安全性を突き詰める姿勢に感服
上下2段に構えたフロントライトのうち、下段に位置する四角形のヘッドライトに注目してほしい。
「ここにウォッシャーノズルがあるんです。これまではバンパー上にノズルが据え付けていたのですが、トレイルシーカーはヘッドライトの上に埋め込みです」と言って見せてくれた。ステアリングの右下にウォッシャースイッチが設置されており、作動させると上からウォッシャー液を噴射してヘッドライトの汚れや雪を溶かしてくれるというものだ。
次に注目ポイントとして紹介されたのが、フロント中央に位置するSUBARUの「六連星」エンブレムだ。ヘッドライトと同調してエンブレムが光るのだが、注目すべきはそこではない。
このエンブレム内部にはレーダーが設置されていて走行をサポートする。しかし、先ほどのウォッシャーと同様に、着雪状態ではレーダーが正常に作動しない可能性がある。そこでSUBARUはなんとエンブレムに熱線を這わせたのだ。それが証拠に、エンブレムにはわかりづらいが縦方向に複数の黒い線が入っている。この熱線で雪を解かすとは、いやはや芸が細かい。
実はこの熱線入りエンブレム、ビッグマイナーチェンジ版のソルテラにも採用するとのこと。このあたりはBEVであっても一切安全に関して妥協しないのだ。エンジンという熱源が無くなっても、これなら安心だろう。
これ見よがしなBEVもステータスが感じられて良いものだが、BEV性能を突き詰めるあまりユーザーがメーカーに期待する何かを犠牲にしてはいけない。ましてや安全性に直結する部分なら。
これまで培ったアウトドア、アクティビティに最適なロングツアラーという唯一無二のポジションを、SUBARUはBEVであっても、このトレイルシーカーのように忠実に創り上げていくのだ。































































