較されて、使い勝手が悪いとさまざまな媒体を通じて流布された。いまでもそうした論調が消えていない。しかし、自宅で普通充電できれば、寝ている間に満充電になるので、翌朝出かけるときは満充電で出発できる。 戸建て住宅に住む人はそれができた。ところが、戸建て住宅でも自宅に車庫がなく月極駐車場を利用する人は、近隣の急速充電器を利用しなければならなくなった。 集合住宅に住む人は、敷地内に駐車場が併設されていても、管理組合の同意が得られず普通充電ができない状態に陥った。無知がもたらした悲劇だ。EVを買う意思があっても、手に入れにくい状況があった。 集合住宅の管理組合で賛同が得られない最大の理由は、幹事がEV時代を予測できず、また自分には関係ないとして無視され続けたことにある。設置の経費は、ことに当初は補助金と自動車メーカー4社による補填があったので、ほぼゼロであった。現在でも、施工業者が残金を負担するなどのやりくりで、集合住宅側の負担が軽く済む仕組みが出てきている。それでもなお、管理組合で合意を得るのが難しい状況は払拭できていない。 基礎充電の普及を目指す業者の間でも、さらに難しいとされるのが月極駐車場への普通充電の設置だ。月極駐車場を管理する不動産業者の理解を得にくいという。

VOL.1
リッター200円にもう限界……給油の“枷”をぶっちぎれ!【モデルサードインパクト vol.1】

ガソリン高い、燃費も悪い、限界だ! かつてないほどの猛暑に喘いだであろう今夏。「もういいよ」「もう下がってくれ」と、気温に対して誰もが感じていたと思うが、自動車ユーザーはガソリン価格に対しても同じことを思っていたのではないだろうか。 リッターあたり170円、180円、190円、そして200円の大台を突破……給油をするたびに、誰もが憂鬱な気分になったはずだ。小生はドイツの某オープンスポーツカーに乗っているのだが、リッターあたり平均10kmでハイオク仕様。愛車にガソリンを入れるたび、顔が青ざめていた。 「高額給油という枷から解放されたい……」 EVの購入を決意した所感である。クルマを走らせることは、本来喜びのはず。給油のたびに落ち込むのは本望ではない。 小生は、THE EV TIMES(TET)の編集スタッフを務めています。この9月、「テスラ・モデル3・パフォーマンス」を購入しました。新たな愛車と共に進むEVライフを「モデル・サードインパクト」と銘打ち、連載で紹介していこうと思います。 EVは便利だと実感した「日産リーフ」 小生が初めて体験したEVは「日産リーフ」(2代目)である。遡ること2017年、「リーフ」が2代目になった頃、日産が全国で試乗キャラバンを開催し、小生はその試乗アテンダントを担当していた。そこで「リーフ」を存分に運転することができたのだ。 それゆえ、EVの利便性の高さを実感することになった。スポーツモデル顔負けの力強くスムーズな加速にまず驚いたのだが、給油という枷から外れて自由に走り回れることが大変な魅力に感じた。アイドリング状態でエアコンを入れっぱなしでもガソリン代を気にせずに済む。車内でPCを開けば、そのままオフィスになる。車の用途が無限大に広がると感じた。 充電時間も特別長いとは感じなかった。充電残量が50%くらいになったら、急速充電を使用してあっという間に80%まで回復できる。ちなみに100%まで充電した場合、280kmを走れる表示が出ていたと記憶している(当時は寒い季節で暖房を使用した)。ちょっとした遠出も十分に対応可能。「EVなんて不便」という印象は全く抱かなかった。そこで薄々と「将来はEVもアリだな」と思ったのだ。

VOL.20
VW「ID.4」オーナーはアウトバーンを時速何キロで走る? [ID.4をチャージせよ!:その20]

9月上旬、スイスで開催された「ID.TREFFEN」(ID.ミーティング)を取材した際に、参加していた「ID.4」オーナーに、そのクルマを選んだ理由などを聞きました。 フォルクスワーゲン一筋 鮮やかな“キングズレッドメタリック”のID.4で登場したのは、ドイツのハノーファーからはるばるスイスに駆けつけたデュブラック・マルクスさん。「フォルクスワーゲンT3」のTシャツを着ているくらいですから、かなりのフォルクスワーゲン好きと見ましたが、予想は的中! 「18歳で免許を取ってからこれまで30年間、フォルクスワーゲンしか買ったことがないんですよ」という、まさにフォルクスワーゲン一筋の御仁でした。 彼の愛車はID.4のなかでももっともハイパフォーマンスな「ID.4 GTX」。日本未導入のこのグレードは、2モーターの4WD仕様で、最高出力220kW(299PS)を発揮するというスポーツモデル。こんなクルマに乗れるなんて、なんともうらやましいかぎりです。 そんなマルクスさんにID.4 GTXを購入した理由を尋ねると、「これからはEVの時代だと思ったので!」と明確な答えが返ってきました。とはいえ、ID.ファミリーのトップバッターである「ID.3」が登場した時点ではすぐに動き出すことはありませんでした。「1年半くらい前にID.4 GTXを試乗する機会があって、踏んだ瞬間から力強くダッシュするID.4 GTXのパンチ力にすっかり惚れ込んでしまい、即決でしたよ(笑)」。

VOL.14
欧州メーカーはなぜ電気自動車に走ったのか?:知って役立つEV知識・基礎の基礎/御堀 直嗣 第14回

EVの知識を、最新情報から「いまさらこんなこと聞いていいの?」というベーシックな疑問まで、ベテラン・ジャーナリストが答えていく連載。今回は欧州メーカーの特集です。 日本市場参入が遅かった欧州製EV 日本市場では、欧州からの電気自動車(EV)攻勢が活発に見える。ドイツの「BMW i3」が発売されたのは2013年秋で、日本市場へは2014年春に導入された。 日本の自動車メーカーがEVを市販したのは、2009年の「三菱i-MiEV」の法人向けリースが最初で、翌2010年には「i-MiEV」も一般消費者への販売を開始し、同年に「日産リーフ」が発売された。「i3」の発売は、それより数年後になってからのことだ。 ほかに、フォルクスワーゲン(VW)は、「up!」と「ゴルフ」のエンジン車をEVに改造した「e-up!」と「e-ゴルフ」を2015年から日本で発売すると2014年に発表した。だが、急速充電システムのCHAdeMOとの整合性をとることができず、断念している。その後、VWは「e-ゴルフ」を2017年秋に販売を開始した。EV専用車種となる「ID.4」を日本に導入したのは、2022年のことだ。フランスのプジョーが、「e-208」を日本で発売したのは2020年である。 以上のように、欧州全体としては、EVへの関心が高まってきたのは比較的最近のことといえる。 くじかれたディーゼル重視路線 欧州は、クルマの環境対策として、自動車メーカーごとの二酸化炭素(CO2)排出量規制を中心に動いてきた。そして2021年から、1km走行当たりの排出量を企業平均で95gとする対処方法を考えてきた。EU規制は、販売する車種ごとのCO2排出量を問うのではなく、販売するすべての車種の平均値で95gを下回らなければならないという厳しさだ。 対策の基本となったのは、ディーゼルターボ・エンジンを使った排気量の削減と、出力の低下を補う過給器との組み合わせを主体としつつ、ハイブリッドによるさらなる燃費の向上である。 既存のディーゼルターボ・エンジンをできるだけ活用しようとする考えは、欧州メーカーが補機用バッテリーの電圧を世界的な12ボルトから、36ボルトや48ボルトに変更することによるマイルドハイブリッド化に注目してきた様子からもうかがえる。 ところが、2015年にVWが米国市場でディーゼル車の排出ガス規制を偽装していたことが明らかにされた。公的機関での測定では規制値を満たすものの、実走行で急加速などした際に基準を上回る有害物質が排出され、それによって力強い加速を得られるようにした制御が発覚したのである。その影響は、VW車だけでなく、アウディなどVWグループ内に広く影響を及ぼした。

VOL.3
ボルボは新型EVの「EX30」でインテリアに新たな価値を与え、空間を最大限、利用する!

ボルボはEX30の室内で多くの新たなチャレンジを行なっていると謳う。その詳細を小川フミオ氏が訊いていく。連載1回目はこちら、2回目はこちら。 冷たさの排除し素材を“素直”に使う EX30のインテリアが、他車と決定的に違うのは、金属的な表面処理がほとんど見当たらないこと。それは意図的にそうしたのだと、インテリアデザインを統括するリサ・リーブス氏は言う。 「心したのは、冷たさの排除です。使う素材はオネスト、つまり木に見えるものは木であり、また同時に、リサイクル素材を人間にやさしいかたちで使用しました」 インテリアは「ブリーズ」(やさしい風)をはじめ「ミスト」(もや)、「パイン」(松)それに「インディゴ」と4種類(日本はそのうち「ブリーズ」と「ミスト」を導入)。 「ブリーズを例にとると、デザインインスピレーションはサマーデイズ。シート表皮の素材はピクセルニットとノルディコ、ダッシュボードの飾り材はパーティクル、そして空気吹き出し口のカラーはブルーです」 リーブス氏は説明してくれる。 「ピクセルニットはPETボトルをリサイクルしたもの。それを3Dニッティング(立体編み)プロセスでシート用素材にしています。組み合わせるノルディコは、PETボトルなどのリサイクル素材、北欧で計画的に伐採された木から採取された素材、リサイクルされたワインコルクなどで作られたテキスタイルです」 ダッシュボード用のパーティクルは、窓枠やシャッターを中心に工業廃棄物であるプラスチックを粉砕したものだし、フロアマットは漁網をリサイクルしたという。 「リサイクル材とともに、インテリアは雰囲気を統一したので、私たちは“ルーム”という名を与えています。インディゴの場合、デザインインスピレーションは”夜のはじまり”で、デニムをリサイクルしたときに余る糸を使った素材をシート表皮に使っています」 シートじたいは「スニーカーにインスパイアされた形状」(メイヤー氏)だそうだ。

VOL.2
ボルボの新型電気自動車「EX30」にはスターウォーズのデザインが取り入れられている!?

エンジンの回転の盛り上がりには、時に人間的な表現が用いられる。しかしBEV(バッテリー電気自動車)はエンジンもなく無音なため、より無機質な、機械的な印象が強くなる。ボルボはそんなBEVに人間的な要素を入れたと主張する。連載1回目はこちら。 どことなく楽しい感じの表情 ボルボEX30は、いってみれば、二面性のあるモデルだ。ひとつは、地球環境保全(サステナビリティ)を重視したコンセプト。もうひとつは、大トルクの電気モーターの特性を活かしたスポーツ性。 デザイナーは「いずれにしても、BEVと一目でわかってもらうデザインが重要と考えました」(エクステリアデザイン統括のTジョン・メイヤー氏)と言う。 「もちろん、昨今ではICE(エンジン車)かBEVか、デザインをするときあえて差別化をしないのが世界的な流れです。ただし、私たちとしては、スカンジナビアデザインの原則を守りつつデザインしました」 メイヤー氏の言葉を借りて、この場合のスカンジナビアデザインの肝要を説明すると「形態は機能に従う」となる。 「そこで、上部に開口部とグリルはもたせないようにしようと。ただし(インバーターなどのために)空気を採り入れる必要はあるので、下にインレットは設けています」 ボルボ車のデザインアイディンティティである「トール(神の)ハンマー」なる形状のヘッドランプも採用。ただし、カバーで覆った一体型でなく、四角いLEDのマトリックスが独立しているような形状があたらしい。 「そうやって出来上がったのがこのデザインです。顔になっていて、そこには眼があって、鼻があって、口があるんです。どことなく楽しいかんじで、これまで以上に人間的な表情を実現しました」 暴力的でもなければ、ロボット的でもない。メイヤー氏はそこを強調した。

VOL.1
ボルボの新型電気自動車「EX30」は、相反する2面性を合わせ持つ文武両道なクルマ

ボルボの新たなBEV(バッテリー電気自動車)として、ついに10月2日から「サブスク」モデルの申し込みが始まるEX30。この「ボルボ史上最小のBEV」はどのように開発されたのか。ミラノで行われたワールドプレミアに参加した小川フミオ氏が関係者の声とともに振り返る。 スカンディナビアン+デジタル 2023年6月に登場したEX30は、コアコンピューティングテクノロジーを大胆に採用する、ボルボの新世代BEV。 内容にとどまらず、同時に、デザイン面でもさまざまな大胆な試みがなされているのも特徴だ。 いってみれば、伝統的ともいえるスカンディナビアンテイストに、デジタライゼーションの融合。 「私たちのデザイン的価値のすべてを小さなフォーマットで具現」したモデルと、ボルボ・カーズはプレスリリース内で謳う。 「非常に電気自動車的なデザインで(中略)閉じられたシールド(フロントグリルの開口部のこと)とデジタル表現を用いたトールハンマーヘッドライト」がフロント部の特徴とされる。 さらに新世代BEVとしてボルボが狙ったものはなんだろう。ミラノでの発表会において出合った担当デザイナー(たち)に、デザインの見どころと背景にあるコンセプトを取材した。

VOL.5
「BMW iX xDrive50」の高速電費は我慢不要! ロングドライブにうってつけのEV

[THE EV TIMES流・電費ガチ計測] THE EV TIMES(TET)流電費計測の5回目を、8月に「BMW iX xDrive50」で実施した。車高の高いSUVにもかかわらず、高速巡航時に電費が低下しにくいのが特徴だ。その詳細をお伝えする。 ※計測方法などについてはこちら、試乗記はこちらをご覧ください。 100km/h巡航でどんどん行こう iX xDrive50のカタログに記載された「一充電走行距離」は650km(WLTC)で、電池容量は111.5kWhだ。650kmを実現するには、電費が5.83km/kWh(以後、目標電費)を上回る必要がある。 各区間の計測結果は下記表の通り。5.83km/kWhを上回った場合、赤字にしている。 これまでのTETによる電費計測で初めてA区間の往路と平均で目標電費を超えた。A区間のように標高差が少ない場所では同じ状況になり得る、つまり100km/h巡航で一充電走行距離の650km近くを走破できる可能性がある。   100km/h巡航でも600kmは走れそう 各巡航速度の平均電費は下表の通りだ。「航続可能距離」は電費にバッテリー総容量をかけたもの、「一充電走行距離との比率」は650kmに対して、どれほど良いのか、悪いかだ。 iXのエクステリアは、大きなキドニーグリルが特徴的だ。ざっくり言えば全長5m、全幅2m、全高1.7m、車重2.5トンの堂々としたボディだが、Cd値が0.25と優れている。 100km/h巡航におけるiXの電費は、5.71km/kWhであった。絶対的な数値としては決して高くないが、一充電走行距離との比率を計算すると98%と、これまでにTETが計測したデータの中で最高の結果を記録した。120km/h巡航でもこの数字は78%であった。 つまり、iXは高速巡航でも電費の低下が少ないEVだといえる。 ちなみに、過去に計測したメルセデス「EQE 350+」は、この100km/h巡航時の比率が90%だった。EQEはセダンボディで背が低く、Cd値0.22で、高速巡航には有利であることを考えても、iXの98%という数字の凄さが分かる。 この結果は、空力性能の良好さと高効率なパワートレインの賜物ではないかと思う。BMWが「テクノロジー・フラッグシップ」「次世代を見据え、長距離走行が可能な革新的な次世代電気自動車」と謳っているだけのことはある。これらの記録を塗り替えるクルマが現れるのか、今後の計測が楽しみだ。   各巡航速度ごとの比率は以下の通り。80km/hから100km/hに速度を上げると21%電費が悪くなる。120km/hから80km/hに下げると1.6倍の航続距離の伸長が期待できる。

VOL.19
ぐっとパワフルな2024年モデルのフォルクスワーゲン「ID.4」をミュンヘンで緊急試乗! [ID.4をチャージせよ!:その19]

コンパクトSUVタイプの電気自動車「ID.4」が2024年モデルにアップデート。この最新版をドイツ・ミュンヘンでさっそく試乗しました。 モーターのパワーは60kW増し 「ID.4」が2024年モデルにアップデートし、コックピットのデザインが様変わりしたことは、前回のコラムで述べました。さらに今回の仕様変更では、走りにかかわる部分にも手が加えられています。 一番の変更が、新開発のモーターが搭載されたこと。フォルクスワーゲンでは、ID.ファミリーのプレミアムセダンである「ID.7」に、新たに開発した「APP550」型の電気モーターを採用しました。最高出力は210kW(286PS)と実にパワフルです。これが2024年モデルの「ID.4プロ」にも搭載されることになりました。これまでの「ID.4プロ」の最高出力が150kWですので、出力は60kW、4割増しという計算。最大トルクも従来の310Nmから545Nmとなり、こちらは75%の大幅アップです。 バッテリー容量は77kWhで変更はありませんが、2024年モデルからはバッテリーの“プレコンディショニング機能”を搭載し、冬の寒い時期、充電前にバッテリー温度を高めておくことで充電量の低下を抑えることができます。これはうれしい! 他にも、可変ダンピングシステムのDCC(ダイナミックシャシーコントロール)の改良なども行われ、果たしてどんな走りを見せてくれるのか、興味津々です。 早く乗ってみたいなぁ……と思っていたら、なんとうれしいことに、発表されたばかりの2024年式ID.4 プロ・パフォーマンスを、ドイツ・ミュンヘンで試乗するチャンスに恵まれました。試乗時間は約20分と超ショートですが、わが愛車のID.4 プロ・ローンチエディションと比較するには十分な時間です。

VOL.18
ミュンヘンで「ID.4」の2024年モデルに遭遇! [ID.4をチャージせよ!:その18]

ミュンヘンモーターショー(IAA)のメイン会場近くで、フォルクスワーゲンがメディア向けイベントを開催。そこで、2024年モデルの「ID.4」に遭遇しました。 見た目は同じ イベントスペースのパーキングに待機していたのは、“コスタアズールメタリック”のボディが爽やかな「ID.4 プロ・パフォーマンス」。日本のラインアップにはないボディカラーに目を奪われますが、エクステリアデザインはこれまでと同じで、私の愛車の「ID.4 プロ・ローンチエディション」との違いは1インチアップの21インチホイールが装着されていることくらいです。 ところが運転席に座ると、コックピットの眺めに違和感が! マイナーチェンジでもないのに、コックピットのデザインが私のID.4 プロ・ローンチエディションと大きく変わっていました。 ご存じのとおり、フォルクスワーゲンなど多くの輸入ブランドでは“イヤーモデル制”を採用していて、毎年のように細かい仕様変更を実施。エクステリアデザインは一緒でもパワートレインや装備が変わるというのはよくあること。この2024年モデルでは、インテリアのデザインまで様変わりしていたのです。 真っ先に気づいたのが、ダッシュボード中央にあるタッチパネルがリニューアルされていること。2022年モデルのID.4 プロ・ローンチエディションでは12インチのタッチパネルが搭載されていますが、この2024年モデルでは12.9インチにサイズアップが図られたのに加えて、デザインも一新され、明らかに使い勝手が向上していました。

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