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BEVでもブレークスルーを期待
ただし、RZのその次はどうなっていくのか、けっこう気になる。レクサスは、2035年までに100%電動化を謳ってきていて、あと12年のうちにその目標は達成できるかもしれない。
それでも、直近ではミニバン「LM」、小型SUV「LBX」、中型SUV「TX」そして大型SUV「GX」と立て続けに出てきたレクサスの新型車のなかにBEV専用モデルは見当たらない。
いま、欧米(と中国)のメーカーが、BEV戦略を加速し、使う部品のリサイクル化や生産工程のカーボンニュートラル化を企業理念に据えていることを喧伝している。
そこにあって、ちょっと存在感が弱い、ように感じられる。欧州のBEV開発担当者と話をしていて「レクサスは……」という話がでることがほとんどないのがちょっとさびしい。
もちろん、BEVだけで突っ走るのは、生産規模の大きいメーカーにとって、不安だってある。
充電インフラも、欧州全土をカバーするのは無理がある(コストが倍増する)、とiシリーズに力をいれているはずのBMWの重役が語っていた。
それでも、このあたりで、さすがレクサスと、無関係の私も欧米人に胸を張れるようなエッジのたったテクノロジーを搭載したレクサスのBEVがあったらなあと思うのは事実だ。
1989年1月にレクサスがデトロイト自動車ショーでお披露目されたのに匹敵するようなブレークスルーを、BEVでも期待している。たいへんなことだというのはわかっていますけれど。
レクサスRZ450e version L
全長:4,805mm
全幅:1,895mm
全高:1,635mm
ホイールベース:2,850mm
車両重量:2,110kg
前後重量配分:前1,130kg、後980kg
乗車定員:5名
交流電力量消費率:147Wh/km(WLTCモード)
一充電走行距離:494km(WLTCモード)
最高出力:前150kW(203.9ps)、後80kW(109ps)
最大トルク:266Nm(27.1kgm)、後169Nm(17.2kgm)
バッテリー総電力量:71.4kWh
モーター数:前1基、後1基
トランスミッション:eAxle(1速固定)
駆動方式:AWD
フロントサスペンション:マクファーソン・ストラット式
リアサスペンション:ダブルウィッシュボーン式
フロントブレーキ:ベンチレーテッドディスク
リアブレーキ:ベンチレーテッドディスク
タイヤサイズ:前235/50R20、後255/45R20
最小回転半径:5.6m
荷室容量:522L
車両本体価格:880万円
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