#新型車情報
TEXT:TET 編集部
ホンダがカーボンニュートラル実現に向け二輪の電動化を加速中! 欧州でネイキッドモデル「WN7」を発表

ホンダ初の固定式バッテリーを採用した電動ネイキッドモデル ホンダの英国現地法人ホンダモーターヨーロッパ・リミテッドが、現地時間9月16日にホンダにとって欧州初となる電動モーターサイクルの新型モデル「WN7」を発表した。 ホンダは2050年を目途に、ホンダが関わるすべての製品と企業活動を通じてカーボンニュートラルの実現を目指していることは周知の通りで、二輪製品は先行して2040年代のカーボンニュートラル実現を目標に取り組みを進めている。 2024年を電動二輪車のグローバル展開元年と位置付けたホンダは、現在グローバルで電動ラインアップの拡充を進めており、今回発表されたWN7もそのひとつである。 WN7はEICMA2024(ミラノショー)に出展した「EV Fun Concept」の量産モデルにあたり、ホンダ初の固定式バッテリーを採用したFUN領域向けの電動ネイキッドモデルだ。モデル名のWN7は、Wが開発コンセプトの「Be the Wind(和訳:風になる)」、Nが「Naked(ネイキッド)」、7が出力クラスの数字に由来し命名されている。 固定式バッテリーはリチウムイオンタイプを採用し、一充電航続距離は130km以上とされる。欧州のEV急速充電器用コネクター規格CCS2での充電に対応し、30分で20%から80%までの急速充電が可能なのだという。 出力は600㏄、トルクは1000㏄の内燃エンジン車に匹敵する性能を有し、EVならではのスリムで未来的なフォルムのマシンを力強く走らせる。 ホンダはこのWN7に、75年以上にわたる二輪車開発の経験や知見を注ぎ込み、内燃エンジン車とは異なる静かでスムーズな乗り味を与えたという。むろん電動モデルであっても、操る楽しさと走る喜びを高次元で実現しているのはいうに及ばずだ。ホンダが目指すカーボンニュートラルの実現に向け、四輪だけでなく二輪も電動モデルのバリエーション展開を強化し、ここからさらに加速していくことが見込まれる。今後登場する電動モデルにも期待したい。

TAG: #カーボンニュートラル #ホンダ #新型車情報 #電動バイク
TEXT:TET 編集部
新車価格約3000万円も補助金を使えば半額で買える! トヨタのカワイイ新世代モビリティ「eパレット」の販売がスタート

移動販売車? 小型バス? どっちもOK! トヨタはさまざまなモビリティサービスに活用できる新型バッテリーEV「e-Palette」(イーパレット)を発表。9月15日からトヨタ自らが販売窓口となって受注生産方式での販売を開始した。 このeパレットは、広い室内空間や大型のウインドウガラスがもたらす開放感を活かし、人々の移動手段に用いるだけでなく、移動型店舗や各種サービス空間など、マルチな使い方に対応する設計がなされている。 トヨタが発表した使用例としては、朝晩の通勤時間帯にはシャトルバスとして使用し、日中は充電しながらキッチンカーなどの店舗営業を実施。さらに、夜は広い室内空間を活かして音響や通信機器を設置してスポーツ観戦空間に仕立てるなど、工夫次第で使い方が無限大に広がる可能性があるとしている。 また、車内外に設置されたデジタルサイネージも納入先が自ら編集できるように開発されているから、eパレットの活用シーンに合わせて表示を自由に変更することができる。 モビリティ本来の「ヒトを運ぶ」という観点で言えば、このeパレットも最新電動モビリティのトレンドに則してユニバーサルデザインを採用している。フロアの高さは370mmに抑えられ、大開口スライドドアの採用により、スムーズな乗り降りを可能としている。 加えて、オプションの車高調整機能を使えば270mmまでフロアを下げることが可能になり、電動スロープを使うことで歩道高さ15cmから車いす利用者が自力で乗降することもできるのだという。 レベル4自動運転を見据えた拡張性の高いモビリティ eパレットは、現時点でレベル2相当の自動運転システムに対応が可能なだけでなく、2027年度にはレベル4に準拠した自動運転システム搭載車の市場導入を目指して、継続的に機能を実装をしていく方針が明らかにされた。 これらの実現には、トヨタの車両制御インターフェース「VCI(Vehicle Control Interface)」に対応して開発された、さまざまな会社が開発する「ADK(Automated Driving Kit)」と呼ばれる自動運転制御ハードウェアやソフトウェア、カメラ、LiDARといったセンサーなどを含む自動運転システムを搭載することで行われる。 そして、システムの堅牢性や信頼性を高めるための冗長システムを搭載した車両制御システムと、自動運転システムの接続を標準化し、安全・安心な走行の実現を目指す。さらには、自動運転用の運行管理システムとの連携も将来的には可能になる見込みだ。 eパレットは自動運転だけでなく、従来通り運転手自らが操作することも可能だ。ステアリングの操作量を軽減することで、運転手の負担を軽減する「ステアバイワイヤシステム」を導入し、異形ステアリングを採用するなど、コクピットまわりにも先進性が感じられる。 eパレットはバッテリーEV車両なので、充電方式が急速と普通の両方に対応しているのはもちろんのこと、給電機能も持ち合わせているので、非常時の電源として活用されることも期待されている。 eパレットのメーカー希望販売価格は税込2900万円からとなっているが、2025年9月15日時点では環境省の「商用車等の電動化促進事業」対象車両のため、1583万5000円の補助を受けることが可能だ。 全長約5mで、座席と立席を含めた乗車定員は17名、一充電航続距離は約250kmという適度にコンパクトで開放感のあるデザイン。そしてさまざまな活用シーンが想像できる汎用性の高さに加え、レベル4自動運転の実現に向けたプラットフォームとしての拡張性の高さなど、トヨタが言う「新世代モビリティ」としてのポテンシャルは十分以上といえそうだ。今後街中で目にする機会が増えることを願いたい。

TAG: #eパレット #トヨタ #新型車情報 #次世代モビリティ
TEXT:TET 編集部
ホンダが2026年に発売予定の新型EVは「アシモ」も搭載! アキュラRSXプロトタイプを米国・モントレーで初披露

Honda 0 Series用と思われたASIMO OSをAcuraブランドにも展開 ホンダは、北米で展開する高級車ブランド「Acura(アキュラ)」の新型EVとして、SUVタイプの「アキュラRSXプロトタイプ」を、米国カリフォルニア州で開催された自動車イベント「モントレーカーウィーク」の会場で世界初公開した。 アキュラRSXプロトタイプは、アキュラブランドの次世代EVモデルの方向性を示すコンセプトモデル「アキュラ・パフォーマンス・EVコンセプト」をベースに、2026年後半の発売を見据えて作り上げられたプロトタイプモデルだ。 モントレーカーウィークで世界初公開されたアキュラRSXプロトタイプの注目点は、ホンダが独自に開発した次世代EVプラットフォームを採用する最初のモデルであること。そして、ホンダ独自のビークルOSとしてCES2025で発表され、ホンダ・ゼロシリーズに搭載すると伝えられた「ASIMO(アシモ)OS」を採用していることだ。 これらにより、ホンダはユーザーごとの好みや運転行動を学習し、”超・個人最適化”された移動体験を実現すると公式リリース内でコメントしている。 また、デュアルモーターによるAWDや、スポーティなセッティングを施したダブルウィッシュボーン式のフロントサスペンション、ブレンボ製ブレーキを標準装備するなど、低重心設計による没入感のある魅力的な走行体験を提供すると付け加えている。 デザインと先進技術でアキュラを再定義する デザイン面では次世代EVプラットフォームが可能にするデザインの自由度を最大限に生かし、クーペのようなシルエットに深く彫り込まれた形状のサイドパネルを備え、力強いプロポーションを与えることに注力されている。加えて、21インチの大径マルチスポークホイールとそれを覆うホイールアーチ、ロングホイールベースと車体の四隅に配置されたタイヤによって前後のオーバーハングは切り詰められ、現代的で走りの良さを予感させるデザインに仕上げられている。 むろん、フロントフェイスはアキュラ独自のダイヤモンド・ペンタゴン・デザインを進化させて採用。上段に配置されたシャープな形状のデイタイムランニングライトと、下方に設置されたLEDヘッドライトによって、上下分割型の印象的なヘッドライトデザインが構築されている。 アメリカン・ホンダモーターでアキュラのデザイン・エグゼクティブを務める土田康剛氏は、「アキュラRSXプロトタイプは、優れた空力性能がもたらすパフォーマンスを、スポーティなクーペスタイルで表現しています。このモデルを皮切りに、パフォーマンス性や独自性を表現した普遍的な美しいデザインと先進技術を軸にAcuraブランドを再定義していきます」とコメントした。 EVとしての美点を運動性能とデザイン性の両面に活かしたアキュラRSXプロトタイプ。量産モデルはハイブリッドを含むICE(内燃エンジン)搭載車とEVの混流生産が可能で、米国におけるEV生産のハブ拠点とホンダが位置付けているオハイオ州メアリズビル四輪車生産工場で生産され、2026年後半の発売を予定しているとのことだ。

TAG: #アキュラ #プロトタイプ #ホンダ #新型車情報
TEXT:TET 編集部
ホンダの軽EV第2弾「N-ONE e:」がいよいよ見えてきた! 今秋デビューを前に先行予約&ティザーサイトをオープン

N-ONEを電気自動車仕様にリデザイン 今秋の発売が予定されているホンダの新型電気自動車(EV)「N-ONE e:」が、8月1日より先行予約を開始した。それと同時にティザーサイト(先行情報サイト)もオープンし、徐々にホンダの軽EV第二弾にあたるこのクルマの全容が見えてきた。 ベースとなったN-ONEは、ご存知のようにホンダの人気軽自動車「N」シリーズの一翼を担うプレミアム軽自動車として確固たる地位を築いているクルマだ。そのN-ONEをEVモデルに仕立てるにあたっては、バッテリー、インバーター等のEV特有のパワーユニットを軽自動車規格の枠内に収めるため、デザインチームは設計に苦慮したという。 同じ顔のN-ONE e:は2台と無い!? フロントデザインは再設計され、内燃機関モデルのN-ONEに比べると幾分ボンネットを中心に角張らせた印象。一方フロントグリルを含む各種開口部はミニマムに設計され、シンプルかつモダンな印象を与えている。 ホンダの軽EV第1弾にあたるN-VAN e:でも採用されたバンパーリサイクル材は、さらなる改良が加えられてN-ONE e:にも引き継がれた。そもそもバンパーリサイクル材とは、生産過程で廃棄されたバンパー材を回収・洗浄・粉砕まで行って再利用したもので、その過程の妙で表面に現れる白い粒子状の斑点が1台ごとに異なる。 N-VAN e:用のバンパーリサイクル材に比べ、あえて斑点がしっかりと視認できるよう改良が施されたというN-ONE e:用のバンパーリサイクル材を使用したフロントグリルは、視覚的な特徴にもなっている。むろん、現代に求められるサスティナビリティを追及したがゆえの表現ではあるが、同じ模様のフロントグリルが他には存在しないと考えればなかなか面白い取り組みだ。 ほかにもフロアカーペットにはホンダ従業員の作業着を再資源化して活用するなど、環境性に配慮した創意工夫がそこかしこに散りばめられていて、エコロジー意識の高いユーザーにとっても満足度が高いといえるだろう。

TAG: #N-ONE e: #ホンダ #新型車情報
TEXT:TET編集部
価格・航続距離・パフォーマンスでテスラを圧倒!? 中国の巨大スマホメーカー「シャオミ」が作ったEV「YU7」がついにデビュー

黄金比で魅せるラグジュアリーなエクステリア 中国のシャオミは、同社初となる電動SUV「YU7」の正式販売を2025年6月26日から開始した。価格は25万3500元、日本円に換算するとおよそ509万円からで、後輪駆動の「Standard」、四輪駆動の「Pro」、ハイパフォーマンス四輪駆動の「Max」という3グレード展開となっている。シャオミはYU7を、デザイン・走行性能・快適性・安全性のすべてで常識を覆す高性能ラグジュアリーe-SUVを目指すとしている。 YU7は、高級感とスポーティさを兼ね備えたプロポーションを誇る。ホイールベース対ボディ全長は3:1、タイヤ径に対する車高を2.1:1、車幅対車高を1.25:1という理想的なバランスを重視し、見る者に強い印象を与える美しいプロポーションを実現することにデザインの重きが置かれたのだという。 これにより、シャオミYU7は高性能SUV特有の低重心で力強いスタンスを体現している。とくに1:3という超ロングノーズな比率により、伸びやかなフードラインを形成し、ラグジュアリーさを表現している。一方で、659mmのクラッシャブルゾーンを確保することで、安全性にも優れた効果を発揮している。 ボディカラーは9色もの多彩なバリエーションが用意され、それぞれが個性を解き放っている。ホイールも19〜21インチの3サイズ、仕上げの異なる2種にデザインが6種類とバリエーションが豊かだ。それぞれグレードによって選択できるホイールは異なるものの、より長距離を走りたいユーザーに向けてはCLTC航続距離が最大760kmとなる19インチのダイヤモンドカットホイールとロングレンジタイヤの組み合わせ、よりスポーティかつプレミアムな走りを求めるユーザーには、CLTC航続距離が670kmとなる鍛造21インチホイールとサウンドインシュレーション(遮音)機能を備えたミシュラン・パイロットスポーツEVの組み合わせがマッチするとシャオミは説明している。 いずれのホイールも、ホイールが回転中でもセンターのシャオミロゴが正位置に保たれる「ローティングセンターキャップ」を採用。その奥に見えるブレーキは、レッドまたはイエローのブレンボ製4ピストン固定キャリパーだ。 ゼログラビティシートを採用したインテリア 内装は4種類のカラーから選べ、手が触れる機会の多いすべての場所にソフトタッチ素材を採用し、その総面積は17平方メートルにも及ぶのだという。すべてが乳幼児の肌に直接触れても安全な国際基準「OEKO-TEX クラス1」の認証を取得しているのも特徴。 シートにはナッパレザーを使用し、マッサージ機能付き「ゼログラビティシート」を採用するなど、ラグジュアリーな乗り心地を実現している。

TAG: #SU7 #Xiaomi #シャオミ #新型車情報
TEXT:斎藤充生
EVミニバンは誰が買うのか? VWが明かした意外な「ID.Buzz」の購入者像

日本で唯一のEVミニバン「ID.Buzz」に勝機はあるのか? フォルクスワーゲンの大型EVミニバン「ID.Buzz」が日本に上陸した。ここ日本では、全長約4.2mのコンパクトなトヨタ・シエンタやホンダ・フリードから、全長約5mに迫りスペースユーティリティとラグジュアリー性を極めたトヨタ・アルファード/ヴェルファイアに至るまで、さまざまなタイプのミニバンがラインアップされ成熟した市場が形成されている。 それだけに、ID.Buzzがポップな見た目と日本市場で唯一のEVミニバンという特徴を武器にしても、最安モデルのノーマルホイールベース「Pro」で888万9000円と、決して安くはない車両本体価格が足かせとなり、あまり多くの販売台数は見込めないはずだ。 フォルクスワーゲングループジャパンの名誉のためにお断りすると、ドイツでの車両価格は6万ユーロ前後、日本円に換算して約980万円前後なので、輸送費や日本に合わせたローカライズ作業を考えれば十分頑張った価格設定だと言える。しかし、ミニバンに900万円というのは庶民的な価格ではない。 そのような高額なミニバン、ましてやEVに対して風当たりの強い日本でフォルクスワーゲンはどのように販売していくつもりなのだろうか。そしてID.Buzzを選ぶ顧客層をどのように想定しているのだろうか。ID.Buzzの発表会場で聞いた関係者のコメントをもとに紐解くとしよう。 ふたつの異なるターゲット層 ID.Buzzの新車発表会後、記者らの囲み取材に応じたフォルクスワーゲン ジャパンのブランドディレクターであるイモー・ブッシュマン氏は、ID.Buzzの購入者像はふたつあると語った。 「このID.Buzzを、ご自身の2台目もしくは3台目として所有されるお客さまをターゲットとしています。フォルクスワーゲンの歴史やヘリテージに理解のある方、そして電気自動車などの新しいテクノロジーに関心の強い方を主な対象としています」 「もうひとつのターゲット層ですが、それはいわゆるファミリー層です。クルマを1台しかお持ちでない方のなかでも、MPV(いわゆるミニバン)や新しいテクノロジーを好む方を対象としています。そして、フォルクスワーゲンに求められるクラフトマンシップや安全性、ドライビングパフォーマンスを高く評価してくださる方をターゲットとしています」 後者のターゲット層は想定の範囲内というか、いわゆるミニバンの正当なターゲット層だと感じたが、前者に関しては想定外の回答だった。900万円前後のEVミニバンがセカンドカー? そんな需要が本当にあるのだろうか。

TAG: #ID.Buzz #フォルクスワーゲン #新型車情報
TEXT:斎藤充生
フォルクスワーゲン「ID.Buzz」がついに日本上陸! 日本試乗で唯一となるBEVミニバンは888万9000円から

75年の時を超えて現代に蘇りし「ワーゲンバス」 いまから75年前というはるか昔のデビューながら、いまだ根強い人気を誇っているフォルクスワーゲンのアイコニック的存在、フォルクスワーゲンType2。ニックネームの「ワーゲンバス」のほうが多くの方にとっては思い浮かべやすいだろうか。 100年に1度の転換期と呼ばれる現代において、そのワーゲンバスがBEVのフルサイズミニバン「ID.Buzz」に生まれ変わって日本へ上陸した。 と大上段に構えたものの、その源流となるコンセプトカーが登場したのは2017年。そしてフォルクスワーゲンの母国ドイツで生産車が発売されたのは2022年11月のことだから、日本へ正式に導入されるまでずいぶんと待たされたというのが本音だ。 発表会では、舞台上にご先祖様であるType2が鎮座し、その隣へ末裔のID.Buzzが迎え入れられる格好で登場した。 ホイールベースの異なるふたつのグレードが設定され、装備はもちろん、価格もバッテリー容量も異なることから、それぞれのグレードについて豊富な内外装の画像とともにお伝えしていきたい。 見た目はポップに中身は真面目に 晴れて日本の地を踏んだID.Buzzは、ドイツのハノーバーにあるフォルクスワーゲン商用車部門の工場で生産され、現時点で日本市場で購入可能な唯一のミニバンタイプの電気自動車だ。「MEB(モジュラー・エレクリックドライブ・マトリクス」を土台に設計されたID.Buzzは、2022年11月に日本へ導入された電動SUV「ID.4」に続く、フォルクスワーゲンのEV第2弾で、フォルクスワーゲンのeモビリティ戦略を推進する重要な役割を担っていくという。 エクステリアデザインは、先祖にあたるワーゲンバスの要素がふんだんに取り入れられている。切り詰められたフロントオーバーハングに、フロントマスクに鎮座する巨大なVWロゴ、ワーゲンバスではV字型に塗分けられたフロント部分をID.Buzzではボディパネルで表現するなど、安全基準が大きく異なる現代においてよくぞここまでワーゲンバスの要素をデザインに落とし込んだものだと感心する。 インテリアは、フォルクスワーゲンらしく質実剛健な造形のなかにポップな印象を与える色味やパネルを用いているが、外見ほどのユーモアさはなく、むしろ真面目に作られている印象を受ける。 6人乗りのノーマルホイールベース仕様(NWB)は2列目にキャプテンシートを採用し、センターウォークスルーを可能にしている。一方の7人乗りロングホイールベース仕様(LWB)は、2列目がベンチシートタイプになっている。 シートは厚みのあるクッションで構成され造りもガッシリとしており、ドイツのミニバンらしさを感じるポイントだ。その分シートアレンジに多少力を必要とする部分もあるが、それゆえのガッシリ感なのだからトレードオフの関係性と考えたい。 運転席と助手席の間には「ID.Buzzボックス」と呼ばれる脱着可能な収納ケースが装備されている。 取り外すと6人乗りのNWB仕様の場合、1列目から3列目までウォークスルーが可能になる。使用目的に応じて臨機応変にアレンジしたいところだ。 両手が塞がった状態でもドアを開け閉めすることができるイージー・オープン&クローズ機能を搭載したテールゲートを開けると、実用的な荷室空間が広がっており、3列目を畳めば荷室のアッパーボードからフラットな空間を作り出すことができる。 なお、LWB仕様の場合は3列目シートを脱着することで、荷室積載量を最大2469リットルまで拡大することが可能だ。

TAG: #ID.Buzz #フォルクスワーゲン #新型車情報
TEXT:TET編集部
日本初のEVマイクロバスとEV大型観光バスがついに姿を見せた! EVモーターズ・ジャパン「V8-Micro Bus」と「F8-Coach」がバステクで初公開

ついに一般公開された2種類のEVバス 福岡県北九州市に本社を構え、自社で電気自動車(EV)の開発を行なっているEVモーターズ・ジャパン。昨年10月に開発完了を公表していた国内初のEVマイクロバス(全長6.99m)と大型観光EVバス(全長12m)の2車種を、神戸で開催された「2025 バステクフォーラム」の会場でついに一般向けに初公開した。 EVマイクロバス(全長6.99m) EVマイクロバスは厳密にいえばモデル名を「V8-Micro Bus」といい、全長5.99mと6.99mの2車種がラインアップされ、一般向け初公開となったのは後者の方だ。 この国内初のEVマイクロバスは、主にスクールバスやデマンドバス、送迎バスなどに利用されることが想定されており、バイワイヤ制御を標準搭載して快適性の向上と、安全な先進運転支援の提供を実現している。 全長5.99mのモデルはフロアがステップありの高床タイプ。一方の全長6.99mのモデルは低床ノンステップタイプも選択することができる。全長の違いはそのままホイールベースの長さにあてがわれ、乗車定員16名から補助席の利用を含む最大24名まで、利用規模に応じた車種選択を可能としている。 大型観光EVバス(全長12m) 初公開となったEVバスの2車種目は、全長12mの大型観光EVバスだ。こちらもマイクロバスと同様に大型観光バスとしては国内初のEVバスだ。 大容量の貫通式トランクルームを設置し、観光目的やエアポートバスなど、さまざまな用途を想定しており、乗車定員は52名となる。 初公開の場となった「2025 バステクフォーラム」で2台を試運転および試乗した来場者からは、「加減速の滑らかさとEVならではの静穏性に驚いた」「小型のEVマイクロバスを工場の送迎車両として活用したい」などといった声がEVモーターズ・ジャパンに寄せられたという。 同社はこれらのリアルな声を大切にし、さらなる製品改良とラインアップの拡充に努めていきたいとしている。

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TEXT:TET 編集部
「bZ4Xツーリング」の車名で日本でも2026年春に発売予定の新SUV! トヨタ bZ4Xのワゴン版となる「bZ Woodland」を北米で発表

BEV需要が堅調な北米に新たなトヨタのBEV選択肢 トヨタのバッテリーEVシリーズである「bZ」は「Beyond Zero」の頭文字から命名されている。そこには、トヨタが作るEVはCO2排出量ゼロという、EVならではの価値に加え、それを超えた価値を届けたいという想いが込められているのだという。 ここ日本ではSUVタイプのbZ4Xが存在し、EVの需要が高い中国においてはbZ3シリーズとしてクーペスタイルのbZ3CとSUVタイプのbZ3Xなどがラインアップされ、今後は大型セダンのbZ7の発売も控えている。欧米でもbZ4XをはじめとしたトヨタのBEVは販売されており、先ごろ進化した改良版bZ4Xが欧州で発表されたばかりだ。 その改良版bZ4Xは、今年後半にも国内で販売が開始されることが予告されているが、今回それとは別に北米向けのbZ4に新たなボディタイプが追加されることが、トヨタの北米事業体「TMNA」の新型車発表イベントで明らかにされた。また、この新たなbZ4は、2026年春ごろから日本での発売を予定しているというから、俄然注目すべき存在なのだ。

TAG: #bZ4X #トヨタ #新型車情報
TEXT:TET 編集部
新型リーフを筆頭に世界中に新型EVを投入して戦力底上げ! 日産が今後の経営戦略を発表

起死回生を目指す日産の2025年度以降のEV新車投入計画 2024年9月中間連結決算で表面化した日産の深刻な経営不振。企業存続のためライバルメーカーであるホンダに救いを求めるも破談に終わり、責任を取る形で経営トップが交代することとなった日産。経営の在り方はもちろんだが、そもそも不振の原因として挙げられるのは「売れるクルマが無い」ことだとされている。それだけに、今後の日産がどのような商品展開を実施するのか、当然注目されている。 その日産は、2025年3月26日に2025年度から26年度にかけて世界各地へ投入する新車およびマイナーチェンジ車、新技術に関する発表を行なった。そのなかで3代目「リーフ」がデビューすることや、市場ごとに異なるニーズに合わせコンパクトEV「マイクラ」のデビュー、「ジューク」にEVモデルが追加ラインアップされることが明らかとなった。 日産が起死回生を狙った商品展開について、EVに軸足を置いてレポートしたい。 計画が目指すところ 日産のチーフパフォーマンスオフィサーであるギョーム・カルティエ氏は、今回の発表について「日産は市場戦略を見直し、よりお客さまのニーズにお応えし、売上を成長させるため、市場毎に最適な商品戦略を導入します。パワートレインの多様化と新型車を通じて、お客さまの多様な嗜好を満たす幅広い選択肢を提供し、日産とインフィニティの両ブランドをさらに差別化していきます」と述べている。 また、チーフプランニングオフィサーであるイヴァン・エスピノーサ氏は「今後2年間で、新型『リーフ』や新型『マイクラEV』を含む魅力あふれる商品ラインアップを構築します。さらに、SUVのラインアップを刷新し、運転体験を向上させます。また、次世代e-POWERは新次元の洗練された高効率な走りを実現します。私たちは最高の日産を体現する商品に投資し、世界中の熱いファンの皆様と日産を支えてくださっているお客さまにワクワクする体験をお届けすることをお約束します」と述べ、EVの一本鎗ではなく、市場ニーズに応じた商品ラインアップに注力する旨が語られている。 注目の3代目新型「日産リーフ」が登場 世界に先駆けて電気自動車の量産化を実現した日産のリーフは、初代からから数えて3代目へとフルモデルチェンジを果たす。注目はそのスタイリングだ。 これまでの日産リーフは、比較的オーソドックスなハッチバックスタイルのボディをまとっていたが、3代目となる新型リーフでは一新され、洗練されたデザインと広々とした室内空間を併せ持つクロスオーバーに生まれ変わるという。 現行の2代目リーフに比べ、大幅な航続距離の延長を見込むと発表された3代目新型リーフは、同社のアリアから採用されたCMF EVプラットフォームを採用する。さらに、3-in-1パワートレインによる効率的なエネルギーマネージメントと優れたパッケージング、走行性能の向上が図られる。 北米仕様車にはNACS充電ポートが搭載され、日産のEVとして初めて「テスラスーパーチャージャーネットワーク」へのアクセスも可能になる。これにより北米市場での成功を目指す構えだ。 その3代目新型リーフの詳細は、2025年半ばに発表予定だという。市場投入に関しては、2025年度内にまず米国とカナダでの発売が予定され、年度内には日本と欧州にも導入される見込みだ。 米国とカナダ向けの新車投入計画では、2027年度の後半から「冒険心にあふれるSUV」と謳われる新型EVがミシシッピ州のキャントン工場で生産が開始されることにも言及。さらに、2028年度には最新のインフィニティデザインと技術を取り入れた、インフィニティブランドの電動SUVを新たに投入する計画も明らかにした。

TAG: #リーフ #事業戦略 #新型車情報 #日産

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