BEVの特徴を活かした車体制御技術
やたらトルク感を強調しない加速性も、バージョンLのユーザーが期待するどおりだろうし、重厚感をかんじさせる乗り心地や、さらに、おとなしめのデザインの内装も、みんなアリ、と思わせる。
フラットな乗り心地は、RZ450eの美点だ。全長4805mmとプレミアムサイズのクルマとして、ユーザーが求めるものにたいする提供価値がよくわかっているとかんじられる。
バネ上とバネ下の重量バランスをはじめ、環状構造を採用したボディストラクチャーや、車体各部の剛性といった、基本的な部分の作り込みに加えて、電子制御技術がうまく使われているのだろう。
たとえば、ブレーキ制御。駆動力制御と協調し、車体の姿勢をフラットに保つ。
発進や加速時は、前後輪への駆動力を前40対後60から60対40の範囲で制御。発進時や強めのブレーキング時にノーズの浮き沈みを防ぐ。
シャシーコントロールを、モーターを含めて電子制御でどんどんよくしていけるのが、従来の内燃機関とはまたちがうBEVの特徴なのだとわからせてくれる。
ことさら意識しなくてもいいのだけれど、ふつうに乗って、いいかんじのドライブが出来るなあと思える制御が、見えないところでいろいろ働いている。そういうクルマである。
レクサスRZ450e version L
全長:4,805mm
全幅:1,895mm
全高:1,635mm
ホイールベース:2,850mm
車両重量:2,110kg
前後重量配分:前1,130kg、後980kg
乗車定員:5名
交流電力量消費率:147Wh/km(WLTCモード)
一充電走行距離:494km(WLTCモード)
最高出力:前150kW(203.9ps)、後80kW(109ps)
最大トルク:266Nm(27.1kgm)、後169Nm(17.2kgm)
バッテリー総電力量:71.4kWh
モーター数:前1基、後1基
トランスミッション:eAxle(1速固定)
駆動方式:AWD
フロントサスペンション:マクファーソン・ストラット式
リアサスペンション:ダブルウィッシュボーン式
フロントブレーキ:ベンチレーテッドディスク
リアブレーキ:ベンチレーテッドディスク
タイヤサイズ:前235/50R20、後255/45R20
最小回転半径:5.6m
荷室容量:522L
車両本体価格:880万円
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