ボルボ最小ボディでも充実の収納スペース
同時に、BEVならではの利点として、スペース効率が追求できたことも特筆すべき点だったそうだ。
「ICE(内燃機関=エンジン車)とちがいドライブシャフトや排気管のためのトンネルが室内に干渉することはありません。そのため、ストレージのスペースを増やすことが出来ました。全長4.2メートルのコンパクトなクルマにとって、収納スペースは大事です」
EX30では、カップホルダーも、サングラスなどを入れておける収納スペースも、センターアームレストのなかに巧妙に組み入れられている。まるで日本車のような巧妙なデザインだ。
オーディオスピーカーシステムも、今回(おそらくオプションで)ハーマンカードン・ブランドのサウンドバーが用意された。ここには 5つのスピーカー。
全体としては、サブウーハーを含む9つのスピーカーを巧妙に各部に仕込み、ほとんど目立たないのが特徴だ。いっぽう、出力は1,040Wに達するので、おそらく(聴いていないが)音質と迫力ともに、かなりのレベルに達するのでは。
「とくにフロントは、サウンドバーがダッシュボード前端、というかウインドシールド下部に埋め込まれるなどしていて、ドア内部に従来のようにスピーカーがスペースを占有することはありません」
荷室も同様で、ガソリンタンクがなくなったため、より深くスペースを活用できるようになった。
ボルボにとってグッドデザインとは、理知的で、乗員になにかガマンを強いるものではない、ということだろう。そんな哲学的なデザインを感じさせるクルマである。
<了>
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