イベント
share:

ボルボが東京にEV特化型の施設をオープン。試乗は出来ても「売らない」ショールームの狙いとは


TEXT:小川フミオ
TAG:
Volvo Studio Tokyoの内観イメージ

電動化を超積極的に推進するメーカーのひとつであるボルボ。彼らが先ごろ東京・青山にオープンしたショールーム「Volvo Studio Tokyo」は、私たちにとって新しいジャンルのクルマであるEVに特化し、その新鮮な世界観をユニークな演出でカスタマーにアピールしようとする施設だ。その空間を通して、彼らは何を伝えようとしているのか。自動車ジャーナリスト・小川フミオがレポートする。

クルマを見せるだけの場所じゃない

Volvo Studio Tokyoの外観イメージ

ボルボ・カー・ジャパンが、EVに特化したショールーム「Volvo Studio Tokyo」を、2023年4月8日にオープンした。

話題の理由は「Volvo StudioとしてEVに特化したのは、このVolvo Studio Tokyoが世界で初」(ボルボ・カー・ジャパン)というのがひとつ。

もうひとつ、注目すべきは、Volvo Studio Tokyoが、たんにクルマを見せるだけの場所にとどまらない、ということだ。

491平米の広い面積を持つショ−ルームでは、ボルボC40 リチャージとXC40 リチャージというピュアEVを展示。望めば、最長90分の試乗もできる。

Volvo Studio Tokyoがおもしろいのは、ボルボがEVを作った背景を理解し、EVのある生活をイメージするための場所ということ。

「デジタルネイティブ世代と言われる若年層のお客様にとっても垣根を低くし」ていると、ボルボではプレスリリースで、この施設の特徴を解説。

Volvo Studio Tokyoの内観イメージ

具体的には、来訪者は、じぶんのスマートフォンと、用意されたアプリを通じて、デジタルコンテンツを体験する。

施設内には「マーカー」が設定されている。それをスマートフォンのカメラで読み込むと、画面上で、ボルボの歴史やブランドストーリーや、トリビアクイズが展開。

ボルボ車のインフォテインメントシステムに組み込まれたGoogleアシスタント機能の体験や、展示車に乗り込み、ストックホルムの街を駆け抜けるEV走行のバーチャルドライブも楽しめる。

販売員がいないという「強み」

Volvo Studio Tokyoで出来るバーチャル体験のイメージ

ショールームにいると、さまざまなひとが入ってくる。XC40 リチャージを友人たちと観にきた30代とおぼしき女性3人組もいれば、20代そこそこの男女も。

ボルボ車目当てでないひとのためにも、テーブルのマーカーを読み込むと、フィーカと呼ばれるスウェーデンのティータイム文化が紹介され、おいしそうなスイーツの画像も。

スイーツは食べられないけれど、いっしょに登場するコーヒーなら無料でサーブされる。またスウェーデン人が好きな屋外キャンプの風景もバーチャルで登場。

カメラの向こうがわに立つと、森の画像とともに撮影が可能。“映(ば)える”画像が残せる。Volvo Studio Tokyoを訪れた足跡がデジタルで残せる仕掛けなのだ。

「Volvo Studioは、現在、ストックホルム、ニューヨーク、上海、ワルシャワ、ミラノといった都市で展開中ですが、ここまでEVに振り切ったコンテンツは東京だけのものです」

ボルボ・カー・ジャパンで企業広報を担当する赤堀淳さんはそう語る。

TAG:

PHOTO GALLERY

NEWS TOPICS

EVヘッドライン
ブレーキダストを封じ込めて環境対策! メルセデス・ベンツが開発したEVならではの技術「インドライブ・ブレーキ」ってどんなもの?
ヒョンデの魅力を日本に伝える新たな拠点! 「ヒョンデ みなとみらい 本社ショールーム」がグランドオープン
中国から地球上最強コスパの新星EV現る! IMモーターL6の驚くべきスペックとは
more
ニュース
これがウワサのN-ONE EVなのか? ホンダの新たな小型EV「スーパーEVコンセプト」が7月のグッドウッド2025で走る
42番目の正規ディーラーは初の千葉県! 「BYD AUTO 船橋」がオープン
テスラ・モデル3が特別価格調整で実質400万円切り!  新ストアにギガファクトリー招待のコンテストなど一挙発表
more
コラム
中国の勢いが止まらない! シャオペンが超最先端ADASを搭載したのに200万円台の激安EVが登場
EVシフト全開のアウディ! Q6 e-tronの新たなデザイン表現をプロが斬る!!
オワコン化した世界のモーターショーが身の丈にあった提案で復活しつつある! いまのモーターショーの役割とは?
more
インタビュー
電動化でもジーリー傘下でも「ロータスらしさ」は消えない? アジア太平洋地区CEOが語るロータスの現在と未来
「EX30」に組み込まれたBEVの動的性能とは。テクニカルリーダーが語る「ボルボらしさ」
「EX30」には、さまざまな可能性を。ボルボのテクニカルリーダーが話す、初の小型BEVにあるもの
more
試乗
【試乗】5台の輸入EVに一気乗り! エンジン車に勝るとも劣らない「個性」が爆発していた
【試乗】CR-Vに中身を乗っけただけのプロトなのにもう凄い! ホンダの次世代BEV「0シリーズ」に期待しかない
【試乗】二度見必至の存在感は普通のコナとはまるで別モノ! イメージを大きく変えたヒョンデ・コナ「N Line」に乗って感じたマルとバツ
more
イベント
公道レース「フォーミュラE東京」が帰って来る! チケットを持っていなくとも無料で1日遊び尽くせる2日間
災害に備えて未来を楽しむ! 「AWAJI EV MEET 2025」の参加はまだまだ受付中
災害時にも活躍できるEVの可能性を淡路島で体験! 「AWAJI EV MEET 2025 from OUTDOOR FEELS」開催決定
more

PIC UP CONTENTS

デイリーランキング

過去記事一覧

月を選択