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漢カワサキ、電動化……バッテリー交換式のEVスポーツバイク「ニンジャ e-1」を発表[2023.10.16]


TEXT:福田 雅敏/ABT werke
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「ニンジャ e-1」(カワサキモータースジャパン)

交換式バッテリーを採用した400ccクラスのスポーツEVバイク
ストロングハイブリッド方式の「ニンジャ」も発表し電動に本腰

【THE 視点】カワサキモータースジャパンは、「ジャパン・モビリティ・ショー2023」で新型のEVバイクを世界初公開する。初公開モデルは全5機種あるが、そのうち2機種が電動モデルとなる。

「ニンジャ e-1」はバッテリー式のEVバイクとなる。車体のデザインは現行の「ニンジャ」シリーズを踏襲しているが、右後方にあったマフラーはもちろん取り除かれている。車体サイズは400ccクラスがベースとのことで、現行型の「ニンジャ400」と同等のボディと考えて良いだろう。

低速域で力強いレスポンスを持つ小型のモーターと軽量なフレームを組み合わせたことで、優れた加速性能と軽快なハンドリングを実現しているという。またEVならではの機能として、短時間の出力アップができる「e-ブースト」や、車両の取り回しをサポートする「ウォークモード」を備えている。従来のタンクに相当する部分はストレージボックスになっている。

バッテリーは交換式を採用した。家庭用コンセントから充電が可能で、1回の充電あたり72kmの航続距離を実現したとのこと。

400ccクラスのEVバイクに電池交換式を採用したのには驚いた。重い車体をコンセントの近くまで引き回さなくて良いので利便性が高まるだろう。バッテリーの供給は仏フォーシーパワーとパートナーシップを結んだ。

交換式バッテリーといえば、「ホンダ・モバイルパワーパックe:」がメーカーを超えて採用され、「ガチャコ」というバッテリーシェアリングサービスが徐々に開始されているが、おそらく容量の問題で採用されなかったのだろう。独自展開を見据えているのなら「CHAdeMO」への対応も期待したい。

ちなみにフォーシーパワーは、今年2月に日本法人とアフターサービスを担う「テクニカルサービスラボ」を神奈川県内に新設した。これまでに電動スクーター10万台に製品を供給してきた実績を持つメーカーでもある。日本では三井物産からの出資を受けるなど、今後の日本での拡販にも期待できる。

さらにカワサキは、もう一つの電動車として「ニンジャ7・ハイブリッド」を発表した(JMSに出展)。451ccの並列2気筒エンジンにモーターを組み合わせたもので、世界初のストロングハイブリッド方式のEVバイクだという。EVのみの走行も可能とのことだ。

量産・市販型本格スポーツEVバイクの先陣を、“漢カワサキ”が切ってみせた。
(福田 雅敏-EV開発エンジニア、THE EV TIMES エグゼクティブ・アドバイザー)

★★「ハイエース」がEVに
……トヨタ車体は「ジャパン・モビリティ・ショー」で商用バン「ハイエース」のEVコンセプト「グローバル・ハイエースBEVコンセプト」を初公開する。デザインも現行型から一新し、ボンネット部分を前に出した「グランエース」のようなデザインを採用した。

★★いすゞ、EVピックアップトラックの登場を予告
……海外モデルのピックアップトラック「D-マックス」の改良型を10月6日にタイで発表した。それと関連し今後はタイでバッテリー式EVのピックアップトラックの生産を計画し、欧州から世界に順次導入するという。「D-マックス」のEVと考えて間違いないだろう。

★★「VW・ID.5/ID.4」を本国でアップデート
……フォルクスワーゲンは、「ID.4」「ID.5」の改良を欧州で発表した。「プロ」と「GTX」のドライブシステムを刷新。GTXの最高出力は250kW(340ps)となり、0-100km/h加速は5.4秒とのこと。

★アバルト、EVホットハッチ「500e」を発売
……10月28日(土)より正規ディーラーで販売を開始する。価格は615万円から。発売記念車「スコーピオニッシマ」も200台限定で用意する。0-100km/h加速は「アバルト695」と同等の7秒だが、中間加速は1秒ほど速いという。

★津市が公用車に小型EV「トヨタ・C+ポッド」を導入
……三重県津市と三重トヨペットがパートナーシップを結んだ。三重トヨペットが「C+ポッド」を津市に貸与し、公用車として活用する実証実験を10月13日から開始した。

★インフィニティ、EVの登場を予告
……日産自動車の北米高級ブランドのインフィニティは、EVコンセプトモデル「ヴィジョンQe」を10月24日に発表するという。

★アストンマーティン、EVプラットフォームのイメージを公開
……床面にバッテリーを敷き詰めたプラットフォームで前後2モーター式のAWD方式が画像から確認できる。800Vの高電圧ユニットで、スーパーカーからSUVまで対応可能なモジュラープラットフォームだという。

★BMW、米サウスカロライナ州にバッテリー工場を着工
……高電圧バッテリーの組み立て工場をサウスカロライナ州ウッドラフに着工した。2026年に完成予定で、2030年までに6機種のEVの生産を開始する予定。

★パナソニック、集合住宅向けの充電サービスを開始
……パナソニック傘下のエレクトリックワークス社は、集合住宅向けのEV用充電サービス「レジチャージ」の提供を2024年1月から開始する。補助金を活用して充電器の導入を支援。EVユーザーは利用実績に応じて課金され、管理者には電気代相当額を還元するという。

★ブガッティ・リマック、イタリアにR&Dセンターを開設
……研究開発・イノベーションセンターを新規に開設した。パートナーやサプライヤーとの距離が近くなることで、迅速なサポート体制も構築できるという。

★メルセデス・ベンツ、オフセット衝突実験で安全性を証明
……「EQA」と「EQS SUV」の衝突実験を公開した。正面が半分ずれた状態で56km/hでオフセット衝突させた。ドアを開けられる状態が保たれバッテリーにも異常は見られず、高電圧システムも自動停止したという。

★EVに雷が落ちても人間は安心とJAF
……日本自動車連盟(JAF)は、「日産・リーフ」で落雷(人工)実験を行なった。落雷後は起動しなかったという。異常電流を検知しセーフシステムが作動した可能性があるとのこと。タイヤからの放電痕は見られた。また、車内のマネキンには焦げ跡は見られなかったという。

★浜名湖名物「うなぎパイ」の工場に従量課金の充電器
……グリーンチャージは、「うなぎパイファクトリー」<静岡県浜松市>に従量課金方式の急速充電器を設置した。最高出力50kWで、最大60分の利用時間。クレジットカード他QRコード決済サービスが利用できる。

デイリーEVヘッドライン[2023.10.16]

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