「bZ4Xツーリング」が登場!
トヨタが初めてEV専用プラットフォーム「e-TNGA」を採用して開発したのがbZ4X。日本では2022年からリース販売を開始、2023年11月にはリアルな航続距離を伸ばすなどの改良を施したうえで一般販売を始めている。同ブランドのEV戦略において、リーダー役を任されたモデルだ。
もっとも、日本においてトヨタには「エンジン車を大事にするブランド」というイメージがある影響なのか、bZ4Xの販売は好調とはいえない。月販2桁であることがほとんどで、現実的にはニッチ向けのレアモデルとなっている。
スペック的には、総電力量71.4kWhのバッテリーを積み、エントリーグレードのFWD車では567kmと余裕の一充電走行距離を誇る。急速充電についても150kWの高出力タイプに対応するなど、ライバルと比べて見劣りするわけではない。正直、なぜここまで日本市場で存在感が薄れているのか不思議なくらいだ。
そんなbZ4Xに商品改良の動きが見えてきた。
2025年3月には欧州にて商品改良の内容を発表、2025年5月には欧州で「bZ4Xツーリング」、アメリカでは「bZウッドランド」と名付けられたストレッチバージョンを発表した。全長が140mm伸びて4830mmとなった、この新バリエーションは日本でも「bZ4Xツーリング」の名前で発売されるという。
まずは欧州で発表されたbZ4Xの改良内容から整理してみよう。
外観ではフロントバンパーの形状が大きく変わっていることが目立つ。従来モデルはどこかのっぺりとした顔に見えるが、新型ではロアグリルまわりがスクエアに飛び出した形状となり、アグレッシブな印象さえ与えてくれる。
こうした顔の変化に合わせてパフォーマンスも向上している。現在、販売されている日本仕様の最高出力はFWDで150kW、4WDで160kWとなっているが、欧州で発表された新型bZ4Xの最高出力は252kWと大幅なパワーアップを果たした。