ホンダ初の固定式バッテリーを採用した電動ネイキッドモデル
ホンダの英国現地法人ホンダモーターヨーロッパ・リミテッドが、現地時間9月16日にホンダにとって欧州初となる電動モーターサイクルの新型モデル「WN7」を発表した。
ホンダは2050年を目途に、ホンダが関わるすべての製品と企業活動を通じてカーボンニュートラルの実現を目指していることは周知の通りで、二輪製品は先行して2040年代のカーボンニュートラル実現を目標に取り組みを進めている。
2024年を電動二輪車のグローバル展開元年と位置付けたホンダは、現在グローバルで電動ラインアップの拡充を進めており、今回発表されたWN7もそのひとつである。
WN7はEICMA2024(ミラノショー)に出展した「EV Fun Concept」の量産モデルにあたり、ホンダ初の固定式バッテリーを採用したFUN領域向けの電動ネイキッドモデルだ。モデル名のWN7は、Wが開発コンセプトの「Be the Wind(和訳:風になる)」、Nが「Naked(ネイキッド)」、7が出力クラスの数字に由来し命名されている。
固定式バッテリーはリチウムイオンタイプを採用し、一充電航続距離は130km以上とされる。欧州のEV急速充電器用コネクター規格CCS2での充電に対応し、30分で20%から80%までの急速充電が可能なのだという。
出力は600㏄、トルクは1000㏄の内燃エンジン車に匹敵する性能を有し、EVならではのスリムで未来的なフォルムのマシンを力強く走らせる。
ホンダはこのWN7に、75年以上にわたる二輪車開発の経験や知見を注ぎ込み、内燃エンジン車とは異なる静かでスムーズな乗り味を与えたという。むろん電動モデルであっても、操る楽しさと走る喜びを高次元で実現しているのはいうに及ばずだ。ホンダが目指すカーボンニュートラルの実現に向け、四輪だけでなく二輪も電動モデルのバリエーション展開を強化し、ここからさらに加速していくことが見込まれる。今後登場する電動モデルにも期待したい。