#THE視点
「moonn. T-01」(photo=カーステイ)
TEXT:福田 雅敏、ABT werke
キャンピングカーも“オール電化”……「HWエレクトロ・エレモ-L」の量産キャンパーが発表[2023.08.16]

完全電動のキャンピングカーの発表は国内初で今後普及の予感 アイドリングによる振動がなく空調完備で快適な車中泊が可能に 【THE 視点】キャンピングカーと車中泊スポットのシェアリングサービスのほか、車両製造事業などを展開するカーステイは8月9日、HWエレクトロとEVキャンピングカーを開発し、先行予約を開始した。価格は1,150万円(税込)〜を予定し、1年間で20台の販売を目指す。 今回発表された「ムーン T-01」は、HWエレクトロの中型EVバン「エレモ-L」をベースに開発。「エレモ-L」が持つ広い荷室空間を活用し、大型家電やベッドを架装した本格的なキャンピングカーに仕上げた。 電力系統も独自の工夫を凝らした。走行用のメインバッテリー(最大容量43.5kWh)はもちろん備えるが、ルーフに大型のソーラーパネル(370W)を搭載し、200Aのサブバッテリーに充電が可能だ。 その電源にて電子レンジ・冷蔵庫・エアコン・IH調理器といった生活機器を動かす。もちろん100Vのコンセントも備えているため、あらゆる電子機器の充電・稼働ができる。乗車定員は2人で、車載のベッドはセミダブルまでの拡張に対応可能という。 EV車両としての特徴は、走行用のバッテリーを8時間で満充電にでき、通常のEVなので公共の充電器の利用が可能。航続距離は270kmで最高速度は90km/h、車高が2,045mmなので立体・地下駐車場の利用ができる。サブバッテリーは外部給電にて7時間で満充電になる。 「エレモ-L」は、今年の「東京オートサロン」にて実車の展示があり、筆者も間近で車両を確認している。車体サイズは、全長5,457×全幅1,850×全高2,045で荷室フロアの長さは2,890mmとなっている。 車体サイズは「トヨタ・ハイエース」のスーパーロングに近い。ただ、荷室はがらんどうで数値以上に広く感じた。会場では移動オフィスのようなカスタム車両が展示されていたが、キャンピングカーとしても活用可能だと思っていた。もしかしたら、その時点で開発が行なわれていたのかもしれない。 EVキャンピングカーは、電気がないところでも十分な電力を取れることがメリットになる。この車両の場合は、370Wの太陽光発電機能があるのも頼もしい。しかしこの車体サイズに最大容量43.5kWhのメインバッテリーだと少ないようにも思う。キャンピングカーとして活用するためには、近場にEV用充電器があるか確認する必要がある。この太陽光発電でメインバッテリーを充電できるよう、改良してはいかがだろうか。 電力の問題はさておき、アイドリングせずに車内の電源を入れておけるのは大変なメリットだ。熱帯夜などでは空調を動かしておけるので、安眠度が高まるだろう。車中泊とキャンプブームの昨今、このようなクリーンで静かなEVキャンピングカーは注目度が増すと思われる。 (福田雅敏-EV開発エンジニア、THE EV TIMES エグゼクティブ・アドバイザー) ★★東京都、都有施設の公共EV用充電器を有料化……料金の支払いは電子決済、10月2日(月)から ★★ダイハツ、商用EVバンのコンセプトカー「ヴィジョン-F」を公開へ……「ガイキンド インドネシア国際オートショー2023」<8月10日〜20日>に出展 ★★アキュラ、新型EV「ZDX」を8月17日に初公開……「モントレー・カー・ウィーク」<米カリフォルニア/8月17日〜20日>にて、発売は2024年初頭[詳細はこちら<click>] ★★BMW、「i5」を含めた新型「5シリーズ」向けの純正アクセサリーを秋に発売……カーボンの外装などラインナップ予定 ★★オペル、SUVの新型EVを9月5日に発表……「IAAモビリティ」<ドイツ・ミュンヘン/9月5日〜10日>にて、新世代のインテリア装備など注目 ★★キャデラック、フルサイズSUVの新型EV「エスカレードIQ」を発表……シリーズ初の完全電動車[詳細はこちら<click>] ★ボグゾール、英国内のEV用充電器不足を解消するイニシアチブを開始……英国の地方自治体の69%が路上充電器を未設置、ブランドの完全電動化を見据えて行動 ★ヤマハ発動機、船舶向けの電動推進システム「ハルモ」の実証実験を開始……徳島市と連携し「ひょうたん島周遊船」を電動化 ★ボルボ、SUVのEV「EX90」を改良(本国発表)……RWDと5人乗りバージョンを追加 ★メルセデス・ベンツ、完全無人の自動駐車場に「EQEサルーン」や「EQSサルーン」が対応……ドイツのシュトゥットガルト空港にて ★レクサス、SUVのEV「RZ」のカスタマイズカー「RZスポーツ・コンセプト」を「モントレー・カー・ウィーク2023」に出展……「東京オートサロン2023」にて公開された車両 ★EVモーターズ・ジャパン、大阪市高速電気軌道に大型EVバス「F8シリーズ2-シティ・バス 10.5m」を納入……大阪シティバス56号・59号系統にて運行 ★自動配送ロボット開発のハコボット、大阪のネジ商社サンコーインダストリーから資金調達……屋外走行可能な「ハコベース」の開発・実証実験に充当、サンコーインダストリーは世界最高齢の総務部員(ギネス認定)が在籍する企業 ★ブイキューブ、法人向けにEV用充電器導入サービスを開始……助成金を活用し無料の導入プランも用意 ★ミツバ、「Ene-1 Suzuka Challenge」<鈴鹿サーキット/7月30日開催>のKV-Moto部門で9連覇を達成……単三乾電池40本を搭載したEVバイクで鈴鹿のフルコースを30分間走行し距離を競うレース デイリーEVヘッドライン[2023.08.16]

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電動モビリティシステム専門職大学(photo=福田雅敏)
TEXT:福田 雅敏
リチウムイオン・バッテリーの製造研究施設も完備……世界初のEV専門職大学の本気度

後編はキャンパス内の施設を紹介 2023年4月、「学校法人赤門学院 電動モビリティシステム専門職大学(電動モビリティ大学)」<山形県飯豊町>がオープンした。文部科学省より認可を得た「専門職大学」であり、世界初の「電気自動車」と「自動運転」に特化した教育機関である。 「前編」では、本校の教育内容などを紹介した。後編では、キャンパスには一体どのような設備があるのか、施設面を紹介したい。 キャンパスは大きく4つの施設で構成 キャンパスには、「教育棟」「研修棟」「実習棟」「テストコース」が設けられている。 「教育棟」は、地元の木材を使用して建てられた温かみのある建物となっている。まるでロッヂの中にいるようで、くつろげる雰囲気がある。 この中には、教室・学生ラウンジ・ものづくり室・図書館等が設けられている。さらに、日本EVクラブ製作のEVレーシングカー「電友一号」や、細かく分解された「テスラ・モデル3」、一人乗りのパーソナルコミューター「プラチナカー」などが展示されている。特に「テスラ・モデル3」の解体標本は、それだけでも見ごたえ十分だ。  最新のCADも用意するが職人技を鍛える昔ながらの工作機械も完備 教室の中では、学生がCAD(キャド:設計ソフト)の学習をしていた。ここには、自動車業界御用達のハイエンドソフト「CATIA V5(バージョン5)」が18端末分用意されている。また、プログラミングのプラットフォーム「MATLAB(マトラボ)」を使用している学生も見られた。 この教室の隣には「ものづくり室」がある。旋盤・ボール盤・フライス盤・溶接機の工作機械に加えて、それらに使用する工具一式が揃っている。この時代にアナログな機械のように思えるが、やはり自分の手で品物を考え・作り・仕上げるというのは、ものづくりの基本中の基本である。 工業品を製作してみるとわかるのだが、仕上げた面の荒さや、ノギスで測った際の0.0数mmの誤差などは現品を確認しなければ分からない。金属やプラスチックは“ナマモノ”なのだ。 このあたりの“職人のカン”は、アナログな手法でなければ鍛えられない。メタバースなどでのシミュレーションは無理である。ちなみに教室内にあった溶接機の隣には、アルミ板を溶接したものが置かれていたが、熱で反りまくっていた。この失敗の経験が必要なのだ。 今年入学の生徒にはまだアルミ溶接は難しいだろうが、実習を通して技術と勘をがっちりと鍛えてほしい。もちろん旋盤やボール盤も同じである。 教育機関では日本唯一と見られるバッテリーの製造設備 「教育棟」の向かい側に「研究実習棟」がある。ここでの注目設備は、リチウムイオン・バッテリーの製造設備である。正極・負極材に用いる素材の“粉”を調合し、ラミネートセルまで作れるのだ。 さらには充放電などの試験・評価設備も整っている。バッテリーに関する設備をここまで整えている教育機関は、日本でもここだけのようである。

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電動モビリティシステム専門職大学(photo=福田雅敏)
TEXT:福田 雅敏
日本初のEV専門大学がオープン……日本の自動車業界に風穴を開けるエンジニアを養成できるか

世界初のEV専門教育機関が山形に 2023年4月、「学校法人赤門学院 電動モビリティシステム専門職大学(電動モビリティ大学)」<山形県飯豊町>がオープンした。文部科学省より認可を得た「専門職大学」であり、世界初の「電気自動車」と「自動運転」に特化した教育機関である。 EVに対する教育を自動車教育の中の「一つの単元」ではなく、専門校としたのは画期的である。7月に実際に大学を視察できたのでレポートをする。 初代学長は八輪のスーパーEV「エリーカ」生みの親の清水 浩氏 「電動モビリティ大学」の母体は、宮城県仙台市の「専門学校 赤門学院」。「赤門自動車整備大学校」を運営しているノウハウのある学校法人だ。「電動モビリティ大学」はその姉妹校的な存在と言えようか。 学長は慶應大学の名誉教授である清水 浩氏。インホイール・モーター式EV開発の第一人者であり、筆者も開発に参画した慶應大学制作の八輪スーパーEV「エリーカ」の生みの親である。 大学は、2022年8月末に認可が下りた生まれたてである。実は認可が降りるまで“2浪”し、3度目にてようやくの認可となったようだ。学生の募集を開始したのは、22年の9月と中途半端な時期となったが、その背景に認可の問題があった。 学生の定員は1学年40名で、4学年合わせて160名。教育陣は、専任教員23名に講師20名という構成にてEVの各教育を行う。 キャンパスは、「教育棟」「研究棟」「実習棟」「テストコース」を一つの敷地内に設置している。

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アルファ・ウルフ(photo=アルファのYouTubeより)
TEXT:福田 雅敏、ABT werke
“無骨・剥き出し”の80’sスタイル……米新興アルファ、EVピックアップ「ウルフ」を発表[2023.08.10]

“アメリカの軽トラック”らしい実用性重視のヘヴィデューティ志向 EVをヒットさせるには魅力的な商品性が必要 【THE 視点】アメリカの新興EVメーカーのアルファは7月31日、EVのピックアップ・トラック「ウルフ」を初公開した。同社によれば、初公開までのスケジュールは予定通りに進んでいるという。プロトタイプが高温状態・険しい地形・高速道路においてテストを実施し、それぞれの状況で高いパフォーマンスを示したとのこと。 「ウルフ」は、シングルキャブの「ウルフ」(ベーシックモデル)/ダブルキャブ(センターピラーレス・観音開きドア)の「ウルフ+」/ダブルキャブ(センターピラー有り)の「スーパー・ウルフ」の3種類を用意。 ボディサイズは、最も大きい「スーパー・ウルフ」の値で、全長5,450×全幅1,995×全高1,768mm。荷台のサイズは、長さ1,652×幅1,490×深さ458mm(スーパー・ウルフ)となっている。 シングルモーターのRWD(ベーシックのみ)とデュアルモーターのAWDの用意があり、0〜96km/h(0〜60mph)の最速タイムは5.9秒(ウルフ+)と、重く大きなピックアップ・トラックとしてはかなりの高性能ぶり。航続距離は最大で440km(275マイル)以上。アルファは現在、プロトタイプを追加生産して開発を進め、量産の準備を進めているという。 今回の発表に合わせて、アルファの公式YouTubeに「ウルフ」の走行動画がアップされた。現代のEVらしい洗練された映像ではなく、荒野をホコリにまみれて豪快に走る映像を捉えている。 北米、特にアメリカ・テキサスといった地域でのピックアップは、日本でいう「農家の軽トラック」のように、一家に一台あるような存在だと聞いたことがある。 それゆえ北米を中心にEVピックアップが続々と発表されている。筆者もカナダ旅行にて見かけた新興メーカー「リヴィアン」の「R1T」は、EV時代のピックアップを象徴するような存在だし、老舗のフォードやラムも「F150ライトニング」や「ラム1500REV」といったEVピックアップを発表している。 「ウルフ」がユニークな点は、レトロなデザインを採用していることであろう。リヴィアンもフォードもラムも、どちらかといえばモダンなデザインだが、「ウルフ」は、エンジンオイルの匂いを画面越しにも感じるような剥き出し・無骨さ溢れる1980年代風である。ベーシックモデルは特に、映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」に登場した「トヨタ・ハイラックス」そのものの雰囲気ではないか。 日本でもレトロなデザインの「トヨタ・ランドクルーザー70」新型が発表され注目を集めているが、レトロでヘビー・デューティーなデザインを好むユーザーは世界共通で存在する。「ウルフ」はそのような層の心を虜にすると思う。 ピックアップといえば、「トヨタ・ハイラックス」が、日本で若者を中心に“メーカーの想定を超えて”ヒットした。それを受けてか、三菱も新型ピックアップ「トライトン」を日本に導入する。日本でもピックアップの支持層は確実に増えている。 もしEVのピックアップが日本でも登場すれば面白い展開になる。日本でEVが売れない理由は、インフラの問題以前に“商品性が乏しい”からだと思っている。“EVはエコ”という考えと売り文句はすでに手垢まみれである。ピックアップのような、ユニークで目を引きライフスタイルに刺激を与えるEVが必要ではないだろうか。どうせ持つならかっこいい方が良い。 ともあれ、「ウルフ」は発表から2年が経過しての公開。認証プロセスや量産体制の構築といった課題があり、発売までにはまだ時間が掛かりそうではある。ただ、期待値は大きいだろう。早く市販にたどり着いて欲しいものだ。 (福田雅敏-EV開発エンジニア、THE EV TIMES エグゼクティブ・アドバイザー) ★★BMW、防弾仕様の「i7プロテクション」を発表……ドイツ政府公式のセキュリティレベル「VR9」をクリア、自衛隊の64式小銃も採用する7.62mmをはじく高い防御性能[詳細はこちら<click>] ★★HWエレクトロのEVバン「エレモ-L」がキャンピングカーに……カーステイが「エレモ-L」ベースの「ムーン T-01」の先行予約を開始、HWエレクトロと共同開発 ★★出光興産、さいたま市内の再生可能エネルギーを使用したEV充電サービスを開始……「idemitsuでんき」契約者自宅の太陽光発電の電力を買取り ★武蔵精密工業、インドのEVスタートアップ「BNC」に出資……EVバイク用の駆動ユニット「eアクスル」以外にソフト開発なども協力へ ★武蔵精密工業、ケニアのスタートアップ「ARC Ride」に追加出資……二輪・三輪EVのハード・ソフトの開発を強化、東アフリカでのEV事業の展開も視野 ★TSMC/ボッシュ/インフィニオン/NXPが欧州に半導体製造の合弁会社「ヨーロピアン・セミコンダクター・マニュファクチャリング・カンパニー(ESMC)」を設立……2027年末までに製品の生産を開始 ★GM、V2H(EVの電力を家庭用電力として使用可能にするシステム)技術を推進……キャデラックの新型EV「エスカレードIQ」をはじめ2024年型のEVモデルをV2H技術「アルティウム」に適応 ★東京住宅供給公社JKK、社用車にEVを導入……「日産サクラ」を17台 ★フォルクスワーゲン、「ID.4」の展示・試乗イベントを開催……8月19日(土)の「東京ミッドタウン」<港区六本木>を皮切りに11月末まで全国19都市を巡業 ★「日産サクラ」と音楽ユニット「ゆず」がコラボレーション……「Kアリーナ横浜」<みなとみらい地区>でのこけら落とし公演を記念し「#ゆずサクラ」をキーワードとした取り組みを実施 ★“人力シリーズハイブリッド”のEVバイク「ENNE T250」、EVバイク専用タイヤを標準装備へ……予約済み車両も無償でアップグレード デイリーEVヘッドライン[2023.08.10]

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マレリ iTMM(photo=マレリ)
TEXT:福田 雅敏、ABT werke
目立たない部品が航続距離を20%も改善……マレリ、新型の統合熱管理モジュールを開発[2023.08.09]

駆動系・電装系・冷暖房系の熱管理を統合制御しシステムも単純化 EVの熱管理はユーザーの“お財布”に直結する重要問題 【THE 視点】マレリは、EV用の新しい統合熱管理モジュール 「iTMM」を発表した。車両のさまざまな熱回路を1つのコンポーネントに効率的に組み合わせることで、より効率的な熱管理システムを形成。EVの航続距離の延伸や安全性などを向上させる。 内燃エンジンのないEVであるが、熱は発生している。電気モーターはもちろん、バッテリーに高負荷をかければ高温状態になる。スマートフォンを酷使した場合の発熱と同様だ。ただ、この熱を管理できれば、パワートレインの冷却や、室内の冷暖房などの効率化ができ、無駄な消費電力を抑えられる。 通常のEVは熱交換器を複数備えた上で、それぞれが単独で役割を果たしている。これらを統合するのが「iTMM」で、冷却水循環装置(チラー)や水冷コンデンサなどの配置を最適化しモジュール化した。最大6チャンネルを組み合わせて管理することができ、パワートレイン・充放電・室内の複雑な熱管理システムを単純化できる。 統合熱管理システムの採用でユーザーが最も恩恵を受けるのは暖房の使用時である。低温状態を含めた厳しい環境での熱管理の効率が上がるため、冬季のヒートポンプシステムと組み合わせた場合、走行距離を最大20%改善することができるという。 このような熱管理システムを組んだEVとして知られるのが「テスラ・モデルY」や「BYD SEAL」が挙げられる。テスラはこのような熱管理モジュールを「オクトバルブ」と呼称し、「モデルY」の重要部品と位置付けている。 熱を最適に管理することで、空調使用時の走行距離への影響を減らし、急速充電性能の向上・バッテリー寿命の延伸・軽量化・コストダウンができるようになる。これらは全て、ユーザーのお財布に影響する問題だ。 統合熱管理モジュールの開発競争は熾烈になっている。EVの性能向上・走行距離の延伸は、モーター・バッテリーの開発だけではなく、統合熱管理モジュールのような目立たない部品やソフトウエアなど全てが揃って成し遂げられるのだ。 (福田雅敏-EV開発エンジニア、THE EV TIMES エグゼクティブ・アドバイザー) ★★BMW、新型「5シリーズ」のEV「i5」に中国専用車を設定……グリルなどのメッキにゴールドを採用しゴージャス感を演出 ★★ホンダ傘下のホンダトレーディング、リチウムイオン・バッテリーのリサイクル事業を推進……エマルションフローテクノロジーズ/リーテックと協業、全固体電池への対応も検討 ★GM傘下の商用EVブランド「ブライトドロップ」、EVバン「Zevo 400」と「Zevo 600」をメキシコで発売……アメリカ・カナダに続いて3カ国目の導入 ★フォーミュラE、ニック・キャシディが来季はジャガーTCSに移籍……ミッチ・エヴァンスとのコンビに ★プラゴ、EV充電ビジネスへの参入をしやすくするクラウドソリューション「PLUGO OPEN CHARGE LAB」を提供開始……会員登録やカード発行なしに充電課金ができる仕組みなどを提供 ★アークエルテクノロジーズ、「AAKEL eFleet ver.1.1 」をリリース……EV毎の充電料金を計算しサービス事業者に情報提供、企業の福利厚生で補助金を算出する場合などに有利 ★パワーエックス、再生可能エネルギー開発企業「オリンピア」から蓄電池を受注……系統用として6台、最大容量は2.7MWh/台 デイリーEVヘッドライン[2023.08.09]

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テスラが採用する充電規格「NACS」に対応(photo=DMM.com)
TEXT:福田 雅敏、ABT werke
DMMがEV充電インフラ事業に本腰……北米「NACS」規格の急速充電器を日本にて展開[2023.08.08]

メルセデス・ベンツ/BMWも対応を決めた世界の潮流になりつつある「NACS」 「CHAdeMO」に真っ向勝負となるがユーザーへの配慮を第一に 【THE 視点】DMM.comが提供するEV充電サービス「DMM EV CHARGE」は8月1日、2024年春に50kW/120kW/180kWの急速充電器を導入する。また同3日、テスラ方式の充電規格である「NACS」に対応すると発表した。 DMMは、EVの充電事業者としては新興企業であるが、2023年5月より開始した「DMM EV CHARGE」は、提供開始から3ヵ月で2,500基の受注に成功している。 商業施設・宿泊施設・公共施設・マンション等に対する設置を目的に、初期費用とサービス利用料が無料のプランと、それらを設置者が負担する代わりに売電収入の一部を還元するプランの2つを用意したことが好評のようだ。 2024年春より、DMMはEV充電インフラ事業をさらに加速させる。従来の6kWタイプの普通充電器に加えて、50kW/120kW/180kWの急速充電器を用意する。 そして、テスラ方式の充電規格「NACS(North American Charging Standard:北米充電標準規格)」への対応も発表した。24年導入の急速充電器が「NACS」に対応するとみて間違いないだろう。この「NACS」に対応した充電器は、ガソリンスタンド、高速道路のサービスエリア・パーキングエリアなどに設置予定だ。 「NACS」は、自動車技術の標準化に取り組んでいる「SAE International」によって2023年6月に標準化が発表されており、今後自動車メーカー各社での導入拡大が見込まれている。メルセデス・ベンツ/BMW/ステランティス/GM/ヒョンデ/キア/ホンダの計7つの自動車メーカーが、北米にて合同設立する充電インフラ企業も「NACS」へ対応予定で、日産も独自に対応すると発表している。「NACS」を採用するメーカーが世界的に増えている。 日本でこれまで「NACS」を採用してきたのは、テスラが自前で設置した「スーパーチャージャー」が中心であった。今回「DMM EV CHARGE」が「NACS」へ対応するのは、メーカー以外の企業としては日本初と見てよい。 「NACS」の導入は、それを採用する輸入車メーカーにとって日本市場への参入ハードルを低くできる。そしてうまくいけば、DMMは日本での「NACS」の主導権を握れるだろう。保守的な日本において、ビジネスとしては大きな賭けに出る格好だが、世界のトレンドを導入するだけに成功の可能性はある。 国産車は今後も「CHAdeMO」規格の採用を続けると思うが、輸入車は「NACS」規格が増えるものと思われる。日本でも充電規格争いが勃発しそうであるが、くれぐれも、ユーザーが混乱し利便性を損なうような不毛な争いにならないことを願いたい。 (福田雅敏-EV開発エンジニア、THE EV TIMES エグゼクティブ・アドバイザー) ★★マレリ、EV用の新型「統合熱管理モジュール」を発表……熱管理を1つのコンポーネントにまとめ、航続距離を最大20%向上 ★★ヒョンデ、韓国ソウル大学と「バッテリー共同研究センター」を設立……リチウムイオン・バッテリーと全固体電池について22の共同研究プロジェクトを実施 ★米新興のアルファモーター、新型EVピックアップトラック「ウルフ」を発表……クラシックなデザインを採用、YouTubeにて走行動画を公開 ★新電源、EV充電器の設置パートナー企業の案内サービスを開始……新電源の充電器を熟知し施工可能業者を案内することで安心感を向上 ★日産、福岡県八女市の再生可能エネルギー企業「やめエネルギー」と提携……八女市内で作られた電力でEVを運用 ★愛知県豊川市内においてドローン配送の実証実験を実施……KDDIスマートドローンの運行管理システムを使用し医薬品を配送 デイリーEVヘッドライン[2023.08.08]

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ENNE T250(photo=ENNE)
TEXT:福田 雅敏、ABT werke
“人力シリーズハイブリッド”の二輪EV「ENNE T250」に大容量バッテリーモデル追加[2023.08.07]

ペダルを漕いで発電しモーターを駆動するユニークな機構 外部給電機能などを付ければ災害時にも有効な発電/電源車に 【THE 視点】特定小型原動機付自転車(特定原付)を販売するENNEは、6月3日から先行販売しているEVバイク「T250」に、大容量バッテリー(14.0Ah)を搭載したモデルを追加した。同時に、従来の7.8Ahモデルの購入者に対して14.0Ahへのアップグレード(有料)も行う。14.0Ahモデルは8月10日まで、アップグレードは8月9日までの受付となる。 「T250」はユニークな機構を持つEVバイクだ。自転車と同形状なのだが、ペダルは発電機につながっていて、後輪はモーターで駆動する。走行は、アクセル操作でバイクと同様に走るモードと、ペダルで発電した分に応じて走る自転車モードの2つがある。 最高速度は特定原付の制限である20km/hで、これ以上の速度は出ないように設定されている。しかし、モーターの性能は40km/hほどで走行ができる高性能なものだという。 発電機は、バッテリーを介さずモーターに直接電力を供給する仕組みだ。この仕様により、漕いだら漕いだ分だけ(発電した分だけ)ホイールが回り、自転車に近い感覚でバイクが進む。ちなみにバッテリーへの充電は、自転車本体にプラグを直接繋ぐか、取り外して充電を行なう。ペダルを漕いでの充電はできない。 定格出力250Wの駆動用モーターに対して、発電機は定格350Wの性能があるが、ペダルの回転数が低い場合や坂道などで発電量が足りない場合は、バッテリーから不足分の電力を補って走行をアシストするという。運転者は、坂道だからといって一生懸命に漕ぐ必要はない。この辺の仕組みは電動アシスト自転車のようでもある。 ちなみに「T250」はドイツでの販売も決定した。日本モデルに装備される最高速度灯や20km/h制限などは廃して販売するという。独創的な仕組みが評価されたようだ。 「T250」は、簡単に言えば“人力シリーズハイブリッド”である。“走るフィットネスバイク”とも言えようか。どちらにせよ立派なEVバイクである。 希望を言わせてもらうと、回生ブレーキ機構を備えたらどうか。坂道を下る際の減速エネルギーを無駄にせずに済む。それから発電機からモーターへ直接充電する「チャージモード」があっても良い。USBなどを介して外部給電機能も付ければ、非常用の発電/電源車として重宝するはずだ。燃料が要らないのは非常に大きな利点となる。 いずれにせよ、海外勢に圧されているEV業界にメイド・イン・ジャパンのユニークなモデルが登場するのは嬉しい。今後の成功と発展を期待するとともに、ぜひとも試乗してみたい。 (福田雅敏-EV開発エンジニア、THE EV TIMES エグゼクティブ・アドバイザー) ★★フィスカー、EVのラインアップを拡充……ピックアップ・トラックの「アラスカ」とスポーツモデルの「ローニン」の予約を開始 ★★ウーバー・ジャパン、「テスラ・モデルY」を配車サービス「Uberプレミアム」に導入……日の丸交通と協業、専用車として100台を用意 ★テスラ、2泊3日の試乗「Go Outdoor キャンペーン」を開始……8月31日(木)までエントリー受付、9月に車両貸与 ★信越化学工業、高機能シリコン製品の開発に1,000億円規模の投資……EVなどによる重要増に対応 ★東北大学、EVに関わる数々の研究成果を発表  ・燃料電池用触媒の白金材料「ハイエントロピー合金」の有用性を確認  ・X線顕微鏡で薄膜型全固体電池の全可視化に成功  ・充放電によるバッテリーの劣化の経時的進行を3次元で測定する技術を開発 デイリーEVヘッドライン[2023.08.07]

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30秒間のホバリングに成功(photo=ASKA)
TEXT:福田 雅敏、ABT werke
“公道を走れる”空飛ぶクルマの開発が前進、「ASKA A5」が開発テストで初飛行に成功[2023.08.04]

商品化に向け必要不可欠な連邦航空局の型式認定手続きを開始 インホイール・モーターの採用で公道も走れる名実を伴った「空飛ぶクルマ」 【THE 視点】米国カリフォルニアに本社を置くASKA社は8月2日、空飛ぶクルマ「ASKA  A5」が初飛行に成功したと発表した。テザーケーブルで地上に繋がれた状態で垂直離陸をし、30秒間の安定したホバリングに成功したという。 「ASKA A5」は、垂直離陸に加えて滑走路を利用した離着陸、そして公道を自走可能な空陸両用の空飛ぶクルマである。7月21日に、連邦航空局(FAA)の認証書(COA)と特別耐空証明を取得し、FAAの型式証明手続きを正式に開始したとも発表している。また、米国自動車管理局(DMV)より公道用のナンバープレートも取得済みだ。価格は1機78万9,000ドル(約1億1,300万円)で、2026年の商業化を目指している。 日本で一般的に認知されている空飛ぶクルマは、ドローンの大型版のようなもので、機構はヘリコプターに近い。 しかし「A5」は、飛行機に近い機構を持つ。浮上後は、推進用のプロペラと「主翼」の揚力を使用し飛行する。翼自体の浮き上がる力を利用するので、エネルギーの節約になる。この機構は、アメリカ海兵隊の輸送機「MV-22 オスプレイ」の仕組みに近い。 飛行航続距離は250マイル(約400km)で、飛行最高速度は時速150マイル(約240km)。パイロットを含めた4人乗りで、ボディの大きさは「SUVサイズ」と公表しているが、写真から推測するに大型の商用バンの方が近いだろう。 飛行のための機構もユニークだが、一般車に混じって公道走行可能なことも大きな特徴だ。駆動系にはインホイール・モーターを採用し、地元シリコンバレーの公道において、300マイル以上(約480km)の走行に成功している。ちなみに駆動系は全てモーターだが、発電用に内燃エンジン(レンジエクステンダー)も搭載している。自家発電機能があれば飛行中の安心感も高くなる。もちろん、エンジンを駆動せずとも家庭用電源や公共の設備を利用して充電が可能だ。 現在、一般認知されている「空飛ぶクルマ」は自走不可の(タイヤ自体がない)電動の航空機である。しかし「A5」は、公道を自走可能というクルマ本来の能力を備えている“本当の空飛ぶクルマ”と言える。 実は筆者の知人がこのASKA社のボードメンバーにおり、5月に会った際に話は聞いていた。三菱重工の小型ジェット機「MRJ」が商業化から撤退した理由は、型式認証の影響もあったようで、「A5」はこの関門をクリアしての発表である。ASKA社内の雰囲気は、失敗に対しては「良い経験を積んだ」と寛容なようで、長距離飛行テストもじきに開始されるだろう。 日本でも、2025年の「大阪・関西万博」でのデビューに向けて空飛ぶクルマの開発が加速している。しかし名実を伴う空飛ぶクルマは、ASKAが先を飛んでいるように思う。やはり地を走れてこその「クルマ」ではないだろうか。 アメリカ本国では、「A5」のプレオーダーが始まっている。日常は陸路で子どもの通学の送迎ができ、休日には空を飛んで隣県の大型スーパーに買い物に行けるような“スーパーカー”のお値段は、なんとハイパー・スポーツカー「パガーニ」などよりも安い。2026年の発売が待ち遠しい。 (福田雅敏-EV開発エンジニア、THE EV TIMES エグゼクティブ・アドバイザー) ★★DMM、EV充電サービス「DMM EV CHAGE」に「NACS」規格を導入……テスラが採用する充電規格、2024年から高速道路のSAなどで利用可能に ★BMW、「iX」などでプレイ可能な車内ゲーム開発を推進……スマートフォンをコントローラーにインフォテイメント・システムの画面でゲームをプレイ、充電の待ち時間をエンターテイメントに ★ブレイズ、三輪のEVスクーター「EVデリバリー」向けに大容量積載BOXを発売……200Lの大容量、8万8,000円 ★ボルボ、2023年7月のEV販売台数は5,504台……前年同月の1,583台から大幅増加 ★オランダ・アイントホーフェン工科大学の学生フォーミュラチーム、EVフォーミュラマシンの15%軽量化に成功……米国VICORの電源モジュールを採用 ★BMWとエアバスなど、燃料電池の開発に「量子コンピューター」を活用し協力……白金触媒の反応を正確にシミュレーション ★パワーエックス、東急不動産などが運営するコワーキング・スペース「TENOHA 東松山」<埼玉県東松山市>に系統用バッテリーを導入……系統用としては国内初 ★三菱ケミカルグループ、リチウムイオン・バッテリー(LIB)の原料「γ-ブチロラクトン(GBL)」を増産……LIBの材料となる「N-メチル-2-ピロリドン(NMP)」の原料に使用、EVや半導体の需要増を見込む ★商船三井、水素製造用の純水製造システム開発が滋賀県から補助対象に……海水からも高純度の純水の製造が可能な技術を開発・実証実験 デイリーEVヘッドライン[2023.08.04]

TAG: #THE視点 #海外ビジネス #空飛ぶクルマ
「船用燃料電池システム」のテスト風景(photo=ヤンマーホールディングス)
TEXT:福田 雅敏、ABT werke
船舶でも水素燃料電池がトレンド……ヤンマー、船舶向けの燃料電池システムを商品化[2023.08.03]

パワートレインも含めた統合的なFCシステムを提案 FCシステムを搭載した「水素運搬船」の実現も期待 【THE 視点】ヤンマーホールディングスのグループ会社、ヤンマーパワーテクノロジー(ヤンマーPT)は8月1日、「舶用水素燃料電池システム」(FCシステム)を商品化したと発表した。まずは水素の補給が比較的容易な沿岸を航行する旅客船や作業船・貨物船などへの採用を提案していくという。 ヤンマーPTは、国土交通省の水素燃料電池船(FCEV船)の安全ガイドラインや、船舶分野における水素利用のロードマップの策定に参画してきた。FCを搭載した試験艇での実証運航試験や、高圧水素充填試験(70MPa)を実施するなど、FCEV船の社会実装に向けたさまざまな取り組みを進めている。 これらの取り組みで得た技術や知見を、舶用エンジン事業で培った技術と融合し、蓄電システム・電力制御システム・推進システム・水素貯蔵システムを統合システムとして提供していくという。 ヤンマーのFCシステムの主な仕様は、定格出力300kW(カスタマイズ可能)、長さ3,400×幅1,100×高さ1,700mmで、質量は3,000kgとなっている。様々な有害物質を含んだ排気ガスが発生しない点に加えて、低振動・低騒音・排ガス臭がない点が特徴。内燃エンジンによるこれらの問題は、乗員や乗客のストレスになる。それが緩和されるのは大きな効果だ。 ヤンマーPTは、これまでも小型船にFCシステムを搭載し実証試験をしてきた。今回発表されたFCシステムは、定格出力300kWと自動車用と比較しても大きい(ちなみに「トヨタ・ミライ」のFCスタックは最高出力128kW)。 FCシステムのサイズは、中型船以上を想定しているようだ。しかし、水素容器の圧力は70MpaでFCEV(自動車)と同じである。港湾での水素インフラを考えると、自動車と同じ圧力で使用した方が融通が利いて良いのだろう。小型燃料電池船での実証試験も、自動車用の移動用水素ステーションが使われていたように思う。 自動車と大きく違う点は、水素の搭載量だろう。比較にならないほど大量の水素が搭載できる。開発が進めば、水素を運搬するFCEV船も可能ではないだろうか。「パワーX」が開発を進めている「電気運搬船」の水素版のようなものだ。 EV船の充電待機時間を考えると、船舶もFCEV船とした方が運用効率が良いように思われる。船舶業界でも、FCがトレンドとなってきた。 (福田雅敏-EV開発エンジニア、THE EV TIMES エグゼクティブ・アドバイザー) ★★メルセデス・ベンツ、「メルセデスAMG EQS SUV」をアメリカで発売……10万9,300ドル(約1,560万円)から[詳細はこちら<click>] ★★ブレンボ、インテリジェントブレーキ「SENSIFI」を日本向けに発表……AIなどにより四輪独立のブレーキ制御が可能 ★★NTT西日本など、地方自治体の自動運転バスなどの導入を支援……NTTビジネスソリューションズ・マクニカと提携、次世代の地域交通システムの実装を推進 ★米エアモビリティ企業のASKA、空飛ぶクルマ「A5」が飛行テストを開始……ホバリングに成功、EVとして公道走行も可能 ★積水ハウスの豊橋支店が「EVオートチャージ」を導入……双日・日商エレクトロニクス・オムロンが展開するEV充電システム、電力ピークを避け最適なタイミングで自動充電 ★テラモーターズ、飯田グループのマンション「センチュリー東武動物公園」<埼玉県宮代町>にEV用充電器を導入 ★パワーエックス、再生可能エネルギー発電所開発のウエストホールディングスと提携……蓄電所と太陽光発電所を共同開発・運用 デイリーEVヘッドライン[2023.08.02]

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充電サービスカーのイメージ(photo=JAF)
TEXT:福田 雅敏、ABT werke
EVの電欠非常事態宣言!……“電気の救急車”サービスをJAFが展開へ[2023.08.02]

電欠停止による救援要請はEV案件全体の1割で増加傾向 給電車自体もEV化すればイメージアップにつながる 【THE 視点】JAFは、バッテリー切れ(電欠)によりEVが停止した場合の救援施策「EV充電サービス」の試験運用を8月1日より開始した。電欠で路上などに停止したEVの元に電源を積んだ救援車が駆けつけ、応急的な充電を行うサービスとなる。東京都・神奈川県・愛知県・大阪府に先行導入し、全国に順次展開をしていく。 EVユーザーのJAFへのロードサービス要請件数は5,804件(2020年度値)で、そのうちの約1割に当たる573件が電欠だった。2022年度はさらに700件に増加したことから、電欠の救援サービスの創出が急務と判断した。 これまでのJAFの電欠への対応は、最寄りの充電スポットまで搬送する内容だった。しかし新サービスは、自走可能になるまで電力を回復させるものとなる。積載車を用意するよりも、はるかにコストと手間が減るだろう。最寄りの充電スポットまでの電力があれば良いのだから、満充電にする必要はなく合理的である。 先日のデイリーでも紹介したが、電欠の救援サービスは、海外ではすでに始まっている[詳細はこちら]。実は日本でも電欠救援サービスは始まっているが、ロードサービスの老舗が動き出すのは心強い。 こういった給電系のサービスを展開する上で留意したい点は、「救援車もEVである」ということだ。海外では、電欠の救援はEVが行なっている。国内で既に展開されているサービスも「日産サクラ」を使用している。ヒョンデが自社で展開する出張整備車両もEVの「アイオニック5」である。 サービスが展開されることは大いに歓迎する。ただ、電欠の救援を純粋なエンジン車で行なうことは「代わりに救援車にガソリンを焚かせた」などと、EVとそのユーザーへの批判を招く可能性がある。 これも先日のデイリーにて紹介した内容だが、「消防展」にて展示のあったEV消防車は、作業が長時間となった時のために緊急用の発電エンジンを積んでいた[詳細はこちら]。この機構は電動の緊急・救援車両の一つの理想系のように思う。 日本には、こういったサービスに適したサイズのEVバンが少ない。しかし「三菱ふそう・eキャンター」や「いすゞ・エルフEV」があるのだから、それらを活用して救援車を製作できるはずだ。水素燃料電池車(FCEV)を使用しても良いだろう。 いずれにしろ、電欠に対する救援サービスが充実することは、EVの購入検討車には安心材料となる。そしてEVのイメージアップという意味でも、「EV/FCEVの電欠救援車」の研究開発も行なってほしい。逆に世界から注目されるEV救援サービスを創出するチャンスでもある。 (福田雅敏-EV開発エンジニア、THE EV TIMES エグゼクティブ・アドバイザー) ★★パナソニック、商用EVの導入サポート企業「EVolity」を設立……導入車両の選択から充電を含めた運用までマネジメント、丸紅と共同設立 ★★ユビ電、大阪国際空港の駐車場にEV用充電器を大規模導入……3kWタイプを184基、国内最大規模[詳細はこちら<click>] ★★DMM、従量課金対応のEV用急速充電器「DMM EV CHARGE」を2024年春に発売……最高出力50/120/180kWの3タイプ ★BMWモトラッド、新型EVバイク「CE 02」の日本公開が決定……キャンプイベント「BMWモトラッド・デイズ」<長野県白馬村/9月9日(土)・10日(日)>にて実車を展示 ★★横浜みなとみらい地区に初の「テスラ スーパーチャージャー」……9月にオープン予定の複合型商業施設「LIVING TOWN みなとみらい」<横浜市西区>の駐車場に、6基の急速充電器を設置 ★ヤンマー、船舶用の燃料電池システムを発売……定格出力300kWで用途に合わせたカスタマイズが可能 ★フォルクスワーゲン、「ID.4」購入者に「プレミアム・チャージング・アライアンス」の利用特典を付与……ワーゲン・アウディ・ポルシェ各正規ディーラーの急速充電器の利用が最大12ヵ月間無料に ★エネチェンジ、秋田県大仙市と提携しEV用充電器を導入……道の駅など計17の公共施設に最高出力6kWタイプを設置 ★東京都、燃料電池ゴミ収集車の導入を支援……都内の区市町村が対象、トヨタが開発した車両を無償貸与 ★東京都、燃料電池フォークリフトの導入補助を開始……国の施策と合わせて最大700万円の助成 ★BYD、「BYD AUTO 鹿児島」<鹿児島市>を8月5日(土)にオープン……8月31日(木)までオープニングフェアを開催 ★“人力シリーズ・ハイブリッド”方式を採用した自転車型の国産EVバイク(特定原付)「ENNE T250」がドイツで発売……人間がペダルを漕いで発電しモーターでタイヤを駆動、ユニークな機構がドイツで評価 ★パナソニック、「Fujisawaサスティナブル・スマートタウン」<神奈川県藤沢市>にて電動の自動配送ロボットの運用を開始……日本初、公道を走行し食材・食品を各家庭まで輸送 デイリーEVヘッドライン[2023.08.02]

TAG: #THE視点 #保険・ロードサービス #充電インフラ

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