ニュース
share:

ポルシェ史上最高出力の市販車は911でも水平対向6気筒でもない!? 新型カイエンにEVの「エレクトリック」と「ターボ・エレクトリック」が登場


TEXT:TET 編集部 PHOTO:ポルシェジャパン
TAG:

伝統と先進技術が交錯する内外装

新型カイエン・エレクトリックおよびターボ・エレクトリックは、全長4985mm、全幅1980mm、全高1674mmの堂々たるボディに、内燃機関モデルより130mm近く延長した3230mmのホイールベースにより、伸びやかなスタイリングと広々とした後席空間を獲得している。

ポルシェ・カイエン・ターボ・エレクトリックのサイドビュー

「新しいカイエンは、紛れもなくポルシェであり、紛れもなくカイエンです。ポルシェは、実績のあるデザインの特徴をベースに、このSUVの独自性を維持しました。その結果、カイエンを未来へと導くモダンなデザインコンセプトが生まれました」と、スタイル・ポルシェの責任者であるミヒャエル・マウアーが語る通り、力強い輪郭を描くフェンダーは、なだらかな傾斜のルーフラインと同様に、ポルシェ一族伝統のデザインを継承している。

しかし、細部のライティングには最新のLEDやイルミネーションが用いられ、伝統と先進技術の融合を果たしている。それはエアロダイナミクスにも反映され、独自のアクティブエアロダイナミクスシステムにより、走行状況や速度に応じて空力性能を最適化するだけでなく、ポルシェらしいエクステリアとしながらも空気抵抗係数を0.25にまで低減させることに成功している。

ポルシェ・カイエン・エレクトリックのリヤデザイン

インテリアはデジタル化が一層進み、センターコンソールに溶け込むようにレイアウトされた新開発のフローディスプレイはそのハイライトと言えそうだ。そのうえ、14.25インチのフルデジタルメーターパネルと、オプションの14.9インチ助手席側ディスプレイを組み合わせると、ポルシェ史上最大のディスプレイエリアが出現する。

ポルシェ・カイエン・ターボ・エレクトリックのインテリア

さらに、車両の10m前方に87インチ相当のディスプレイエリアを視覚的に表示する、AR技術を搭載したヘッドアップディスプレイも用意されるなど、革新的なドライバーエクスぺリンスを提供してくれる。

電動モデル追加後もICEとHVは継続

新型カイエン・エレクトリックとターボ・エレクトリックは、既存のドライブトレインの選択肢を補完するものであり、内燃機関とハイブリッドシステムは今後も世界中で並行して提供していく予定だという。

これについて、ポルシェのセールス/マーケティング担当取締役マティアス・ベッカーは次のように述べている。

「お客さまに感動を与えることはポルシェにとって最優先事項です。カイエンの電動化によって、ポルシェは将来の基準となる新たなレベルの性能に到達します。同時に、効率的な内燃エンジンとハイブリッドドライブを搭載したカイエンの開発を、次の10年に向けても続けていきます」

「この戦略は、ポルシェのすべてのモデルポートフォリオに適用されます。将来的には我々が展開するすべてのセグメントにおいて、お客さまはフル電動や内燃エンジンのパワートレインから選択できるようになります」

ポルシェ・カイエン・エレクトリックのサイドデザイン

内燃機関搭載モデルこそポルシェと思われる向きもあるだろうが、電動モデルならではの最新技術に裏付けられた未来的なドライバーエクスペリエンスもまた、新時代のポルシェとして魅力を放っている。

新型カイエン・エレクトリックの税込希望小売価格は1335万円、同ターボ・エレクトリックは2101万円となっている。

TAG:

PHOTO GALLERY

NEWS TOPICS

EVヘッドライン
日本は3年連続「日産サクラ」がトップ! じゃあ中国・欧州・アメリカで一番売れてるEVってなにか調べてみた
電気自動車って「お金的に」得? エンジン車と諸々の費用を比べてみた
リーフのバッテリーパックをバラして積むって意外に大変! 初代フィアット・パンダのEV化に挑戦してみた【その5】
more
ニュース
ポルシェ史上最高出力の市販車は911でも水平対向6気筒でもない!? 新型カイエンにEVの「エレクトリック」と「ターボ・エレクトリック」が登場
ジープもフィアットもテスラのスーパーチャージャーで充電できる! ステランティスの傘下14ブランドがNACS規格採用で大きく変わる充電規格の勢力争い
「日産リーフ」の広告かと思いきやこれはスマホの充電器? 体験型屋外広告「BATTERY WALL」にギャルもびっくり
more
コラム
EVならカタログ数値超えの電費も夢じゃない……のにみんな出せないのはなぜ? 大切なのはエンジン車の乗り方を捨てたEV特有の操作だった
東京大学柏キャンパスに設置されている小野測器の1軸型台上試験装置(筆者撮影)
高度な電動車になればなるほど高精度な計測器が不可欠! 東大と小野測器が研究開発する台上試験装置の万能っぷり
中国でバカ売れの「N7」は日産の救世主となるか? 日本メーカーが苦しむ中国市場で人気車を生み出せたワケ
more
インタビュー
電動化でもジーリー傘下でも「ロータスらしさ」は消えない? アジア太平洋地区CEOが語るロータスの現在と未来
「EX30」に組み込まれたBEVの動的性能とは。テクニカルリーダーが語る「ボルボらしさ」
「EX30」には、さまざまな可能性を。ボルボのテクニカルリーダーが話す、初の小型BEVにあるもの
more
試乗
【試乗】いい意味で「EVを強調しない」乗り味! 本格4WDモデルも用意される期待のニューモデル「スズキeビターラ」に最速試乗
【試乗】5台の輸入EVに一気乗り! エンジン車に勝るとも劣らない「個性」が爆発していた
【試乗】CR-Vに中身を乗っけただけのプロトなのにもう凄い! ホンダの次世代BEV「0シリーズ」に期待しかない
more
イベント
見どころはスーパーワンプロトタイプだけじゃない! 全メーカー中でもっともモビリティショーしていたホンダは陸・海・空に加えて宇宙にも進出か【ジャパンモビリティショー2025】
スーパーオートバックスかしわ沼南に90台のEVとオーナーが集合してゆる〜く懇親! 「EV MEET 2025 AUTUMN」を開催
EVらしさをなるべく廃したスタイリングで乗り換えを自然に! スズキが軽EVコンセプトカー「Vision e-Sky」で考えたのはEVであることを気づかれないことだった【ジャパンモビリティショー2025】
more

PIC UP CONTENTS

デイリーランキング

過去記事一覧

月を選択