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ドイツで高性能EVトラック続々登場……マン、航続800kmの「eTGX/eTGS」発表[2023.11.15]


TEXT:福田 雅敏/磐城 蟻光
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マンの新型EVトラック(photo=マン・トラック&バス)

最高740ps・4速トランスミッションを搭載でディーゼル車に追いつくか
2030年には2台に1台がEVトラックになると自信

【THE 視点】ドイツに本拠を置く大手トラックメーカーのマン・トラック&バスは、新型EVトラック「eTGX」「eTGS」を発表した。

「eTGX」は長距離輸送向けのモデルで、「eTGS」は一般的な流通向けのモデルとなる。それぞれトレーラーヘッドも含めて2軸〜3軸のボディ・シャシーが用意され、早ければ2024年から納入を開始する。すでに600件の注文や問い合わせがあり、2025年からドイツ・ミュンヘンの工場に生産を拡大するという。

搭載するモーターは、最高出力245kW(333ps)・最大トルク800Nm(81.6kgm)/同330kW(450ps)・同1,150Nm(117.3kgm)/同544kW(740ps)・同1,250Nm(127.5kgm)の3種類。モデルにより2速または4速のトランスミッションを備える。

バッテリーの搭載量も調整可能。モジュラー式のバッテリーパックを使用しており、3パック〜6パックの間で選択できる。1パック80kWhの容量で、最大の6パック搭載版の航続距離は最大800kmとなる。ちなみにバッテリーや駆動ユニットなどが発する熱エネルギーをキャビン内の空調に活用し効率を向上するシステムも搭載している。

充電関係は、現状は「CCS規格」に対応した最高出力375kWの急速充電が可能。しかし将来的にはメガワットの充電に対応予定とのこと。販売開始時には750kWに対応しその後1MW(メガワット)まで増強することを計画している。

問題は充電拠点だが、マンはダイムラー・トラックなどと共に充電インフラの合弁会社を設立しており、欧州全土の高速道路・物流ハブに高性能充電スポットを1,700ヵ所設置するという。業界をあげて商用EV向けの超急速充電インフラを拡充・増強していく構えだ。

「eTGX」および「eTGS」は、従来のディーゼルエンジンのトラックと同様のシャシーのバリエーションと走行性能を備えていると言える。メガワットの超急速充電に対応するなどEVトラックの普及に本腰を入れ「2030年にはトラック2台のうち1台がEVになる」とも表明している。

先日、ダイムラートラック傘下のメルセデス・ベンツ・トラックも、120万kmの耐久性能を持つEVの「eアクトロス」を発表している[詳細はこちら<click>]。ドイツ全体でトラックのEV化を推進していることが窺え、「2台のうち1台がEV」という表明は絵に描いた餅とはならなさそうだ。ドイツは、夢物語ではなく計画的に物流の電動化を図っている。
(福田 雅敏-EV開発エンジニア、THE EV TIMES エグゼクティブ・アドバイザー)

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デイリーEVヘッドライン[2023.11.15]

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