#bZ4X
TEXT:斎藤充生
売り物ではなく概念を展示するモデリスタ! 正体不明なトヨタbZ4Xはブランドの「新化」という概念を示すスタディモデルだった【大阪オートメッセ2025】

専用エアロのないレア車をスタディモデルに選んだ理由 正体不明感をまとったトヨタbZ4Xはモデリスタのスタディモデル! 五感に響く機能を目指して「新化」するブランドの概念を示す【大阪オートメッセ2025】 正体不明なbZ4Xはモデリスタの概念を示した 大阪オートメッセ2025の広い会場内のなかから、EV関連の出展を探し出すため会場をせっせと歩きまわっていたところ、ひと際輝きを放つ1台のクルマを発見。カスタムカーショーの会場ではよくあることだが、一瞬ベース車両が何なのか分からず、答えを導き出したくなり吸い込まれるようにブースを訪れた。 近づいてみて初めてベース車両の正体がわかった。トヨタのSUV型BEV「bZ4X」だ。現行車種だが街なかでの遭遇率は非常に低く、完全にレア車と化している。だからベース車自体を見慣れていないうえに、カスタマイズによって正体不明さが増したことで興味を惹かれ、つい足を止めてしまった。 この正体不明のbZ4X、オーラ満点の車両を製作したのは、トヨタカスタマイジング&ディベロップメントだ。頭にトヨタと名の付く会社だけど、それってどこ? と思う方もいるだろう。だが「モデリスタ」と聞いたらどうだろうか。トヨタ車オーナーなら知っている方も多いだろう。そう、トヨタの販売店にカタログが置かれ、ディーラーでも購入できる内外装パーツとしてお馴染みのブランドだ。 しかし、なぜブース内の一等地にレア車ともいえるbZ4Xのカスタマイズ車両を展示しているのだろうか。決して売れているとはいえないbZ4X用に、新たにエアロキットをラインアップするとは思えない。 そこで、その疑問を同社用品企画部の浜崎氏にぶつけてみた。すると明快かつ「なるほど」と思える回答が返ってきた。 「モデリスタというブランドの新化を示すもののひとつとして展示しています。bZ4X用の新たなエアロパーツというわけではなく、新化・未来を表現の題材としたときに、クルマの未来を象徴するものがEVだと思いましたので、bZ4Xを選びました」 つまり、モデリスタとしての未来を表現するためには、EVがうってつけであり、それがbZ4Xだったということなのだ。だから、bZ4Xありきのディスプレイではないということに注意する必要がある。 では、このクルマが表現する新化・未来とは何か。それを知るためには、とある造形物について知っておく必要がある。

TAG: #bZ4X #スタディモデル #大阪オートメッセ2025
TEXT:TET 編集部
EVに関心があっても導入に踏み切れないタクシー事業者多数! 広島でbz4Xを導入した事業者の陰に「電脳交通」の存在あり

「電脳交通」とは何者か? 徳島県に本社を構える電脳交通が、広島県の「よしじまタクシーグループ」に属する吉島タクシーと大竹交通のEVタクシー導入にあたって、その導入支援として情報提供および要望に基づいた提案を行い、パートナー企業である三菱オートリースとの連携からトヨタbz4Xをグループ全体で3台導入し、2024年8月23日からの運行を実現させた。 電脳交通とは、倒産リスクを抱えていた実家のタクシー会社を、ネットを活用した集客や低価格で導入できるソフトウェアを駆使したローコストオペレーションの構築などで経営再建に結び付けた近藤洋祐氏(現・電脳交通代表取締役)が、その経験をもとにITエンジニアの坂東勇気氏(現・電脳交通 最高技術責任者)とタクシー業界のDX化を加速させて企業体力の強化をサポートするために業務支援ツールを開発したのを機に立ち上げたタクシー会社発のベンチャー企業だ。 現在はクラウド型タクシー配車システムや配車業務委託サービスなど、タクシー業界全体のコスト削減や人手不足を補うITソリューションの開発と人的サービスの提供支援を生業としている。そのひとつに「EVタクシー取次サービス」というタクシー事業者向けサービスが存在する。 EVの導入に関心はあるものの、運用への懸念を持っているタクシー事業者は多く、電脳交通がタクシー事業者144社に実施したアンケート調査では、6割以上がEVタクシーに関心を持っていると回答した一方、具体的な商談に関心があるのは3割以上に留まったと語るのは、電脳交通の事業開発部部長の滝川浩司氏だ 。 そこで、電脳交通がもつオートリース事業者や自動車メーカーとの提携実績から、EVタクシーの導入に向けた情報提供や導入先の課題抽出、要望の聞き取りなどを行い、導入を支援するために生まれたのがこの「EVタクシー取次サービス」だ。このサービスを介してEVタクシーの導入事例が増え、具体的な運用が共有されることで、EVタクシーがより普及していくと電脳交通は考えている。 今回、このサービスにより、電脳交通が三菱オートリースに取次を行いEVタクシーの導入を実現したのが、広島県内でタクシーを運行する「よしじまタクシーグループ」だ。 よしじまタクシーグループが考えるEV導入のメリットとは? 導入のきっかけは、電脳交通からのEVタクシーに関するアンケートFAXだったと語るのは、よしじまタクシーグループ取締役の木本慎吾氏。当初は「EV車をタクシーにするのは無理だ」「充電の運用が不安」「導入コストが高い」といった否定的なイメージを持っていたそうだ。しかし、電脳交通や三菱オートリースとの出会い、試乗会の参加、すでにEVタクシーを導入しているタクシー事業者との交流を通じて、導入のハードルが下がったという。 導入の最大の目的は、地球環境への配慮だ。また、ガソリン価格の高騰に加え、LPガスも物価高騰の影響で値上がりしている。全国的にガススタンドの廃業が進んでおり、ガススタンドがないエリアも出てきた状況を踏まえると、これらの問題解決にはEVタクシーの導入が必要だと感じたという。同時に今回の導入が経費削減にも繋がることを、同社は期待している。 また、よしじまタクシーグループ代表取締役の木本弘三氏は、環境面に加え広島県の観光立県を目指すなかでEVの導入を約3年前から進めていたと語る。今回は3台のEVタクシー導入ではあるが、これが世界遺産の宮島・厳島神社や風光明媚な瀬戸内を抱える広島県の自然環境保護につながるきっかけになれば本望だろう。 導入されたEV3台はすべてトヨタのbz4Xだ。よしじまタクシーグループは長年トヨタ車を愛用しており、「トヨタだから」という信頼感が選定理由のひとつになっているという。さらに、SUVタイプで広い車内空間と快適性を備えており、広島を訪れるインバウンド観光客のニーズにも対応できるのも理由だ。 タクシー業界は慢性的な人手不足に直面しており、この問題は経営の危機に直結する。今回のEVタクシーの導入を通じて、業界が前向きな方向に進むとともに、「このクルマに乗ってみたい」「このクルマを運転してみたい」と思う人が増えることを期待しているそうだ。とくに若い世代がタクシー業界に興味を持つきっかけになればと同社は願っている。 コロナ禍の厳しい経営状況を経て、今度はオーバーツーリズムが叫ばれるほどのインバウンド需要で事業の急速な縮小拡大に迫られたタクシー業界。さらには折からの物価高騰によるランニングコストの増大。EVはこうした変化に対しての救世主となり得るのか。今後の動向に注目したい。

TAG: #bZ4X #タクシー #よしじまタクシーグループ #広島県 #電脳交通
3つの車体モジュールで構成される次世代BEVの技術展示。出典:トヨタ
TEXT:桃田 健史
組み立て中のクルマが自動運転で走行!? トヨタ元町工場の「次世代BEV生産ライン」を見た

トヨタが豊田市の元町工場で次世代BEVのデモラインを初公開した。組立工程の中でクルマが自走する、国内自動車メーカーとして初めての試みを見た。どのような技術を用いているのか、トヨタ関係者から詳しい話を聞いた。 実用化に向けて着実に前進 トヨタが2023年9月中旬、地元豊田市とその周辺で一部報道陣向けに開催した「モノづくりワークショップ」。 その中で、元町工場内で研究開発が進んでいる、次世代BEVの組立工程に関するデモンストレーションラインを視察した。 まず、報道陣が注目したのが3分割された次世代BEVの車体構成だ。 展示されたモデルには、車体前部にモーターやインバータなどがあり、構成部品を見ると現行の生産方式であるプレス加工した部品を溶接した形だ。 車体中央部は駆動用の電池パック。近年量産されている一般的なBEVは、車体中央の床部に電池パックを搭載しているが、トヨタとしては当面、この方式を採用するようだ。 トヨタの次世代電池の研究開発は急ピッチで進んでおり、2028年までに合計5つの次世代電池の量産を目指すとしている。その上で、電池がかなり高いエネルギー密度を持ち、なおかつBEVの使用方法が上手くコントロールできる「サブスク」などのビジネスモデルが描ければ、電池パックの小型化が可能となり、BEVの車体中央部の構成部品や大きさも変わる可能性がある。 そして、車体後部は高圧鋳造のアルミダイキャストをさらに高圧化させた、いわゆるギガキャスト製法で一体成形した。 このように、現在のところ前・中央・後という三つの車体モジュールを想定し、これらを結合してクルマとして走れる状態とする。結合方法については様々な技術を研究開発中だという。

TAG: #bZ4X #トヨタ
TEXT:小川 フミオ
[レクサスRZ450e]EV激戦区のライバルを探る[試乗記:その5]

RZ450eはミドルクラスのSUVで、現在のBEVの主流に属する。ゆえに数々の競合車が待ち構える。 まさに群雄割拠 RZ450eバージョンLの価格は880万円。どんなライバルが市場にあるだろう。 シャシーを共用するトヨタ「bZ4X」(FWD600万円/AWD650万円)は、モーターの出力がやや低くなるいっぽう、満充電からの走行距離はFWDモデルで559kmと、449kmのRZを大きく上回る。 スバル「ソルテラ」(FWD594万円〜/AWD638万円〜)も、FWD仕様はフロントに150kWのモーター(のみ)。AWDは前後80kW1基ずつ、とbZ4Xと同様のスペックだ。 日産には、全長4,595mm、ホイールベース2,775mmで、470km走る「アリア」(FWD539万円、AWDは近いうちに発売)がある。 ただし、レクサスのユーザーは、トヨタや日産でなく、輸入車のほうが気になるかもしれない。 BEV(バッテリーEV)に熱心なBMWだと「i4」(848万円〜)。全長4,785mm、ホイールベース2,855mmと、全長では4,805mmのRZより短く、ホイールベースは2,850mmなのでi4が長い。 満充電からの走行距離は、604kmを謳うi4が、494kmのRZをはるかにしのいでいる。部分的なパートナーとしてトヨタ/レクサスといい関係にあるBMWだが、ここでは見習うべきお手本か。 アウディでは、「Q4 e-tron」(638万円)と「Q4 Sportback e-tron」(730万円)が価格面で近い。全長は4,590mm、ホイールベースは2,765mmなので、Q4 e-tronのほうがコンパクト。そのせいか、航続距離は594kmと長い。 メルセデス・ベンツでは「EQA」(782万円)と「EQB」(822万円)という2台のSUVが価格的に、RZ450eと重なってくる。 EQBでは全長4,685mm、ホイールベース2,830mm。寸法はRZに近く、走行距離もEQBの520kmなので、やはりRZ450eとだいぶ重なってくる。 こうやって比較してみると、だいぶ市場がにぎやかになっているのが、あらためて分かる。

TAG: #BMW i4 #bZ4X #EQA #EQB #Q4 e-tron #RZ450e #SUV #アリア #ソルテラ
TEXT:生方 聡
急速充電性能を改善、航続距離も把握しやすく:トヨタが「bZ4X」のソフトウェアをアップデート

トヨタ自動車は2023年4月22日、ミドルサイズSUVタイプのEV「bZ4X」のソフトウェアアップデートを5月以降に実施すると発表した。 ユーザーの声に応えるために 「bZ4X」は、トヨタが新開発したEV専用プラットフォーム「e-TNGA」を採用するミドルサイズSUVタイプのEVだ。ハイブリッド車で電動化をリードしてきたトヨタだけに、EVのbZ4Xも優れた走行性能を有しているが、その一方で、急速充電やメーター表示に関してユーザーから改善を求める声が寄せられていた。 おもなものとしてトヨタは、 1 急速充電性能 2 メーター上の航続距離 3 メーター表示 を挙げている。 「1 急速充電性能」は、bZ4Xでは1日あたりの急速充電によるフル充電回数を2回に制限してきた。ここでいうフル充電とは、150kWの急速充電器でバッテリー残量(SOC)10%から80%に充電することを指す。また、SOCが80%を超えてからの急速充電は速度を制限。いずれも急速充電によるバッテリー劣化を抑制する狙いがある。 「2 メーター上の航続距離」は、メーターに表示される航続距離が0kmになるタイミングが早いという指摘だ。トヨタによれば、“電欠”で走行不能になるのを避けるために、航続距離が0kmになっても、実際には充電場所までたどり着ける余裕を持たせているという。 「3 メーター表示」は、「感動よりも扱いやすさを [トヨタbZ4X試乗記:その3]」でも指摘しているように、メーター内にSOCの%表示がなかった。また、エアコン使用時の航続可能距離が大幅に短く表示される傾向にあった。

TAG: #bZ4X #ソフトウェア #充電
TEXT:生方 聡
バランスの良い仕上がり でも気になることも [トヨタbZ4X試乗記:その4]

EVならではの“Fun to drive”を追求したというbZ4X。その出来映えと気になるところは? バランスの良い走り SUVスタイルを採用するとはいえ、71.40kWhの薄型大容量バッテリーを床下に搭載することで低重心化を図り、コーナリング時の安定性を確保したというbZ4X。実際に走ってみると、その言葉どおり、コーナリング時のロールはSUVとしては良く抑えられており、ハンドリングも素直で安定感が高い。走行時のボディの揺れなども気にならないレベルに仕上がっている。高速走行時の挙動も安定していて、直進性も優秀だ。 乗り心地も十分快適であるが、標準より2インチアップの20インチタイヤを履く試乗車は、路面の粗さを拾いがちで、目地段差を超えたときのショックを遮断しきれないこともしばしば。鋭い衝撃が伝わってこないのが幸いだが、乗り心地や航続距離を考えると、個人的には標準の18インチタイヤ仕様を選びたい。 ところで、今回は雨の中を走ることが多く、リアワイパーのないbZ4Xでは後方が見にくいのが気になった。個人的にはリアワイパーの装着を望むが、駐車時などは「パノラミックビューモニター」があるおかげでずいぶん助けられた。クルマの周囲がリアルタイムで確認できるので、充電ステーションにクルマを寄せる場面などで重宝する。しかも、クルマが透けて見え、床下の障害物を確認しながら動かすのにはとても頼りになった。

TAG: #bZ4X #生方 聡
TEXT:生方 聡
感動よりも扱いやすさを [トヨタbZ4X試乗記:その3]

FWDと4WDの2タイプが用意されるbZ4Xのうち、150kWのモーターで前輪を駆動するbZ4X Z FWDの走りをチェックする。 シングルモーターでも加速に余裕あり bZ4Xの場合、ブレーキを踏みながらセンターコンソールにあるパワースイッチを押すことでEVシステムが始動する。さらに、トヨタとしては初採用のダイヤル式シフトでDまたはRを選ぶと、発進の準備が整う。ダイヤル式シフトは押しながら右または左に回すが、押すという動作が少し煩わしく、いちいち押す必要があるのか疑問である。 Dレンジを選んでブレーキペダルから足を離すと、bZ4Xはゆっくり動き始める。アクセルペダルはフロアに支点があるオルガン式。微妙なアクセルのオン/オフには好都合であり、吊り下げ式ペダルを採用する「フォルクスワーゲンID.4」のオーナーにとっては羨ましいかぎりだ。 アクセルペダルを軽く踏む状態では、bZ4Xの加速はやや抑え気味。それでも十分な素早さがあり、動きも実にスムーズである。力強い加速に感動するEVもあるが、bZ4Xはあえて扱いやすさを狙っているようだ。一方、アクセルペダルのストロークの途中からは、伸びのある加速を楽しむことができ、これがなかなかスポーティだ。 一方、センターコンソールのスイッチで「ECO」モードを選ぶと、アクセルレスポンスは穏やかになるが、それでもストレスのない加速性能が得られる。 加減速の状況はトップマウントメーターのパワーメーターで確認することができる。その横には、バッテリー残量(SOC)が表示されるが、グラフだけで、残り何%という数字がない。あわせて走行可能距離も表示されてはいるが、直前の走行状況で数字が変わる走行可能距離だけではなく、SOCの%表示もぜひともほしいところ。これに対してトヨタは「近々ソフトウェアアップデートで改善する予定」と話しており、早期の対応に期待したい。

TAG: #bZ4X
TEXT:生方 聡
「bZ4X」からトヨタの新デザインが始まった! [トヨタbZ4X試乗記:その2]

トヨタが満を持して市場に投入した本格的EVの「bZ4X」は、従来のモデルとは一線を画するデザインを採用する。その斬新さはトヨタの新デザインの始まりだった。 “ハンマーヘッド”と“トップマウントメーター” bZ4Xを初めて見たとき、いままでのトヨタ車とは明らかに違うシャープで迫力あるデザインに驚いた記憶がある。なかでも印象的だったのが精悍なフロントマスク。薄いヘッドライトとフロントフードのくっきりとしたラインは“シュモクザメ”を意味する「ハンマーヘッド」と呼ばれているが、正直なところ初めのうちは違和感があった。ところが、新型「クラウン」や新型「プリウス」がこのハンマーヘッドのモチーフを採り入れ、街中で頻繁に目にするようになったいまは、トヨタの新しいフロントマスクに親しみを覚えるようになったから不思議である。 bZ4Xのコックピットも、最初はしっくりとしなかった。bZ4Xではステアリングホイールの上から見る「トップマウントメーター」を採用するため、いつもよりステアリングホイールを低い位置に、シートを高い位置に設定する必要がある。このポジションに慣れるまで少し時間がかかったが、馴染んでしまえば遠くに配置されたメーターはヘッドアップディスプレイのように視線移動が少ないうえ、ヘッドアップディスプレイよりも鮮明に映るから、とても見やすいのだ。 反面、ステアリングホイールが低い位置にあるぶん、ステアリングスイッチを操作するときに視線移動がやや大きめなのが玉にキズだ。 このトップマウントメーターは新型プリウスにも採用されており、bZ4X発の新デザインが今後他のモデルに展開されていくことが予想される。 ダッシュボード中央には12.3インチの大型ディスプレイが配置され、その下にあるエアコンの操作パネルは見やすく操作もしやすい。温度調節を物理スイッチで行えるのもうれしい点だ。 高い位置にあるセンターコンソールやドアにはグロスブラックのパネルがあしらわれて高級感が漂う一方、ファブリックのパネルとの組み合わせはややちぐはぐな感じがした。これをレザー(またはレザー風のソフトパッド)にするだけでも、かなり印象が変わると思うのだが……。

TAG: #bZ4X #ソルテラ #デザイン
TEXT:生方 聡
「bZ4X」で世界に挑むトヨタ [トヨタbZ4X試乗記:その1]

EV専用プラットフォームを採用する「bZ」シリーズ第一弾として登場した「bZ4X」に試乗。まずはどんな特徴を持つEVであるのか、価格や販売方法などを含めて探ってみることにしよう。 EVづくりでスバルとタッグを組む 「プリウス」などのハイブリッド車で電動化をリードしてきたトヨタが、新たに開発したEV専用プラットフォーム「e-TNGA」を用いて世に送り出すのが「bZ」シリーズ。その第一弾となるのが、ミドルサイズSUVタイプの「bZ4X」である。 EV専用モデルを開発するにあたって、トヨタはスバルと再びタッグを組み、bZ4Xの兄弟車にあたる「ソルテラ」をスバルが市場に投入しているのはご存じのとおりだ。 bZ4X(とソルテラ)が戦いを挑むのは、いまもっとも熱気を帯びるCセグメントだ。写真で見るかぎりはライバルよりもコンパクトな印象のbZ4Xだが、全長4,690×全幅1,860×全高1,650mmのボディは「日産アリア」や「フォルクスワーゲンID.4」よりもさらに長く、ホイールベースも2,850mmとこのクラスではトップレベルだ。 この長いホールベースの床下には、総容量71.40kWhの薄型の駆動用リチウムイオン・バッテリーが搭載されている。駆動方式はFWD(前輪駆動)と4WDの2種類が用意され、前者はフロントに最高出力150kWの電気モーターを1基搭載する一方、後者は80kWのモーターを前後1基ずつ配置している。一充電走行距離は、標準の18インチ仕様の場合でFFが559km、4WDが512km。オプションの20インチを選ぶと、それぞれ540kmと487kmと短くなる。

TAG: #bZ4X #生方 聡 #試乗
TEXT:TET 編集部
EVを含む次世代自動車の試乗会を横浜市が開催……デイリーEVヘッドライン[2023.02.08]

メーカーの垣根を超えた次世代自動車の試乗会を横浜市が企画 【THE 視点】横浜市は、EVをはじめとした次世代自動車の試乗イベント「Zero Carbon Yokohama 次世代自動車試乗会 in みなとみらい」を開催する。  同市は「横浜市地球温暖化対策実行計画」に基づき、温室効果ガス排出削減を進めるため次世代自動車の普及を促進している。その一環として各自動車メーカー・販売店と連携協定を締結。その第2弾のイベントとして開催する。  試乗車は「トヨタbZ4X」「トヨタ・ミライ」「日産サクラ」「ホンダe:」「マツダMX-30 EV MODEL」「CX-60 PHEV」「三菱eKクロスEV」「アウトランダーPHEV」「ヒョンデ・アイオニック5」の9車種。  これだけの車両が一度に展示・試乗できるのはなかなかないだけに、ぜひ参加してみてはいかがだろうか。「EVなどの次世代自動車が欲しいがどれにしようか悩んでいる」という購入検討者には大変良い機会であるはず。昨日の「THE視点」でも触れたが、やはり実車を見て乗って、スタッフから話を聞きたいと思う人も多いのではないだろうか。  例えば試乗会で販売店のスタッフと話ができれば、その流れでディーラーにも行きやすいはず。こういった試乗会はぜひ全国規模で開催してほしいものである。  ちなみに横浜市は次世代自動車の普及促進に力を入れていて、燃料電池車購入やEV用充電設備導入の補助金などを用意している。  このようなイベントは、開催する横浜市をはじめ展示車を提供する地元ディーラー、ユーザーそれぞれにメリットがあると感じる。 (福田雅敏-EV開発エンジニア、THE EV TIMES エグゼクティブ・アドバイザー) ★BMW、メキシコに8億ユーロを投資……現地で高電圧バッテリーアセンブリーを生産 ・BMW、ライプツィヒ工場でバッテリーセルのコーティングラインを稼働……高電圧バッテリーの生産を強化[詳細はこちら<click>] ・マツダ、自動車用モーター可変界磁技術の開発で「NEDO省エネルギー技術開発賞」を受賞……モーターの実用域の効率改善と回生量を増加、今後EVにも技術を適用 ・ルノー・グループと日産、欧州で両社販売店における充電インフラの共同整備を検討……使用済みバッテリーと生産廃棄物のリサイクルについても共通パートナーを選定 ・東レ、韓国でPPS(ポリフェニレンサルファイド)樹脂「トレリナ™」の生産能力を年産5,000トンに増設……EVの電装部品に使用する素材 ・アウディ、IT系人材400人を新規雇用……eモビリティのソフトウェア開発を強化

TAG: #bZ4X #eKクロスEV #MX-30 #THE視点 #アイオニック5 #サクラ #デイリーEVヘッドライン #トヨタ #ヒョンデ #ホンダ #ホンダe: #マツダ #ミライ #三菱 #日産 #福田雅敏

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