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日本初のEV専門大学がオープン……日本の自動車業界に風穴を開けるエンジニアを養成できるか


TEXT:福田 雅敏 PHOTO:福田 雅敏
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電動モビリティシステム専門職大学(photo=福田雅敏)

世界初のEV専門教育機関が山形に

2023年4月、「学校法人赤門学院 電動モビリティシステム専門職大学(電動モビリティ大学)」<山形県飯豊町>がオープンした。文部科学省より認可を得た「専門職大学」であり、世界初の「電気自動車」と「自動運転」に特化した教育機関である。

EVに対する教育を自動車教育の中の「一つの単元」ではなく、専門校としたのは画期的である。7月に実際に大学を視察できたのでレポートをする。

初代学長は八輪のスーパーEV「エリーカ」生みの親の清水 浩氏

「電動モビリティ大学」の母体は、宮城県仙台市の「専門学校 赤門学院」。「赤門自動車整備大学校」を運営しているノウハウのある学校法人だ。「電動モビリティ大学」はその姉妹校的な存在と言えようか。

学長は慶應大学の名誉教授である清水 浩氏。インホイール・モーター式EV開発の第一人者であり、筆者も開発に参画した慶應大学制作の八輪スーパーEV「エリーカ」の生みの親である。

大学は、2022年8月末に認可が下りた生まれたてである。実は認可が降りるまで“2浪”し、3度目にてようやくの認可となったようだ。学生の募集を開始したのは、22年の9月と中途半端な時期となったが、その背景に認可の問題があった。

学生の定員は1学年40名で、4学年合わせて160名。教育陣は、専任教員23名に講師20名という構成にてEVの各教育を行う。

キャンパスは、「教育棟」「研究棟」「実習棟」「テストコース」を一つの敷地内に設置している。

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