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VW ID.2allの発表会の様子
TEXT:小川フミオ
フォルクスワーゲンが邦貨換算300万円台のEVを出す狙いとは。VW首脳陣に訊く電動化のミライ

  ハッチバック、SUV、ミニバンを続々投入 消費者に広く愛されるベーシックカーを作り続けてきたフォルクスワーゲンは、果たして電動化時代にも「大衆のためのベーシックBEV」を提供する代表選手となれるのか。今後のブランドの舵取り役ともいえるフォルクスワーゲン乗用車部門セールス・マーケティング&アフターセールス担当取締役、イメルダ・ラベー氏に、自動車ジャーナリスト・小川フミオが戦略を訊いた。 BEVの新戦略を着々と進めるフォルクスワーゲン。とりわけ注目は、製品コンセプトのユニークさだ。 ID.シリーズ第1弾としてローンチされたID.3は、従来のハッチバックスタイルを踏襲した、どちらかというと常識路線。 そのあと、日本でも発売されたID.4を発表。そして、2021年5月に全輪駆動のパワフルなID.4 GTXを欧州市場に投入。続けて、2022年3月には60年代テイストあふれるミニバン、ID.BUZZを、そして2023年3月にID.2 all(アイディーツーオール)を発表した。 ID.2 allは、都市内でも使い勝手のよさそうな全長4050mmのサイズと、2万5000ユーロ(邦貨約370万円)以下で販売するという大胆な価格戦略で大きな話題を呼んでいる。 「なにより、ID.2 allは、従来のフォルクスワーゲン・ユーザーが、いいね!と思ってくれるデザインを重視しました」 従来の、という点が強調ポイントのようだ。それこそ、ユーザーとVW車が蜜月にあった時代。日本を含めて世界のいたる市場において、“なるほど”と納得するユーザーが簡単に見つかりそうだ。 フォルクスワーゲンでセールス&マーケティング部門担当取締役をつとめるイメルダ・ラベー氏は、いわばBEV時代を迎えつつあるいま、生き残り戦略に必要なのはなにかを考える立場にある。 「誰でも普通に受け入れられる」のがVW流 下記は、ユーザーに愛される「Love Brand」を目指すフォルクスワーゲン(VW)の製品戦略をめぐる、ラベー氏との一問一答。 ──このところ、VWのBEVをめぐる製品コンセプトのユニークさが際だっているように思えます。とりわけ内外装のコンセプト。単にパワーを誇示したりするのでなく、いってみれば、もっとやわらかいかたちで、自動車好きの心を刺激するものがあります。 そもそも、従来のVW車オーナーは、自分のクルマに名前をつけたり、エモーショナルな関係を結んでいることが多かったように思います。私たちはBEVにおいても、そこを重視します。名前をつけて乗っていたくなるクルマを作って提供することこそ、VWの使命ではないかと思うのです。 ──たしか、Love Brandというコンセプトを使いだしたとき、同じタイミングで発表されたのがID.2 allのコンセプトモデルでしたね。そこには、なんらかの関係性が働いている、と考えてもいいでしょうか。 見た目ですぐVWとわかるデザインと、直感的に使いやすいユーザーエクスペリエンスの提供。このふたつを重視してデザインしたクルマです。 空調やラジオのコントローラーをダイヤルにすれば、従来のクルマに乗ってきたひとたちが直感的に操作できます。シンプルで操作が容易というのが、顧客のニーズだと思います。 Love Brandとしては、そんなふうに顧客の使い勝手を優先しているととらえてもらうことが大事です。私たちにとって、ユーザーに抵抗感なく受け入れてもらうことが重要なのです。 今後私たちが発表するニューモデルにおいては、誰でも迷わず使えるようなデザインを採用していきます。 ──クルマに慣れろというのではなく、パワートレインがどうなろうと、それとは関係なく、これまで慣れ親しんでいた気持ちが損なわれることなく、BEVにだって乗ってもらう。そんな関係をユーザーとのあいだに取り結ぶことこそ、Love Brandとして生き残っていくために大切、ということなのですね。 これまでBEVというと、特別なフロントマスクとか、差異化のためのデザインを重視してきたところがありますが、ID.2 allは誰でもふつうに受け入れられるスタイルでしょ。操作系も、温度とかはあえて物理的なコントローラーにして、簡単で気持ちよく使えることを目指しています。 つづく (プロフィール) Imelda Labbé(イメルダ・ラベー)氏 フォルクスワーゲン乗用車部門 セールス・マーケティング&アフターセールス担当取締役 1967年に、フランス国境ちかくの南西ドイツ(Steinfeld/Pfalz)で生まれ、ユニバーシティ・オブ・マンハイムで経営学を学ぶ。その後米スタンフォード・ユニバーシティで経営学の修士号を取得。1986年から2013年にかけて、独オペルで経験を積んだのち、2013年にVW傘下のシュコダに転職し、同社取締役会のスポークスパースンに。2016年からVWグループでグローバルのアフターセールスなどを担当。2022年7月1日より現職。

TAG: #コンパクトカー #マーケティング #戦略
TEXT:小川 フミオ
[レクサスRZ450e]痛快なサイドビュー、「顔」のデザインは少し残念な点も[試乗記:その4]

レクサスはBEV(バッテリー電気自動車)のRZ450eにスピンドル“ボディ”を初めて採用、それまでのスピンドルグリルから大胆な変更となった。しかし、自動車ジャーナリスト・小川フミオ氏は、もう一歩BEVならではのデザインに踏み出して欲しかったと考える。その真意とは。 スピンドルボディのデビュー作 レクサスRZ450eは、あたらしいボディスタイリングをもっている。「BEVならではのシームレスな加速感とトルクフルな躍動感を表現」(プレスリリース)と説明される。 ちょっと情緒がかった表現なので、的確に解釈できるか自信はないけれど、たしかに前後のフェンダーのふくらみが力強さを表すいっぽう、傾斜の強いリアウインドウなどがスポーティだ。 プレミアムサイズのセダンとは表現がことなる。 キャビンは、リアウインドウがあえて強めに寝かされるとともに、Aピラーだけボディ同色の、自動車デザイン用語でいう逆カンチレバールーフを採用。 後輪あたりのリアクォーターパネルへとキャラクターラインがキックアップしてきて、車体にまとわりついた風などがばっと上に抜けていくようなデザインも、よく出来たスポーツクーペ、レクサスLCに通じる表現で痛快。 加えて、従来のICE車やハイブリッド車などとも一線を画している。 レクサス車のシンボルでもあった「スピンドルグリル」を廃し、ボディぜんたいの“かたまり感”でもって「スピンドルボディ」を作りあげたとされる。 スピンドルグリルを設定した2012年あたりで、すでにその先の電動化は視野に入っていたはず。ここがむずかしいところで、BMWはうまくやっているけれど、メルセデス・ベンツはグリルへのこだわりは捨て、エンブレムに集中している。 かつてのデザイン部長は「スピンドルグリルはシルエットを使えば、ピュアEVのフロントグリルにもじゅうぶん使える考え抜かれたものです」と私に説明してくれたことがある。 たしかに、レクサスといえばスピンドルグリル。10年で完全に定着したといえる。RZではそれを捨ててしまったのか。執拗に過去の実績にこだわる必要はないけれど、トヨタもそこはあんまりこだわっていないな。 フロントにエンジンがないのでキャビンとのあいだの隔壁をもっと前に出して、Aピラーをさらに前進させるデザインも出来たように思うけれど、レクサスでは、冒険的な手法は採らなかったようだ。 個人的にはサイドビューは好きだけれど、壁感というか、グリル開口部をなくしてそのままのっぺりしたパネルにしてしまったフロントグリルには、いまひとつ審美性を見出しにくい。そこは惜しい点である。 レクサスRZ450e version L 全長:4,805mm 全幅:1,895mm 全高:1,635mm ホイールベース:2,850mm 車両重量:2,110kg 前後重量配分:前1,130kg、後980kg 乗車定員:5名 交流電力量消費率:147Wh/km(WLTCモード) 一充電走行距離:494km(WLTCモード) 最高出力:前150kW(203.9ps)、後80kW(109ps) 最大トルク:266Nm(27.1kgm)、後169Nm(17.2kgm) バッテリー総電力量:71.4kWh モーター数:前1基、後1基 トランスミッション:eAxle(1速固定) 駆動方式:AWD フロントサスペンション:マクファーソン・ストラット式 リアサスペンション:ダブルウィッシュボーン式 フロントブレーキ:ベンチレーテッドディスク リアブレーキ:ベンチレーテッドディスク タイヤサイズ:前235/50R20、後255/45R20 最小回転半径:5.6m 荷室容量:522L 車両本体価格:880万円

TAG: #RZ450e #SUV #デザイン
TEXT:小川 フミオ
[レクサスRZ450e]尖っていないナチュラルなデザインが魅力[試乗記:その3]

開発陣の言う通りの「ナチュラル」なクルマに仕上がっているRZ450eに、あえて自動車ジャーナリスト・小川フミオ氏が指摘した点とは。 凝ったデザインをみたい 「クルマの機能をひけらかすのでなく、(運転する)ひとに寄り添うように走ることを目指しました」 レクサスRZシリーズの開発を指揮した渡辺 剛・製品企画主幹の言葉だ。 たしかにRZ450eの走りっぷりは、「ドライバーの意図に沿った気持ちよい走り」とか「操作に対して車両が素直に応える乗り味」とレクサスの開発者が言うとおりのものだ。 さきの渡辺主幹は「ナチュラル」と、RZでめざす走りを表現している。運転してみると、その言葉どおりに仕上がっていると思う。 ステアリングホイールの操舵感をはじめ、車両の反応、乗り心地、ブレーキのフィール、それに減速時のコントロール性、さらに音や振動など、クルマの印象を左右する要素どれをとっても、ザラついたところがない。 ドライバーズシートに腰をおちつけても、やはり、すっと落ち着く。意匠(デザイン)的には驚くような要素は少ない。 強いていえば、円筒形のシフターとか、エアコンなどほぼすべてのコントローラーがタッチ式になったことぐらいか。メーターナセルの意匠は、姉妹車ともいえるトヨタbZ4Xのほうがトンガっている。 ただし、ゆるやかな驚き(へんな表現だけれど)としては、アニマルフリー化を進めているレクサスによる、スエード調の人工皮革の雰囲気や、黄みがかったベージュとブルーグレイの組合せによる内装色などがあげられる。 平板な言葉を使うと、いいかんじ、なのだ。デザインがとんがっていないぶん、抵抗感なく落ち着ける。 それでも、もうすこしレンジローバー的に、意匠に凝るのもいいんじゃないかなーと思うのも事実。あちらは、すでに早くからウールや天然繊維を使ったシート地を採用しているのである。 クルマを全体として「ナチュラル」に仕上げていこうという開発陣の考えかたには、賛同できる余地がおおいにある。なので、あえて上記のようなことも書いてみたくなってしまうのだ。 BEVを、地球環境保全という意味でサステナブルな道具ととらえるなら、さまざまな部分で、レクサスのデザインチームのこだわりを見てみたい。 レクサスRZ450e version L 全長:4,805mm 全幅:1,895mm 全高:1,635mm ホイールベース:2,850mm 車両重量:2,110kg 前後重量配分:前1,130kg、後980kg 乗車定員:5名 交流電力量消費率:147Wh/km(WLTCモード) 一充電走行距離:494km(WLTCモード) 最高出力:前150kW(203.9ps)、後80kW(109ps) 最大トルク:266Nm(27.1kgm)、後169Nm(17.2kgm) バッテリー総電力量:71.4kWh モーター数:前1基、後1基 トランスミッション:eAxle(1速固定) 駆動方式:AWD フロントサスペンション:マクファーソン・ストラット式 リアサスペンション:ダブルウィッシュボーン式 フロントブレーキ:ベンチレーテッドディスク リアブレーキ:ベンチレーテッドディスク タイヤサイズ:前235/50R20、後255/45R20 最小回転半径:5.6m 荷室容量:522L 車両本体価格:880万円

TAG: #RZ450e #インテリア
VW ID.2allとフォルクスワーゲン乗用車部門セールス・マーケティング&アフターセールス担当取締役イメルダ・ラベー氏
TEXT:小川フミオ
フォルクスワーゲンはEV時代も「らしく」いられるか。VW首脳陣に訊く電動化のミライ

消費者に「愛される」という原点へ ピュアEVモデルの投入に積極的なフォルクスワーゲンは、電動化時代にも「大衆のためのクルマ」を提供するブランドであり続けることができるだろうか。ベーシックカーの代表選手ともいえるゴルフは、これからどこへ向かうのか。今、どうしてもVWに訊いてみたいあれこれを、自動車ジャーナリスト・小川フミオが同社取締役に投げかけた。 独フォルクスワーゲンは、ラインナップの電動化に熱心なブランドとして知られている。 BEV専用「ID.」というサブブランドはさまざまなかたちで展開され、日本にも(ご存知のとおり)ID.4が2022年に導入された。 このさきには、かつてタイプ2などと呼ばれたマイクロバスのイメージを使ったID.Buzzの導入も検討されているとか。 いまフォルクスワーゲン(以下、VW)がさかんに喧伝しているキーワードは「Love Brand」。一般的には、消費者に愛されているブランドを指す。 かつてのビートルやマイクロバスや初期のゴルフのように、ユーザーとのあいだに強い結びつきをもつことこそ、電動化で企業価値が変わる可能性のある時代の生き残りに重要とVWでは定義している。 きっかけは、2022年7月1日にVWブランドのCEOに就任した、トマス・シェファー氏が、ブランドが向かうべき方向性を打ち出したこと。 「VWがまた、より輝いているブランドになるために何が必要か。就任直後から、社内の様々なチームとブレインストーミング等を重ねてきました」 比較的近くで、あたらしいCEOによる、あたらしい方向性の模索を見てきた、フォルクスワーゲン グループ ジャパンの広報担当者はそう証言する。 「そこには、お客様が欲しくなるVWモデルを増やす、お客様がVWに期待している品質を提供する、より手の届きやすいBEVを用意する、といったことが含まれます」 鍵を握るのはお手頃価格の“FF”コンパクトEV Love Brand戦略の大きなキックオフは、2023年3月15日に独ハンブルクで行なわれた「ID.2 all」のワールドプレミアだった(と後で判明)。 ID.シリーズ初の前輪駆動、全長4050mmとコンパクトな車体、2万5000ユーロ(邦貨約370万円)以下の安価な価格設定で、発売が待たれているID.2 all。 「顧客(のニーズ)に近く、機能性が高く、ファンタスティックなデザイン。このクルマこそ、VWというブランドの目指すところといえます」 そう述べるシェファーCEOの隣にいたのが、VWブランドのセールス・マーケティング&アフターセールス担当取締役イメルダ・ラベー氏。これからのVWブランドの舵取り役として重責を担うひとだ。 ドイツ出身の同氏は、いわば自動車畑を一貫して歩んできた経歴を持つ。VWの前は、VW傘下のシュコダ、さらにその前はオペルで経験を積んできた。 私が氏の姿を見たのは、先述したID.2 allのプレス向け発表会のときだった。シェファーCEOとともに、VWの新しい方向性を指し示すようなID.2 allの前に立ち、(言葉から察するに)ドイツを中心とするメディアからさまざまな質問を受けていた。 「私たちは、いままで知られていたVWの美点を、あたらしいモビリティへと転換していくところです」 上記のように語るラベー氏が、2023年6月初旬に来日。アジアのいくつかの国を訪問して、現地法人の社長、販売やマーケティング担当のマネージャーと会ってまわっているようだった。この機会をとらえて、EVを含めてVWの今後の戦略について取材した。 <つづく>   Imelda Labbé(イメルダ・ラベー)氏 フォルクスワーゲン乗用車部門 セールス・マーケティング&アフターセールス担当取締役 1967年に、フランス国境ちかくの南西ドイツ(Steinfeld/Pfalz)で生まれ、ユニバーシティ・オブ・マンハイムで経営学を学ぶ。その後米スタンフォード・ユニバーシティで経営学の修士号を取得。1986年から2013年にかけて、独オペルで経験を積んだのち、2013年にVW傘下のシュコダに転職し、同社取締役会のスポークスパースンに。2016年からVWグループでグローバルのアフターセールスなどを担当。2022年7月1日より現職。  

TAG: #コンパクトカー #マーケティング #戦略
TEXT:小川 フミオ
[レクサスRZ450e]あえて重め、かつしっかりとした操舵感[試乗記:その2]

開発中のRZ450eに乗っているからこそ気付いた市販バージョンに施された味付けとは。自動車ジャーナリスト・小川フミオ氏によるレポートです。 操舵感と車体の動きのマッチング RZ450eバージョンLを公道で乗ったとき、まず驚いたのは、操舵感。しっかりとしているが、重い。 さいきんのレクサス車やトヨタ車(の一部)に共通する“味つけ”で、ダイレクトな操縦感覚を重視するレクサス(トヨタ)ゆえの選択と聞く。 もう1台のBEVであるUX300eではデビューのときから何度も乗っていただけに、23年3月のマイナーチェンジでは、操舵感がうんと重くなったように感じられて、びっくりした。 RZ450eも、テストコースで乗っていたときより、あきらかに操舵感がしっかりした。操舵感をあえて軽くしているクルマもあるので、そういうのに馴れているひとはとまどうかもしれない。 私はこの感覚が嫌いでない。というか、すぐ馴れて、これはいいって思うようになる。 なぜかというと、クルマとドライバーの一体感のために、全体としてよく作りこまれていて、ステアリングホイールを操作する腕の動きに対する車体の反応が、感覚的にうまくマッチしているからだ。 準備中(のはず)の「ステアバイワイヤ」(航空機を思わせるハンドルを左右150度動かすだけで操舵できるシステム)採用モデルでは、もっとスポーティに振ってくることを期待するが、バージョンLなら、これでいいと納得の仕上がりだ。

TAG: #BEV #RZ450e #UX300e
TEXT:小川フミオ
[レクサスRZ450e]e-TNGAとDIRECT4による「走り」[試乗記:その1]

2035年にラインナップ全てをBEV(バッテリー電気自動車)にするとの目標を掲げるレクサスより、ブランド初のBEV専用モデルのRZ450eがデビューした。公道でのテストドライブがかなった自動車ジャーナリスト・小川フミオ氏による試乗記をお届けする。 待ちに待ったRZ450eの発売 ゼロからBEV専用モデルとして設計された、レクサスRZ450eが2023年3月30日に発売された。 じつは私、何度かテストコースで乗る機会に恵まれていたので、本心、“ようやくか”という思いが強かった。 東京都内で乗れたのは、「version L」。発売とともに設定された特別仕様車「First Edition」は限定モデルで、ほんらいのRZは、RZ450eバージョンLのモノグレード(いまのところ)。 全長4805mmの車体を、2850mmのホイールベースをもつシャシーに載せている。トヨタbZ4Xとホイールベースは同一で、全長は115mm長く、全幅も35mm広い。全高だけは15mm低い。 タイヤは前が235/50R20、後ろが255/50R20。偏平率が低くなるいっぽうの昨今ではめずらしい厚めのタイヤだ。 そのせいか、路面の凹凸を感じる場面は少ないようにかんじられたし、いっぽう、タイヤのふんばり感はしっかりある。 バッテリー駆動のピュアEV専用の「e-TNGA」なるプラットフォームを用い、「軽量かつ高剛性なボディにより基本性能を大幅に進化させた」とレクサスは謳う。 大きな特徴は、「DIRECT4(ダイレクトフォー)」なる4輪の駆動力制御。減速、加速、操舵をシームレスにつなげる技術だ。 車輪速度センサー、加速度センサー、舵角センサーなどを用いて、前後輪の駆動力を制御する。これに、前後のモーター出力を制御する「eAxle(イーアクスル)」の組み合わせだ。 たとえば、カーブを曲がるとき、「DIRECT4」システムが働く。ステアリングホイールを切り始めたときは前モーターを重視した駆動力配分(割合ではフロント75対リア25から50対50のあいだ)。 カーブを抜けたときは、駆動力配分は50対50から20対80まで変化。これで、車両を後ろから押しだすような加速感を与えてくれるという。運転すると、じっさい、そのとおりの印象だ。

TAG: #BEV #RZ450e
レンジローバーのグローバルマネージングディレクター、ジェラルディン・インガム氏
TEXT:小川フミオ
レンジローバーのBEVが間もなく誕生。ランドローバー新担当が語る「電動化の魅力」とは

ランドローバー・レンジローバーがピュアEVになって、2023年末に受注をスタートする。ラグジュアリーSUVの王者として君臨してきた同車の在り方は、電動化によりどう変わるのか、あるいは変わらないのか。英国本社でレンジローバーのグローバルマネージングディレクターに就任したばかりのジェラルディン・インガム氏に、自動車ジャーナリスト・小川フミオが訊いた。 Meta自動車部門も経験した新ディレクター ランドローバーは、2023年末よりピュア電動モデルの受注を開始するという。 2030年までには、ジャガー・ランドローバーブランドの全モデルにピュアEVの選択肢を設定することも発表されている。 そしてランドローバーが出す初のBEVは、レンジローバーなのだ。 レンジローバーといえば、誰もがすぐに、個性的なデザインの車体と、ぜいたくな内装と、大きなエンジンといったぐあいに、イメージが浮かぶ。電動化が進むと、いかなる変化があるのだろう。 その未来を尋ねるにふさわしい人物が、2023年5月中旬に、東京を訪れた。英国本社でレンジローバーのグローバルマネージングディレクターに就任したジェラルディン・インガム氏だ。 インガム氏は、英国出身で、これまで日産UK、ルノー本社、フォルクスワーゲンUK、さらに(なんと)Metaの自動車部門でディレクターとしての経歴を重ねてきたひと。 ランドローバーには、2023年4月に入社。仕事内容について「このアイコニックなブランドの電動化を先導し、モダンラグジュアリーのエキサイティングな新時代への道を切り開いています」とプレス資料で書かれる。 「レンジローバーはご存知のように、リダクショニズムというデザイン言語によるデザインをはじめ、モダンでラグジュリアスな内装など、成功要件をすべてそなえています」 インガム氏はそれら、レンジローバーの成功要件を「マジックフォーミュラ」(魅力的な方程式)と表現。これからもそれらを守っていく所存、とする。 「先進的技術によるイノベーション、オフロード走破性、車内のデジタル技術の数々……これらに加えて、今後、電動化技術を積極的に採り入れていきます」 インガム氏は、自信にみちた笑顔でそう答えた。 「変化のための変化は行わない」 「私たちは2023年末に、初のBEVの予注を受け付けます。そして24年にはデリバリーを開始します。いえることは、電動化しても、変化のための変化は行なわず、レンジローバーのDNAに忠実なモデルづくりを継続します」 強いて、電動化がもたらすメリットをあげるとしたら……インガム氏はつけ加えた。 「さらに静粛性が高くなるってことでしょうね。私はいま、会社のプロダクトをよく理解しなくてはならない立場なので、とっかえひっかえレンジローバーに乗って通勤しています」 自分の経験から言うと……とインガム氏。 「私は自宅と会社の往復に3時間かけています。その時間が期待以上に快適なんです。乗り心地もいいし、静かだし、好きな音楽を聴いていれば満ち足りています。電動化すると、さらに10時間ぐらいは平気でドライブしていられそう、と思っています」 電動化するレンジローバーを評価してほしい層は、どういうひとたちか。 「成功のシンボルとしてレンジローバーに憧れたかつての私のようなひとたちに加え、電動車にそろそろ乗ろうと考えていて、ならばぜいたくなSUVを、というひとたちが、すぐ思いつきます」 たしかに、そういうひとは、日本にも一定数いそうだ。ただし、現状では大型電動車には二律背反した問題がある。 長い距離走れる大きなバッテリーがあると便利だけれど、行く先によっては、性能のいい充電設備を探すのに苦労する。カリフォルニアなら、スーパーマーケットの駐車場にも充電設備があるのだけれど。 「聞いてみたところ、日本ではまだまだ充電インフラが整っていないと考えるユーザーのかたがたがいるようです。ただ、実際のデータとしては、8割がたのオーナーが自宅で充電して、それでなんの問題もなしとしているようです」 すでに日本発売されているプラグインハイブリッドモデルを例にとると、「InControlナビゲーションシステム」なる充電施設を探せるオンライン上のロケーターが機能している、とインガム氏は指摘。

TAG: #トップインタビュー #レンジローバー
Volvo Studio Tokyoの内観イメージ
TEXT:小川フミオ
ボルボが東京にEV特化型の施設をオープン。試乗は出来ても「売らない」ショールームの狙いとは

電動化を超積極的に推進するメーカーのひとつであるボルボ。彼らが先ごろ東京・青山にオープンしたショールーム「Volvo Studio Tokyo」は、私たちにとって新しいジャンルのクルマであるEVに特化し、その新鮮な世界観をユニークな演出でカスタマーにアピールしようとする施設だ。その空間を通して、彼らは何を伝えようとしているのか。自動車ジャーナリスト・小川フミオがレポートする。 クルマを見せるだけの場所じゃない ボルボ・カー・ジャパンが、EVに特化したショールーム「Volvo Studio Tokyo」を、2023年4月8日にオープンした。 話題の理由は「Volvo StudioとしてEVに特化したのは、このVolvo Studio Tokyoが世界で初」(ボルボ・カー・ジャパン)というのがひとつ。 もうひとつ、注目すべきは、Volvo Studio Tokyoが、たんにクルマを見せるだけの場所にとどまらない、ということだ。 491平米の広い面積を持つショ−ルームでは、ボルボC40 リチャージとXC40 リチャージというピュアEVを展示。望めば、最長90分の試乗もできる。 Volvo Studio Tokyoがおもしろいのは、ボルボがEVを作った背景を理解し、EVのある生活をイメージするための場所ということ。 「デジタルネイティブ世代と言われる若年層のお客様にとっても垣根を低くし」ていると、ボルボではプレスリリースで、この施設の特徴を解説。 具体的には、来訪者は、じぶんのスマートフォンと、用意されたアプリを通じて、デジタルコンテンツを体験する。 施設内には「マーカー」が設定されている。それをスマートフォンのカメラで読み込むと、画面上で、ボルボの歴史やブランドストーリーや、トリビアクイズが展開。 ボルボ車のインフォテインメントシステムに組み込まれたGoogleアシスタント機能の体験や、展示車に乗り込み、ストックホルムの街を駆け抜けるEV走行のバーチャルドライブも楽しめる。 販売員がいないという「強み」 ショールームにいると、さまざまなひとが入ってくる。XC40 リチャージを友人たちと観にきた30代とおぼしき女性3人組もいれば、20代そこそこの男女も。 ボルボ車目当てでないひとのためにも、テーブルのマーカーを読み込むと、フィーカと呼ばれるスウェーデンのティータイム文化が紹介され、おいしそうなスイーツの画像も。 スイーツは食べられないけれど、いっしょに登場するコーヒーなら無料でサーブされる。またスウェーデン人が好きな屋外キャンプの風景もバーチャルで登場。 カメラの向こうがわに立つと、森の画像とともに撮影が可能。“映(ば)える”画像が残せる。Volvo Studio Tokyoを訪れた足跡がデジタルで残せる仕掛けなのだ。 「Volvo Studioは、現在、ストックホルム、ニューヨーク、上海、ワルシャワ、ミラノといった都市で展開中ですが、ここまでEVに振り切ったコンテンツは東京だけのものです」 ボルボ・カー・ジャパンで企業広報を担当する赤堀淳さんはそう語る。

TAG: #C40 #XC40 #ショールーム
ジープ ラングラー マグニトー 3.0 コンセプトのサイドビュー
TEXT:小川フミオ
ジープのピュアEVコンセプトに試乗!まさかのMTを採用する「らしい」理由とは?

ジープファンがこぞって集まる恒例イベント、「イースター・ジープ・サファリ」が2023年4月に米国ユタ州で実施された。そこで自動車ジャーナリスト・小川フミオ氏が試乗したのが、ラングラー・ルビコンベースのピュアEVコンセプト「ラングラー マグニトー 3.0」。電気のチカラでオフロードを走破する新感覚のドライブとは、一体どのようなものなのだろうか。 オフロードの“野獣” ジープ乗りの大祭典ともいえる「イースター・ジープ・サファリ(EJS)」が、2023年4月1日から9日にかけて開催。そこで一般にお披露目された「ジープ・ラングラー・マグニトー3.0」が注目を集めていた。 2023年で57回を数えるEJS。舞台は、米国ユタ州モアブのキャニオンランズ国立公園。 レッドロックと呼ばれる鉱物を大量に含んだ岩で知られ、木がほとんど生えていない岩場が、急斜面を構成。トレッカーやバイク乗り、そしてもちろん4WDファンに人気の場所だ。 毎回、EJSのタイミングでコンセプトモデルをどっと並べるのが好例になったジープ。驚くのは、見せるだけでなく、ジャーナリストに試乗の機会を提供してくれることだ。 既報のマグニトー3.0も例外でない。「オフロードビースト」なんてジープが紹介するBEVのコンセプトモデルで、私はキャニオンランズの岩場をがんがん走れたのだ。すごいトルクに汗かいた。 最大トルクは1,220Nm! マグニトーのおさらいを簡単にしておこう。 「1.0」の登場は2020年。ピュア電動のドライブトレインを持ち、「環境適合性とオフロード性能を追求した」と、ジープブランドのヘッドを務めるジム・モリスン氏が説明してくれた。 ベースは、ラングラー・ルビコン。3010mmのホイールベースも変えていないというが、マグニトーはコンパクトに見える。「キャビンのデザインと大径タイヤのせいでしょう」とデザイナー。 パワーのあがった「2.0」は2021年に登場。635hpの最高出力と1,152Nm(!)の最大トルクを持ち、ロッククライミング性能の高さを誇っていた。 そして、2023年には「3.0」が登場した。最高出力は285hpで、最大トルクは370Nm。ダッシュボード上のスイッチによって、650hpと1,220Nmへと切り替えが可能だ。 スタイリングイメージは、2.0から引き継いでいるものの、グリルをはじめ、ボディはより薄くなったイメージ。Bピラーのデザインも変更されて躍動感が増した印象だ。

TAG: #MT #マグニトー #ラングラー
ジープ ラングラー マグニトー 3.0 コンセプトのフロントビュー
TEXT:小川フミオ
ジープはEV時代をどう生き抜く?電気のチカラは4×4に変革をもたらすか

ジープは2023年4月に、ファンに向けた恒例の大イベント「イースター・ジープ・サファリ」を米国ユタ州モアブで開催した。ラングラーのピュアEV化コンセプトである「マグニトー」の最新進化形をはじめ、プラグインハイブリッド機構を搭載したコンセプトカー陣を出展。EV時代を見据えた「オフロードの雄」の可能性を大々的にアピールしてみせた。同イベントで、自動車ジャーナリスト・小川フミオ氏がジープの電動化戦略について開発者へインタビューした。 ラングラーの将来はピュアEVに? BEVだ水素だeフューエルだと、代替燃料の未来がやや混沌としている。しかし、いまは正解が見えないからと、従来の内燃機関にこだわっていては、競争で何周も遅れてしまう。 ジープも、例外でなく、電動車に熱心に取り組んでいる。 電動化戦略第1弾として市販された4×e(フォーバイイー)なる同社のプラグインハイブリッドシステムは、日本でも「レネゲード」「ラングラー」「グランドチェロキー」で紹介ずみ。 2023年4月の「イースター・ジープ・サファリ」では、「ラングラー・ルビコン4×e 20周年記念モデル」を運転する機会をジャーナリストに提供。オフロード性能の高さをアピールした。 同時に、ピュアEVの「ジープ ラングラー マグニトー 3.0 コンセプト」も、このとき登場。ラングラー・ルビコン4×eの試乗会場になったキャニオンランズ国立公園で話題を集めた。 電気で「4×4の限界をさらに超える」 マグニトー3.0は、ジープによれば「ラングラーの将来に向けてのコンセプト」。2021年の「マグニトー1.0」、2022年の「マグニトー2.0」の、いってみれば進化形だ。 1.0から3.0へと段階的に変わっていくなかで、出力がどんどん上がっている。3.0のトルクはなんと1,000Nmを超過。「4×4の限界をさらに超える」ことが開発テーマと、ジープではしている。 「イースター・ジープ・サファリに集まるジープの熱狂的なファンにお披露目して、彼らがどう思うか、もらったフィードバックを製品に活かしたい」 ジープの副社長であり、北米の事業をひきいるジム・モリスン氏は、キャニオンランズで、私たちにマグニトー3.0のドライブの機会を提供するにあたって、こう述べた。 「ここは、試験場みたいなものです。今年(2023年)のサファリへの出品車(マグニトーを含めたプロトタイプ)の核は、電動化と高い動力性能にあります。それを体験していただきたい」 4×eは米国で一番売れているPHEV ジープが用意した資料にも、下記のように書かれている。 「大地を走破し、岩場を駆け上がる性能という、四輪駆動のポテンシャルにおいては、ジープに比肩しうるクルマはないと証明するのがコンセプトモデルです」 オフロード性能の強化や、車高のリフトアップ、ファットなタイヤの採用による、いわばマッスル化は、いまもジープのファンが期待するもの、とジープでは理解。 いっぽう、自動車界にはフル電動化の波が押し寄せてきている。ジープがこれを無視していられないのも事実。 ジープは、たとえば、ピュアEV化したラングラーを、2024年に北米市場に投入するとホームページに記している。 「私たちの4×eは、米国においても最も売れているPHEVです。これ(4×e)はジープが向かう方向へのステッピングストーンです」 モアブで出会った、ピート・マイロ氏はそう教えてくれた。このひとは、ラングラーと、ピックアップ版であるグラディエーターの開発責任者(ヘッド・オブ・ビークルデベロップメント)。

TAG: #マグニトー
連載企画 一覧
VOL.15
本当に日本はEVで「立ち遅れた」のか:知って役立つEV知識・基礎の基礎/御堀 直嗣 第15回

ジャパン・モビリティ・ショー開催でにわかに沸き立つ日本のEVマーケット。しかし現実の販売状況は日本において大きく立ち遅れている。技術では先導してきたはずの日本メーカーは、なぜEVで世界をリードできていないのか。この分野のベテランジャーナリストである御堀 直嗣が解説する。 日本の低いEV市場占有率 日本は、世界に先駆けて電気自動車(EV)の市販に踏み切った。2009年に三菱自動車工業が、軽自動車EVの「i-MiEV」を法人向けにリース販売しはじめ、翌10年には一般消費者向けへの販売も開始した。同年には、日産自動車も小型EVの「リーフ」を発売した。この2社によって、EVの量産市販が実現し、ことにリーフは海外への販売も行われ、「i-MiEV」はフランスの当時PSA社にOEM供給された。リーフの販売は世界で累計65万台に達し、その他EVを含めると、日産は世界で100万台のEV販売の実績を持つ。そのうち、日本国内は累計23万台である。 ちなみに、米国テスラは2022年では年間で約130万台、中国のBYDは同年に約90万台規模へ成長している。 同時にまた、世界共通の充電規格であるCHAdeMO(チャデモ)も準備され、リーフが販売される世界の各地域にCHAdeMO充電器の設置が動き出した。 それらを背景に、経済産業省は2012年度補正予算で1,005億円の補助金を計上し、全国に約10万基の充電器を整備するとした。この補助金は全額支給でないため、トヨタ/日産/ホンダ/三菱自の4社が資金を拠出し、補助金で賄いきれない残額を補填することに合意した。 しかし、現在の充電器の数は、急速充電と普通充電を合わせて約2万基である。 国内の新車販売において、EVが占める割合は1%以下という状況が長く続いた。昨2022年、「日産サクラ」と「三菱eKクロスEV」が発売となり、1年で5万台以上を販売することで2%ほどの占有率になろうかという状況にある。 一方、世界全体では、EVの市場占有率が13%になる。米国は5.8%、欧州は12%、中国は21%となっており、日本がいかに低水準であるかがみえてくる。 日本でEV普及が進まなかった理由 EVの先駆者であった日本が、なぜ欧米や中国の後塵を拝するようになったのか。 最大の要因は、せっかく1,005億円という充電基盤整備に対する経済産業省の支援があったにもかかわらず、急速充電器の整備にばかり世間の目が行き、EV利用の基本である基礎充電、すなわち自宅での普通充電(200V)の重要性が広がらなかったからである。ことに、マンションなど集合住宅の駐車場と、月極駐車場への普通充電設置がほぼできなかったことが原因であった。 EVの充電は、普通充電で8~10時間、あるいはそれ以上かかるとされ、これが単純にガソリンスタンドでの給油時間と比較されて、使い勝手が悪いとさまざまな媒体を通じて流布された。いまでもそうした論調が消えていない。しかし、自宅で普通充電できれば、寝ている間に満充電になるので、翌朝出かけるときは満充電で出発できる。 戸建て住宅に住む人はそれができた。ところが、戸建て住宅でも自宅に車庫がなく月極駐車場を利用する人は、近隣の急速充電器を利用しなければならなくなった。 集合住宅に住む人は、敷地内に駐車場が併設されていても、管理組合の同意が得られず普通充電ができない状態に陥った。無知がもたらした悲劇だ。EVを買う意思があっても、手に入れにくい状況があった。 集合住宅の管理組合で賛同が得られない最大の理由は、幹事がEV時代を予測できず、また自分には関係ないとして無視され続けたことにある。設置の経費は、ことに当初は補助金と自動車メーカー4社による補填があったので、ほぼゼロであった。現在でも、施工業者が残金を負担するなどのやりくりで、集合住宅側の負担が軽く済む仕組みが出てきている。それでもなお、管理組合で合意を得るのが難しい状況は払拭できていない。 基礎充電の普及を目指す業者の間でも、さらに難しいとされるのが月極駐車場への普通充電の設置だ。月極駐車場を管理する不動産業者の理解を得にくいという。

VOL.1
リッター200円にもう限界……給油の“枷”をぶっちぎれ!【モデルサードインパクト vol.1】

ガソリン高い、燃費も悪い、限界だ! かつてないほどの猛暑に喘いだであろう今夏。「もういいよ」「もう下がってくれ」と、気温に対して誰もが感じていたと思うが、自動車ユーザーはガソリン価格に対しても同じことを思っていたのではないだろうか。 リッターあたり170円、180円、190円、そして200円の大台を突破……給油をするたびに、誰もが憂鬱な気分になったはずだ。小生はドイツの某オープンスポーツカーに乗っているのだが、リッターあたり平均10kmでハイオク仕様。愛車にガソリンを入れるたび、顔が青ざめていた。 「高額給油という枷から解放されたい……」 EVの購入を決意した所感である。クルマを走らせることは、本来喜びのはず。給油のたびに落ち込むのは本望ではない。 小生は、THE EV TIMES(TET)の編集スタッフを務めています。この9月、「テスラ・モデル3・パフォーマンス」を購入しました。新たな愛車と共に進むEVライフを「モデル・サードインパクト」と銘打ち、連載で紹介していこうと思います。 EVは便利だと実感した「日産リーフ」 小生が初めて体験したEVは「日産リーフ」(2代目)である。遡ること2017年、「リーフ」が2代目になった頃、日産が全国で試乗キャラバンを開催し、小生はその試乗アテンダントを担当していた。そこで「リーフ」を存分に運転することができたのだ。 それゆえ、EVの利便性の高さを実感することになった。スポーツモデル顔負けの力強くスムーズな加速にまず驚いたのだが、給油という枷から外れて自由に走り回れることが大変な魅力に感じた。アイドリング状態でエアコンを入れっぱなしでもガソリン代を気にせずに済む。車内でPCを開けば、そのままオフィスになる。車の用途が無限大に広がると感じた。 充電時間も特別長いとは感じなかった。充電残量が50%くらいになったら、急速充電を使用してあっという間に80%まで回復できる。ちなみに100%まで充電した場合、280kmを走れる表示が出ていたと記憶している(当時は寒い季節で暖房を使用した)。ちょっとした遠出も十分に対応可能。「EVなんて不便」という印象は全く抱かなかった。そこで薄々と「将来はEVもアリだな」と思ったのだ。

VOL.20
VW「ID.4」オーナーはアウトバーンを時速何キロで走る? [ID.4をチャージせよ!:その20]

9月上旬、スイスで開催された「ID.TREFFEN」(ID.ミーティング)を取材した際に、参加していた「ID.4」オーナーに、そのクルマを選んだ理由などを聞きました。 フォルクスワーゲン一筋 鮮やかな“キングズレッドメタリック”のID.4で登場したのは、ドイツのハノーファーからはるばるスイスに駆けつけたデュブラック・マルクスさん。「フォルクスワーゲンT3」のTシャツを着ているくらいですから、かなりのフォルクスワーゲン好きと見ましたが、予想は的中! 「18歳で免許を取ってからこれまで30年間、フォルクスワーゲンしか買ったことがないんですよ」という、まさにフォルクスワーゲン一筋の御仁でした。 彼の愛車はID.4のなかでももっともハイパフォーマンスな「ID.4 GTX」。日本未導入のこのグレードは、2モーターの4WD仕様で、最高出力220kW(299PS)を発揮するというスポーツモデル。こんなクルマに乗れるなんて、なんともうらやましいかぎりです。 そんなマルクスさんにID.4 GTXを購入した理由を尋ねると、「これからはEVの時代だと思ったので!」と明確な答えが返ってきました。とはいえ、ID.ファミリーのトップバッターである「ID.3」が登場した時点ではすぐに動き出すことはありませんでした。「1年半くらい前にID.4 GTXを試乗する機会があって、踏んだ瞬間から力強くダッシュするID.4 GTXのパンチ力にすっかり惚れ込んでしまい、即決でしたよ(笑)」。

VOL.14
欧州メーカーはなぜ電気自動車に走ったのか?:知って役立つEV知識・基礎の基礎/御堀 直嗣 第14回

EVの知識を、最新情報から「いまさらこんなこと聞いていいの?」というベーシックな疑問まで、ベテラン・ジャーナリストが答えていく連載。今回は欧州メーカーの特集です。 日本市場参入が遅かった欧州製EV 日本市場では、欧州からの電気自動車(EV)攻勢が活発に見える。ドイツの「BMW i3」が発売されたのは2013年秋で、日本市場へは2014年春に導入された。 日本の自動車メーカーがEVを市販したのは、2009年の「三菱i-MiEV」の法人向けリースが最初で、翌2010年には「i-MiEV」も一般消費者への販売を開始し、同年に「日産リーフ」が発売された。「i3」の発売は、それより数年後になってからのことだ。 ほかに、フォルクスワーゲン(VW)は、「up!」と「ゴルフ」のエンジン車をEVに改造した「e-up!」と「e-ゴルフ」を2015年から日本で発売すると2014年に発表した。だが、急速充電システムのCHAdeMOとの整合性をとることができず、断念している。その後、VWは「e-ゴルフ」を2017年秋に販売を開始した。EV専用車種となる「ID.4」を日本に導入したのは、2022年のことだ。フランスのプジョーが、「e-208」を日本で発売したのは2020年である。 以上のように、欧州全体としては、EVへの関心が高まってきたのは比較的最近のことといえる。 くじかれたディーゼル重視路線 欧州は、クルマの環境対策として、自動車メーカーごとの二酸化炭素(CO2)排出量規制を中心に動いてきた。そして2021年から、1km走行当たりの排出量を企業平均で95gとする対処方法を考えてきた。EU規制は、販売する車種ごとのCO2排出量を問うのではなく、販売するすべての車種の平均値で95gを下回らなければならないという厳しさだ。 対策の基本となったのは、ディーゼルターボ・エンジンを使った排気量の削減と、出力の低下を補う過給器との組み合わせを主体としつつ、ハイブリッドによるさらなる燃費の向上である。 既存のディーゼルターボ・エンジンをできるだけ活用しようとする考えは、欧州メーカーが補機用バッテリーの電圧を世界的な12ボルトから、36ボルトや48ボルトに変更することによるマイルドハイブリッド化に注目してきた様子からもうかがえる。 ところが、2015年にVWが米国市場でディーゼル車の排出ガス規制を偽装していたことが明らかにされた。公的機関での測定では規制値を満たすものの、実走行で急加速などした際に基準を上回る有害物質が排出され、それによって力強い加速を得られるようにした制御が発覚したのである。その影響は、VW車だけでなく、アウディなどVWグループ内に広く影響を及ぼした。

VOL.3
ボルボは新型EVの「EX30」でインテリアに新たな価値を与え、空間を最大限、利用する!

ボルボはEX30の室内で多くの新たなチャレンジを行なっていると謳う。その詳細を小川フミオ氏が訊いていく。連載1回目はこちら、2回目はこちら。 冷たさの排除し素材を“素直”に使う EX30のインテリアが、他車と決定的に違うのは、金属的な表面処理がほとんど見当たらないこと。それは意図的にそうしたのだと、インテリアデザインを統括するリサ・リーブス氏は言う。 「心したのは、冷たさの排除です。使う素材はオネスト、つまり木に見えるものは木であり、また同時に、リサイクル素材を人間にやさしいかたちで使用しました」 インテリアは「ブリーズ」(やさしい風)をはじめ「ミスト」(もや)、「パイン」(松)それに「インディゴ」と4種類(日本はそのうち「ブリーズ」と「ミスト」を導入)。 「ブリーズを例にとると、デザインインスピレーションはサマーデイズ。シート表皮の素材はピクセルニットとノルディコ、ダッシュボードの飾り材はパーティクル、そして空気吹き出し口のカラーはブルーです」 リーブス氏は説明してくれる。 「ピクセルニットはPETボトルをリサイクルしたもの。それを3Dニッティング(立体編み)プロセスでシート用素材にしています。組み合わせるノルディコは、PETボトルなどのリサイクル素材、北欧で計画的に伐採された木から採取された素材、リサイクルされたワインコルクなどで作られたテキスタイルです」 ダッシュボード用のパーティクルは、窓枠やシャッターを中心に工業廃棄物であるプラスチックを粉砕したものだし、フロアマットは漁網をリサイクルしたという。 「リサイクル材とともに、インテリアは雰囲気を統一したので、私たちは“ルーム”という名を与えています。インディゴの場合、デザインインスピレーションは”夜のはじまり”で、デニムをリサイクルしたときに余る糸を使った素材をシート表皮に使っています」 シートじたいは「スニーカーにインスパイアされた形状」(メイヤー氏)だそうだ。

VOL.2
ボルボの新型電気自動車「EX30」にはスターウォーズのデザインが取り入れられている!?

エンジンの回転の盛り上がりには、時に人間的な表現が用いられる。しかしBEV(バッテリー電気自動車)はエンジンもなく無音なため、より無機質な、機械的な印象が強くなる。ボルボはそんなBEVに人間的な要素を入れたと主張する。連載1回目はこちら。 どことなく楽しい感じの表情 ボルボEX30は、いってみれば、二面性のあるモデルだ。ひとつは、地球環境保全(サステナビリティ)を重視したコンセプト。もうひとつは、大トルクの電気モーターの特性を活かしたスポーツ性。 デザイナーは「いずれにしても、BEVと一目でわかってもらうデザインが重要と考えました」(エクステリアデザイン統括のTジョン・メイヤー氏)と言う。 「もちろん、昨今ではICE(エンジン車)かBEVか、デザインをするときあえて差別化をしないのが世界的な流れです。ただし、私たちとしては、スカンジナビアデザインの原則を守りつつデザインしました」 メイヤー氏の言葉を借りて、この場合のスカンジナビアデザインの肝要を説明すると「形態は機能に従う」となる。 「そこで、上部に開口部とグリルはもたせないようにしようと。ただし(インバーターなどのために)空気を採り入れる必要はあるので、下にインレットは設けています」 ボルボ車のデザインアイディンティティである「トール(神の)ハンマー」なる形状のヘッドランプも採用。ただし、カバーで覆った一体型でなく、四角いLEDのマトリックスが独立しているような形状があたらしい。 「そうやって出来上がったのがこのデザインです。顔になっていて、そこには眼があって、鼻があって、口があるんです。どことなく楽しいかんじで、これまで以上に人間的な表情を実現しました」 暴力的でもなければ、ロボット的でもない。メイヤー氏はそこを強調した。

VOL.1
ボルボの新型電気自動車「EX30」は、相反する2面性を合わせ持つ文武両道なクルマ

ボルボの新たなBEV(バッテリー電気自動車)として、ついに10月2日から「サブスク」モデルの申し込みが始まるEX30。この「ボルボ史上最小のBEV」はどのように開発されたのか。ミラノで行われたワールドプレミアに参加した小川フミオ氏が関係者の声とともに振り返る。 スカンディナビアン+デジタル 2023年6月に登場したEX30は、コアコンピューティングテクノロジーを大胆に採用する、ボルボの新世代BEV。 内容にとどまらず、同時に、デザイン面でもさまざまな大胆な試みがなされているのも特徴だ。 いってみれば、伝統的ともいえるスカンディナビアンテイストに、デジタライゼーションの融合。 「私たちのデザイン的価値のすべてを小さなフォーマットで具現」したモデルと、ボルボ・カーズはプレスリリース内で謳う。 「非常に電気自動車的なデザインで(中略)閉じられたシールド(フロントグリルの開口部のこと)とデジタル表現を用いたトールハンマーヘッドライト」がフロント部の特徴とされる。 さらに新世代BEVとしてボルボが狙ったものはなんだろう。ミラノでの発表会において出合った担当デザイナー(たち)に、デザインの見どころと背景にあるコンセプトを取材した。

VOL.5
「BMW iX xDrive50」の高速電費は我慢不要! ロングドライブにうってつけのEV

[THE EV TIMES流・電費ガチ計測] THE EV TIMES(TET)流電費計測の5回目を、8月に「BMW iX xDrive50」で実施した。車高の高いSUVにもかかわらず、高速巡航時に電費が低下しにくいのが特徴だ。その詳細をお伝えする。 ※計測方法などについてはこちら、試乗記はこちらをご覧ください。 100km/h巡航でどんどん行こう iX xDrive50のカタログに記載された「一充電走行距離」は650km(WLTC)で、電池容量は111.5kWhだ。650kmを実現するには、電費が5.83km/kWh(以後、目標電費)を上回る必要がある。 各区間の計測結果は下記表の通り。5.83km/kWhを上回った場合、赤字にしている。 これまでのTETによる電費計測で初めてA区間の往路と平均で目標電費を超えた。A区間のように標高差が少ない場所では同じ状況になり得る、つまり100km/h巡航で一充電走行距離の650km近くを走破できる可能性がある。   100km/h巡航でも600kmは走れそう 各巡航速度の平均電費は下表の通りだ。「航続可能距離」は電費にバッテリー総容量をかけたもの、「一充電走行距離との比率」は650kmに対して、どれほど良いのか、悪いかだ。 iXのエクステリアは、大きなキドニーグリルが特徴的だ。ざっくり言えば全長5m、全幅2m、全高1.7m、車重2.5トンの堂々としたボディだが、Cd値が0.25と優れている。 100km/h巡航におけるiXの電費は、5.71km/kWhであった。絶対的な数値としては決して高くないが、一充電走行距離との比率を計算すると98%と、これまでにTETが計測したデータの中で最高の結果を記録した。120km/h巡航でもこの数字は78%であった。 つまり、iXは高速巡航でも電費の低下が少ないEVだといえる。 ちなみに、過去に計測したメルセデス「EQE 350+」は、この100km/h巡航時の比率が90%だった。EQEはセダンボディで背が低く、Cd値0.22で、高速巡航には有利であることを考えても、iXの98%という数字の凄さが分かる。 この結果は、空力性能の良好さと高効率なパワートレインの賜物ではないかと思う。BMWが「テクノロジー・フラッグシップ」「次世代を見据え、長距離走行が可能な革新的な次世代電気自動車」と謳っているだけのことはある。これらの記録を塗り替えるクルマが現れるのか、今後の計測が楽しみだ。   各巡航速度ごとの比率は以下の通り。80km/hから100km/hに速度を上げると21%電費が悪くなる。120km/hから80km/hに下げると1.6倍の航続距離の伸長が期待できる。

VOL.19
ぐっとパワフルな2024年モデルのフォルクスワーゲン「ID.4」をミュンヘンで緊急試乗! [ID.4をチャージせよ!:その19]

コンパクトSUVタイプの電気自動車「ID.4」が2024年モデルにアップデート。この最新版をドイツ・ミュンヘンでさっそく試乗しました。 モーターのパワーは60kW増し 「ID.4」が2024年モデルにアップデートし、コックピットのデザインが様変わりしたことは、前回のコラムで述べました。さらに今回の仕様変更では、走りにかかわる部分にも手が加えられています。 一番の変更が、新開発のモーターが搭載されたこと。フォルクスワーゲンでは、ID.ファミリーのプレミアムセダンである「ID.7」に、新たに開発した「APP550」型の電気モーターを採用しました。最高出力は210kW(286PS)と実にパワフルです。これが2024年モデルの「ID.4プロ」にも搭載されることになりました。これまでの「ID.4プロ」の最高出力が150kWですので、出力は60kW、4割増しという計算。最大トルクも従来の310Nmから545Nmとなり、こちらは75%の大幅アップです。 バッテリー容量は77kWhで変更はありませんが、2024年モデルからはバッテリーの“プレコンディショニング機能”を搭載し、冬の寒い時期、充電前にバッテリー温度を高めておくことで充電量の低下を抑えることができます。これはうれしい! 他にも、可変ダンピングシステムのDCC(ダイナミックシャシーコントロール)の改良なども行われ、果たしてどんな走りを見せてくれるのか、興味津々です。 早く乗ってみたいなぁ……と思っていたら、なんとうれしいことに、発表されたばかりの2024年式ID.4 プロ・パフォーマンスを、ドイツ・ミュンヘンで試乗するチャンスに恵まれました。試乗時間は約20分と超ショートですが、わが愛車のID.4 プロ・ローンチエディションと比較するには十分な時間です。

VOL.18
ミュンヘンで「ID.4」の2024年モデルに遭遇! [ID.4をチャージせよ!:その18]

ミュンヘンモーターショー(IAA)のメイン会場近くで、フォルクスワーゲンがメディア向けイベントを開催。そこで、2024年モデルの「ID.4」に遭遇しました。 見た目は同じ イベントスペースのパーキングに待機していたのは、“コスタアズールメタリック”のボディが爽やかな「ID.4 プロ・パフォーマンス」。日本のラインアップにはないボディカラーに目を奪われますが、エクステリアデザインはこれまでと同じで、私の愛車の「ID.4 プロ・ローンチエディション」との違いは1インチアップの21インチホイールが装着されていることくらいです。 ところが運転席に座ると、コックピットの眺めに違和感が! マイナーチェンジでもないのに、コックピットのデザインが私のID.4 プロ・ローンチエディションと大きく変わっていました。 ご存じのとおり、フォルクスワーゲンなど多くの輸入ブランドでは“イヤーモデル制”を採用していて、毎年のように細かい仕様変更を実施。エクステリアデザインは一緒でもパワートレインや装備が変わるというのはよくあること。この2024年モデルでは、インテリアのデザインまで様変わりしていたのです。 真っ先に気づいたのが、ダッシュボード中央にあるタッチパネルがリニューアルされていること。2022年モデルのID.4 プロ・ローンチエディションでは12インチのタッチパネルが搭載されていますが、この2024年モデルでは12.9インチにサイズアップが図られたのに加えて、デザインも一新され、明らかに使い勝手が向上していました。

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