バッテリーは総電力量の異なる2タイプを設定
バッテリーについては、57.7kWhと73.1kWhと総電力量の異なる2タイプを設定する。現状の日本仕様が71.4kWhのバッテリーとなっていることを考えると、バッテリーユニットが大きく進化している可能性もある。また、57.7kWhバッテリーのバリエーションは価格的にも抑えられているだろう。手の届きやすいグレードが追加されることも期待できる。
「bZ4Xツーリング」は、単に全長を伸ばしてラゲッジルームを600リットルまで広げた(ショートボディは452リットル)だけの追加グレードというわけではない。
欧州仕様、北米仕様ともバッテリー総電力量の開発目標値は74.7kWh。欧州仕様の一充電走行距離は560kmを目指しているという。最高出力はFWDで165kW、4WDは280kWと発表されている。
280kW(約380馬力)という数値は、ショートボディのbZ4Xを上まわる。おそらくバッテリーの違いにより最高出力が高められたのだろうが、トヨタのEVにおいて、もっともパワフルな一台となることは間違いない。加えて、AWDの前後駆動力配分についてもアウトドアシーンを意識したセッティングになっているという。
インテリアでは14インチのマルチメディア対応ディスプレイを装備している点に注目したい。現行の日本仕様でも12.3インチと大きめのディスプレイオーディオを装備しているが、より洗礼されたインパネデザインと合わせて、最新のEVに乗っている満足度を高めてくれるコクピットに仕上がっている。
bZ4X、bZ4Xツーリング、どちらも最新のバッテリープレコンディショニング機能を搭載しているのも注目ポイント。水冷システムを使ってバッテリーの温度を適正化することで、マイナス10度の寒い環境下でも十分な急速充電性能を発揮できることを目指している。
まさにSUVスタイルのEVとして正常進化を遂げたbZ4XとbZ4Xツーリング、2026年春頃という日本での発売が待ち遠しい。