開発中のRZ450eに乗っているからこそ気付いた市販バージョンに施された味付けとは。自動車ジャーナリスト・小川フミオ氏によるレポートです。
操舵感と車体の動きのマッチング
RZ450eバージョンLを公道で乗ったとき、まず驚いたのは、操舵感。しっかりとしているが、重い。
さいきんのレクサス車やトヨタ車(の一部)に共通する“味つけ”で、ダイレクトな操縦感覚を重視するレクサス(トヨタ)ゆえの選択と聞く。
もう1台のBEVであるUX300eではデビューのときから何度も乗っていただけに、23年3月のマイナーチェンジでは、操舵感がうんと重くなったように感じられて、びっくりした。
RZ450eも、テストコースで乗っていたときより、あきらかに操舵感がしっかりした。操舵感をあえて軽くしているクルマもあるので、そういうのに馴れているひとはとまどうかもしれない。
私はこの感覚が嫌いでない。というか、すぐ馴れて、これはいいって思うようになる。
なぜかというと、クルマとドライバーの一体感のために、全体としてよく作りこまれていて、ステアリングホイールを操作する腕の動きに対する車体の反応が、感覚的にうまくマッチしているからだ。
準備中(のはず)の「ステアバイワイヤ」(航空機を思わせるハンドルを左右150度動かすだけで操舵できるシステム)採用モデルでは、もっとスポーティに振ってくることを期待するが、バージョンLなら、これでいいと納得の仕上がりだ。
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