#ニューモデル
TEXT:高橋 優
販売開始7分で1万台が売れた! Xpengの最新EV「新型P7」がスゴすぎて笑う

勢いに乗るXpengの最新モデル Xpengが最新EVである新型P7の正式発売をスタートし、EV性能と知能化を作り込むことによって、発売開始7分間で1万台の確定注文を獲得しました。中国新興ブランドとしてますます勢いに乗るXpengの最新動向を含めて解説します。 Xpengは、最新の8月では中国国内で3.5万台弱と、史上最高の販売台数を更新しました。最新のミッドサイズSUVであるG7には、「Turing 」というXpeng独自内製のAIチップを搭載することで、車両全体におけるAI演算能力が最大で2250TOPSを実現。これは、テスラAI.4、Nvidia Drive Thor-Uと比較しても3倍という桁違いの能力です。 そして、XpengがG7からたった2カ月以内にローンチしてきたのが新型P7です。 Xpeng2車種目となるミッドセダンのP7は2020年に発売され、その当時の中国製EVを象徴とする先進的なデザイン言語を採用することで非常に人気の高いモデルでした。ところがP7の競合車種として、シャオミSU7を筆頭とする数多のEVセダンが市場に投入されてしまったことでP7の販売台数は激減。はたしてXpengがP7をどのようにリブートしてくるのかに大きな注目が集まっていたのです。 新型P7は、まさに衝撃的なデザイン言語を採用しました。見た目はテスラサイバートラックのクーペセダンバージョンのようなフォルムです。全長5017mm、全幅1970mm、全高1427mm、ホイールベース3008mmと先代モデルよりひとまわり大きくしながらも、全高は1427mmとテスラモデル3パフォーマンスよりも引き下げることに成功。 BEVはバッテリーパックを底面に搭載しているため、どうしてもバッテリーのぶんだけ全高を低く抑えることができず、とくにセダンを開発する上で車両デザインに制約が出るものの、新型P7のバッテリーパックの厚さは109mmと、800Vシステムを採用するバッテリーパックとしては世界最薄級を実現。EVテクノロジーを突き詰めることで、セダンとしての魅力的なプロポーションと、Xpengを体現する未来的なデザイン言語を両立することに成功しているのです。 また、重心高は440mmと、なんとレクサスLFAよりも低い数値を実現。さらに、極限状態における走行性能として、Xpengは24時間でどれだけの距離を走行できるのかを競う24時間チャレンジを敢行。途中には豪雨が襲うなど厳しいコンディションだったものの、結果は3961kmと、これまでのポルシェタイカンターボ、メルセデス・ベンツCLA EV、シャオミYU7 Maxを上まわる距離を走破しました。サーマルマネージメントでも優れた性能を実現していることを証明した格好です。 また、10段階電動調整が可能な電動リヤウイング、サイドサポート付きのスポーツシートなど、スポーツセダンに仕上げてきています。90km/hでのエルクテストに成功したほか、ブレンボ製4ピストンキャリパーを全グレード標準搭載することで、100km/hからの制動距離では33.16mと、ポルシェ・タイカンやパナメーラを凌駕しています。 もちろん、Xpengの得意とするインテリジェンスの面でも優秀です。ハイエンドADASはTuring AIチップをふたつ搭載することで、演算能力は1500TOPSと業界最強。これによってVLA(Vision Language Action)を用いたさらにシームレスで安全な自動運転性能を実現。スマートコクピットも、同じくTuring AIチップとVLM(Vision Language Model)を活用することで、超複雑な音声認識だったり、高度なAIアシスタンス機能に対応しています。

TAG: #セダン #ニューモデル #中国車
TEXT:高橋 優
ガソリン車よりも安くね? ジーリーの6人乗り大型SUVのEV「M9」のコスパが「嘘だろ」レベル

驚愕の高コスパを実現したラージSUVが登場 中国ジーリーが新型大型電動SUVであるM9のワールドプレミアを開催しました。日本円で300万円台という驚きのコスト競争力を実現することによって、先行発売開始24時間で4万台以上の注文を獲得しています。 ジーリーの大衆EV専門ブランドであるギャラクシーは、2023年に立ち上がってからジーリーの開発する大衆セグメントのEVを矢継ぎ早に投入中です。Galaxyブランドの売れ筋はXingyuanというコンパクトEVです。私自身Xingyuanの実車をレビューしたこともありますが、日本円で140万円程度のBEVとは思えないほどに完成度が高く、実際にBYDシーガルやテスラモデルYを上まわり、2025年中国でもっとも売れている自動車に君臨しています。 そして、Galaxyの最新動向として、8月下旬にワールドプレミアされたのが、フルサイズSUVであるM9です。M9は全長5205mm、全幅1999mm、全高1800mm、ホイールベース3030mmというフルサイズSUVセグメントに該当します。 M9で特筆するべきは、ジーリーの最新PHEVエンジン「Thor EM-p」の第二世代を搭載してきているという点でしょう。このPHEV専用エンジンは熱効率47.26%を実現しながら、さらに統合化された電動パワートレイン、Cd値0.285の達成などによって燃費性能を大幅に改善しており、CLTC基準で4.8L/100kmを実現。EV航続距離を含めた最大航続距離も1500km以上を確保しています。 AWDグレードは3つのモーターを搭載するトライモーター仕様で、システム最高出力640kW、最大トルク1165Nmを実現し、0-100km/h加速は4.5秒、最高速も210km/hを実現します。タンクターンや縦列駐車における横スライド駐車にも対応可能。エルクテストでも83km/hをクリアするなど、大型SUVとして優れた動力性能を実現しています。 さらに、インテリアも極めて洗練されています。車載OSは子会社化しているMeizuのFlyme Autoの第二世代を初採用しながら、車載チップはQualcomm Snapdragon 8295Pを搭載。ハイエンドADASも高速道路上だけでなく市街地を含めた追い越しや分岐対応、障害物に対する回避挙動、右左折、ラウンドアバウト、転回などに対応するシティNOA「G-Pilot H5」を採用。デュアルチャンバーエアサスペンションも搭載しています。 そして今回、中国メディアをざわつかせてきたのが先行発売時の値段設定です。なんと19.38万元(日本円で398万円)からという、大型SUVとしては異例となる低価格を実現してきたのです。9月中に正式発売される際にはさらに値下げして発売されるのが慣例であり、おそらく18.38万元(日本円で380万円)程度から発売される見通しです。 まさか3列シートの大型SUVが20万元を遥かに下まわる値段設定を実現してきたということに対して、明らかに業界全体に動揺が広がっているのです。

TAG: #SUV #ニューモデル #中国車
マンの新型EVトラック(photo=マン・トラック&バス)
TEXT:福田 雅敏/磐城 蟻光
ドイツで高性能EVトラック続々登場……マン、航続800kmの「eTGX/eTGS」発表[2023.11.15]

最高740ps・4速トランスミッションを搭載でディーゼル車に追いつくか 2030年には2台に1台がEVトラックになると自信 【THE 視点】ドイツに本拠を置く大手トラックメーカーのマン・トラック&バスは、新型EVトラック「eTGX」「eTGS」を発表した。 「eTGX」は長距離輸送向けのモデルで、「eTGS」は一般的な流通向けのモデルとなる。それぞれトレーラーヘッドも含めて2軸〜3軸のボディ・シャシーが用意され、早ければ2024年から納入を開始する。すでに600件の注文や問い合わせがあり、2025年からドイツ・ミュンヘンの工場に生産を拡大するという。 搭載するモーターは、最高出力245kW(333ps)・最大トルク800Nm(81.6kgm)/同330kW(450ps)・同1,150Nm(117.3kgm)/同544kW(740ps)・同1,250Nm(127.5kgm)の3種類。モデルにより2速または4速のトランスミッションを備える。 バッテリーの搭載量も調整可能。モジュラー式のバッテリーパックを使用しており、3パック〜6パックの間で選択できる。1パック80kWhの容量で、最大の6パック搭載版の航続距離は最大800kmとなる。ちなみにバッテリーや駆動ユニットなどが発する熱エネルギーをキャビン内の空調に活用し効率を向上するシステムも搭載している。 充電関係は、現状は「CCS規格」に対応した最高出力375kWの急速充電が可能。しかし将来的にはメガワットの充電に対応予定とのこと。販売開始時には750kWに対応しその後1MW(メガワット)まで増強することを計画している。 問題は充電拠点だが、マンはダイムラー・トラックなどと共に充電インフラの合弁会社を設立しており、欧州全土の高速道路・物流ハブに高性能充電スポットを1,700ヵ所設置するという。業界をあげて商用EV向けの超急速充電インフラを拡充・増強していく構えだ。 「eTGX」および「eTGS」は、従来のディーゼルエンジンのトラックと同様のシャシーのバリエーションと走行性能を備えていると言える。メガワットの超急速充電に対応するなどEVトラックの普及に本腰を入れ「2030年にはトラック2台のうち1台がEVになる」とも表明している。 先日、ダイムラートラック傘下のメルセデス・ベンツ・トラックも、120万kmの耐久性能を持つEVの「eアクトロス」を発表している[詳細はこちら<click>]。ドイツ全体でトラックのEV化を推進していることが窺え、「2台のうち1台がEV」という表明は絵に描いた餅とはならなさそうだ。ドイツは、夢物語ではなく計画的に物流の電動化を図っている。 (福田 雅敏-EV開発エンジニア、THE EV TIMES エグゼクティブ・アドバイザー) ★★ホンダ、米オハイオ州にバッテリー研究センター ……ホンダのアメリカ法人アメリカン・ホンダ・モーターは、オハイオ州にバッテリーセルの研究センターを設置する。センター開設にあたり、同州とパートナーシップを結んだ。 ★★フォーミュラE東京大会が来年以降も継続へ ……フォーミュラEアソシエーションは、2025年シーズンの同選手権に東京大会を組み込むことを目指していると発表した。日程は5月17日を希望している。 ★スズキとエリーパワーがパートナーシップを強化 ……大型リチウムイオンバッテリーと蓄電システムを手掛けているエリーパワーに100億円の追加出資を行ない筆頭株主となった。業務提携のうえモビリティに活用するバッテリーを共同開発する。 ★塩湖がリチウムの生産拠点に!? ……住友金属鉱山は、南米の塩湖かん水からリチウムを回収する技術の確立に挑戦する。2023年中に南米チリで実証実験を行ない、リチウム資源の安定調達や金属資源の有効活用などを目指す。 ★独シュトゥットガルト空港で完全自動駐車実装へ ……メルセデス・ベンツは、自動駐車機能「インテリジェント・パーク・パイロット」が実装準備に入ったと発表した。ドイツ・シュトゥットガルト空港の駐車場P6で機能が使えるようになる模様。搭載車種は「EQE SUV」「EQS SUV」など。 ★大阪ガスがEV充電とエネマネの統合サービスを開始 ……大阪ガスの子会社Daigasuエナジーは、業務用・工業用顧客向けのサービス「D-Charge」を開始した。EV充電とエネルギーマネジメントを組み合わせ、充電時間をずらすピークカットやピークシフトなどを活用し、効率的なEVの充電・運用に繋げるサービスとなる。 ★草津温泉で「日産・サクラ」のカーシェア ……GNホールディングスと草津ホテル1913が協業し、「草津ホテル」<群馬県草津町>を拠点にEVのカーシェアリングサービスを開始した。導入車両は「日産・サクラ」。 ★沖永良部島にEV充電器 ……DMM.comは、鹿児島県沖永良部島にある知名町と和泊町にEV用充電器を導入する。6kWタイプの普通充電器を2024年度中に設置する。 ★ヒョンデ、自動車生産を改革へ ……「ヒョンデモーターグループ・シンガポールグローバルイノベーションセンター」を開設した。ベルトコンベア生産を脱した先進的な次世代生産方式を導入するという。 デイリーEVヘッドライン[2023.11.15]

TAG: #EVトラック #THE視点 #ニューモデル
ラム1500リチャージャー(photo=ステランティス)
TEXT:福田 雅敏/磐城 蟻光
ピックアップトラックは「e-POWER」が正解か……「ラム1500リチャージャー」発表[2023.11.10]

シリーズハイブリッドはアメリカで「今まで通り安心して乗れる」電動車 「V2V」「V2H」といった外部給電・救援機能も備えた万能型の4WD 【THE 視点】ステランティスグループのラムは、「シリーズ型ハイブリッド方式」を採用したPHEVの新型ピックアップトラック「ラム1500リチャージャー」を発表した。 最高出力130kW(177ps)を発する発電用3.6LのV型6気筒エンジンと92kWhのバッテリーを搭載。シャシーは新たに開発されたEV専用「STLA」を採用した。前250kW(340ps)/後238kW(324ps)の前後2モーター式AWDで、航続距離は最大690マイル(1,104km)となる。総合488kW(664ps)のユニットがもたらす0-100km/h(60マイル)の加速性能は4.4秒と、ピックアップトラックとしてはかなりの性能である。 ちなみに「シリーズ型ハイブリッド」とは、日産が「ノート」や「セレナ」に採用している方式で(「e-POWER」というグレード名で展開している)、エンジンは発電専用でタイヤの駆動はモーターが行なう。 「リチャージャー」はさらに大容量バッテリーを搭載しEV走行も可能なPHEVの機能も持つ。その性能も頼もしく、バッテリーは水冷式で、400Vの直流充電を10分行なうと、最大80マイル(約130km)のEV走行が可能だという。また、別のステランティス車への充電が出来る「V2V」(ヴィークル・トゥ・ヴィークル)機能のほか、キャンプなどにも使える7.2kWの外部給電機能、そして車両から家への電力を供給できる「V2H」機能も備えている。 本欄でも触れているが、ラムは純粋なEVの「1500REV」をすでに発表している。そこに今回PHEVが追加された形となる。どちらもEV技術が用いられた次世代のピックアップトラックである。 将来を先取りする「REV」と比べ、「リチャージャー」は現実的な電動車と言える。北米の大地は広大であり、特にピックアップトラックが最も活躍するであろうアメリカ中部あたりは原野的な土地が広がっている。その中で電欠でも起こせば命に関わる。内燃エンジンの発電機を積んでおけば、今までと同様に安心して走り使い倒せるというわけだ。 さらに興味深いのは「V2V」「V2H」を含めた外部給電機能を備えている点。「電気の救急車」としても活躍できるのだ。これらを総合的に考えると「シリーズハイブリッド」の採用は広大なアメリカを走るピックアップトラックにとって最適解なのかもしれない。純粋な電動にこだわるなら「REV」を選べばいいだけの話だ。選択肢があるのは嬉しい。 それにしても0-100km/加速が4.4秒とは高性能スポーツモデルのタイムである。この力強い発進加速はEVゆえの特徴であろう。そして発電用のV6エンジンである。ステランティスグループにはもっと小排気量かつ気筒数も少ないものがあるだろう。しかし8気筒とはいかないにしろV型エンジンを積んだところにアメ車らしさを感じる。ただ、燃費に関しては良い意味でアメ車らしくないだろう。 (福田 雅敏-EV開発エンジニア、THE EV TIMES エグゼクティブ・アドバイザー) ★★ボッシュ、農業機械用の「e-アクスル」を発表 ……農業機械メーカー向けに90kW(122ps)/140kW(190ps)の2種類の「e-アクスル」(制御装置・モーター一体型のユニット)を開発したという。モーターは400Vの電圧に対応している。 ★GM、希土類不使用のモーターを開発へ ……アメリカ・ミネアポリスのベンチャー企業ニロン・マグネティクスとパートナーシップを結んだ。レアアースフリーの永久磁石を使用したニロンのモーター技術を取り入れる。 ★HWエレクトロ、米NASDAQ上場へ ……11月8日付けで米国預託証券の登録に関する登録届出書を米国証券取引委員会に公開提出した。上場予定市場は「NASDAQキャピタル・マーケット」となる。 ★EV充電器付き月極駐車場サービス開始 ……テラモーターズは、賃貸マンション「スカイプラザⅡ」<東京都大田区>に付帯する駐車場「アットパーキングEV」に充電器を設置し運営実証を行なう。サービス開始は11月9日。 ★「BYD AUTO 宇都宮」オープン ……BYDの正規ディーラー(同上)が11月11日(土)にオープンする(栃木県宇都宮市鶴田町3492-78)。オープンから19日にオープニングフェアを開催する。 ★白子町役場にEV用充電器 ……テラモーターズと千葉県白子町はEV用充電器の設置に向けて協定を締結した。2024年内に、最高し出力6kWタイプの充電器を5基設置する。 デイリーEVヘッドライン[2023.11.10]

TAG: #THE視点 #シリーズハイブリッド #ニューモデル
カワサキ・ニンジャe-1(photo=磐城 蟻光)
TEXT:磐城 蟻光
漢の「ニンジャ」“エコで売らない”次世代の電動スポーツ登場……カワサキ、2台のEVバイクを日本公開

電動化でも漢の「ニンジャ」スタイル 硬派なバイクメーカーが電動化にシフトした。カワサキモータースジャパンは、「ジャパン・モビリティ・ショー2023」の会場において、2台のEVバイクを公開した。完全電動の「ニンジャe-1」とエンジン・モーターの両方を積んだ「ニンジャ7ハイブリッド」である。 両車はただ時代に合わせて電動化したモデルではない。硬派なスポーツモデルを作り続けるカワサキらしいスタイルが込められた新世代のスポーツバイクである。 250ccより軽く普通二輪No.1のトルク……「ニンジャe-1」 両車とも諸元が公開されていた。まず「ニンジャe-1」の値を確認してみよう。 ・パワートレイン:交流同期モーター ・最高出力9.0kW(12ps)/2,600〜4,000rpm ・最大トルク40.5Nm(4.1kgm)/0〜1,600rpm ・全長1,980×全幅690×全高1,105mm ・シート高785mm ・車重140kg 「e-1」はニンジャ250/400の車体をベースに電動化したものと考えて良い。最高出力こそエンジン車には及ばないが(ニンジャ250は35ps)、最大トルクは「ニンジャ400」の3.8kgm/8,000rpm以上どころか、カワサキの他のどの普通二輪(400cc以下)モデルよりも強力な数値である。そのうえ車重は「ニンジャ250」の166kgに対してかなり軽く作られている。 ただ、航続距離は72kmとエンジンモデルに比べると短い。しかし、バッテリーは着脱交換式を採用し、家庭のコンセントを使用して充電が可能とのこと。追加のバッテリーを手に入れれば充電を待たずに走ることも可能だろうが、車体価格が未発表なので、追加バッテリーもどれほどの値段がつくか気になるところだ。

TAG: #EVバイク #テクノロジー #ニューモデル
いすゞ・D-MAX(photo=いすゞ自動車)
TEXT:福田 雅敏/ABT werke
電気で走れ、いすゞのピックアップトラック……海外専売「D-MAX」にEVが登場予定[2023.10.20]

ZFのピックアップトラック向け駆動装置「リジッド電動アクスル」を採用か 日本で売れない理由はなく、いすゞ乗用モデルの国内復活に期待 【THE 視点】いすゞは10月6日、1トン積みピックアップトラック「D-MAX」の大幅改良モデルをタイで発表した。10月12日よりタイで販売を開始し、順次グローバルに展開していくという。加えてこの発表でEVピックアップトラックの生産・販売も表明した。 現行型の「D-MAX」は3代目にあたる。2019年10月のデビュー以来、力強いデザインと悪路走破性、優れた燃費性能などが高く支持されている。今回の大幅改良では、内外装デザインに磨きをかけ、世界中のユーザーから求められる幅広いニーズに対応することで、市場により適したピックアップトラックを目指したという。 「D-MAX」は、いすゞのグローバル戦略車として、アジア/欧州/中東/アフリカ/中南米/オセアニアなど100ヶ国以上の国と地域で販売されている。2022年度のグローバル販売台数は約34万台で、特に1トン積みピックアップトラック最大市場であるタイでは約18万台(シェア45%)を販売した人気モデルである。 タイのバンコクで行われた発表イベントに出席したいすゞの南真介COOは次のように述べた。 「いすゞは、カーボンニュートラル社会実現に向けて積極的に取り組んでいます。今後、タイにてバッテリーEVピックアップトラックの生産を計画しており、まずは欧州から導入し、タイを含め市場のニーズに応じて順次投入を検討していく予定です」 「EVピックアップトラック」との表明であったが、この会場で発表したということは「D-MAX」ベースのEVとみて間違いない。 詳細は明らかにされていないが、「エルフEV」のモーターがZF社のものだ。前にレポートした今年の「人とクルマのテクノロジー展」でのZFのブースにはピックアップトラック用の「リジッド電動アクスル」なるものが展示されていた。「D-MAX EV(仮)」には、このZFのものが採用されると推測している[関連記事はこちら<click>]。 これまでいすゞは、「東京モーターショー」に「D-MAX」を参考出品として展示してきた経緯がある。その時のいすゞの話では、「ディーゼルエンジンの排ガス規制の問題で日本に輸入できない」と言っていた。EVになれば排ガス規制は関係ないので「D-MAX EV」を日本で売れない理由はなくなる。 日本ブランドのタイ製のピックアップについては、トヨタが「ハイラックスRevo BEVコンセプト」を発表済み。三菱も新型「トライトン」発表の際に数年後にEVも発売することを表明している。「ハイラックスEV」に「トライトンEV」そして「D-MAX EV」が出そろえば、日本ブランドのEVピックアップトラックの熾烈なシェア争いが始まるだろう。 忘れてはいけないのが日本市場である。「ハイラックス」は日本に導入済みで「トライトン」が2024年初頭に日本導入予定。「ハイラックス」は人気モデルに成長し、それとともにピックアップトラック市場が日本でも盛り上がりつつある。 時間はかかるだろうが、筆者としては両車のEVモデルの日本導入を強く望んでいる。クルマとして魅力的で、「エコカー」ではなく「面白いクルマ」としてEVを定着させるためにも必要だと思うのだ。カナダへ旅行した際に見たEVピックアップ「リヴィアン」で覚えた高揚感が、日本のEVにもほしい[関連記事はこちら<click>]。 どのメーカーにせよ、EVピックアップトラックが日本導入となった暁には、ぜひいすゞにも参入してもらいたい。名車揃いであるいすゞの乗用モデルの国内復活を、期待せずにはいられないのだ。 (福田 雅敏-EV開発エンジニア、THE EV TIMES エグゼクティブ・アドバイザー) ★★ホンダ、EVの自動運転タクシーを国内展開へ ……本田技研工業・ゼネラルモーターズ・GMクルーズホールディングスが共同開発した自動運転専用EV「クルーズ・オリジン」を使用したタクシーサービスを2026年初頭に日本国内で開始する。東京都心部で数十台から開始し、台数と提供エリアを順次拡大予定。500台規模での運用を見込んでいるという。本車両は「ジャパン・モビリティ・ショー2023」(JMS)にも展示する。 ★★ホンダ、バッテリー交換式商用EVを用いた集配の実証実験を開始 ……本田技研工業とヤマト運輸が共同で実施する。車両は、EV化した「N-VAN」に着脱式バッテリー「ホンダ・モバイルパワーパックe:」を対応させた「MEV-VAN・コンセプト」を使用する。2023年11月から群馬県内で開始するという。車両は「JMS」にも展示する。 ★★ナビタイムのアプリからプラゴ充電器の予約が可能に ……ナビタイムが展開する「EVカーナビ by NAVITIME」から、プラゴの予約機能付き充電器の空き情報と充電予約が可能になった。無料で利用が可能。 ★ゼンリン、全国の充電スタンドの詳細情報を公開 ……特設サイト「EV充電スタンドマップ」を公開した。スタンドの位置/急速・普通の種別/出力/メーカー/料金/営業時間などが確認できる。 ★日産、コンセプトEV「ニッサン ハイパーパンク」 ……「JMS」に出展する第四弾のコンセプトEVとなる。SUVスタイルの車両で、多角形を用いた未来的なデザインとなっている。 ★トヨタ紡織、自動運転EVを「JMS」に出展 ……自動運転レベル4(機械主導の自動運転)に対応した電動モビリティを出展する。座席の配置を自在に変更できるライドシェアモビリティなどを展示する。 ★テラモーターズ、御殿場市の公共施設に充電器を設置 ……静岡県御殿場市と連携協定を締結した。御殿場市役所/御殿場地域振興センター/原里支所/玉穂支所/印野支所/高根支所に、最高出力6kWタイプの普通充電器を2基ずつ導入する。 ★「BYD AUTO 静岡」が10月20日(金)にオープン ……商業施設の「静岡モディ」<静岡市葵区>の1階にショールームを開設する。「アット3」と「ドルフィン」を常設展示。11月30日(木)までオープニングフェアを開催する。 ★デンカ、リチウムイオンバッテリー用材料の製造工場をタイに建設 ……バッテリーの材料となる「アセチレンブラック」(カーボンブラック)をタイで製造する。現地の企業と合弁会社を設立し、ラヨン県マプタプットに生産工場を建設する。 ★自動車向け半導体のインフィニオン、ヒョンデ・キアと複数年契約 ……炭化ケイ素(SiC)・シリコン(Si)パワー半導体の供給について複数年契約を結んだ。2030年までに両社向けの製造能力を増強するという。 デイリーEVヘッドライン[2023.10.20]

TAG: #THE視点 #ニューモデル #海外ビジネス
TEXT:TET 編集部
ついに電動サソリ降臨。発売間近の「アバルト500e」をフィアット500eと比べながらチェックしてみた

アバルト初のバッテリー電気自動車(BEV)となる「アバルト 500e(チンクエチェント・イー)」が、いよいよ10月28日に発売となる。サソリの毒を持つこのホットハッチを、「フィアット500e」と比べながらチェックしていきたい。 フィアット500eとの違い まず、ベースとなる「フィアット 500e」との違いを見てみると、全幅は1,685mmで両車同寸法なのに対し、全長は3,675mmとアバルト500eが45mm長く、全高は1,520mmとアバルト500eが10mm低い。これは、サソリの爪をモチーフにしたというフロントバンパーのアグレッシブな形状と、18インチホイールを履く足回りのセッティングの違いだろうが、より長く低くというスタイリングは、ホットハッチの王道を行っている。 パワートレーンでは、アバルト500eの強化されたモーターはベースモデル比31%アップの114kWを発生。トルクも7%強化された235Nmとなる。一方、バッテリーはフィアット500eと同じ42kWhのリチウムイオン電池を搭載し、航続距離はハッチバックで303km、カブリオレでは294kmとホットハッチ化によりフィアット版に比べて1割以上減少している。 肝心の価格は、ハッチバックの「アバルト500eツーリズモ ハッチバック」が615万円、カブリオレ版の「アバルト500eツーリズモ カブリオレ」は645万円とフィアット500eに比べ85万円~100万円ほど高価な設定だ。 現状ライバルは見当たらず。孤高の存在 ここまで読んでわかるように、アバルト500eは航続距離やお買い得度を気にして買う実用性重視のBEVではない。むしろ、そうした生活感のある物差しはかなぐり捨てて、デザインとサウンド、そして走りで選ぶモデルなのだ。 「BEVでサウンド?」と思われる方もいるだろうが、実は、アバルト500eのリアエンドにはサウンドジェネレーターが仕込まれており、内燃機関(ICE)モデルが搭載するスポーツエキゾーストシステム「レコードモンツァ」の排気音が忠実に再現される。ゆえに、ゼロエミッションながら刺激的なサウンドを楽しめるのだ。 さらに、走りについては、0-100km/h加速が7秒と、従来のガソリン車にほぼ並ぶタイムを実現。20-40km/h、40-60km/hの中間加速では、ガソリン車を約1秒も上回るというから、普段使いでの「速さ」は十分に体感できるだろう。 つまり、クルマ好きのパッション(情熱)に訴えるBEVに仕上がっているのがアバルト500eだ。現状では数千万円するようなハイパーカーでもない限り、こうしたBEVは存在しない。また、EVのオープンカーはかなりレアな存在なので、この点でもアバルト500eは孤高の存在といえるだろう。 >>>次ページ 200台限定でローンチエディションの発売も

TAG: #サソリ #ニューモデル #ホットハッチ
メルセデス・ベンツ・トラクス・eアクトロス600(photo=ダイムラー・トラックス)
TEXT:福田 雅敏/ABT werke
トラック野郎も納得の耐久性?……メルセデス・ベンツ、120万km乗れるEVトラックを発表[2023.10.17]

60万km以上走れば収益性を確保できると自信を見せる仕上がり 目先のエコを追いかけただけではない実用性重視の商用EV 【THE 視点】ダイムラー・トラックス傘下のメルセデス・ベンツ・トラックスは10月10日、長距離輸送に対応できるEVトラック「eアクトロス600」を正式発表した。 一度の充電で500kmの航続が可能という。欧州で定められている一日一回の法定休憩時に充電を行なえば、航続距離を1日あたり1,000kmに伸ばすことができる。総重量は44トンで、標準トレーラーでの最大積載量は約22トンとなる。今年中に販売が開始され、2024年末に量産開始予定だ。 モデル名にある「600」の数字は、最大容量600kWhを超えるバッテリー容量が由来。最高出力400kWの急速充電(CCS規格)に対応し、将来的にはメガワット充電 (MCS) も可能になるという。 価格は発表されていない。しかし従来のディーゼルトラックの2〜2.5倍のプライスで購入しても、5年間の保有もしくは走行距離60万kmを経過すれば、ディーゼルよりも高い収益を産むことができるとうたっている。 バッテリーの搭載量の詳細は、最大容量207kWhのバッテリーパックが3つで合計621kWhとなる。リン酸鉄リチウムイオンバッテリー(LFP)を採用し、耐用年数が長いことが特徴だ。 10年間の稼働で最大120万kmの距離を走行できるよう設計し、この条件下でもバッテリーの劣化状態(SOH)は80%を下回らないという。 その状態の使用済みバッテリーであれば、リユースバッテリーとしても十分に使用可能だ。加えて言うならば、この容量でV2Xに対応できれば、仮想発電所はもちろん災害時の緊急バッテリーとしても頼りになる。 パワートレインは、2つのモーターと4速のトランスミッションを備えた800Vの高電圧の「e-アクスル」(モーター・ギアボックス・インバータ一体型の駆動装置)を新開発した。 モーターは定格出力400kW・最高出力600kWで、高い加速性能と快適性などを実現しているという。 最大容量600kWhのバッテリーで500kmの航続が可能とは、かなりの効率である。高効率のパワートレインだけではなく、エアロダイナミクスの影響も大きいはずだ。 四角いボディではあるが、風洞実験を重ねて空力を検証しており、ボディの周りを空気が綺麗に流れるよう徹底的に検証・デザインをしている。セオリー通りのトラックのフロントフェイスに見えるが、どこかスタイリッシュで先進性を感じるのは、それらの機能性を極限まで追求した結果であろう。 「60万kmの走行距離で収益性が見込める」と、導入・運用コストの目安を示したことも自信の表れだろう。設計上走ることができる120万kmを走行して十分に元がとれるとは頼もしい。一過性の流行やエコの追求で発売したものではないとも受け取れる。 日本のEVトラックも、eアクトロスが示した耐久性に近づくことができれば、一気に普及するのではないだろうか。EVトラックのベンチマークが登場したと言えよう。 (福田 雅敏-EV開発エンジニア、THE EV TIMES エグゼクティブ・アドバイザー) ★★トヨタ、JMSに出展するスポーツEVを一部公開 ……スポーツEVのコンセプトモデル「FT-Se」を出展するという。開発はトヨタのスポーツ部門のGazoo Racingが主導したようだ。一部公開された画像には、「GRスープラ」や「GR86」といったスポーツモデルに付くバッジ「GR」がつけられていることが確認できる。また、SUVタイプの「FT-3e」も出展する。 ★DMM、道の駅やガソリンスタンドへの充電器の導入を後押し ……急速充電器を無料で導入できるプラン「急速充電0円プラン」の提供を開始した。事業者向けのプランで、初期費用やサービスの利用料が無料となる。充電器の導入費用を事業者が負担する代わりに販売価格の一部を還元するプランも用意。 ★エネチェンジ、グランキューブ大阪に充電器を設置 ……大阪府立国際会議場「グランキューブ」<大阪市北区>に最高出力6kWタイプの普通充電器を1口導入した。 デイリーEVヘッドライン[2023.10.17]

TAG: #EVトラック #THE視点 #ニューモデル
「ニンジャ e-1」(カワサキモータースジャパン)
TEXT:福田 雅敏/ABT werke
漢カワサキ、電動化……バッテリー交換式のEVスポーツバイク「ニンジャ e-1」を発表[2023.10.16]

交換式バッテリーを採用した400ccクラスのスポーツEVバイク ストロングハイブリッド方式の「ニンジャ」も発表し電動に本腰 【THE 視点】カワサキモータースジャパンは、「ジャパン・モビリティ・ショー2023」で新型のEVバイクを世界初公開する。初公開モデルは全5機種あるが、そのうち2機種が電動モデルとなる。 「ニンジャ e-1」はバッテリー式のEVバイクとなる。車体のデザインは現行の「ニンジャ」シリーズを踏襲しているが、右後方にあったマフラーはもちろん取り除かれている。車体サイズは400ccクラスがベースとのことで、現行型の「ニンジャ400」と同等のボディと考えて良いだろう。 低速域で力強いレスポンスを持つ小型のモーターと軽量なフレームを組み合わせたことで、優れた加速性能と軽快なハンドリングを実現しているという。またEVならではの機能として、短時間の出力アップができる「e-ブースト」や、車両の取り回しをサポートする「ウォークモード」を備えている。従来のタンクに相当する部分はストレージボックスになっている。 バッテリーは交換式を採用した。家庭用コンセントから充電が可能で、1回の充電あたり72kmの航続距離を実現したとのこと。 400ccクラスのEVバイクに電池交換式を採用したのには驚いた。重い車体をコンセントの近くまで引き回さなくて良いので利便性が高まるだろう。バッテリーの供給は仏フォーシーパワーとパートナーシップを結んだ。 交換式バッテリーといえば、「ホンダ・モバイルパワーパックe:」がメーカーを超えて採用され、「ガチャコ」というバッテリーシェアリングサービスが徐々に開始されているが、おそらく容量の問題で採用されなかったのだろう。独自展開を見据えているのなら「CHAdeMO」への対応も期待したい。 ちなみにフォーシーパワーは、今年2月に日本法人とアフターサービスを担う「テクニカルサービスラボ」を神奈川県内に新設した。これまでに電動スクーター10万台に製品を供給してきた実績を持つメーカーでもある。日本では三井物産からの出資を受けるなど、今後の日本での拡販にも期待できる。 さらにカワサキは、もう一つの電動車として「ニンジャ7・ハイブリッド」を発表した(JMSに出展)。451ccの並列2気筒エンジンにモーターを組み合わせたもので、世界初のストロングハイブリッド方式のEVバイクだという。EVのみの走行も可能とのことだ。 量産・市販型本格スポーツEVバイクの先陣を、“漢カワサキ”が切ってみせた。 (福田 雅敏-EV開発エンジニア、THE EV TIMES エグゼクティブ・アドバイザー) ★★「ハイエース」がEVに ……トヨタ車体は「ジャパン・モビリティ・ショー」で商用バン「ハイエース」のEVコンセプト「グローバル・ハイエースBEVコンセプト」を初公開する。デザインも現行型から一新し、ボンネット部分を前に出した「グランエース」のようなデザインを採用した。 ★★いすゞ、EVピックアップトラックの登場を予告 ……海外モデルのピックアップトラック「D-マックス」の改良型を10月6日にタイで発表した。それと関連し今後はタイでバッテリー式EVのピックアップトラックの生産を計画し、欧州から世界に順次導入するという。「D-マックス」のEVと考えて間違いないだろう。 ★★「VW・ID.5/ID.4」を本国でアップデート ……フォルクスワーゲンは、「ID.4」「ID.5」の改良を欧州で発表した。「プロ」と「GTX」のドライブシステムを刷新。GTXの最高出力は250kW(340ps)となり、0-100km/h加速は5.4秒とのこと。 ★アバルト、EVホットハッチ「500e」を発売 ……10月28日(土)より正規ディーラーで販売を開始する。価格は615万円から。発売記念車「スコーピオニッシマ」も200台限定で用意する。0-100km/h加速は「アバルト695」と同等の7秒だが、中間加速は1秒ほど速いという。 ★津市が公用車に小型EV「トヨタ・C+ポッド」を導入 ……三重県津市と三重トヨペットがパートナーシップを結んだ。三重トヨペットが「C+ポッド」を津市に貸与し、公用車として活用する実証実験を10月13日から開始した。 ★インフィニティ、EVの登場を予告 ……日産自動車の北米高級ブランドのインフィニティは、EVコンセプトモデル「ヴィジョンQe」を10月24日に発表するという。 ★アストンマーティン、EVプラットフォームのイメージを公開 ……床面にバッテリーを敷き詰めたプラットフォームで前後2モーター式のAWD方式が画像から確認できる。800Vの高電圧ユニットで、スーパーカーからSUVまで対応可能なモジュラープラットフォームだという。 ★BMW、米サウスカロライナ州にバッテリー工場を着工 ……高電圧バッテリーの組み立て工場をサウスカロライナ州ウッドラフに着工した。2026年に完成予定で、2030年までに6機種のEVの生産を開始する予定。 ★パナソニック、集合住宅向けの充電サービスを開始 ……パナソニック傘下のエレクトリックワークス社は、集合住宅向けのEV用充電サービス「レジチャージ」の提供を2024年1月から開始する。補助金を活用して充電器の導入を支援。EVユーザーは利用実績に応じて課金され、管理者には電気代相当額を還元するという。 ★ブガッティ・リマック、イタリアにR&Dセンターを開設 ……研究開発・イノベーションセンターを新規に開設した。パートナーやサプライヤーとの距離が近くなることで、迅速なサポート体制も構築できるという。 ★メルセデス・ベンツ、オフセット衝突実験で安全性を証明 ……「EQA」と「EQS SUV」の衝突実験を公開した。正面が半分ずれた状態で56km/hでオフセット衝突させた。ドアを開けられる状態が保たれバッテリーにも異常は見られず、高電圧システムも自動停止したという。 ★EVに雷が落ちても人間は安心とJAF ……日本自動車連盟(JAF)は、「日産・リーフ」で落雷(人工)実験を行なった。落雷後は起動しなかったという。異常電流を検知しセーフシステムが作動した可能性があるとのこと。タイヤからの放電痕は見られた。また、車内のマネキンには焦げ跡は見られなかったという。 ★浜名湖名物「うなぎパイ」の工場に従量課金の充電器 ……グリーンチャージは、「うなぎパイファクトリー」<静岡県浜松市>に従量課金方式の急速充電器を設置した。最高出力50kWで、最大60分の利用時間。クレジットカード他QRコード決済サービスが利用できる。 デイリーEVヘッドライン[2023.10.16]

TAG: #EVバイク #THE視点 #ニューモデル
TEXT:TET 編集部
ホンダ初の電動SUV「プロローグ」が北米デビュー。日本でもデカいSUV好きのユーザーに刺さりそう

全幅2m……もう少し幅狭なら日本でもイケそう ホンダの米国法人は、北米市場で2024年年初に発売を予定している新型バッテリー電気自動車(BEV)「プロローグ」を発表した。 プロローグは、ホンダがゼネラルモーターズ(GM)と共同で開発したミドルサイズSUV。2040年までにBEVと燃料電池自動車(FCEV)を合わせてグローバルで100%に引き上げる目標を掲げるホンダにとって、北米初展開となるBEVだ。 バッテリーは、GMと共同開発した「Ultium(アルティウム)」を搭載し、容量は85kW。航続距離は米国基準で300マイル(約482km)以上を目指すとされ、150kWの急速充電にも対応する。これにより約10分で最大65マイル(約104km)相当の充電が可能という。 ボディサイズは、全長192インチ(約4,877mm)×全幅78.3インチ(約1,989mm)×全高64.7インチ(約1,643mm)で、国内で販売されているモデルでは「ジープ グランドチェロキー」の車高を20cm弱落としたサイズ感となる。また、121.8インチ(約3,094mm)のホイールベースはクラス最長をうたう。 エクステリアのデザインコンセプトは「ネオ・ラギッド」とされ、最大21インチのホイールを採用するなど、EVらしいシンプルなデザインの中に、スポーティ感を程よく盛り込んでいる。公開されたプロローグのイメージを見ると、SUVとしてはかなり低めの車高が特徴的で、ロー&ワイドなシルエットが印象的だ。 >>>次ページ トルクは余裕の451Nm

TAG: #ニューモデル #プロローグ #海外モデル

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