#THE視点
電動水素ターボブロア・プロトタイプ(photo=IHI)
TEXT:福田 雅敏/磐城蟻光
燃料電池(FC)もターボチューン……IHIがFC航空機向け「電動水素ターボブロア」を開発[2023.11.16]

燃料電池の“排出ガス”から水素を回収し再利用 大型FCEVトラック/バス向けの転用も期待 【THE 視点】IHIは、水素燃料電池(FC)向けの大容量再循環装置「電動水素ターボブロア」を開発し、実証運転に成功した。 航空機機体製造装置メーカーの三栄機械、そして秋田大学と連携して開発したもので、航空機用FC向けの補機となる。独自開発の「ガス軸受超高速モーター」を採用することで大容量化を達成した。FCから排出される水蒸気の中には未反応の水素がある。「ターボブロア」でそれを大量に回収し、FCの燃料極(負極:アノード)に再循環・再利用でき、発電の効率を上げることができるという。 「ターボブロア」には、独自開発の「ガス軸受」を用いた超高速モーターを採用している。これにより、再循環装置の大容量(高効率)化・小型化・軽量化を同時に実現できた。「ガス軸受」は潤滑油を使用しないため、潤滑油で水素を汚染することもない。 さらに、水素雰囲気中で使用するための密閉構造化や、大容量化に必要なモーター排熱性能の向上(熱によるモーターへのダメージを低減)も行なっている。航空機用として必要な電力出力400kWを超える大型FCの水素再循環は、従来の小容積型ブロアでは複数台並列で運転せざるを得なかったが、「ターボブロア」を採用すれば1台で足りるようになる。 プロトタイプは、そうまIHIグリーンエネルギーセンターおよび秋田大学の電動化システム共同研究センターで特性評価を行なった。その結果、これまで難しいとされていた環境(燃料電池燃料極排気ガスの水素ガス環境や水蒸気を含んだ高湿潤環境)で必要性能が得られることを確認したという。 今後2024年中を目標にFCシステムに乗せて検証を行ない、同じく開発を進めている「航空機推進用大出力電動モーター」、FCの空気供給を担う「電動ターボコンプレッサ」「高磁束プラスチック磁石ローター」と組み合わせ、2030年代のFC航空機の実用化を目指す。ちなみにIHIのFC向け「電動ターボ」は、以前に本欄でも触れているのでご一読いただきたい[詳細はこちら<click>]。 IHIは今回、「この成果は、航空機にとどまらず。今後、大出力化が期待される燃料電池モビリティにおいて、船舶や大型トラックなどの開発にも貢献することが期待される」とも発表した。 今回の「電動ターボブロア」の開発は、FCシステム全体の小型化/軽量化/コストダウンなどに寄与するものとなる。2030年以降とされるFC航空機の開発も加速されるものと推測される。 ただ、忘れてはいけないのが地上面。400kWクラスのFCといえば、大型トラック用としても対応できる。航空機だけでなく大型自動車のFC化も推進されているのは度々報じている。IHIといえば自動車用ターボチャージャーの開発の大手だ。願わくば、上記の表明にもあるようにFCEVトラック/バス、そして乗用車への転用も期待したい。 (福田 雅敏-EV開発エンジニア、THE EV TIMES エグゼクティブ・アドバイザー) ★★トヨタ、欧州で商用バンにEVを追加 ……欧州向けの商用バン「プロエース」にEVモデルを追加する。最大サイズのボディを持つ「プロエース・マックス・エレクトリック」の航続距離は420km(WLTP)となる。 ★★プジョー、新型バン「Eトラベラー」本国で発表 ……スタンダード(全長4.98m)とロング(5.33m)の2つのボディタイプを用意。最高出力100kW(136ps)/最大トルク260Nm(26.5kgm)のモーターを搭載。バッテリー容量は50kWと75kWから選択でき、75kWタイプの航続距離は350kmとなる。 ★「ポールスター4」、2023年末にデリバリー開始 ……ボルボの高級ブランドであるポールスターが、SUVモデル「ポールスター4」の生産を開始した。2023年末に中国のユーザーに出荷し、正式発売は2024年に行なうとのこと。 ★「トヨタ・クラウンセダンFCEV」を都内で展示 ……岩谷産業が運営する「イワタニ水素ステーション芝公園」<港区>内に設置されているトヨタ自動車のFCEVのショールーム「MIRAIショールーム」に、11月15日(水)〜20日(月)の6日間限定で展示する。 ★レクサス、各地域のモビリティショーに「RZ」を出展 ……名古屋/大阪/福岡/札幌の各地域で今後開催が予定されている各地域の「モビリティショー」に、EV専用のSUVモデル「RZ」を出展する。各地域のモビリティショーは、11月23日(木)の「名古屋モビリティショー」を皮切りに、2024年1月まで上記の順で開催される。 ★メルセデス・ベンツがEVで出張整備 ……メルセデスベンツは、ユーザー向けの出張整備サービスをドイツ国内で開始する。使用車両は小型バンの「eヴィト」。簡単な修理や車両確認などに対応するという。 ★茨城県阿見町のアウトレットにEV充電器 ……ユビ電は「あみプレミアム・アウトレット」にEV充電器を設置した。11月14日よりサービスを開始している。最高出力6kWタイプの普通充電器を10基導入し、任意の時間設定で買い物中に利用ができる。 ★パワーエックス、新規電力事業を開始 ……法人向けの電力事業「X-PPA」を開始する。日中の太陽光発電で蓄電池に電力を貯め、夜間にその電力をオフィスビルや商業施設に販売する。2024年夏頃に東京電力エリアで15MW(メガワット)の供給を行なう。 ★パナのEV充電インフラをOKIが保守 ……パナソニックとOKI(沖電気工業)がEV充電サービスで提携した。パナが展開するEVチャージャーのシェアリングサービス「エブリワ・チャージャー・シェア」のインフラ設備の保守・運用サービスをOKIが行なう。 ★郵便局に大型蓄電池 ……パワーエックスと日本郵政は、カーボンニュートラル社会の促進に向けて協業に合意した。大型蓄電池を郵便局に導入し電力最適化サービスを展開するほか、再生可能エネルギーの利用促進も図る。 ★スポーツEV「アイオニック5ドリフトスペック」が「ラリージャパン」で見られる ……ヒョンデモビリティジャパンは、「フォーラムエイト・ラリー・ジャパン2023」<愛知県豊田市周辺/11月16日(木)〜19日(日)>に展示ブースを構える。イギリスのラリーイベント「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード」で公開されたスポーツEV「アイオニック5 N」と「アイオニック5・ドリフトスペック」を出展する。 ★オペル、シリーズハイブリッドモデルを発表 ……発電用にガソリンエンジンを積んだ2モーター式AWDのシリーズハイブリッドモデル「GSe」を発表した。設定されるモデルは「アストラ」「アストラ・スポーツツアラー」「グランドランド」となる。 デイリーEVヘッドライン[2023.11.16]

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マンの新型EVトラック(photo=マン・トラック&バス)
TEXT:福田 雅敏/磐城 蟻光
ドイツで高性能EVトラック続々登場……マン、航続800kmの「eTGX/eTGS」発表[2023.11.15]

最高740ps・4速トランスミッションを搭載でディーゼル車に追いつくか 2030年には2台に1台がEVトラックになると自信 【THE 視点】ドイツに本拠を置く大手トラックメーカーのマン・トラック&バスは、新型EVトラック「eTGX」「eTGS」を発表した。 「eTGX」は長距離輸送向けのモデルで、「eTGS」は一般的な流通向けのモデルとなる。それぞれトレーラーヘッドも含めて2軸〜3軸のボディ・シャシーが用意され、早ければ2024年から納入を開始する。すでに600件の注文や問い合わせがあり、2025年からドイツ・ミュンヘンの工場に生産を拡大するという。 搭載するモーターは、最高出力245kW(333ps)・最大トルク800Nm(81.6kgm)/同330kW(450ps)・同1,150Nm(117.3kgm)/同544kW(740ps)・同1,250Nm(127.5kgm)の3種類。モデルにより2速または4速のトランスミッションを備える。 バッテリーの搭載量も調整可能。モジュラー式のバッテリーパックを使用しており、3パック〜6パックの間で選択できる。1パック80kWhの容量で、最大の6パック搭載版の航続距離は最大800kmとなる。ちなみにバッテリーや駆動ユニットなどが発する熱エネルギーをキャビン内の空調に活用し効率を向上するシステムも搭載している。 充電関係は、現状は「CCS規格」に対応した最高出力375kWの急速充電が可能。しかし将来的にはメガワットの充電に対応予定とのこと。販売開始時には750kWに対応しその後1MW(メガワット)まで増強することを計画している。 問題は充電拠点だが、マンはダイムラー・トラックなどと共に充電インフラの合弁会社を設立しており、欧州全土の高速道路・物流ハブに高性能充電スポットを1,700ヵ所設置するという。業界をあげて商用EV向けの超急速充電インフラを拡充・増強していく構えだ。 「eTGX」および「eTGS」は、従来のディーゼルエンジンのトラックと同様のシャシーのバリエーションと走行性能を備えていると言える。メガワットの超急速充電に対応するなどEVトラックの普及に本腰を入れ「2030年にはトラック2台のうち1台がEVになる」とも表明している。 先日、ダイムラートラック傘下のメルセデス・ベンツ・トラックも、120万kmの耐久性能を持つEVの「eアクトロス」を発表している[詳細はこちら<click>]。ドイツ全体でトラックのEV化を推進していることが窺え、「2台のうち1台がEV」という表明は絵に描いた餅とはならなさそうだ。ドイツは、夢物語ではなく計画的に物流の電動化を図っている。 (福田 雅敏-EV開発エンジニア、THE EV TIMES エグゼクティブ・アドバイザー) ★★ホンダ、米オハイオ州にバッテリー研究センター ……ホンダのアメリカ法人アメリカン・ホンダ・モーターは、オハイオ州にバッテリーセルの研究センターを設置する。センター開設にあたり、同州とパートナーシップを結んだ。 ★★フォーミュラE東京大会が来年以降も継続へ ……フォーミュラEアソシエーションは、2025年シーズンの同選手権に東京大会を組み込むことを目指していると発表した。日程は5月17日を希望している。 ★スズキとエリーパワーがパートナーシップを強化 ……大型リチウムイオンバッテリーと蓄電システムを手掛けているエリーパワーに100億円の追加出資を行ない筆頭株主となった。業務提携のうえモビリティに活用するバッテリーを共同開発する。 ★塩湖がリチウムの生産拠点に!? ……住友金属鉱山は、南米の塩湖かん水からリチウムを回収する技術の確立に挑戦する。2023年中に南米チリで実証実験を行ない、リチウム資源の安定調達や金属資源の有効活用などを目指す。 ★独シュトゥットガルト空港で完全自動駐車実装へ ……メルセデス・ベンツは、自動駐車機能「インテリジェント・パーク・パイロット」が実装準備に入ったと発表した。ドイツ・シュトゥットガルト空港の駐車場P6で機能が使えるようになる模様。搭載車種は「EQE SUV」「EQS SUV」など。 ★大阪ガスがEV充電とエネマネの統合サービスを開始 ……大阪ガスの子会社Daigasuエナジーは、業務用・工業用顧客向けのサービス「D-Charge」を開始した。EV充電とエネルギーマネジメントを組み合わせ、充電時間をずらすピークカットやピークシフトなどを活用し、効率的なEVの充電・運用に繋げるサービスとなる。 ★草津温泉で「日産・サクラ」のカーシェア ……GNホールディングスと草津ホテル1913が協業し、「草津ホテル」<群馬県草津町>を拠点にEVのカーシェアリングサービスを開始した。導入車両は「日産・サクラ」。 ★沖永良部島にEV充電器 ……DMM.comは、鹿児島県沖永良部島にある知名町と和泊町にEV用充電器を導入する。6kWタイプの普通充電器を2024年度中に設置する。 ★ヒョンデ、自動車生産を改革へ ……「ヒョンデモーターグループ・シンガポールグローバルイノベーションセンター」を開設した。ベルトコンベア生産を脱した先進的な次世代生産方式を導入するという。 デイリーEVヘッドライン[2023.11.15]

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フォーミュラE2023年シーズンより(photo=ポルシェ)
TEXT:福田 雅敏/磐城 蟻光
「東京ビッグサイト」がサーキットに……「フォーミュラE」東京大会のコースが決定[2023.11.14]

交通への影響を最小限に抑えたと見えるコースレイアウト マシンの充電にはグリーン電力も積極的に活用してほしい 【THE 視点】フォーミュラEアソシエーションは、「フォーミュラE」の東京大会「Tokyo E-Prix」<2024年3月30日開催>のコースレイアウトを正式発表した。「東京ビッグサイト」<江東区>周辺の公道と港湾施設を利用。全長2.582kmでコーナー数は18ヵ所のレイアウトとなる。 コースの特徴は長いストレートが3本あることと、ターン1から8にかけてタイトなコーナーが連続する点であろう。「フォーミュラE」はピットインがなく電池残量との戦いでもあるため、ストレートを飛ばしすぎると電力を使いすぎてチェッカーを受けられない可能性が出てくる。 そのため、ストレートでは電車のように1列に隊列を組んで、お互いに空気抵抗を減らしながら走るシーンが見受けられるのだが、その代わりコーナーが続くセクションでは追い抜きが頻繁に行なわれる。今回の東京大会のコースは、ホームストレート後の1コーナーから90度コーナーが連続するようなレイアウトのため、この辺りでのバトルが熾烈になるのではないだろうか。ホームストレートからのブレーキング勝負は見ものだろう。 東京史上初めて、レースのために公道を封鎖するという点もトピックだ。今回のコースレイアウトを見るに、公道を使用するのは「東京ビッグサイト」周辺の一部にとどまった。この辺りは乗用車よりもトレーラーや港湾関係車両が多く走る道だ。 市街地戦なのでもっと公道を多めにと思うかもしれないが、ただでさえ大混雑している東雲付近の公道を大規模に止めるとなれば大混乱は必至だ。それを考えると今回のレイアウトは妥当ではないだろうか。「東京ビッグサイト」も関連施設として活用できそうである。 気になるのは電力関係の設備だ。およそ20台のマシンとはいえ、その辺の電柱から電気を引っ張るわけにはいかない。各ピットに専用の充電設備が必要になるはずだが、そのインフラをどう構築するかも気になるところ。また、その電力にどれほどの再生可能エネルギーを活用するのかも注目している。限りなくCO2排出ゼロに近づけたレースとなってほしい。 東京の市街地を封鎖しての開催とは歴史的な行事であるが、これも音が静かで排ガスも出ないEVだからこそ実現できたものであろう。高回転のエンジン音に酔いしれながらレースを見るのも良い。しかし、東京臨海部の潮風に吹かれながら静かにレースを観戦するのも悪くはないと思う。当日は是非とも現地観戦したいものだ。 そういえば先日、お台場にレーシングチームのトムスが運営するEVカートのサーキットが完成した[詳細はこちら<click>]。お台場近辺が、ZEV(ゼロ・エミッション・ヴィークル)モータースポーツの“聖地”となったら面白い。 (福田 雅敏-EV開発エンジニア、THE EV TIMES エグゼクティブ・アドバイザー) ★★ボルボ、EVミニバン「EM90」を発表 ……かねてから登場を予告していたEVのMPV「EM90」が発表された。「トヨタ・アルファード」のような豪華ミニバンタイプで、特にセカンドシートは旅客機のビジネスクラスのような仕様となっている。まずは中国に導入されるという。 ★★世界最高加速度のハイパーEV日本見参 ……0-60mph(約96.6km)加速1.72秒、最高速度413km/hのハイパーEV「アスパーク・アウル」が、大阪にあるアスパーク本社(エンジニアリング人材サービスを展開する企業)に展示される。販売価格は290万ユーロ(約4億7,000万円)。 ★アウディ、屋久島でEVのレンタカーを開始 ……アウディの正規販売店を運営するファーレン九州は、鹿児島県屋久島町で「e-tronレンタカーサービス」を11月14日より開始する。導入車両は「e-tron」と「e-tronスポーツバック」各1台。 ★薄型の公共用急速充電器が発売 ……新電元工業は、最高出力50kWの「CHAdeMO」対応急速充電器「SDQCシリーズ」をリニューアルした。奥行350mmの薄型ボディが特徴。公共充電カードはもちろん様々な充電サービスに対応できるという。 ★リチウムイオン式を超える密度をもつバッテリーが実現か ……東京理科大学は、ナトリウムイオンバッテリーやカリウムイオンバッテリーに使用するための「ハードカーボン」の合成に成功した。両方のバッテリーの負極材として優れた特性を示し、リチウムイオンバッテリーを超える312Wh/kgのエネルギー密度を達成したという。 ★法人向けの「エネオス・チャージ・プラス」にロードサービス ……「EV駆け付け充電サービス」を展開するプレステージインターナショナルが、「エネオス・チャージ・プラス法人充電カード」の付帯サービスとして展開する。提供開始は11月13日から。 ★充電スポットの撮影・投稿でNFTゲット ……駐車場検索アプリの「ヴィーモ」は、EV充電スポットのレビューキャンペーンを開始する。写真付きでレビューを投稿すると、先着30名にNFT(非代替性トークン)の一種である「SBT」(ソウルバウンドトークン)をプレゼントする。応募期間は2月13日まで。 ★“水素再利用ターボ”の実証に成功 ……IHIは、航空機向け燃料電池(FC)用の「電動ターボブロア」を開発した。FC内の未反応の水素を回収し再循環する装置で、これまで困難だった高湿潤環境での性能を実証したという。 デイリーEVヘッドライン[2023.11.14]

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東北自動車道・西那須塩原ICと「那須千本松牧場」(photo=磐城 蟻光)
TEXT:福田 雅敏/岩城 蟻光
降りて2分で爆速チャージ……パワーエックス、「西那須塩原IC」近くに150kWの充電器[2023.11.13]

10分の充電接続で130km分の電力を充填可能 高速道路の「充電退出」を見越したインフラ 【THE 視点】パワーエックス は、ホウライが運営する「那須千本松牧場」<栃木県那須塩原市>に、最高出力150kWのEV充電スポット「那須千本松牧場チャージステーション」を2023年12月にオープンする。 同社初の「経路充電拠点」となるステーションで、東北自動車道・西那須塩原ICから2分の場所に位置している。ICからアクセスも利便性も高い充電スポットと言えよう。東北方面や首都圏へのアクセスのための利用はもちろんだが、那須周辺の観光スポットに訪れる際の利用にも適している。 ステーションは「那須千本松牧場・第1駐車場内」に導入される。蓄電池式の超急速EV充電器「ハイパーチャジャー・スタンダード 」1基を導入。充電規格は「CHAdeMO」に対応し、2台の同時充電が可能で24時間営業となる。2023年12月中の運用開始を予定している。 最高出力150kWの速度は相当なもので、10分の充電時間で130km分を充填可能だ(対応車種は要確認)。専用アプリを使用し事前予約をすれば、待ち時間なくスムーズに充電が出来る。一般の急速充電器にある「充電1回30分まで」という規制(30分ルール)はなく、最大60分まで充電接続が可能。電欠ギリギリで充電を開始しても十分な量を回復することができるだろう。 パワーエックスは超急速充電器の設置に積極的だ。アウディの正規ディーラー「アウディ八王子」や[詳細はこちら<click>]、東京・南青山と目黒のビル駐車場にも導入済み[詳細はこちら<click>]。今後2023年末までに「新丸の内ビルディング」や「成田空港第1ターミナル」などを含む約10拠点のチャージステーションを拡大する予定である。 以前本欄でも紹介したが、経産省が主導するEV用充電器の設置に関する今後の計画の中で、超急速充電設備の拡充や、充電のための高速道一時退出を許可する制度の構築を打ち出している[詳細はこちら<click>]。 今回のパワーエックスの発表は、経産省の指針や制度変更などを見越したものと見て間違いないだろう。西那須塩原ICから2分の位置で「30分ルール」がなく最高150kWの急速充電ができるのは画期的。さらに言えば、パワーエックスは従量課金制の導入といった新たな運用方式を採用している。充電インフラの新機軸を構築しようと勢いづいているように映る。 近年のEVは、航続距離の延伸とともにバッテリーの搭載量(容量)が増えてきている。「充電には時間がかかる」というイメージを崩すためにも、パワーエックスの今後の展開を応援したい。 (福田 雅敏-EV開発エンジニア、THE EV TIMES エグゼクティブ・アドバイザー) ★★「ウーバー・ハイヤー」にテスラ車 ……ウーバージャパンは、タクシー企業の日の丸交通と連携し、アプリからハイヤーを配車できる「ウーバー・プレミアム」を11月10日より開始する。車両タイプが選択可能で「プレミアムEV」に「テスラ・モデルY」を導入する。 ★「MINIカントリーマン」の生産が開始 ……BMWのライプツィヒ工場で、SUV型の新型EV「カントリーマンSE・オール4」の生産を開始した。同工場は、BMWの「i3」の生産も担った歴史を持つ。 ★硫酸化物固体電解質の新しい生産技術の開発に成功 ……AGC(旭硝子)は、車載用全固体電池の材料として有力視される「硫化物固体電解質」の新生産技術の開発に成功した。ガラスと化学の技術を融合させた独自の溶融法を確立したという。 ★オペル、新型商用EV「コンボ・エレクトリック」を発表 ……小型の商用EVバンとなる。最高出力100kW(126ps)のモーターを搭載し、航続距離は330km(WLTP値)。100kWの急速充電に対応し、バッテリーの電力を30分で80%まで回復が可能。 ★宮古島にEVトゥクトゥク ……旅行会社のH.I.S.は、3輪の自動車「EVトゥクトゥク」のレンタルサービス「エモビ」を沖縄県久米島・宮古島に導入する(11月15日から)。サービス拠点は「リゾートホテル久米島アイランド」と「ウォーターマークホテル&リゾート沖縄宮古島」の2ヵ所。料金は3,000円/時から。 ★「人力シリーズハイブリッド」のEVバイクが特許 ……ペダルで発電機を回しモーター・タイヤを駆動するエンネの特定原付「T250」が特許の登録を完了させた。自転車型のEVバイクで、バッテリーによるEV走行のほか、ペダルで発電機を回しモーター・タイヤを駆動するユニークな機構を持つ。 デイリーEVヘッドライン[2023.11.13]

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ラム1500リチャージャー(photo=ステランティス)
TEXT:福田 雅敏/磐城 蟻光
ピックアップトラックは「e-POWER」が正解か……「ラム1500リチャージャー」発表[2023.11.10]

シリーズハイブリッドはアメリカで「今まで通り安心して乗れる」電動車 「V2V」「V2H」といった外部給電・救援機能も備えた万能型の4WD 【THE 視点】ステランティスグループのラムは、「シリーズ型ハイブリッド方式」を採用したPHEVの新型ピックアップトラック「ラム1500リチャージャー」を発表した。 最高出力130kW(177ps)を発する発電用3.6LのV型6気筒エンジンと92kWhのバッテリーを搭載。シャシーは新たに開発されたEV専用「STLA」を採用した。前250kW(340ps)/後238kW(324ps)の前後2モーター式AWDで、航続距離は最大690マイル(1,104km)となる。総合488kW(664ps)のユニットがもたらす0-100km/h(60マイル)の加速性能は4.4秒と、ピックアップトラックとしてはかなりの性能である。 ちなみに「シリーズ型ハイブリッド」とは、日産が「ノート」や「セレナ」に採用している方式で(「e-POWER」というグレード名で展開している)、エンジンは発電専用でタイヤの駆動はモーターが行なう。 「リチャージャー」はさらに大容量バッテリーを搭載しEV走行も可能なPHEVの機能も持つ。その性能も頼もしく、バッテリーは水冷式で、400Vの直流充電を10分行なうと、最大80マイル(約130km)のEV走行が可能だという。また、別のステランティス車への充電が出来る「V2V」(ヴィークル・トゥ・ヴィークル)機能のほか、キャンプなどにも使える7.2kWの外部給電機能、そして車両から家への電力を供給できる「V2H」機能も備えている。 本欄でも触れているが、ラムは純粋なEVの「1500REV」をすでに発表している。そこに今回PHEVが追加された形となる。どちらもEV技術が用いられた次世代のピックアップトラックである。 将来を先取りする「REV」と比べ、「リチャージャー」は現実的な電動車と言える。北米の大地は広大であり、特にピックアップトラックが最も活躍するであろうアメリカ中部あたりは原野的な土地が広がっている。その中で電欠でも起こせば命に関わる。内燃エンジンの発電機を積んでおけば、今までと同様に安心して走り使い倒せるというわけだ。 さらに興味深いのは「V2V」「V2H」を含めた外部給電機能を備えている点。「電気の救急車」としても活躍できるのだ。これらを総合的に考えると「シリーズハイブリッド」の採用は広大なアメリカを走るピックアップトラックにとって最適解なのかもしれない。純粋な電動にこだわるなら「REV」を選べばいいだけの話だ。選択肢があるのは嬉しい。 それにしても0-100km/加速が4.4秒とは高性能スポーツモデルのタイムである。この力強い発進加速はEVゆえの特徴であろう。そして発電用のV6エンジンである。ステランティスグループにはもっと小排気量かつ気筒数も少ないものがあるだろう。しかし8気筒とはいかないにしろV型エンジンを積んだところにアメ車らしさを感じる。ただ、燃費に関しては良い意味でアメ車らしくないだろう。 (福田 雅敏-EV開発エンジニア、THE EV TIMES エグゼクティブ・アドバイザー) ★★ボッシュ、農業機械用の「e-アクスル」を発表 ……農業機械メーカー向けに90kW(122ps)/140kW(190ps)の2種類の「e-アクスル」(制御装置・モーター一体型のユニット)を開発したという。モーターは400Vの電圧に対応している。 ★GM、希土類不使用のモーターを開発へ ……アメリカ・ミネアポリスのベンチャー企業ニロン・マグネティクスとパートナーシップを結んだ。レアアースフリーの永久磁石を使用したニロンのモーター技術を取り入れる。 ★HWエレクトロ、米NASDAQ上場へ ……11月8日付けで米国預託証券の登録に関する登録届出書を米国証券取引委員会に公開提出した。上場予定市場は「NASDAQキャピタル・マーケット」となる。 ★EV充電器付き月極駐車場サービス開始 ……テラモーターズは、賃貸マンション「スカイプラザⅡ」<東京都大田区>に付帯する駐車場「アットパーキングEV」に充電器を設置し運営実証を行なう。サービス開始は11月9日。 ★「BYD AUTO 宇都宮」オープン ……BYDの正規ディーラー(同上)が11月11日(土)にオープンする(栃木県宇都宮市鶴田町3492-78)。オープンから19日にオープニングフェアを開催する。 ★白子町役場にEV用充電器 ……テラモーターズと千葉県白子町はEV用充電器の設置に向けて協定を締結した。2024年内に、最高し出力6kWタイプの充電器を5基設置する。 デイリーEVヘッドライン[2023.11.10]

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ダイヘンのワイヤレス充電システム(photo=福田 雅敏)
TEXT:福田 雅敏/磐城 蟻光
手間いらずで5倍速充電……ダイヘン、最高出力15kWのワイヤレス充電システムを開発[2023.11.09]

大容量バッテリーを積む商用EVも夜間のうちに充電完了 手間なく早く電気料金の低減にもつながる 【THE 視点】ダイヘンは、最高出力15kWの「EV用ワイヤレス急速充電システム」を開発した。プラグの接続作業がいらないうえ、一般的な普通充電(最高出力3kW)と比較して5倍速で充電できるという。 国内のEVの普及拡大を目指し、政府(経済産業省)が「2030年までにEV向けの充電設備を30万口整備する」という指針を示した。それを受け、充電インフラの整備が急ピッチで進められている。そしてEVの利活用は、一般向けよりもプロ向けの配送用バン/トラック/バスといった商用EVが急激に増加しているのが現実だ。 EVの航続距離を延伸するためにバッテリーも大型化する傾向にあるが、その一方で従来の普通充電器の出力では翌朝の稼働開始時間までに充電が間に合わないケースが見受けられる。さらに商用EVの充電は、充電ケーブルの定期的なメンテナンス対応、充電忘れやケーブルの引き回し、充電のための操作時間や人員確保など一般家庭とは違った運用上の課題があるという。 そこでダイヘンは、充電作業の簡素化と高出力化を同時に狙った「ワイヤレス急速充電システム」を開発した。重いコードを引きずってプラグを差すという充電の手間を軽減できることはもちろん、大型バッテリーを搭載する商用EVに対しても短時間での充電が可能となる。設置場所によっては、トラックの荷積み・荷下ろしの時間やバスの乗客が乗り降りする時間も充電に活用できるようになる。充電規格については、「CHAdeMO」の技術を使用するとのこと。 ダイヘンは、「ワイヤレス充電と言えば……」と認知されるほどワイヤレス充電に力を入れている充電器メーカーだ。ワイヤレス充電には、BMWの純正オプションとして商品化された製品はあった。しかし今回の15kWの急速充電の商品化はダイヘンが初めてである。バッテリーの大容量化で充電に時間がかかるうえ、充電に時間をかけてしまうと時間帯で変動する電気料金の影響を受けてしまう現在、有用なシステムと言える。 先日も東京大学を中心としたコンソーシアムが走行中ワイヤレス充電を発表した。「大阪関西万博」では大阪メトロが走行中に充電できるEVバスを走らせるという。大手エネチェンジも米ワイヤレス充電のワイトリシティに出資し国内導入を検討しているし、「ジャパン・モビリティ・ショー」で三菱ふそうがダイヘンのものと思われる15kWのワイヤレス充電システムを展示するなど、ワイヤレス充電のへの期待が高くなってきている。 運輸業界のEV化が進む中、少しでもドライバーの作業負担と労働時間の軽減につながるシステムとして受け入れられることを願う。 (福田 雅敏-EV開発エンジニア、THE EV TIMES エグゼクティブ・アドバイザー) ★★プジョー、小型乗用バン「E-リフター」を発表 ……欧州で導入した、コンパクト・ミニバンに分類されるEV。最高出力100kW(136ps)のモーターを搭載し、航続距離は320km。アウトドアを意識したタフなボディデザインが特徴。 ★★「リマック・ネヴェーラ」が後ろ向きでギネス ……リマックのEVハイパーカー「ネヴェーラ」が、バック走行で275.74km/hを達成。ギネス認定の世界記録となった。 ★★カワサキ、新型ネイキッド「Z7ハイブリッド」発表 ……「ジャパン・モビリティ・ショー2023」で日本公開した「ニンジャ7ハイブリッド」の兄弟車でネイキッドタイプ。イタリア・ミラノで開催中の二輪のモーターショー「エイクマ」において発表した。日本国内にも導入予定。 ★超小型EV「シトロエン・アミ」に新色 ……ポップなカラーリングを施した「マイ・アミ・ポップ」を欧州で発表した。マグネットやUSBポートなどを彷彿とさせるグラフィックをあしらっている。ちなみに「アミ」自体は、これまでに4万3,000台以上販売されたという。 ★アウディ、高級EV向けのモーターの生産を開始 ……「Q6 e-tron」が採用する「プレミアム・プラットフォーム・エレクトリック」(PPE)用のモーターの生産をハンガリー・ジェールの工場で開始した。小型・高効率のモーターユニットで、2,000台/日のペースで生産しているという。 ★EVで包丁研ぎをアピール ……刃物製品の貝印は、包丁研ぎの啓発活動にHWエレクトロの大型EVバン「エレモ-K」を活用する。専用のラッピングと包丁のオブジェクトを搭載した「TOGI CAR」が渋谷を走り啓発する。 デイリーEVヘッドライン[2023.11.09]

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フィアット・500e(photo=ステランティス)
TEXT:福田 雅敏/磐城 蟻光
「アバルト・500e」最終選考へ……日本カー・オブ・ザ・イヤーの「10ベストカー」決まる[2023.11.08]

去年のイヤーカー「日産・サクラ」とは趣向の違う趣味系EV ノミネートEV自体は全7台だが日本車がない 【THE 視点】日本カー・オブ・ザ・イヤー(JCOTY)実行委員会は11月3日、一次選考の結果として「10ベストカー」を発表した。今回発表された車両は、2022年11月1日〜2023年10月31日の間に発表・発売されたノミネート車両34台から、10台に絞り込んだもの。選考委員60名が選出した。 選ばれた10台は以下の通り。 ・「スバル・クロストレック」 ・「トヨタ・アルファード/ヴェルファイア」 ・「トヨタ・プリウス」 ・「日産・セレナ」 ・「ホンダ・ZR-V」 ・「三菱・デリカミニ」 ・「アバルト・500e」 ・「BMW・X1」 ・「マセラティ・グレカーレ」 ・「フォルクスワーゲン・ID.4」 この10台の中にEV(PHEVを除く)は、「アバルト・500e」と「フォルクスワーゲン・ID.4」の2車種となる。「アバルト・500e」は10月28日に発表されたばかりのモデルで、「フォルクスワーゲン・ID.4」は、2022年11月22日の発売からおよそ1年が経ち街中でも見かけるようになった。本媒体執筆陣の一人である生方氏の愛車でもある。 昨年は「日産・サクラ」および「三菱・eKクロスEV」が「日本カー・オブ・ザ・イヤー」「K CARオブ・ザ・イヤー」を受賞し、EVも一台のクルマとして評価が得られることを証明した。今年もEVの受賞を期待するが、電動車系ではHV・PHEVの両方をラインナップに持つエコカーの元祖「プリウス」や、シリーズハイブリッドモデル「e-POWER」を用意する「セレナ」などがノミネートされており、最終選考までは蓋を開けてみなければわからない。 ちなみにノミネート車両34台の中には以下の5台のEVもあった。 ・「アウディ・Q4 e-tron」 ・「BYD・アット3」 ・「BYD・ドルフィン」 ・「メルセデス・ベンツ・EQE SUV」 ・「メルセデス・ベンツ・EQS SUV」 日本製のEVがリストにないことは残念である。しかし、上記5台のEVを差し置いて発表されたばかりの「500e」が「10ベストカー」に残ったことは興味深い。昨年の「サクラ」は庶民派のEVであることが評価されたわけだが、「500e」はその対局にある趣味系のEVと言える。それだけ選考委員の心を打ち抜くパッケージングの魅力と楽しい走行性能を持ち合わせているということなのだろう。いずれにせよ、昨年に続きEVが評価されていることは嬉しい限り。ちなみに「ID.4」がどんなモデルであるかは、生方氏の連載をぜひ確認してほしい[詳細はこちら<click>]。 「カー・オブ・ザ・イヤー」系のものは、他にも日本自動車殿堂が主催する「2023-2024日本自動車殿堂カーオブザイヤー」と、日本自動車研究者ジャーナリスト会議(RJC)主催の「第33回RJCカーオブザイヤー」もある。こちらでもEVが受賞することを期待したい。 日本カー・オブ・ザ・イヤーの最終選考会は12月7日に開催され今年の1台が発表される。 (福田 雅敏-EV開発エンジニア、THE EV TIMES エグゼクティブ・アドバイザー) ★★「空飛ぶクルマ」専用の充電設備を開発 ……「空飛ぶクルマ」のスカイドライブと関西電力は、「大阪・関西万博」で運用する機体向けの充電設備を共同開発する。高電圧・大電流の超急速充電設備となるとのこと。 ★半分電動のピックアップトラック「ラム1500リチャージャー」登場 ……ステランティスは、ピックアップトラックの「ラム1500」の新型を発表した。V6ガソリンエンジンを発電専用とし、電気モーターで前後輪を駆動する「シリーズハイブリッド」方式を採用した。プラットフォームは、ステランティスのEV用の「STLA」を使用している。 ★新築マンションへのEV充電器設置を加速 ……テラモーターズとエネチェンジは、それぞれ大東建託と連携し、賃貸向けにEV充電器の設置を推進する。大東建託は、都市部向け「個別設置型」EV充電器を販売開始。マンションのオーナーに充電器の導入を提案する。 ★澁澤倉庫、引っ越し業務にEVバン導入 ……グループ会社の澁澤陸運が、BYDのEVバンを引っ越し業務に投入した。梱包資材の配送・回収用として活用している。 ★駅伝中継車にFCEVバス ……CBCテレビは、「第63回中部・第53回北陸実業団対抗駅伝競走大会」<11月12日(日)開催>に燃料電池中継車(FCEV)を使用すると発表した。車両は小型バス「トヨタ・コースター」を改造したもの。 ★テラモーターズ、インド事業を強化 ……子会社のテラモーターズ・インドと、現地のタクシー業界の車両管理サービスを展開するSNM Cabsが業務提携した。SNM Cabs専用の充電ハブを開発し、ドライバーと利用者双方の利便性の向上を目指す。 ★ガソリンが値上がり ……EV充電スタンド情報のゴーゴーラボは、11月6日(月)時点でのレギュラーガソリン価格(全国平均)が169.2円となったと発表した。先週に比べて0.3円、9週間ぶりに値上がりとなったという。なお、ハイオクは180.2円、軽油は147.4円。 ★「フィアット・500e」の購入を50万円サポート ……ステランティス・ジャパンは、「ブラックフライデー」に合わせたキャンペーンの第1弾として、合計286名に最大150万円分の新車購入クーポンを進呈する。応募は11月8日(水)〜10日(金)の期間。「フィアット・500e」も対象で、50万円分のサポートを受けられる。 デイリーEVヘッドライン[2023.11.08]

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Anker Solix F3800 Portable Power Station(photo=アンカー・ジャパン)
TEXT:福田 雅敏/磐城 蟻光
携帯充電グッズで有名な「アンカー」、EV充電もできる大容量のポータブルバッテリーを発売[2023.11.07]

“増槽”すれば最大容量2万6,880Whの大規模蓄電設備に増強可能 EVに使えるほか家庭の電力系統に接続でき電気代を節約できる 【THE 視点】モバイルバッテリーのアンカー・ジャパンは、大容量ポータブルバッテリー「ソリックスF3800ポータブル・パワーステーション」の予約販売を11月21日(火)から開始する。EVの充電器を接続できる200Vのコンセントを備えているのが特徴の製品だ。 最大容量は3,840Wh。家庭の1日分の消費電力を賄うことができる量となる。最高出力は5kWで、複数の家電を同時に稼働することができる。先に触れたように200VのAC(交流)出力ができるため、IHのクッキングヒーターといった家電はもちろん、EV用200Vの充電器を接続・稼働することが可能だ。発表によれば、約1時間の充電で23km走行分の電力供給ができるとのこと。 さらに拡張用バッテリー(12月発表予定)を6台接続できる。その場合の最大容量は2万6,880Whとなる。バッテリーは「リン酸鉄リチウムイオン」を使用し長寿命化を実現。約10年の使用に耐えうるという。 本体の充電については、ACポートを利用し2.6時間で80%までを充電できる。さらに家庭の電力系統に接続する「ソリックス・ホームパワーパネル」(開発中)を使用することで、家庭用蓄電池としての活用も可能だ。 筆者は以前、東日本大震災の時に計画停電に備え、会社の試験で使用した鉛のバッテリーを家に持ち帰り、ポータブル電源として使うことを考えた。およそ500Whのもので、カー用品店で購入したDC-ACインバーターなどを繋げるなどしてポータブル電源を制作することができた。冬場の寒い時期だったので、計画停電の間の3時間に作業用のLEDライトと液晶テレビをつけることができて重宝したものだ。 現在はこのような複雑な作業はいらず、ACだろうがDCだろうが使用できるポータブルバッテリーが発売されているが、今回アンカーから出たものはその中でも大容量のタイプで、特にAC200VでEVの充電ができるという点が大きなポイントだ。 これさえ備えておけば、EVを含めたすべての電気機器を動かすことができる。重量は60kgと重いのがネックだが、知人のEVが電欠を起こした際には「電欠のお助け隊」として救助に向かえるし、自分のEVに積めば、長距離旅行時の燃料の携行缶的な役割に加えて車中泊の電源などとして重宝するだろう。 さらに面白いのはEVの電源を家庭に使用するV2Xに似たシステムを構築できる点だ。 現在は時間帯によって電気料金が変わるのが一般的だが、EVの充電を料金が高い昼間に行なうと月の電気代がバカにならない。そこで、本品のような家庭電源に接続可能なバッテリーを使用し夜間に電力を貯めておけば、事実上夜間電力料金のみで全てを賄うことが可能になる。追加バッテリーを使用して容量を最大化すれば、家庭用としては十分すぎる蓄電設備となるだろう。ちなみに太陽光充電にも対応し、アンカーから専用の太陽光パネルも出ている。グリーン電力化も手軽にできるのだ。 本体の値段は69万円。追加バッテリーの値段は公表されていないが、通常の家庭用蓄電池の導入コスト(工事費込み)を考えると、比較的安価に自宅用蓄電システム+緊急EV充電システムを整えられるかもしれない。EVを持つ個人・法人は導入を検討しても良いかもしれない。 (福田 雅敏-EV開発エンジニア、THE EV TIMES エグゼクティブ・アドバイザー) ★★コスモと岩谷が水素会社 ……コスモエンジニアリングと岩谷産業は、水素関連事業の協業のために合弁会社「コスモ岩谷水素エンジニアリング合同会社」を11月1日に設立した。大規模水素サプライチェーンに関わる関連プロジェクトを手掛けていくという。 ★★ムサシ、インドの二輪メーカーにEVユニットを供給 ……武蔵精密工業(ムサシ)は、インドのEVスタートアップ企業Emobiに二輪用EV駆動ユニットを供給する。また、Emobiは、ホンダの着脱交換式バッテリー「モバイルパワーパックe:」を採用するとのこと。完成すればほぼ日本製のEVバイクとなる。 ★ポールスター、韓国SKオンからバッテリーを供給 ……ポールスターとSKオンはバッテリーの供給契約を締結した。4ドアGTモデル「ポールスター5」からSKオンのバッテリーを搭載する。 ★シェア駐車場にEV充電器を導入 ……テラモーターズと駐車場予約アプリのアキッパが提携した。アキッパのサービスに加入する個人宅駐車場に充電器の設置を推進していく。 ★タクシーのEV化を加速 ……EV充電機器のエネリバーは、タクシー配車アプリのGOが行なう「タクシー産業GXプロジェクト」のパートナーに選出された。本プロジェクトはEVタクシー2,500台、充電器2,900基を導入しタクシーの脱炭素化を加速させるというもの。エネリバーは、同社の最高出力6kWタイプの普通充電器を提供するという。 ★サンリオのテーマパークに充電器 ……DMM.comは、「サンリオピューロランド」<東京都多摩市>に、最高出力6kWタイプの普通充電器を導入する。2023年度中に駐車場へ設置する。 ★マンション管理団体にユビ電が加入 ……ユビ電は、一般社団法人マンション計画修繕施工協会に賛助会員として加入した。EVの充電サービス事業者としては初の加入だという。マンションへの充電コンセントの効率的な導入方法などについて会員間で共有を進める。 ★岩手県宮古市がEVを地域に活用 ……日産自動車と宮古市などが連携協定を結んだ。災害発生時にEVを電源として活用するなど、EVの普及促進を図る。 デイリーEVヘッドライン[2023.11.07]

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テスラ・モデル3新型(photo=テスラジャパン)
TEXT:福田 雅敏/磐城 蟻光
本当はEVが欲しい……TポイントのCCCMKによるアンケート調査で47%がEV購入意向[2023.11.02]

アンケート調査によりEV普及の問題点をあぶり出し まずは充電インフラの拡充が足枷を取り除く第一歩か 【THE 視点】「Tポイント」「Tカード」を運用するCCCMKホールディングスは、全国22~64歳の男女1万4,441名にインターネット上でEVに関するアンケートを実施し結果を公表した。EVの所有は1%にとどまるが、47%が「購入意向・関心あり」と回答を得られたという。 電気自動車(EV)に関するアンケート調査結果をまとめると以下となる。 ・「HV」の所有率は20.4%だが、PHV/PHEV/EVの所有率は1%にとどまる ・EV所有率は低いが、エコカーに関心が集まる ・EVを購入した・関心を持った理由の7割が「燃料代が節約できる」 ・EVの主な利用シーンは「日常使い」 ・ガソリン車の主な利用シーンは「旅行・レジャー」 ・軽自動車のEVに関心がある理由は「車に関してはできるだけコストをかけたくない」 ・購入に関心のあるクルマはHV(59.9%)、軽を除いたガソリン車(53.8%)に続いて、3位にEV(47.1%) この結果から、エコカーは所有率こそ低いものの、高い関心を集めていることが確認できた。EV保有者の利用シーンの「日常の買い物」に対して、非保有者では「日帰り旅行・レジャー」と使用シーンが分かれたことも面白い。何より興味深いのは、燃料代や車両代など車の価格やランニングコストに関心を持つユーザーが多いことである。 EVを普及させるためには、技術的課題もあろうがまずは「航続距離が短い」というイメージを払拭する必要があるだろう。「EVは(距離を)走らない」という声は多方面から聞こえるが、では、長い航続距離が必要なシーンはどれだけあるだろうか。長距離旅行に頻繁に出かけるだろうか。必要以上の性能を求めるあまり「航続距離が短い」というイメージが先行してはいないだろうか。 ちなみに先日、テスラジャパンは、新型「モデル3」のロングレンジAWDモデルの航続距離が706kmと公表した。冷暖房を使用すればその数値は出ないだろうが、それを鑑みて公表値の8割と見積もっても500kmは超える。十分な性能ではないだろうか。 逆にランニングコストの低さを売りにできるはずだ。なにせガソリン代もオイル代もいらないのだ。200Vの充電器を自宅に設置してしまえば、次の日の朝には“満タン”状態になる。安いガソリンを探して走り回る必要もない。 しかし車両金額の高さはネックであろう。そのため、国・自治体の補助金は継続してほしい。正直なところ、ガソリン代を下げる補助金があるのなら、少しでもEVに回してほしいと感じる。 「EVは日常利用、ガソリン車は旅行・レジャー」という使用シーンの違いは、インフラへの不安もあるかもしれない。ガソリンスタンドの数は3万店舗を切る一方、充電口数は3万を超えたと言われている。どちらも同じような数なのに、充電インフラに不安があると思われるのは、充電器の設置箇所に偏りがあるからだと思われる。実際に地方のメジャーな観光スポットでは、急速充電器が足りないと感じる。山の中の道の駅に1基ずつでは「充電インフラが足りない」と思われても仕方がない。地方の急速充電器の整備を急ぐべきであろう。 今回のアンケート結果は、EVを普及させる上で何が必要なのかを考えさせてくれる結果であった。今後もこういったアンケートは継続して行なってほしい。「充電の不安をなくすこと」。まずこれが普及への第一歩かもしれない。 (福田 雅敏-EV開発エンジニア、THE EV TIMES エグゼクティブ・アドバイザー) ★★トヨタ、米国でのバッテリー生産に1兆2,000億円を追加投資 ……トヨタ自動車の北米統括会社トヨタモーターノースアメリカは、北米のバッテリー工場「トヨタバッテリーマニュファクチャリング,ノースカロライナ」に80億ドル(約1兆2,000億円)を追加投資すると発表した。新型の3列シートSUV型EVのバッテリーを生産する。 ★★プジョーの新型SUV「E-2008」が世界初公開 ……11月1日(水)〜5日(日)までスイスで開催される「チューリッヒモーターショー」で発表する。ステランティスのEV用プラットフォーム「STLA」を初採用したモデルとなる。航続距離は最大700km。 ★★EVへの充電が可能なポータブルバッテリー発売 ……モバイルバッテリーのアンカー・ジャパンは、大容量のポータブルバッテリー「アンカーソリックスF3800ポータブルパワーステーション」を11月21日に発売する。最大容量は3,840Whで200Vのコンセントを備えているのが特徴。EVの充電器を接続でき、1時間で約23km分のエネルギーを回復できるという。 ★京都市勧業館にパワーエックスの急速充電器が設置 ……京都市勧業館「みやこめっせ」<京都市左京区>に蓄電池型の超急速充電器「ハイパーチャージャー」を設置した。最高出力150kWの充電器で「PowerXアプリ」からの事前予約で利用が可能。なお今回の設置は、クラウド録画サービスのセーフィーと共同での実証実験も兼ねており、映像を通して利用状態を把握し、充電の需要予測に活用するという。 ★2023年冬の節電要請は回避 ……経済産業省は2023年度冬季の電力需給見通しを発表した。全エリアで安定供給に必要な予備率3%を確保できたという。ただし、発電設備の老朽化もあり、発電事業者には保安管理の徹底を促すという。 ★南紀白浜空港の点検に自動運転EV ……南紀白浜エアポート/マクニカ/NECが共同で実施する。南紀白浜空港(和歌山県)の滑走路にAI自動運転EVを走らせ、滑走路点検の自動化に向けた実証実験を行なう。車両はマクニカの「macniCAR-01」を使用し、NECが開発したAIがドラレコの画像を解析して破損箇所を発見するという。 ★ダイムラートラックの新ブランド「RIZON」が米国で販売開始 ……ダイムラーの九番目のブランドである「RIZON」が、米国で認可を受けた。カリフォルニア州の補助金の対象にも認定され、6万ドル(約900万円)の補助を受けられるという。 ★DMMの充電器の設置が都内で無料に ……DMM.comが展開する充電サービス「DMM EV CHARGE」が、東京都内の事業者向けに本体費用・工事費用が無料となる「急速EV充電器 0円キャンペーン」を実施する。期間は11月1日(水)〜12月31日(日)まで。 ★エネルギーのミツウロコがEV事業に進出 ……充電インフラのユアスタンドと資本業務提携に向けて基本合意書を締結した。ミツウロコが有する販売網を活用しユアスタンドの充電器販売体制を強化する。 ★自動運転EVバスでデジタルスタンプラリー ……マクニカ/三重交通などが三重県四日市市で自動運転EVバス「アルマ」の実証実験を行なう。実験は11月1日(水)〜19日(日)まで。「JR四日市駅目ロータリー」〜「近鉄四日市駅前ロータリー」を往復するルートで、平日は乗車自由、休日は事前予約制となる。本実証では、景品ありのデジタルスタンプラリーも実施する(要CTYコネクトアプリ)。 デイリーEVヘッドライン[2023.11.02]

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新型となったステランティスの商用EVバン(photo=ステランティス)
TEXT:福田 雅敏/磐城 蟻光
7家族13兄弟が一斉に刷新……ステランティス、傘下に展開する商用EVバンが第2世代に[2023.11.01]

大型・中型・小型の商用EVバンが各ブランドにフルラインアップ 日本の大手メーカーはなぜ電動化に手を出さない 【THE 視点】ステランティスは10月23日、傘下のブランドに展開する第2世代の商用EVバンを公開した。小型から大型までの各サイズを用意し、大型の最高クラスには最大容量110kWhのバッテリーを搭載。最大420kmの航続距離となる。充電は最高出力150kWの急速に対応する。 今回の発表は、合計7ブランド・13車種を一気に新型とする大規模なものだ。各ブランドに小型・中型・大型の商用EV版が揃うことになる(ラムは大型のみ)。各ブランドと車種は以下となる。 シトロエン:「ベルランゴ」「ジャンピー」「ジャンパー」 フィアット:「ドブロ」「スクード」「デュカト」 オペル/ボグゾール:「コンボ」「ヴィヴァーロ」「モヴァーノ」 プジョー:「パートナー」「エキスパート」「ボクサー」 ラム:「プロマスターEV」 これほどのブランドと車種を一気に刷新するのは、ステランティスとして初ということだ。 性能面を詳しく紹介すると、小型では最大330km、中型EVバンは最大350km、冒頭でも紹介した大型バンは最大420kmの航続距離となる。最高出力150kWの急速充電を使用すると、大型バンでは1時間以内に0〜80%まで回復する事ができる。e-PTO (電動パワーテイクオフ:架装用に動力を取り出せる装置) の装備もあるようで、様々な用途に応用ができるだろう。さらに2024年にはFCEVバン(燃料電池車)もラインアップに加わるという。 トヨタで言えば、「ライトエース」「ハイエース」「グランエース」が一気にEV化されるというイメージである。バッテリー式に加えてFCEVも用意されるとのことで、欧州の商用車のカーボンニュートラル化が一気に進むことになる。 こういった展開ができるのは、世界規模のグループ故の芸当であろう。プラットフォーム/バッテリー・E-アクスルなどが共用できるので、コストも抑えることができるはずだ。 欧州では大メーカーが商用EVに大きく舵を切ったわけだが、日本の大手が鈍いのは残念である。「トヨタ・ハイエース」は、「ジャパン・モビリティ・ショー」でEVコンセプトが出たものの、それどまり。「日産・e-NV200」は生産終了してしまい、欧州ではその後継「タウンスター」が発表されているが、国内市場では音沙汰がない。 大手の代わりに新興系の商用EVが存在感を高め物流企業への導入が進んでいるが、大手が動き出さないのはどこかいびつである。「カーボンニュートラル」を声高々に叫ぶのであれば、“毎日走ってナンボ”の商用車を無視してはならない。 ステランティスグループ傘下のブランドには日本法人もあるため、今回発表のあったEVバンが日本に導入される可能性もないとは言えない。そうなると、ますます日本勢は苦しくなるのではないか。 航続距離や耐久性などいろいろな問題もあろう。しかし、三菱ふそうやいすゞはEVトラックを登場させた。「ハイエース」と「キャラバン」のEV化も、具体的に進めるべきであろう。特に「ハイエース」については、トヨタが長年育て上げているFCEV技術で先行を許してよいものだろうか。 (福田 雅敏-EV開発エンジニア、THE EV TIMES エグゼクティブ・アドバイザー) ★★テスラ、新型「モデル3」の試乗を開始 ……11月3日(金)よりストア試乗を開始する。試乗受付は公式WEBから。また、新型の航続距離も公表した。国土交通省審査値で706km(ロングレンジAWD)となる。 ★★東電系のJERA、EVのリユースバッテリーを活用 ……東京電力フュエル&パワーと中部電力の合弁企業JERAは、EVのリユースバッテリーを活用した大規模蓄電システムの実証実験を始めた。トヨタの技術協力のもの、特別高圧の送電系統に連携可能なシステムの構築を目指す。 ★★EVフォークリフトのバッテリーで蓄電設備 ……豊田自動織機とトヨタL&Fカンパニーは、フォークリフト用のリチウムイオンバッテリーをリユースした定置型蓄電システム「メガロア」を開発した。豊田市と共同で電力使用量の平準化などの実証実験を行なう。 ★ダイムラートラック、北米でEVトラックの量産を開始 ……傘下のフレイトライナー名義でEVトラック「eM2」の量産を開始した。「eM2」はボンネット形状を持ったアメリカンスタイルを持つEV。最大容量291kWのバッテリーを搭載し、航続距離は最大400kmとなる。 ★アウディ、EVの販売が増進 ……2023年1月〜9月期の業績を発表した。EVの販売は12万3,000台以上で、前年同時期比60%増となった。9月単月では17万5,000台超えで、こちらも前年同月比24%増となっている。 ★ステランティス、EVの販売が好調 ……2023年6月〜9月期の業績を発表した。前年同時期比37%増という結果となった模様。「ジープ・アヴェンジャー」「シトロエン・アミ」「プジョー・E-208」「フィアット500e」などが増進に貢献したという。 ★岐阜県高山市のリゾートホテルがEVバスを導入 ……完全会員制のリゾートホテル「サンクチュアリコート高山」がホテルと最寄駅を結ぶ送迎バスに導入した。車両はEVモーターズ・ジャパンのコミュニティバス型となる。 ★テラモーターズ、北海道の賃貸に充電器を整備 ……北海道札幌市を拠点とする賃貸業のビッグと業務提携した。2030年までにビッグの管理物件に、充電器5,000基の設置を目指すという。 ★岩手県にEV充電器の設置が加速するか ……エネチェンジと岩手銀行が協力を発表した。2024年1月までに岩手/青森/宮城の複数の施設に充電を導入する。まずは岩手県矢巾町役場と宮城県仙台市の飲食店「かに政宗」への設置が発表された。 ★鳥取県日吉津村にEV充電器が導入 ……テラモーターズが連携協定を結んだ。同村役場庁舎と公共施設「ヴィレスひえづ」に、6kWタイプの普通充電器を3基ずつ設置する。 ★元テスラの技術者が東北大発のベンチャーに ……テスラ/アップル/ノースボルトなどを渡り歩いたバッテリーの技術者ケンゾー・ナガイ氏が、東北大学発のベンチャー企業3DCのアドバイザーに就任した。3DCはバッテリー向けの次世代カーボン素材の開発を行なっている。 デイリーEVヘッドライン[2023.11.01]

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