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VW愛!デザイン責任者が語る「電気自動車時代に、わたしたちができること」


TEXT:小川フミオ PHOTO:生方 聡、Volkswagen、Bentley
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VW愛!

じしんが、思うぞんぶんチューニングしたオリジナル・ビートル(詳細はここでは内緒)を所有して楽しんでいるというだけあって、そもそも”VW愛”は強そうだ。

「アイコン(誰もがブランド特有と認める要素)は私たちのなかにたくさんあります。VWとしては、それを使わなければと思いました」

ミント氏がひきいるチームが今回手がけたID.GTIコンセプトについて、デザインの背景をミント氏は語ってくれる。

「なぜかというと、アイコンの背後には、得がたい価値があるからです。自動車にかぎらず、さまざまなブランドをみても、自分たちの価値を高めるために、多くのコストをかけていますよね」

たしかに。とくに一部のファッションブランドは、ブランド価値を高めるためにと、”歴史”まで作っているとされる。ヘリティッジこそブランド価値というのは、世界中の誰もが知っていることだから。

「VWでは、たとえばですね、オモチャ売り場に行ってビートルのモデルカーを探してみてください。どのぐらい多いか。いまだにかなりの数が見つかるはずです。子どもは、少なくともいちどはビートルのオモチャで遊んだことがあるはずです。」

たしかに。インタビューしている私(小川)は100台以上のビートルのスケールモデルを持っている。もう子どもじゃないけど。

「いってみれば、どの家庭にも、ビートルのミニカーが、1台はあると思います。これこそがブランドの価値なのです。私たちはそれを持っている、と再確認したことがスタートでした」

アンドレアス・ミント(Andreas Mindt)氏プロフィール
ヘッド・オブ・フォルクスワーゲン・デザイン
プフォルツハイム大学デザイン学部を卒業後、1996年にフォルクスワーゲン・グループでキャリアをスタート。2014年までにすでにフォルクスワーゲン・ブランドでいくつかの役職を歴任し、初代ティグアンのデザインやゴルフ7のエクステリアデザインなどに携わる。2014年から2021年までは、Audi A1からAudi e-tron GT、Audi Q3からAudi Q8まで、アウディのエクステリアデザイン再編成の陣頭指揮をとり、2021年からは、ベントレー・デザインのディレクターとして、昨夏に発表されたベントレー バトゥールで発表されたベントレーの新しいデザイン言語を定義する役割を担った。

<Vol.2へ続く>

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