特徴的な外観以上に凄い中身
ボルボの新型EV「ES90」がオーストリア、ベルギー、フランス、ドイツ、イタリア、ノルウェー、スウェーデンなどの一部市場での注文受付を開始した。ES90は、セダン、5ドアクーペ、SUVの特徴を兼ね備え、革新的なスタイルと実用性を両立させた唯一無二の存在だとボルボは主張している。
ES90はボルボのEVラインアップの最新モデルにして、EX90、EM90、EX40、EC40、EX30に続く6番目のEVだ。
「SUVのEX90とともに、ボルボのフラッグシップのひとつとなり、コアコンピューティングのパワーを活用したソフトウェア・デファインド・カーにおける業界のリーダーとしての地位を確固たるものにします」とは、ボルボのCEOであるジム・ローワンの弁。
進化するクルマ「ES90」
このES90は、ボルボのモジュラープラットフォーム「SPA2アーキテクチャー」を基盤に構築され、統合型のハードウェアとソフトウェアのモジュールとシステムで構成された「ボルボ・カーズ・スーパーセット・テックスタック」を採用。これにより、ソフトウェア・デファインド・カーとして、無線アップデート(OTA)による性能向上が可能となり、データとAIを活用した安全性とパフォーマンスの向上が図られている。
これに対し、ボルボ・カーズのエンジニアリング&テクノロジーの責任者であるアンダース・ベルは、「スーパーセットは、コアコンピューティングによって実現され、ES90は、ボルボ車として初めてデュアルNVIDIA DRIVE AGX Orinコンフィギュレーションを搭載しています。コアコンピューティングの能力という点では、我々がこれまでに開発したなかでもっともパワフルなクルマです。これにより、データやソフトウェア、AIを通じて、安全性と総合的なパフォーマンスの水準をさらに引き上げていきます」と述べている。
ボルボ初の800ボルトテクノロジーは、より高速な充電と優れた総合性能、さらに高効率性を実現している。ES90の場合、350kWの急速充電ステーションでわずか10分間の充電で300kmの航続距離を追加でき、WLTPテストサイクルでは最大700kmの航続距離を可能にしている。それには、0.25という優れたCd値を実現したボディデザインも寄与している。