勢いに乗るXpengの最新モデル Xpengが最新EVである新型P7の正式発売をスタートし、EV性能と知能化を作り込むことによって、発売開始7分間で1万台の確定注文を獲得しました。中国新興ブランドとしてますます勢いに乗るXpengの最新動向を含めて解説します。 Xpengは、最新の8月では中国国内で3.5万台弱と、史上最高の販売台数を更新しました。最新のミッドサイズSUVであるG7には、「Turing 」というXpeng独自内製のAIチップを搭載することで、車両全体におけるAI演算能力が最大で2250TOPSを実現。これは、テスラAI.4、Nvidia Drive Thor-Uと比較しても3倍という桁違いの能力です。 そして、XpengがG7からたった2カ月以内にローンチしてきたのが新型P7です。 Xpeng2車種目となるミッドセダンのP7は2020年に発売され、その当時の中国製EVを象徴とする先進的なデザイン言語を採用することで非常に人気の高いモデルでした。ところがP7の競合車種として、シャオミSU7を筆頭とする数多のEVセダンが市場に投入されてしまったことでP7の販売台数は激減。はたしてXpengがP7をどのようにリブートしてくるのかに大きな注目が集まっていたのです。 新型P7は、まさに衝撃的なデザイン言語を採用しました。見た目はテスラサイバートラックのクーペセダンバージョンのようなフォルムです。全長5017mm、全幅1970mm、全高1427mm、ホイールベース3008mmと先代モデルよりひとまわり大きくしながらも、全高は1427mmとテスラモデル3パフォーマンスよりも引き下げることに成功。 BEVはバッテリーパックを底面に搭載しているため、どうしてもバッテリーのぶんだけ全高を低く抑えることができず、とくにセダンを開発する上で車両デザインに制約が出るものの、新型P7のバッテリーパックの厚さは109mmと、800Vシステムを採用するバッテリーパックとしては世界最薄級を実現。EVテクノロジーを突き詰めることで、セダンとしての魅力的なプロポーションと、Xpengを体現する未来的なデザイン言語を両立することに成功しているのです。 また、重心高は440mmと、なんとレクサスLFAよりも低い数値を実現。さらに、極限状態における走行性能として、Xpengは24時間でどれだけの距離を走行できるのかを競う24時間チャレンジを敢行。途中には豪雨が襲うなど厳しいコンディションだったものの、結果は3961kmと、これまでのポルシェタイカンターボ、メルセデス・ベンツCLA EV、シャオミYU7 Maxを上まわる距離を走破しました。サーマルマネージメントでも優れた性能を実現していることを証明した格好です。 また、10段階電動調整が可能な電動リヤウイング、サイドサポート付きのスポーツシートなど、スポーツセダンに仕上げてきています。90km/hでのエルクテストに成功したほか、ブレンボ製4ピストンキャリパーを全グレード標準搭載することで、100km/hからの制動距離では33.16mと、ポルシェ・タイカンやパナメーラを凌駕しています。 もちろん、Xpengの得意とするインテリジェンスの面でも優秀です。ハイエンドADASはTuring AIチップをふたつ搭載することで、演算能力は1500TOPSと業界最強。これによってVLA(Vision Language Action)を用いたさらにシームレスで安全な自動運転性能を実現。スマートコクピットも、同じくTuring AIチップとVLM(Vision Language Model)を活用することで、超複雑な音声認識だったり、高度なAIアシスタンス機能に対応しています。
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