EVヘッドライン
share:

CJPT、東京都で500台規模の商用EV(電気自動車)・FCEV(燃料電池車)を実装へ……デイリーEVヘッドライン[2023.05.17]


TEXT:福田 雅敏、ABT werke
TAG:

BEV・FCEVを大規模投入し課題を洗い出し
流通大手15社が参画しノウハウを蓄積

【THE 視点】トヨタやいすゞなどが参画する次世代エネルギー商用車の開発団体「コマーシャル・ジャパン・パートナーシップ・テクノロジーズ(CJPT)」は5月15日、東京都内において商用EV普及に向けた大規模な社会実装を実施すると発表した。この施策に投入される商用のEVおよびFCEVは500台以上を予定している。

カーボンニュートラル社会の実現に向け、東京都や荷主・物流事業者とともに、CO2排出量が多い商用分野において、EVの普及に向けた社会実装を開始する。運行管理と一体となったエネルギーマネジメントによって社会コストの低減を目指すという。

商用EVの導入にあたっては、車両購入に加え充電および水素充填などによる荷物・クルマの停滞(ダウンタイム)や、充電タイミングの偏りによる事業所電力ピークの増加など、社会全般の負担が増大するという課題がある。

今回の「東京プロジェクト」では、国内最大規模の社会実装として、都内に順次500台以上の電動車を導入。事業者の充電・水素充填タイミングと配送計画を最適化することで、稼働の穴を作らない効率的な運行を目指し、多数のパートナーと共に課題解決を目指す。また、持続可能な商用EVの実装モデルをつくり、全国への展開も進めていくという。

今回発表された国内最大規模の電動商用車による社会実装は、導入車両が500台以上と筆者の想像以上の規模だ。具体的には、FCEV大型トラックが約50台、FCEV小型トラックが約190台、EV小型トラックが約210台、EV商用軽バンが約70台と発表されている。この実証には運送業者をはじめ、コンビニ・通販・飲料メーカーなど15社あまりの大手企業が参画している。

商用EVの運用にあたっては、インフラに依存するところが大きく、今回はそれを見据えての実証なので相当な運用ノウハウが得られることになるだろう。実証の規模は非常に大きいので、この取り組みにより日本でもようやく商用EVの普及につながる予感がする。
(福田雅敏-EV開発エンジニア、THE EV TIMES エグゼクティブ・アドバイザー)

★★ヒョンデ、「アイオニック5」のアップデートモデルを発売……100台限定の「アイオニック5・ラウンジAWDリミテッド・エディション」も登場詳細はこちら<click>

★★コマツ、FCEVの中型油圧ショベルを開発……トヨタの燃料電池システムを搭載、5月よりコンセプトマシンにて実証実験を開始

★★パワー・エックス、最大120台のEVを同時充電可能なシステム「ハイパーチャージャー・フォー・フリート」を発表……商用EV向けに展開、運行計画に基づく充電計画なども自動生成

★★カワサキ、小型電動モビリティ「noslisu(ノスリス)」シリーズを発売……前二輪の三輪車、電動アシスト自転車タイプから原付一種扱いのフル電動タイプも用意

★★アークエルテクノロジーズとニチコン、V2H(EVの電力を家庭でも使用可能にする機器)システムで協業……ハードウェアの「EVパワー・ステーション®」とソフトウェアの「AAKEL eFleet」を連携、EVの充放電を遠隔で操作可能

★★グリーンチャージ、従量課金型EV用急速充電器を発売……非会員制でkWh単位に課金、最高出力50kWh詳細はこちら<click>

★ヒョンデ、車両点検プログラム「ヒョンデ・アシュアランス・プログラム」を日本で開始……新車登録から3年間の車検と点検等をサポート詳細はこちら<click>

★ボルボ、EVトラック向けのARアプリをリリース……トラブル時の緊急対応をアプリがガイド、ルノー・トラックやマック・トラックなどグループ内にも展開

★新生ランチア、ヨーロッパで最初の小売業者を任命……2024年上半期までにイタリア国外で70都市70業者を指名予定

★三ッ輪ビジネスソリューションズ、ポータブル電源から電動ランドカーに充電可能なケーブルを開発……ヤマハの電動カートとエコフローの大型ポータブルバッテリーを使用し実証実験

★ヤマハ、電動モビリティ向けレンジエクステンダーを開発……最高出力88kW(120ps)の直列3気筒エンジン、次世代燃料にも対応

★オンセミ、フィンランドのKempowerと提携……オンセミのパワー半導体を供給

★ドイツ連邦政府、ノースボルトのバッテリー工場建設を支援……ドイツ・ハイデにギガファクトリーを建設、年間生産量は60GWh

★南海電設、「第71回電設工業展 JECA FAIR 2023 」<インテックス大阪(大阪市住之江区)/5月24日(水)〜26日(金)>に出展……日東工業ブース内においてEV充電サービス「チャージコネクト」など展示

★ブレイズ、「FIELDSTYLE JAPAN 2023」<AICHI SKY EXPO 愛知県国際展示場(愛知県常滑市)/5月20日(土)・21日(日)>に出展……「ブレイズ・スマートEV」「ネクストクルーザーEV」など展示

★伊予鉄グループ、EVバスの運転体験会を開催……「伊予鉄グループ職場見学ツアー」<伊予鉄バス 松山斎院営業所(愛媛県松山市)/5月30日(火)・6月11日(日)>にて、普通自動車第一種免許保持が条件

★旭化成、EV関連品を「人とくるまのテクノロジー展 2023 YOKOHAMA」<パシフィコ横浜(横浜市西区)/5月24日(水)〜26日(金)>に出展……新素材を用いた多機能バッテリーカバー部品等を展示

TAG:

PHOTO GALLERY

NEWS TOPICS

EVヘッドライン
中国から地球上最強コスパの新星EV現る! IMモーターL6の驚くべきスペックとは
BYDの売り上げ鈍化に注目しても意味なし! むしろ心配すべきはテスラか? BYDは利益率も投資額も驚くべき水準だった
いすゞがピックアップトラック「D-MAX」にBEVを用意! バンコク国際モーターショーでワールドプレミア予定
more
ニュース
これがジャガーの未来を示すコンセプトモデルだ! 過去の価値観を鮮烈に塗り替えるEV「TYPE 00」発表
ホンダから似て非なる2台の電動2輪「ACTIVA e:」&「QC1」がデビュー! 2030年までに30車種投入するうちの12・13車種目の注目ポイントとは
「レンジローバー初のEVモデル」誕生に向けて灼熱テスト! 「レンジローバー・エレクトリック」プロトタイプの性能はすでに内燃機関モデルを超えていた
more
コラム
オイル交換もないしブレーキパッドも減りにくい! EVはエンジン車よりも「維持費が安い」は本当か?
あと数年でモータースポーツからエンジンは消える? 本格EV時代を占う
10ベストカーのうち3車種はBEV専用車! 日本カー・オブ・ザ・イヤー2024-2025は過去最大のEVイヤーに
more
インタビュー
電動化でもジーリー傘下でも「ロータスらしさ」は消えない? アジア太平洋地区CEOが語るロータスの現在と未来
「EX30」に組み込まれたBEVの動的性能とは。テクニカルリーダーが語る「ボルボらしさ」
「EX30」には、さまざまな可能性を。ボルボのテクニカルリーダーが話す、初の小型BEVにあるもの
more
試乗
【試乗】CR-Vに中身を乗っけただけのプロトなのにもう凄い! ホンダの次世代BEV「0シリーズ」に期待しかない
【試乗】二度見必至の存在感は普通のコナとはまるで別モノ! イメージを大きく変えたヒョンデ・コナ「N Line」に乗って感じたマルとバツ
ボルボEX30で11時間超えの1000km走行チャレンジ! 課題は90kWまでしか受け入れない充電性能
more
イベント
外からもまる見えな全面ガラスドアも高齢化が進む地域のモビリティとして最適!? タジマの超低床グリーンスローモビリティ「NAO2」が斬新すぎた
EVはレアメタルが詰まった都市鉱山! CEATEC2024でBASC展示が提唱するサーキュラーエコノミーというバッテリーとは
畳めるバイク! 階段を上り下りできるカート! 自由な発想のEV小型モビリティが作る明るい未来を見た!!
more

PIC UP CONTENTS

デイリーランキング

過去記事一覧

月を選択