ニュース
share:

ホンダから似て非なる2台の電動2輪「ACTIVA e:」&「QC1」がデビュー! 2030年までに30車種投入するうちの12・13車種目の注目ポイントとは


TEXT:TET 編集部 PHOTO:Honda
TAG:

インドに最適化された電動二輪「Activa e:」と「QC1」

2040年代にはすべての二輪製品でのカーボンニュートラルを実現することを目標にしているホンダが、新たな電動二輪車を発表した。

今回登場したのは「ACTIVA e:」と「QC1」の2車種で、二輪車の需要が旺盛なインド市場に向け、現地のユーザー嗜好を取り入れ、インド国内で生産されるインド専用の電動二輪パーソナルコミューターだという。2車種はパッと見の印象こそ同じように見えるが、モーターの形式も違っていれば、搭載バッテリーそのものもまったく異なる。この似て非なるふたつの電動二輪についてみていこう。

バッテリーシェアリングサービスも受けられる「ACTIVA e:」

まずは「ACTIVA e:」から。ベースとなった「ACTIVA」は、インド市場全体のみならず、ホンダの二輪車全体を見渡してみてももっとも売れているモデルで、年間約250万台も販売されているという。その人気モデルのボディフレームをベースに新規開発された電動二輪が「ACTIVA e:」だ。。交換式バッテリーの「Honda Mobile Power Pack e:」を動力源として2個搭載しているのが特徴で、車格としては排気量110㏄のバイクに相当する電動コミューターモデルとなっている。

ホンダのインド向け電動二輪パーソナルコミューター「ACTIVA e:」

ホンダが独自開発した自社製のホイールサイドモーターを採用し、定格出力は4.2kW、最大出力は6.0kWを発揮する。一充電航続距離は102kmだ。

バイクとスマートフォンをBluetoothで接続することで、通話やナビゲーション機能などが利用できる「Honda RoadSync Duo」を装備したタイプも設定されている。

また、インドの主要都市、ベンガルール、デリー首都圏、ムンバイの3都市では、Honda Mobile Power Pack e:を用いたバッテリーシェアリングサービス「Honda e:Swap」を提供することにより、ユーザーがバッテリー切れの不安や充電の待ち時間から解放され、移動の効率化が図られる。

ホンダのインド向け電動二輪パーソナルコミューター「ACTIVA e:」は交換式バッテリーHonda Mobile Power Pack e:を搭載し、バッテリーシェアリングサービスHonda e:Swapを受けられるのが特徴

日常使いの足に最適な「QC1」

一方の「QC1」は、通学や日常の近距離移動に最適な動力性能をもち、経済性重視のユーザーにとって理想的な1台として開発されたモペットだ。よくよく見れば、フロントディスクブレーキの有無や、シート下の充電口がQC1には付くなど、ACTIVA e:とは異なる電動二輪であることがディテールからもよくわかる。

ホンダのインド向け電動二輪パーソナルコミューター「QC1」

動力用電源は1.5kWhの固定式バッテリーを採用し、専用充電器により家庭での充電が可能になっている。後輪にコンパクトなインホイールモーターを搭載し、定格出力は1.2kW、最大出力は1.8kWを発揮する。一充電航続距離は80kmだ。

5インチの液晶メーターを採用したほか、フロント部の内側にはUSB Type-Cソケットを標準装備する点が目新しい。

ホンダのインド向け電動二輪パーソナルコミューター「QC1」はインド市場に最適化された、日常の足にちょうどいい1台に仕上げている

ホンダは2024年を「電動二輪車のグローバル展開元年」と位置付けている。インドネシアに2車種投入したのを皮切りに、今回のインド専用モデル2車種で早くも12・13機種目になるという。ホンダが2023年11月29日に行った電動二輪事業説明会の場で公表した「2030年までに、グローバルで電動モデルを30機種投入」するという目標に対し、約1年で折り返し間近まで達してしまう急ピッチな展開には脱帽するしかない。

ホンダ全体で2050年のカーボンニュートラル実現に向けて動くなかでも、二輪の動きは四輪に比べても活発だ。それも我々が想像する以上のペースで電動化が進んでいる印象で、バッテリーシェアリングサービスを含めたホンダの電動二輪事業の動きは、今後も要注目だ。

TAG:

PHOTO GALLERY

NEWS TOPICS

EVヘッドライン
日本は3年連続「日産サクラ」がトップ! じゃあ中国・欧州・アメリカで一番売れてるEVってなにか調べてみた
電気自動車って「お金的に」得? エンジン車と諸々の費用を比べてみた
リーフのバッテリーパックをバラして積むって意外に大変! 初代フィアット・パンダのEV化に挑戦してみた【その5】
more
ニュース
これまでに40万人が参加したeモータースポーツイベント! 「Honda Racing eMS 2025」の開催が決定
ついに「コルベットがEV」に!? 2種類のコンセプトカーでシボレーが未来のハイパフォーマンスカー像を描く
ホンダが2026年に発売予定の新型EVは「アシモ」も搭載! アキュラRSXプロトタイプを米国・モントレーで初披露
more
コラム
マイクロEVには「ミニカー」「側車付き軽二輪」と法的に分類される2種がある! それぞれの免許や保険は走れる場所の違いとは?
4つ輪エンブレムじゃなく「AUDI」! VWは「ID.UNYX」! ワーゲングループが中国のZ世代獲得に動く!!
ガソリン車よりも安くね? ジーリーの6人乗り大型SUVのEV「M9」のコスパが「嘘だろ」レベル
more
インタビュー
電動化でもジーリー傘下でも「ロータスらしさ」は消えない? アジア太平洋地区CEOが語るロータスの現在と未来
「EX30」に組み込まれたBEVの動的性能とは。テクニカルリーダーが語る「ボルボらしさ」
「EX30」には、さまざまな可能性を。ボルボのテクニカルリーダーが話す、初の小型BEVにあるもの
more
試乗
【試乗】いい意味で「EVを強調しない」乗り味! 本格4WDモデルも用意される期待のニューモデル「スズキeビターラ」に最速試乗
【試乗】5台の輸入EVに一気乗り! エンジン車に勝るとも劣らない「個性」が爆発していた
【試乗】CR-Vに中身を乗っけただけのプロトなのにもう凄い! ホンダの次世代BEV「0シリーズ」に期待しかない
more
イベント
マンションでもEVが身近になる! 官⺠連携で既存マンション全274駐⾞区画にEV充電コンセントを導⼊した事例リポート
公道レース「フォーミュラE東京」が帰って来る! チケットを持っていなくとも無料で1日遊び尽くせる2日間
災害に備えて未来を楽しむ! 「AWAJI EV MEET 2025」の参加はまだまだ受付中
more

PIC UP CONTENTS

デイリーランキング

過去記事一覧

月を選択