#新型
TEXT:高橋 優
アリアよりも130万円安くて230kmも長く走れる! ヒョンデ新型IONIQ 5のスペックが驚異的な内容だった

新型IONIQ 5の航続距離は700km超え! 韓国ヒョンデがIONIQ 5のモデルチェンジバージョンが発売されました。バッテリー容量を大幅増量したことによって、航続距離は700km超えを実現。800V充電にも対応させるなど、競合の電動SUVと比較したコスト競争力を分析します。 韓国ヒョンデは2022年に日本市場に再参入を果たし、EVとしてはIONIQ 5、Kona、およびIONIQ 5のハイパフォーマンスグレードであるIONIQ 5 Nを発売中です。 日本国内の販売台数は直近の10月で32台と低迷しており、大きくふたつの問題が存在すると考えられます。まずはディーラーを介さない直販方式を採用するという点です。これにより、ヒョンデというブランドの存在が知られる機会が少なく、仮に知ったとしても車両に触れることができないのです。 また、同じく2022年に参入を表明した中国BYDが、安価でありながら販売ディーラーを構築するという、いってみればヒョンデの上位互換のような販売手法を展開してきたことによって、ヒョンデ自体の存在感が薄まってしまったことも大きいと感じます。 そしてヒョンデは、IONIQ 5のモデルチェンジを行って商品力を強化してきました。とくにインテリアについて、IONIQ 5の売りのひとつであるスライド可動式のセンターコンソールのデザインを刷新しながら、EV性能を飛躍的に改善してきています。 もともとヒョンデは2種類のバッテリー容量をラインアップしていましたが、今回のマイナーチェンジで1種類に統一することでラインアップをシンプル化。バッテリー容量は84kWhと、IONIQ 5 Nに搭載された新型バッテリーを流用してきた格好です。最長航続距離はついに大台の700kmを突破し、極めてゆとりある航続距離を確保しました。しかも、AWDグレードでも648kmを達成しており、これであれば豪雪地帯に居住しているユーザーもEVを購入する選択肢が出てきたのではないかと感じます。 さらに、充電性能も最大240kW級に対応させることに成功しました。IONIQ 5は800Vシステムを採用しているため、日本初の800V充電対応EVということになります。とはいうものの、国内には800V級の急速充電器はほとんど設置されていないため、今後の充電インフラにおいて800V級に対応する充電器が普及するかどうかがポイントになります。 ちなみに新型IONIQ 5には、韓国SK On製の第四世代の三元系バッテリーセルが採用され、パックレベルのエネルギー密度も173Wh/kgと高密度です。これまでの72.6kWhバッテリーのエネルギー密度も160.2Wh/kgと、日産アリアよりも高密度であったものの、84kWhバッテリーは173Wh/kgと、さらに高密度化を実現しています。エネルギー密度を高める正極材のニッケルの配合割合が9割という「NMC9.5.5」を採用することで、これほどまでの高密度化を実現しています。 そして、旧モデルの値段設定からほとんど値上げせずに発売されているという点も驚きです。エントリーグレードはもともと519万円から発売されていましたが、新型は523.6万円からと値上げ幅は最小限です。さらにIONIQ 5には45万円の補助金を適用することができるので、実質478.6万円から購入することが可能となります。

TAG: #モデルチェンジ #新型
TEXT:高橋 優
日本で発売直後なのに中国では年次改良で新型登場! BYDの新型SEALの実力がヤバい

シールの弱点だった充電性能を改善 BYDが日本国内でも発売中のEVセダン、シールの2025年モデルの発売を中国国内でスタートしました。シャオミSU7やテスラ・モデル3に対抗するために驚異的なコスト競争力を実現。日本市場に導入される可能性や時期についても含めて解説します。 まず、シールについては、いよいよ日本国内でも納車がスタートしている最新セダンであり、私自身もすでに4000kmほど走らせて、EV性能や快適性を徹底的に検証済みです。結論としては、日本国内で発売されているEVセダンとして圧倒的にコストパフォーマンスが高い一台として、非常に完成度が高いと結論づけていました。 その一方で、中国本土でも、このシールの該当するプレミアムセダンセグメントは、もっとも競争の激しいセグメントであり、このカテゴリーでもっとも人気なモデルとして君臨しているのがシャオミSU7です。 SU7は21.59万元、日本円で445万円から発売中です。最長830kmものゆとりの航続距離、独自の自動運転システム、Hyper OSと名付けられた独自OSの採用、何といってもシャオミというブランド価値も相まって、テスラ・モデル3に代わる新たなベンチマークとなっています。 さらに、そのテスラ・モデル3、Zeekr 001、007、Galaxy E8、ファーウェイLuxeed S7、IMモーターL6など、極めて競争力の高いEVセダンが、おおむね20万元程度、日本円で410万円程度の価格帯にひしめき合っていることから、このプレミアムセダンセグメントで販売台数を稼ぐことは至難の業となってしまっています。 実際にシールも、2022年8月の発売当初は月間1.5万台級というセグメントトップクラスの販売台数だったものの、2024年に突入してからは月間1000台程度へと販売が低迷してしまっていたわけです。 いずれにしても、テスラを中心として、Zeekr、NIO、Li Auto、ファーウェイ、シャオミなどが群雄割拠するプレミアムセグメントにおいて、大衆車ブランドのBYDがどのように反転攻勢していくのかに大きな注目が集まっていたわけです。 そして、そのような背景において、BYDが2025年モデルとしてシールのモデルチェンジを実施してきました。シールは3月25日にもHonor Editionとして2024年モデルを発売していたことから、2024年は、2023年Champion Edition、2024年Honor Edition、そして最新の2025年モデルと、3種類を購入可能というモデルチェンジラッシュの状況です。 他方で2025年モデルでは、フルモデルチェンジとしてEV性能や装備内容を飛躍的に改善してきており、一気に注目度が高まっています。 今回の新型シールは全部で4グレード展開ですが2024年モデルと比較して、バッテリー容量がわずかに減量されており、その分航続距離も650kmと、50km短縮されています。 しかし、もっとも改善されているのが充電性能です。これまでのe-platform 3.0から、e-platform 3.0 evoへプラットフォームを刷新。炭化ケイ素インバーターを採用。毎分2.3万回転可能な新型モーターを採用し、最高速を時速240kmにまで引き上げることに成功しました。 その上、それらのインバーターやモーターなどを統合した12-in-1方式のパワートレインを採用することで、これまでの8-in1よりもさらに統合。SOC10%から80%まで25分間で充電可能であり、さらにSOC80%から100%まで18分間に短縮。また、冬場における充電性能も、自己加熱パルス充電システムを導入し、バッテリー温度の昇温スピードを230%向上させ、充電時間を40%短縮することに成功。いずれにしてもシールの弱点ともなっていた充電性能に大きなテコ入れがなされた格好です。

TAG: #フルモデルチェンジ #新型
TEXT:TET 編集部
70.5kWhの高電圧バッテリー搭載で一充電走行距離は591kmに延長! メルセデス・ベンツが新型EQAを発売

70.5kWhの高電圧バッテリーを搭載 2024年4月11日(木)、メルセデス・ベンツ日本は電気自動車の新型「EQA」を発表・発売した。 EQAは、全長4465mm、全幅1835mm(AMGラインパッケージを選択した場合は1850mm)、全高1610mm(AMGラインパッケージを選択した場合は1625mm)。曲線を用いたデザインが特徴の都市型SUVだ。 新型はメルセデス・ベンツ電気自動車の最新デザインを取り入れたフロントフェイスや、新たなフロントバンパー、フロントグリル、リヤコンビネーションランプを採用し、よりスタイリッシュな印象となった。 AMGラインパッケージ装着車のホイールアーチは従来のブラックからボディ同色に変更。ボディカラーには新色ハイテックシルバー、スペクトラルブルー、パタゴニアレッドを追加した。 インテリアには新世代のステアリングホイールを採用。ナビゲーション、インストルメントクラスター内の各種設定、ドライビングアシスタンスパッケージの設定を手元で完結できる機能性を有している。 また、リムに静電容量式センサーを備えたパッドを採用。トルクがかからなくてもドライバーがステアリングホイールを握っていることを認識できるようになり、アクティブディスタンスアシスト・ディストロニックの使い勝手が向上した。 走りに関してはフロントアクスルに同期モーターを搭載し、前輪を駆動。最高出力は190馬力、最大トルクは385N・mを発揮する。 今回、容量70.5kWhの高電圧バッテリーに変更することで、WLTC一充電走行距離591kmを実現した。 充電については6.0kWまでの交流普通充電と、100kWまでの直流急速充電(CHAdeMO規格)に対応。また、車外へ電力を供給できる双方向充電も可能だ。太陽光発電システムで発電した電気の貯蔵装置となるほか、停電した場合などに電気を家庭に送る予備電源としても利用できる。 安全装備には「ドライビングアシスタンスパッケージ」を採用。アクティブディスタンスアシスト・ディストロニック(再発進機能付)、アクティブエマージェンシーストップアシスト、アクティブブレーキアシスト、緊急回避補助、アクティブレーンキーピングアシスト、ブラインドスポットアシストなどの機能により、ドライバーをサポートする。 EQA 250+の車両本体価格は税込み771万円。 ハード面、およびソフト面の充実により、電気自動車として強く意識することなく、従来と同じような生活スタイルで使用できるようになった新型メルセデス・ベンツEQAに期待したい。

TAG: #SUV #新型
TEXT:TET 編集部
0-100㎞/h驚愕の2.4秒! 80%までの充電は18分! 驚異的進化を遂げた新型ポルシェ・タイカンの受注予約開始

より速く! より遠くまで! 圧倒的パフォーマンスの進化ポイント ポルシェジャパンは、数多くの改良を施した新型タイカンおよび新型タイカンクロスツーリスモの受注予約を、全国のポルシェ正規販売店で、2024年2月7日から開始した。 ポルシェ初のフル電動スポーツカーであるタイカンは、これまで約15万台が生産された人気モデルであり、今回の改良では、「より高い出力」、「長い航続距離」、「速い加速」、「迅速な充電」、「優れた安定性」をキーワードに、広範囲におよぶアップグレードが施された。 市販化に向けたテストでは、開発エンジニアとテストドライバーがカモフラージュされたテストカーに乗り込み、世界中を360万km以上走行したという。 アップグレードされたすべての改良モデルは、先代モデルよりも出力を増し、より素早い加速を実現している。スポーツセダンのベーシックモデルにあたるタイカンは、先代モデルから出力を60kW向上させ、静止状態から時速100km/hに到達するまでのタイムは4.8秒とし、0.6秒の短縮に成功している。トップグレードのタイカンターボSに至っては140kWのローンチコントロールが追加され、システム出力は700kWにもなる。その結果、先代を0.4秒上まわる、わずか2.4秒で時速100km/hに達してしまうほどの驚異的な加速力を手に入れた。 また、スポーツクロノパッケージの新しい「プッシュトゥパス」機能を使用すると、ボタンに触れるだけでモデルに応じて最大70kWのブーストを10秒間利用することができる。 ボディタイプとエンジンに応じて、航続距離は先代比で35%増加し、最大678km(WLTPモード)まで足が伸びた。高出力、高加速を実現しつつ航続距離を延ばすために、ポルシェはすべての仕様で先代モデルの出力を最大80kW上まわる新しいリヤアクスルモーターを備えたパワートレインの採用や、改良型パルスインバーター、より強力で容量を増やしながら軽量化されたバッテリーの搭載、次世代ヒートポンプの投入、サーマルマネージメントの改良、ホイールの空力見直しとタイヤ転がり抵抗の低減化などといった多岐にわたる改良を施した。 とくに高速からの減速時の最大回生性能は、290kWから400kWへと30%以上の向上を果たしたことで、長距離走行時の充電回数を減らし、航続距離を延ばすことに大きく貢献している。充電性能は50kW増の320kW。電池残量10%から80%までの充電は18分で可能だ。なお、タイカン4Sにはパフォーマンスバッテリープラスが標準搭載される。 改良型タイカンシリーズにはアダプティブエアサスペンションが標準装備されている。サスペンションはダイナミックなブレーキングやステアリング操作、加速操作中であっても、ボディを常に水平に保つようにコントロールする一方で、なめらかな乗り心地で段差をほぼ完全に吸収するという。 4WD仕様車ではホイールの荷重をバランスよく配分することで、路面とのほぼ完璧な接続性を実現する新たなポルシェアクティブライドサスペンションを選択することができる。適切なモードが稼働状態になっている場合には、サスペンションがピッチとロールを補正して乗員に作用するGを低減してくれる。

TAG: #スポーツ #タイカン #ポルシェ #新型
TEXT:TET 編集部
テスラが新型モデル3の納車を開始! 航続距離は日本の市販EV最長

価格は税込み561万3000円から 2023年12月7日、テスラは新型モデル3の納車を開始した。 モデル3 AWDロングレンジの一充電あたりの航続距離は国土交通省認定値で706kmに向上(WLTPでは629km)。現在、日本で発売されている電気自動車のなかで最長の航続距離を実現した。 モデル3 AWDロングレンジのシステム最大出力は331kW、最大トルクは559Nmと、同クラスのガソリン車を大幅に超える動力性能を備える。 新しいサスペンションシステムや車両安定制御システムの採用により、車両のスポーティな特性を維持しながら衝撃吸収効果を向上。また、サイド構造の改善により、側面衝突時の安全性も高めた。 エクステリアはシャープでスレンダーなウィングシェイプヘッドライトを採用。このデザインによってフロントの幅を広く見せるほか、ライトの照射距離と照射幅の拡大により夜間走行時の安全性を向上させている。テールライトはワンピーステールライトとなり、シャープな「C」字型の洗練された形状へと変更。 18インチフォトンホイールと19インチノバホイール(オプション)は美しい見た目のみならず、さらなるノイズの低減に寄与する。 ボディカラーには新たにステルスグレーとウルトラレッドを追加。テスラならではのオールガラスルーフは引き続き採用する。 インテリアはシートの包み込み性とサポート性を大幅に向上。着座姿勢がよりラクになった。 フロントシートベンチレーションはアプリで事前に作動させることができ、温度に応じて風量を自動的に調整。どんな季節でも快適なドライブライフを実現する。 後席には8インチのリアタッチスクリーンを標準装備。シートヒーターの制御、エアコンの風量調整、音楽やビデオストリーミングなどが可能だ。 独自設計のサウンドシステムは、デュアルサブウーファーを含む最大17個のスピーカーとデュアルアンプシステムによって臨場感あふれるサウンドを作り出す。 アンビエントライトはドアパネルからフロントガラスまで広がり、リビングルームのような雰囲気を演出。 ステアリングホイールは、ウィンカー、ワイパー、ヘッドライト、ボイスコマンドなどの操作を集約し、ドライブがさらにラクになる。 前後左右、360°すべてのメインガラスに2層アコースティックガラスを採用することで、キャビンがより静かになった。 価格はモデル3 RWDが561万3000円、モデル3 AWDロングレンジが651万9000円(税込み)。 新型モデル3も他のテスラ車両と同様「クリーンエネルギー自動車導入促進補助金(CEV補助金)」の対象で、補助金交付額は65万円となる。

TAG: #モデル3 #新型

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