Contents
IAAモビリティ(ドイツ国際モーターショー)で注目を集めた「ID.GTIコンセプト」を手掛けたVWブランドのヘッド・オブ・デザインにインタビュー。
「GTIのファンのために、私たちは何が出来るかーー」
GTIファンだけでなく、フォルクスワーゲン・ファンだけでなく、世界中の自動車ファンが楽しみにしていること。それは、ひょっとしたら、「ID.GTI」の発売では?
フォルクスワーゲン(VW)が、「ID.GTIコンセプト」を、2023年9月初旬のミュンヘンでの自動車ショー「IAAモビリティ」で発表したのは、既報のとおり。
「私たちは、まもなく電気自動車の時代に入ります。そのときに、GTIのファンをどうするか。そのひとたちのために、私たちは何が出来るかーー」
そう語るのは、VWブランドのヘッド・オブ・デザイン(デザインのトップ)を務めるアンドレアス・ミント氏だ。
さっとミント氏の経歴をおさらいすると、アウディ時代に数かずの”仕事”をしているのが目につく。「A1」「Q3」「Q8 e-tron」などはミント氏のチームが手がけたとされる。
1969年にドイツで生まれたミント氏は、数おおくのデザイナーを輩出しているプフォルツハイム大学デザインスクールを卒業。1996年にVWに入社したあと、ブランドをいくつも経験している。
ベントレーでは、スポーツカーというよりレースカーのような「ユノディエール Hunaudieres」(1999年)を手がけた業績で知られる。
そのあと、VWでは、精悍な顔つきが好ましかった「ゴルフ7」(2012年)を担当。
2023年1月に、VWにヘッド・オブ・デザインとして戻る前は、ベントレーのデザインディレクターとして、「ベントレー・バトゥア・バイ・マリナー Bentley Batur By Mulliner」を手がけた。
バトゥアは、じっさいはミント氏がVWに移ったあと、23年6月に正式発表されている。過去のヘリティッジにこだわりすぎた感のあったベントレー車のデザインにあたらしい風をどっと吹き込むような魅力的なスタイルのクーペだ。