コラム
share:

サソリの毒はEVになっても不変!? 「アバルト 500e」の予約注文が欧州で1500台超え。人気の理由を探ってみた


TEXT:曽宮 岳大
TAG:

ON/OFFできるエンジンサウンド

最後に「音」についてだが、この点についてEVでは官能的な音の実現は難しいと思われたが、アバルトはサウンドジェネレーターにより、擬似的にガソリンエンジンの音を再現。アクセルの踏み込み量に応じて排気音が高鳴る様子をデジタル技術で実現した。サウンドジェネレーターは任意にON/OFFが可能で、状況に応じて使い分けができる。住宅街に住み、これまで大きな排気音に躊躇していたユーザーには朗報かもしれない。

またドライブモードは、従来の「ノーマル」/「スポーツ(スコーピオン)」の2モードから、「ツーリズモ」「スコーピオンストリート」「スコーピオントラック」の3モードから選べるようになった。選択したモードにより、最高出力やワンペダルの効き具合(アクセルオフ時の回生ブレーキ=制動力の強さ)が変化するようになっている。

現在、アバルトでは欧州市場を回るツアーを展開中。イタリアを起点にドイツ、ベルギー、オランダ、英国、ポルトガル、スペインを巡り、スペインではル・マン24時間レースのウィナーで、F1も闘ったレーシングドライバー、マルク・ジェネが参加し、モータースポーツの関わりを前面に押し出した。ツアーは今後オーストリアやフランス、スイスに向かうという。すでに1,500台以上の注文予約が入っているとのことだから、アバルトの創業年にちなんだ1,949台のローンチエディションの完売は時間の問題かもしれない。なお、500eの欧州ではデリバリー開始は6月が予定されている。

気になるのは日本での展開だが、アバルトにとって日本市場はトップクラスに重要とされている市場。すでにフィアット版の500eが日本上陸を果たしていることからも、日本市場にアバルト500eが導入されるのは確実だろう。早くその姿を見たいところだ。

TAG:

PHOTO GALLERY

NEWS TOPICS

EVヘッドライン
日本は3年連続「日産サクラ」がトップ! じゃあ中国・欧州・アメリカで一番売れてるEVってなにか調べてみた
電気自動車って「お金的に」得? エンジン車と諸々の費用を比べてみた
リーフのバッテリーパックをバラして積むって意外に大変! 初代フィアット・パンダのEV化に挑戦してみた【その5】
more
ニュース
ホンダがカーボンニュートラル実現に向け二輪の電動化を加速中! 欧州でネイキッドモデル「WN7」を発表
新車価格約3000万円も補助金を使えば半額で買える! トヨタのカワイイ新世代モビリティ「eパレット」の販売がスタート
これまでに40万人が参加したeモータースポーツイベント! 「Honda Racing eMS 2025」の開催が決定
more
コラム
携帯メーカーも家電メーカーも参入してるし「EVは作るのが簡単」は本当か? 部品点数がエンジン車より少ないEVのホントのところ
中国で新車ディーラーが閉店ラッシュ! 過剰供給だけが理由じゃないEVを巡る情勢
ロードスターにRAV4! リーフやi-MiEVの前から日本のメーカーはEVに取り組んでいた
more
インタビュー
電動化でもジーリー傘下でも「ロータスらしさ」は消えない? アジア太平洋地区CEOが語るロータスの現在と未来
「EX30」に組み込まれたBEVの動的性能とは。テクニカルリーダーが語る「ボルボらしさ」
「EX30」には、さまざまな可能性を。ボルボのテクニカルリーダーが話す、初の小型BEVにあるもの
more
試乗
【試乗】いい意味で「EVを強調しない」乗り味! 本格4WDモデルも用意される期待のニューモデル「スズキeビターラ」に最速試乗
【試乗】5台の輸入EVに一気乗り! エンジン車に勝るとも劣らない「個性」が爆発していた
【試乗】CR-Vに中身を乗っけただけのプロトなのにもう凄い! ホンダの次世代BEV「0シリーズ」に期待しかない
more
イベント
マンションでもEVが身近になる! 官⺠連携で既存マンション全274駐⾞区画にEV充電コンセントを導⼊した事例リポート
公道レース「フォーミュラE東京」が帰って来る! チケットを持っていなくとも無料で1日遊び尽くせる2日間
災害に備えて未来を楽しむ! 「AWAJI EV MEET 2025」の参加はまだまだ受付中
more

PIC UP CONTENTS

デイリーランキング

過去記事一覧

月を選択