EVヘッドライン
share:

危険なスズメバチを“主砲”にて一掃……ダスキンが雀蜂駆除・対策用のドローンを開発[2023.06.30]


TEXT:福田 雅敏、ABT werke PHOTO:福田 雅敏
TAG:
ダスキンが開発した雀蜂駆除用のドローン(photo=福田 雅敏)

人の立ち入りが危険な箇所でも作業が可能
危険な虫・獣への対策にドローンや小型EVの活用を期待

【THE 視点】ダスキンは、「自治体・公共 WEEK 2023」<東京ビッグサイト(東京都江東区)/6月28日(水)~30日(金)>にて、ハチ駆除用ドローンを公開した。石川エナジーリサーチと共同開発。2023年下期よりテスト運用を一部の地域で予定し、その結果を受けて全国展開していくという。

スズメバチの駆除は難易度が高く、時として命に係わる危険を伴う。スズメバチ駆除はニーズが高いものの、ハチからの攻撃・高所での作業・熱中症などさまざまなリスクを抱えるうえ、橋脚下といった人が立ち入れない場所での駆除がこれまで課題とされてきたという。

そこでダスキンは、ドローンの活用に着目し、安全性・効率性が高い新サービスを開発した。

このハチ駆除用ドローンが持つ特徴・機能は2つ。

1.掃除機タイプのノズルを使用してハチを吸引する機能
2.蜂の巣をドローンで破壊し取り除く機能。

写真は掃除機装置を装着した吸引式を撮影したものだが、ドリルが装着されたアタッチメントに交換が可能で、巣を破壊し除去できるという。展示されていたプロトタイプは、有線給電方式をとるが、将来的にはバッテリー駆動を検討しているとのこと。

これまでドローンは、撮影計測用や物流目的のものが多数だったが、現在はそこに“一芸”を加えて作業用ロボット化が進んでいる。

今回の害虫駆除用に見られるように、人の手では危険・困難な作業を、遠隔から安全に行えるようになるメリットは非常に大きい。昨今は人里へクマが出没し、人に危害を加えるといった事故が多いように感じる。このようなドローンのほか、小型EVをベースとした遠隔操作機器の活用が広がれば、虫害・獣害による事件・事故が減らせるのではないだろうか。

この展示会では他にも、シェアリング用EVや地域の足となるグリーンスローモビリティ・充電インフラなどEV関係の自治体向けソリューションの展示も多かった。

またドローンに関しては「Japan Drone 2023 第8回/第2回次世代エアモビリティEXPO 2023」の模様を別途レポートする。
(福田雅敏-EV開発エンジニア、THE EV TIMES エグゼクティブ・アドバイザー)

★★ZF、新型のモーター一体型駆動装置「イー・アクスル」を開発……「ポルシェ・タイカン」ベースのコンセプトカー「EVbeat」に搭載、従来のユニットに比べ40kg軽量詳細はこちら<click>

★★三菱、ヤマダデンキの5店舗にてEVを販売……法人向けに「eKクロスEV」「ミニキャブ・ミーブ」を新車販売、V2H(EVの電力を家庭用に供給する機器)を含めた提案が可能に

★★エネチェンジ、横浜市と連携……市内公共施設へのEV用普通充電器(最高出力6kW)を導入

★ホンダ系新興のストリーモ、3輪の電動キックボード「ストリーモS01JT」を発表……伝説の3輪スクーター「ストリーム」の事実上の復活詳細はこちら<click>

★国土交通省、「グリーンスローモビリティ」の導入を支援……導入経費の2分の1を補助、6月29日(木)〜7月25日(火)まで公募

★米トラック大手のマック、中型EVトラック「MDエレクトリック」の受注を開始……最大容量150kWh・240kWhのバッテリーを選択可能

★山梨中央銀行、「日産リーフ」を導入……社用車として1台

★ドローン事業のテラドローン、「空の移動革命に向けた官民協議会」の構成メンバーに……国交省と経産省が共同運営の会議、空飛ぶクルマの実装加速を目指す

★テラモーターズ、「テラチャージ株式会社」に社名変更(2024年2月1日付けにて)……EV用充電インフラ「テラチャージ」事業に注力、グローバル企業への成長も目指す

★東京都環境公社、「未来のSDGsエンジニア ‐水素社会たいけんプログラム- 」を開催……水素エネルギーの体験イベントを「水素情報館東京スイソミル」<東京都江東区潮見1-3-2/8月5日(土)・6日(日)>にて、FCEVのゴーカート体験も

★テラモーターズ、社員数が大幅拡大……14ヵ月で4名から100名に、2023年度末に300名を目指し人材を積極採用

★GM傘下のGMエナジー、V2Hシステム「Ultium Home」をアメリカで発表……蓄電設備がセットのパッケージも用意

▶︎リコール◀︎「フォルクスワーゲン ID.4」……意図せずドアが開くおそれ

デイリーEVヘッドライン[2023.06.30]

TAG:

PHOTO GALLERY

NEWS TOPICS

EVヘッドライン
ZF・AxTrax2(photo=ZF)
被けん引車を補助動力装置化し電費・燃費を向上……ZF、トレーラ用EV駆動システムを開発[2023.09.25]
ZF・CeTrax 2デュアル電動セントラルドライブ(photo=ZF)
完全低床フルフラットバスが実現へ……ZF、EVバス用の新型駆動ユニットを発表[2023.09.22]
ホンダ・モトコンパクト(photo=アメリカン・ホンダ・モーター)
「モトコンポ」がEVで復活……米ホンダ、超小型電動スクーター「モトコンパクト」を発表[2023.09.21]
more
ニュース
BYDの新型EV「ドルフィン」は363万円から。補助金で200万円台も可能
大型トラックのEV化進む。メルセデスが航続距離500kmの「eアクトロス600」を発表
新モデル「iX1 eDrive20」がBMWのEVに追加。実質500万円前後で購入可能かも?
more
コラム
元町工場で様々なモデルが混流生産される様子。出典:トヨタ
トヨタの「からくり」やカイゼンに満ちたクルマづくりを、EVも混流生産する現場で見た
ボルボの新型電気自動車「EX30」にはスターウォーズのデザインが取り入れられている!?
宇都宮駅東口の周辺を走る、宇都宮芳賀ライトレールの様子。筆者撮影
8月開業の宇都宮「LRT」が拓く電動モビリティの可能性。渋滞解消と新しい街づくりに大きく前進
more
インタビュー
電気自動車で自由に旅できる世界を目指して。シュルーターさんと「ID.BUZZ」の旅物語
ボルボ「EX30」は「脱炭素」をキーワードにインテリアの“プレミアム”を再定義する
フォルクスワーゲン「ID.BUZZ」は人や荷物だけでなく笑顔もはこぶクルマ
more
試乗
BYDドルフィンのフロントビュー
新型BYD「ドルフィン」の商品力に見る凄み。中国発の最新コンパクトハッチに国内試乗
BYDドルフィンのフロントビュー
BYD「ドルフィン」で感心した3つのポイントとは。中国発の最新コンパクトハッチに国内試乗
BYDドルフィンのフロントビュー
BYD「ドルフィン」は日本製EVの脅威となるか。中国発の最新コンパクトハッチに国内試乗
more
イベント
ジャパンEVラリー白馬2023(photo=日本EVクラブ)
今年の最長距離の参加者は⁉︎……「ジャパンEVラリー白馬2023」は充電計画も愉しい
ジャパンEVラリー白馬2023(photo=福田 雅敏)
ぶっちゃけトークの夜がやっぱり本番⁉︎……72台のEVが集まった「ジャパンEVラリー白馬」
ジャパンEVラリー白馬2023(photo=福田 雅敏)
「ホンダ・クラリティ FUEL CELL」でEVイベントに参加……長距離走の燃費を計測してみた
more

PIC UP CONTENTS

デイリーランキング

過去記事一覧

月を選択