#THE視点
ZF・AxTrax2(photo=ZF)
TEXT:福田 雅敏/ABT werke
被けん引車を補助動力装置化し電費・燃費を向上……ZF、トレーラ用EV駆動システムを開発[2023.09.25]

フレームのスペースを活用した「アドオン式EVシステム」 トレーラーの燃費/電費効率を上げる最も有効な方策か 【THE 視点】ZFは9月20日、牽引トレーラー自体を駆動する電動アクスルユニットの最新型「AxTrax 2」を発表した。電動アクスルとモジュラーバッテリーユニットをトレーラーに搭載し、牽引のサポートはもちろん回生機能による補助ブレーキとしても作動する。 牽引トラクタ自体はディーゼルエンジンで駆動されるものが主流だが、「AxTrax 2」を備えたトレーラーを連結すれば、実質的にハイブリッド車化できる。システムのスペックは最高出力210kW(286ps)/最大トルク2,651.3kgm。燃料とCO2を最大16%節約でき、オプションのプラグインバージョンでは最大40%節約できるという。 EVのトラクタにももちろん適応可能で、駆動力の増強と航続距離の延伸が期待できる。EVのトラクタとトレーラーを同時に導入すれば、電動化による輸送コストの削減も大きくなるかもしれない。導入を検討しているトレーラーメーカーも数社あるようだ。 EVトラックやEVトラクターヘッドについてはこれまで幾度も触れてきたが、牽引されるトレーラーに電動駆動装置が付くのは初めて報じる。 今回ZFが発表したこのトレーラーは、完全に独立した電動ユニットを持つ画期的なものとなる。このシステムはEVだからこそ実現できたものだろう。平たいバッテリーとコンパクトな電動アクスルをトレーラーのフレーム内に全て収めることができるので、上に積まれるコンテナや荷箱への影響がない。さらに荷箱の上にソーラーを載せるシステムを組めば発電が可能になるので、より航続距離を伸ばすことも期待できる。エンジン式で同様の補助動力装置を組もうとすると、構造がもっと難しくなるのではないだろうか。 これは新たな発想の「アドオン式EVシステム」と言えよう。輸送業界に大きな変革をもたらすシステムとなるのではないか。構造も複雑そうではないので、トレーラーメーカーが導入しやすく普及もさせやすいはずだ。 トレーラーに関連する車両の「連接バス」にも応用ができそうである。さまざまな活用方法が考えられるユニットだ。 (福田 雅敏-EV開発エンジニア、THE EV TIMES エグゼクティブ・アドバイザー) ★★日本とカナダが包括的な蓄電池サプライチェーンの構築に協力 ……西村経済産業大臣が、カナダのシャンパーニュ産業大臣らと「上流から下流までカバーする包括的な蓄電池サプライチェーンに関する協力覚書」に署名した。覚書の主な内容には「重要鉱物等の蓄電池サプライチェーンにおける緊急時の協力」などが含まれる。 ★ロータス、新型SUV「エレトレ」の展示ツアーを開催 ……9月8日の「ロータス東京・原宿ショールーム」を皮切りに「名古屋東」「大阪」「福岡」「練馬」「三重」「茨城」「所沢」の正規ディーラーで展示する。展示車両は「エレトレS」「エレトレR」のいずれかを予定。 ★ポルシェ、「タイカン4S・クロスツーリスモ」がオーストラリアを横断 ……ダーウィンからボンダイビーチまでの5,000kmを走破した。期間は19日間で、充電によるストップは27回だったという。 ★メルセデス・ベンツ、物流のフェデックスからEVバンを大型受注 ……商用EVバンの「eスプリンター」を98台受注した。イギリス/スペイン/フランス/オランダの各地域に配車するようだ。 ★テラモーターズ、長野県飯綱市/京都府南丹市と連携協定 ……両市内にEV用充電器を設置する。飯綱市では「いいづなコネクトWEST」などのレジャー施設計3ヵ所に。南丹市では市役所本庁舎などの公共施設計6ヵ所に導入する。 ★日産、「アリア」の世界ツアーカーが赤道を突破 ……探検家夫婦が、「アリア」を相棒に2023年3月に北極をスタートし南極まで向かうツアーが赤道を通過したという。南極到着予定は年内とのこと。 ★プロテニスプレイヤーのチームカーに「メルセデス・ベンツ・EQE」が活躍 ……メルセデス・ベンツと15年間のパートナーシップを結んでいるプロテニスプレイヤーのロジャー・フェデラーが契約を延長したという。チームカーとして「EQE 500 4MATIC SUV」2台を導入した。 デイリーEVヘッドライン[2023.09.25]

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ZF・CeTrax 2デュアル電動セントラルドライブ(photo=ZF)
TEXT:福田 雅敏/ABT werke
完全低床フルフラットバスが実現へ……ZF、EVバス用の新型駆動ユニットを発表[2023.09.22]

3速のギアボックスを内蔵しEVバスの走行範囲を広げる小型ユニット 車内の前端から後端までをフルフラット化できる可能性 【THE 視点】ZFは、ベルギー・ブリュッセルで開催される「バスワールド」<10月7日~12日>で、バス向けの次世代電動駆動装置を含むバス関連製品を発表する。 注目となる初公開の製品は「CeTrax 2デュアル電動セントラルドライブ」。EVバスおよび長距離EVバス向けの駆動装置だ。モーターとギアボックスが一体となった装置で、最高出力は380kW(517ps)のモーターに3段変速のギアを備えている。急坂走行がよりしやすくなり、高速域での巡航速度の向上も期待できる。 また、デジタルソリューションとして、オンデマンド・モビリティ・サービス用の「SCALAR」 および 「Bus Connect」、デジタル・フリート管理ソリューション、市内バス向けの衝突被害軽減システム(CMS)を紹介予定だ。 「SCALAR」は、オンデマンドの移動サービスの管理に用いられるAIベースのソリューション。「ZF Bus Connect」は、路線バスおよび長距離バス向けの ZFのデジタル車両管理ソリューション。CMS は、バスの乗客をサポートしながら衝突を軽減・回避するシステムだという。いずれの技術もバスの電動化を見据えたものであることは間違いない。 現在、低床バスは2通りあり、乗降口が低床で後ろが階段になっている「LE(ローエントリー)タイプ」、そして乗降口やその後ろまで低床な「LF(ローフロアー)タイプ」がある。今回、ZFが提案する「CeTrax 2デュアル電動セントラル ドライブ」は、「LFタイプ」が成立する電動アクスルだと思われる。 日本で「ノンステップバス」と言われるものの多くは「LEタイプ」で、「LFタイプ」の導入は、東京都交通局など一部だ。車内後部まで低床な場合、乗客が客室後方まで立ちやすく定員を事実上多くとることができる。 ただ、エンジンを含めたパワートレインのスペースは別に用意する必要がある。都営バスが導入した「LFタイプ」のバスは、後方までフルフラットではあるものの、代わりに最後尾の座席のさらに後方にパワートレイン系を敷き詰めて配置している。その分「LEタイプ」よりも最後尾の座席が前に配置されている形となっている。パワートレインの配置を変えた分、後方のスペースが犠牲になっているのだ。 しかし、今回のZFの「CeTrax 2デュアル電動セントラルドライブ」は、バスの後端まで完全低床のEVバスが実現できると思われる。ギアボックスも内蔵しているとあり、走れる道路や距離も延伸でき、EVバスの実用性を上げることが可能になるだろう。 ちなみに筆者は、世界最大のバスの展示会「バスワールド」に過去5回ほど行っている。今年はコロナの影響で4年振りの開催となる今年のイベントも参加予定だ。このZFの展示を含めたバスワールドの模様は、別途レポートする予定。ご期待いただきたい。 (福田 雅敏-EV開発エンジニア、THE EV TIMES エグゼクティブ・アドバイザー) ★★メルセデス・ベンツ、EV用プラットフォーム「MMA」を中国生産に ……「メルセデス・モジュラー・アーキテクチャ」(MMA)プラットフォームを採用したモデルを中国・北京で生産するという。生産工程の管理はエヌヴィディアの仮想工場プラットフォーム「NVIDIA Omuniverse」技術を取り入れる。「MMA」は、「IAAモビリティ」で公開したEV「コンセプトCLAクラス」に活用している。 ★★アウディ、「Q4 e-tron」を本国でアップデート ……2024年モデルとして、サスペンションチューニングの変更/エネルギー効率の向上/サウンドの見直しなどを図った。航続距離は「Q4 スポーツバック45 e-tron」で562km(WLTPモード)となった。 ★★ZF、トレーラーをEV化 ……トレーラー(被牽引車)用の電動駆動ユニット「eトレーラー」を開発した。電動アクスルとバッテリーをトレーラーに搭載し、トラクタの牽引をアシストし回生ブレーキの使用も可能となる。 ★ムサシなど、二輪EV用駆動ユニットの製造・販売合弁会社を設立 ……武蔵精密工業/デルタ・エレクトロニクス/豊田通商の3社が合同で設立した。インド市場での製造・販売を目的としている。 ★リマックがアメリカのワーゲングループ店で購入可能に ……EVハイパーカーメーカーのブガッティ・リマックは、フォルクスワーゲン・グループ・オブ・アメリカと独占販売契約を結んだ。アメリカ全土で「リマック・ネヴェーラ」の購入が可能になる。 ★自動運転EVのチューリング、「ジャパン・モビリティ・ショー2023」にコンセプトカーを出展 ……完全自動運転EV実現へのマイルストーンとして製作した「チューリングマシン・アルファ」を出展するという。 ★充電インフラのDUALホールディングスとWi-Fiのファイバーゲートが提携 ……宿泊・医療・介護施設向けのサービスを展開している点で共通する両社が業務提携し、相互のビジネスネットワークを活用して事業発展を加速させる構え。 ★ヴィテスコ・テクノロジーズ、低コストで信頼性の高いパワーモジュールを開発 ……SiC(炭化ケイ素)チップ技術とオーバーモールド成形を組み合わせ、低コストで軽量、高電力密度のパワーモジュールを開発した。2025年半ばから大手自動車メーカーに納入するという。 ★東洋テクニカ、EVの充電の試験設備を開設 ……東京都江東区のR&Dセンターに充電のテストラボを開設し、EV充電の評価サービスも開始した。施設内で実車の評価ができ、さまざまな充電規格にも対応しているという。 ★JMC、EVの製造に用いる「ギガキャスト」製品の試作に対応 ……大型部品の鋳造が可能な「低圧鋳造設備」を導入した。自硬性砂型鋳造による大型鋳造部品の量産に向けて、大型試作品の供給体制を整備していく。現在、国内ではギガキャストの試作を受注可能な企業が少ないという。 ★エネチェンジ、大和ハウスグループのゴルフ場にEV用充電器を導入 ……ダイワロイヤルゴルフ運営のゴルフ場10施設に最高出力6kWタイプの普通充電器を導入する。 ★BYD、ゲームイベントのMVPに「ドルフィン」を進呈 […]

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ホンダ・モトコンパクト(photo=アメリカン・ホンダ・モーター)
TEXT:福田 雅敏/ABT werke
「モトコンポ」がEVで復活……米ホンダ、超小型電動スクーター「モトコンパクト」を発表[2023.09.21]

ラストワンマイルに特化した仕様だが従来のコンセプト通りの機能性 EVならではのゼロベースの二輪開発は原付一種に変革をもたらすか 【THE 視点】本田技研工業のアメリカ現地法人アメリカン・ホンダ・モーターは9月14日、超小型EVスクーター「モトコンパクト」を発表した。1980年代に日本で販売していた折りたたみ型の第一種原動機付自転車「モトコンポ」が事実上復活したことになる。 「モトコンパクト」は、かつての「モトコンポ」をオマージュしながら、都市型の近距離モビリティとして再デザインされた。ラストワンマイルの移動を主な用途とし、航続距離は20kmに設定されている。充電は家庭用コンセントで3.5時間だという。専用充電器を本体内に収納可能だ。 ボディは、旧型の「モトコンポ」よりさらにコンパクトで折りたたむとスクエアな箱型となり、キャリングケースのように持ち運べる。もちろん乗用車のトランクに積載可能だ。 パワートレインには、永久磁石式のダイレクトドライブ(インホイールモーター)を採用し前輪を駆動する。最高出力は0.49kW(0.7ps)で最高速度は24km/h、車重は18kgとなっている。 今回の「EVモトコンポ」の発売は大歓迎である。 旧型「モトコンポ」の元オーナーである筆者は羨ましさを感じている。エンジン版モトコンポは、クルマの中に入れるとどうしてもガソリンの匂いがしてしまったが、EV版「モトコンポ」ではそれに悩むことはない。 元々「モトコンポ」は、ハンドル等を畳み車載できることがコンセプトだ。あのスクエアなデザインは、そのための機能性重視のデザインなのだ。 その観点でみれば、「モトコンパクト」は「モトコンポ」の正常進化系であり、名前は違えど後継車と言って問題なかろう。むしろ電動化でよりコンパクトになり積載がしやすくなった点を考えれば、「モトコンポ」の究極の姿と言えるかもしれない。 残念なのは、現在のところ「米国でのアナウンスのみ」という点である。 現在、原付一種という日本独自のカテゴリは存在意義が薄れている。普通免許で原付二種(125cc)に乗れるようにする動きもあり、原付一種はメーカーにとってもお荷物のようなカテゴリになっている。 しかし、電動技術を活用すれば原付一種の存在意義が出てくる。今回の「モトコンパクト」が良い例だ。 EVバイクは、これまでのバイクの車体設計を踏襲する必要がない。車体の中でかなりの場所をとってしまうエンジン/トランスミッション/燃料タンクがないため、パワートレインやエネルギー系統のレイアウトが比較的自由にできる。「バイクはこうじゃなければいけない」という固定概念から外れ、より自由でユニークなモビリティをゼロベースで設計・提案することができるのだ。これはメーカーにとって商機なのである。 「モトコンパクト」が日本で発売されたら筆者自身もぜひ欲しいと思う。もう少し要望を言わせてもらうと、バッテリーは「ホンダモバイルパワーパックe」のように取り外しが可能で、バッテリーのみを持ち運んで充電しモバイル機器などにも給電できるような機能をつけてほしい。 いずれにせよ、日本での発売を待つしかないのがもどかしい。 (福田 雅敏-EV開発エンジニア、THE EV TIMES エグゼクティブ・アドバイザー) ★★トヨタ、FCVの「ミライを」2024年パリオリンピックに提供 ……2024年に開催予定の「パリオリンピック」並びに「パラリンピック」に500台を提供する。トヨタは「パリオリンピック」の公式パートナーとなっており、前回の大会よりもCO2を50%削減することを目標としている。 ★★レクサス、次世代EVを「ジャパン・モビリティショー」で公開 ……2026年初頭に次世代のバッテリー式EVをレクサスから投入するという。車体のモジュール構造を変え、生産方法も見直し、ソフトウエアプラットフォームも全面刷新したEVとなるようだ。この車両を「ジャパン・モビリティショー2023」にてワールドプレミアする。 ★★BYD、コンパクトEV「ドルフィン」を日本発売 ……「アット3」に続く日本導入第二弾となる。価格は363〜407万円で、9月20日より全国の正規ディーラー(開業準備室含む)で注文が可能となっている[詳細はこちら<click>]。 ★経済産業省、電気代の値引きを継続 ……エネルギー価格の高騰を受けて、9月分に対する措置を今年12月分まで延長することを決定した。値引き額は、低圧3.5円/kWh/高圧1.8円/kWhを据え置く。 ★「DS 3」の特別仕様車「ESPRIT DE VOYAGE」が欧州で発売 ……EVの「DS 3 E-テンス」にも設定される。価格は4万5,050ユーロ(約714万円)。彫刻のような薄いグレーの内外装を纏っているのが特徴。 ★フィアット、小型EV「トポリーノ」の受注をイタリアで開始 ……オンラインのみでの受注となり、宅配まで行なわれる。2023年末にはイタリア/フランス/ドイツの3ヵ国でオープントップ/クローズドの2種類の注文が可能になるという。 ★ヒョンデ、新型EV「コナ」のPRにアーティストを起用 ……「コナ」のPRとして、アーティストのyama氏とキタニタツヤ氏とコラボし、楽曲「憧れのままに」を制作した。SUVの「コナ」は年内の日本発売予定。 ★ボルボ、ディーゼルエンジンの生産を終了 ……2024年初頭を最後にディーゼルエンジンの生産を終了するという。完全電動メーカー化に向けて一歩前進した形となる。 ★テスラ、みなとみらいとおおたかの森で特別展示会を実施 ……「リビングタウンみなとみらい」<横浜市西区みなとみらい4-2-1>で9月29日(金)・30日(土)に行なう。「モデル3」と「モデルY」を展示する。オンラインから試乗予約も可能。 デイリーEVヘッドライン[2023.09.21]

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三菱ふそう・eキャンター(photo=三菱ふそうトラック・バス)
TEXT:福田 雅敏/ABT werke
900台が実戦配備……ヤマト運輸、「三菱ふそう・eキャンター」を導入し電動化も一歩前へ[2023.09.20]

三菱ふそう側も前例のない大規模導入で業界への影響は必至 その数字が物語るのは「eキャンター」の完成度の高さか 【THE 視点】三菱ふそうトラック・バス(MFTBC)は、EVトラック「eキャンター」をヤマト運輸に900台納入すると発表した。新型の「eキャンター」としては初導入となる。 ヤマト運輸は、2017年に従来型の「eキャンター」を25台を導入し、宅急便などの集配業務で活用してきた。それらの実績を踏まえ、今年3月9日に発売した第3世代目の新型「eキャンター」の大規模導入を決定した[関連記事はこちら<click>]。9月より全国に順次導入していく。 導入車両は、ドライ・冷蔵・冷凍機能の3室を備えた「標準キャブ仕様」で、電池容量は同社の仕様の中で最小の41kWhとなる。 新型で新たに追加した「標準キャブ仕様」は、キャブ幅が最も狭く小回りが利くため、街中での配送に適している。最高出力110kW(150ps)・最大トルク430Nm(43.9kgm)で、最高速度89km/h、急速充電の使用で最短40分で90%まで回復でき、普通充電(最高出力6kW)は8時間で満充電にできる。航続距離は116km(国土交通省審査値)。 またMFTBCは、新型「eキャンター」の専用リースプラン「FUSOグリーンリース」の提供も開始した。車両本体の費用/コネクテッドサービス「トラックコネクト」/フルカバーメンテナンスサービス/充電器と充電器設置費用/任意保険料がプランに含まれる。 フルカバーメンテナンスサービスでは、車両のメンテナンスに加え、ロードサービス費用/電欠時の代替輸送費用の補償サービス/充電管理システムも利用できる。今回のヤマトの導入はこのプランを利用しての導入となる。 「eキャンター」は、2017年の発売以降世界各国で450台程度販売されたと伝えられている。今回は、その数を大きく上回る台数がヤマト運輸に納入されることになる。 ヤマト運輸は、これまでにもドイツ・ストリートスクーター社のEVバンを500台導入したり、「日野・デュトロZ EV」を導入してきた経緯がある。 しかし今回の900台という数字は、実験という意味合いはなく本格的な実践配備と理解できる数字である。「eキャンター」自体の使いやすさや信頼性、高い完成度がなければ、このような台数を決断できないだろう。筆者はまだ「eキャンター」に乗ったことはないが、相当のクオリティを持つEVトラックとなっていると想像できる。 今回のヤマト運輸の決断は、同業他社のEVトラック導入に拍車をかけると予想している。 (福田 雅敏-EV開発エンジニア、THE EV TIMES エグゼクティブ・アドバイザー) ★★トヨタ、EVの開発現場を公開 ……「ものづくりワークショップ」でEV関連の製造設備を持つ工場を公開した。貞宝工場に製造設備をもち、2028年までの実用化を目指している全固体電池は、量産工法の最終段階だという。元町工場では「BEVハーフ構想」の具体例を示した。車体をフロント/センター/リヤに分けて組みつけることで、生産設備もより単純化できるという。明知工場のギガキャスト設備を公開した。 ★★フィアット、SUVの新型EV「600e」を本国で発売 ……Bセグメントに分類される小型SUV。航続距離はWLTP値で400km以上、都市サイクルでは600km以上となる。従来よりも静粛性を50%高めた新型モーターを採用。「スポーツモード」を選択可能なパワーモード選択機能も備えている。 ★★ブリヂストン、再生可能タイヤをソーラーカーレースに投入 ……再生資源・再生可能資源比率63%の「ENLITEN」技術を採用したタイヤを、ソーラーカーレース「2023ブリヂストン・ワールド・ソーラー・チャレンジ」に投入する。モータースポーツへの投入は初めてだという。 ★ノースボルト、トラックメーカーのスカニア向けバッテリー生産工場を開設 ……両社が共同開発した大型商用EV向けの高性能バッテリー製造工場をスウェーデン・セーダーテリエに建てた。車両製造ラインに隣接した設備で、EVトラックの生産効率を高めることができる。毎秒1つのバッテリーセルを製造できるという。 ★アウディ、ダカールラリー用のEVでヨーロッパを巡業 ……ダカールラリーに出場予定のバギー型EV「RS Q e-tron」のPRで、スペイン・マドリード/フランス・パリ/ドイツ・ストックホルムを巡業した。市街地を実際に走行しドリフトなどのデモを行なった。 ★ヒョンデ、Jネットレンタカーの店舗で納車が可能に ……同店舗でヒョンデのEVの試乗と納車が可能になる。サービス開始は9月22日から。対象店舗は「越谷レイクタウン店」「所沢店」「沼津店」「浜松和田店」「イオンタウン四日市泊店」の計5店舗。 ★エネチェンジ、スーパーの平和堂グループにEV用充電器を設置 ……平和堂の40店舗に加えてグループの飲食店2店舗に6kWタイプの普通充電器を導入した。一般的な充電器よりも倍速で充電が可能。 ★ボードリー、北海道苫小牧市で自動運転バスを実証実験 ……「苫小牧駅」〜「道の駅ぷらっとみなと市場」間を実証運行する。期間は9月20日(水)〜10月15日(日)。1日5便ずつの運行となり、無料で利用が可能。 ★メルセデス・ベンツ、CO2を削減したリサイクル鋼をEVモデルに使用 ……米アラバマ州のタスカルーサ工場で年間5万トン以上のCO2削減鋼を米SDI社から調達する。同工場では「EQS SUV」と「EQE SUV」を製造。リサイクル素材を70%含有したSDIの鋼を既に使用しており、早けれは今年9月からCO2削減リサイクル鋼を使用するという。 ★MKタクシーの専用充電ステーションにEV用超急速充電器を設置 ……パワーエックスは、エムケイ<京都市>のEVタクシー・ハイヤー専用充電ステーションに、蓄電池型のEV用超急速充電器「ハイパーチャージャー」を導入するという。最高出力150kWの充電器で、車両の稼働ロスを減らすことが期待できる。 ★ダイムラー・トラック、「三菱ふそう・eキャンター」の販売トレーニングを欧州で実施 ……ヨーロッパ全土のディーラーでEVトラック「eキャンター」の販売トレーニングを行なう。その中には運転訓練も含まれている。 ★東洋テクニカ、バッテリーの検査評価機器を発売 ……中国のリチウムイオンバッテリー評価装置メーカーIEST社と代理店契約を結び、評価機器の輸入・販売を行なう。製造過程での様々な測定項目を一元的に評価できる機器となる。 ★米ジョビー・アビエイションの「空飛ぶクルマ」に日の丸技術 ……航空産業のタマディックが、試作機生産および量産検証に用いられる最終組み立て用治具などの設計製作を2021年6月に受注。現在は量産試作機の生産に使用されている。 デイリーEVヘッドライン[2023.09.20]

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リマック・ネヴェーラ(photo=福田 雅敏)
TEXT:福田 雅敏/ABT werke
美しき豪速EV「リマック・ネヴェーラ」が日本発売……0-100km/h加速1.8秒[2023.09.19]

最高出力1,940ps・0-100km/h加速1.8秒・価格約3億1500万円と脅威の数字の羅列 日本初公開となった個体は鬼神的数値と相反する美しい佇まい 【THE 視点】ハイパーカーの輸入・販売を手掛けるビンゴは9月13日、クロアチアのEVメーカー「リマック オートモビリ」の市販モデル「ネヴェーラ」の日本導入を発表した。実車は15日まで「ARTA MECHANICS & INSPIRATIONS」<東京都江東区新木場>にて展示した。 このデイリーEVヘッドラインでも伝えてきたハイパーEVが、筆者の想像より早く日本に上陸した[詳細はこちら<click>]。注目の高性能スポーツEVだけに、いち早く現車を確認すべく会場に向かった。 「ネヴェーラ」のスペックは驚異的である。4つのホイールにそれぞれモーターを搭載した4モーターのAWDで、最高出力1,427kW(1,940ps)・最大トルク2,360Nm(240.7kgm)を発生し、最高速は412km/h、0-100km/h加速は1.81秒を誇る。ちなみに展示車のナンバープレートは、そのパワーにちなんだ「1400KW」が刻印されていた。 最大容量120kWhバッテリーを搭載し、航続距離は490km(WLTP)。ボディサイズは4,750×1,986×1,208mmでホイールベースは2,745mm、車両重量は2,300kg。生産台数は150台で、価格は200万ユーロ(約3億1,500万円)からとなっている。日本でのデリバリーは2024年第三四半期以降になるとのこと。 日本初上陸となったマシンは、地中海に面したクロアチアらしさを感じる個体だった。0-100km/h加速はマッスルカーも裸足で逃げ出すような鬼神的な数字を叩き出しながらも、ボディと内装はその数値と相反するように美しい。 筆者の勝手な印象だが、クロアチアの「アドリア海の真珠」と称される港町「ドゥブロヴニク」を彷彿とさせるカラーを纏っている。外装はアドリアブルー(勝手に令名)をまとい、内装はレンガ作りの建物を彷彿とさせるベージュの内装。“クロアチアの誇り”と言わんばかりの佇まいである。 コクピットに座ることができたが、車内にある3つのディスプレイは、ボディカラーと同じアドリアブルーに発色され、とてもエレガントにも感じた。 この個体は、関東にも台風が上陸した9月8日に日本に空輸され、それからデパートでの内覧会を経て13日〜15日まで一般公開された。一種の「デモカー」のような個体だという。 海外の試乗会ですでに約3万km走行し、展示後は「モビリティリゾートもてぎ」で、購入希望者向けの試乗会を行ったようだ。日本で既に数台のオーダーが入っているという。来年後半には、公道でも見られるかもしれない。 なお、「ネヴェーラ」の詳細は別項を立ててリポートしたい。また、本媒体のスタッフが、「もてぎ」の試乗会で、実際にに同乗することができたようだ。そちらのレポートもお待ちいただきたい。 (福田 雅敏-EV開発エンジニア、THE EV TIMES エグゼクティブ・アドバイザー) ★★アイシン、EV関連事業に5,000億円を投資 ……9月14日に開催した「中長期事業戦略説明会」で、今後3年間で5,000億円を投資しEVなどへの対応を加速すると発表した。2027年に第3世代の「eアクスル」を投入するという。 ★★ジャガー、エンジン車の受注を今年末で終了 ……「F-タイプ」「XE」「XF」「XFスポーツブレイク」の生産を2024年モデルをもって終了する。「F-タイプ」は11月21日(火)、他3車種は12月19日(火)をもって受注も終了するとのこと。2025年以降はピュアEVのみを扱うブランドとなる。 ★★ルノー、商用車「トラフィック」のEVを発表 ……新型商用EV「トラフィック・バン・E-テック・エレクトリック」を本国で発表した。最高出力90kW(122ps)・最大トルク245Nm(25.9kgm)で、航続距離は297km(WLTP値)。最高速度を90km/hに抑えたロングレンジ(322km)モデルも用意するという。 ★★AESC、バッテリーのマザー工場を茨城県茨城町に竣工 ……年間6GWhの生産能力を持つ工場で、従来品に比べてエネルギー密度を1.3倍、充電速度を35%短縮した次世代バッテリーの生産を2024年3月から開始するという。 ★スズキとパナソニックが電動車を共同開発 ……スズキとパナソニック サイクルテックが、電動アシスト自転車の駆動ユニットを活用した新型電動モビリティの共同開発に合意した。スズキが企画・実験と担当し、パナソニックが試作車の製作・駆動ユニットの提供を行なうという。 ★ホンダ、「モトコンポ」が復活 ……折りたたみのユニークなスクーター「モトコンポ」の後継となる新型EVスクーター「モトコンパクト」をアメリカで発表した。価格は1,000ドル(約14万8,000円)未満だという。 ★ZF、EVバス向けのモジュラー型ドライブユニットを発表 ……最高出力380kW(517ps)で3速のギアボックスを内蔵したユニット。急坂に対応し航続距離の延伸も期待できる。ユニット自体も小型なため、フルフラットの車内設計がしやすくなる。 ★ポルシェ、「タイカン」がEVの最大高度変化の新記録を樹立 ……「タイカン4・クロスツーリスモ」が、中国にある海抜マイナス218.845mのアイディン湖から、標高5,355.134mチベット・ホントゥダバン山の登山に成功し、ギネス記録を打ち立てたという。 ★エネチェンジ、病院へのEV用充電器の導入を推進 ……医療品物流のアルフレッサと協業し、同社の持つ医療機関ネットワークにEV用充電器の設置を進めるという。 ★新電元、商用EV向け急速充電器を改良 ……最高出力50kWの「SDQCシリーズ」を13年ぶりに改良。「SDQC2F50」として11月より発売する。課金決済をしないスタンドアロンタイプで、長時間の使用が可能。 ★プラゴ、EV充電ステーション事業推進のために新たに資金調達 ……日本政策金融公庫・新宿支店/三井住友銀行/りそな銀行・池袋支店から新たに協調融資を受けた。累計の調達額は13億1,700万円となった。 ★東京ガス、相模大野のマンションにEV用充電器を大量導入 ……野村不動産管理の新築分譲マンション「プラウドタワー相模大野クロス」<神奈川県相模原市南区>に、東京ガスのEV充電サービス「イーブイレスト」の導入が決定した。物件の平置き駐車場の全207区画に設置される。 ★京都のアパートメントホテルがEV用充電器を導入 ……全16室の高級アパートメントホテル「ホテルマステイ神宮道」<京都市東山区>に、テラモーターズのEV用充電設備「テラチャージ」を3基導入した。最高出力3kWの普通充電タイプとなる。 ★神戸市で自動運転小型EVバス「ミカ」の一般試乗会を開催 …神戸市の須磨海岸で9月23日(土)〜29日(金)まで開催する。走行区間は須磨海岸内管理用通路(JR須磨駅〜願いの椰子の木)で、運賃は無料。小型EVバス「ミカ」はエストニア製の車両で定員は8名。自動運転レベル4に対応している。 ★日産、「アリア」の駆動システムがアメリカで受賞 ……電動駆動4輪制御技術「e-4ORCE」が、アメリカの自動車媒体ワーズ社の「10ベストエンジン&推進システム」に選出されたという。 デイリーEVヘッドライン[2023.09.19]

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GLM・ミモス(photo=GLM)
TEXT:福田 雅敏/ABT werke
超小型EVは道が入り組んだ観光地に最適か……GLMと野沢温泉村が「ミモス」などで検証[2023.09.15]

小水力発電所を自前で用意している野沢温泉村とタッグ 大企業にはできない機動性の高い検証・開発に期待 【THE 視点】EVの開発を行うGLMは9月12日、長野県野沢温泉村と共に、カーシェアリング向けの軽自動車規格EV「ミモス」をはじめとした各種超小型電動モビリティを用いた実証実験を同村にて開始した。 サイズや形状の違う3種類の電動モビリティを投入し、坂道や狭路といった道路事情や気候、実際の利用シーンでのそれぞれのモビリティの利点・問題点を持つのかを検証し、本格導入に向けての指標とすることに加えて、次世代車両開発に向けてのデータを収集することが狙いだ。 野沢温泉村は、2022年に村主導で小水力発電所を開設するなど環境対策の模索を独自に行なっている。令和4年策定の「野沢温泉村地球温暖化防止実行計画」を基に、「自然と共に暮らす村」として再生可能エネルギーの活用による様々な取り組みを積極的に進め、村の主要産業である観光との共存を図ると共に、ビジョンに則した実行手段として次世代車両による村内移動手段の構築を急務と捉えている。 今回の実証実験は、環境に配慮した先進的な観光地確立への第一歩となる。 世界的に自動車のEV化が進むが、その一方でエネルギー問題も大きく取り沙汰されるようになっている。エネルギー危機ともなれば、EVもその影響をまともに受けて機能しなくなる。しかし野沢温泉村は小水力発電所を自前で設置しているため、世の中のエネルギー危機の影響を受けづらい特徴がある。このエネルギーを活用してEVを稼働すれば、文字だけではない「ゼロエミッションの村づくり」の達成へと近づく。 また、次世代の移動手段として電動モビリティが全国で導入され始めているが、地域の環境に合わせたモビリティを導入しなければ、その利点を100%活用することは難しい。 野沢温泉村には特に、複雑に入り組んだ狭路や坂道の多さなど特殊な道路環境がある。季節によっても道路条件が大きく違うため、電動モビリティの活用は村独自に検証をしなければならない。 そこで野沢温泉村と野沢温泉観光協会と議論した上で性質の異なる3種類のモビリティ(取扱車両1機種、研究開発用保有車両2機種)をGLMが提供し、村に最も適したモビリティの選択へ向けた課題を洗い出す。 野沢温泉というと筆者にとってはスキーのイメージが強い。とにかく自然豊かな街で、ゼロエミッションを十分に達成できるような自然エネルギーがあふれている。自前で水力発電所を動かすだけでも、ほかの地方自治体よりも一歩先を行っていると思うが、その電力でEVを動かす取り組みとなればかなり先進的な取り組みとなるのではないか。 それも大手メーカーと組むのではなく、小規模なメーカーと組むのが面白い。小さなチームになるとは思うが、逆に機動性に優れているといえ、関係者同士のコミュニケーションと開発速度を高められると思う。 実証実験には特定小型原付のキックボードや「光岡自動車・ライク-T3」なども入るようだ。小さなメーカーだからこそできるスピーディな開発・対応力を存分に発揮してほしい。 この取り組みは、特定の観光地に特化したEV利用の理想形のようなものだと思う。この実証をひとつの好例とし、全国各地でこのような取り組みが広がることを望む。 (福田 雅敏-EV開発エンジニア、THE EV TIMES エグゼクティブ・アドバイザー) ★★マツダ、「MX-30・ロータリー-EV」の予約を開始 ……9月14日から予約受注を開始した。発売は11月の予定。ロータリーエンジンのレンジエクステンダーを搭載したEVで、普段はバッテリーのみのEVとして使用することができる。実車のレポートはこちらで公開[詳細はこちら<click>]。 ★★トヨタ、航続距離800kmの次世代EVを2026年に生産開始 ……「パフォーマンス・リチウムイオン・バッテリー」を採用し、車重と空力を改善することで航続距離が800km以上に。コストを40%削減したリン酸リチウムイオン・バッテリーも開発中という。 ★★ヒョンデ、EVタクシーの保証を延長 ……EVタクシー専用の延長保証プログラム「Hyundai EVタクシー延長保証」の提供を開始した。保証範囲は新車購入後5年間・走行距離30万kmで、その期間内にバッテリー容量が70%以下となった場合は無償交換となる。 ★ボルボ・ポールスター、「YouTube」と「アマゾン・プライム・ビデオ」が利用可能に ……インフォテイメント・システム用のアプリとして、「プライム・ビデオ」は9月18日から利用可能。ボルボの日本モデルも対応するようだ。また、「YouTube」も近日中に利用可能になるとのこと。 ★ヨネ、EV火災の消火訓練を実施 ……火災車両に被せて消火する「超耐熱ファイヤーブランケット」を使用し、愛知県消防学校で9月27日に行なう。消えにくいEVの火災対策用にヨネが導入した本品を使用し公開訓練を行なうのは初めてだという[関連記事はこちら<click>]。 ★アウディ、ミュンヘンに5ヵ所目の充電拠点を開設 ……最高出力320kWの充電施設「アウディ・チャージング・ハブ」の5ヵ所目をドイツ・バイエルンの州都ミュンヘンに開設した。kWhあたり0.35ユーロ(約55円)で、クレジットカードほか「アップル・ペイ」「グーグル・ペイ」での支払いに対応するという。 ★東京都、EVバス導入で東京電力と連携 ……東京都交通局と東京電力ホールディングスが、EVバス導入モデルの構築で連携協定を結んだ。充電環境の整備やエネルギーマネジメントシステムの開発、グリーン電力での充電、災害時のEVバス活用、仮想発電所の構築に取り組む。 ★東京都、FCEVバス用の水素ステーションを整備・運営事業者を決定 ……東京都交通局が希望していたバス営業所内の水素ステーション整備・運営業者を岩谷コスモ水素ステーション合同会社に決定した。2025年4月に開所予定。 ★ボルボ・トラック、EVトラックの量産を開始 ……ベルギー・ゲント工場で「FH」「FM」「FMX」の3つのモデルを生産。総重量44トンの大型トラックとなる。すでに6大陸42ヵ国で合計約6,000台の購入意向があるという。 ★ボッシュ、燃料電池のリサイクルを計画 ……燃料電池(FC)セルの触媒に用いられる白金(プラチナ)素材を耐用年数切れのFCから回収し、新たなFCセルに再利用。プラチナの採掘に比べてCO2排出を95%削減できるという。 ★NTT東日本、災害時に府中市にEVを提供 ……NTT東日本と府中市は「災害時における給電車両貸与に関する協定」を結んだ。給電機能を持つ「日産・リーフ」「三菱・アウトランダーPHEV」を無償で貸し出し、避難所などの電源車として活用する。 ★日産、不動産の大京とEVの活用で共創 ……日本電動化アクション「ブルー・スイッチ」施策の一環。EV用充電コンセントを備える大京のマンションギャラリーを、EVを活用して防災拠点とする。 ★第3回サステナブル・カーライフイベント「KARUIZAWA TOTOR GATHERING 2023 Autumn」が開催 ……「軽井沢・プリンスショッピングプラザ」<長野県軽井沢町/10月7日(土)〜9日(月・祝)>で開催する。アウディ/ポルシェ/BYD/ASF/HWエレクトロといったメーカー各社がEVを含めた電動車を展示する予定。 ★テスラ、特別展示試乗会を千葉県浦安市で開催 ……で9月24日(日)、浦安住宅公園<浦安市東野2-28-1> で10時30分〜16時30分。「モデルY」と「モデル3」を用意。 デイリーEVヘッドライン[2023.09.15]

TAG: #THE視点 #実証実験 #超小型EV
ジャパンEVラリー白馬2023(photo=日本EVクラブ)
TEXT:福田 雅敏
今年の最長距離の参加者は⁉︎……「ジャパンEVラリー白馬2023」は充電計画も愉しい

豪華EVパレードを行う「ジャパンEVラリー白馬2023」最終日 今年で10回目を迎えた「ジャパンEVラリー白馬2023」。前回のレポートは、イベント初日に行われた試乗会や夜の宴会などを紹介した。今回は2日目の模様を紹介する。 23日は、朝からパレードが行われた。「EV気候マーチ」と称され、「エイブル白馬五竜駐車場」をスタートし田園を絡めた絶景ポイントで記念撮影の後、前日のEVラリーのゴールである「白馬ジャンプ競技場」までの7kmを走行する。今年は55台が参加。都合により、前日から宿泊できない参加者なども訪れた。後述する「EVラリー」も1日だけの参加とはなってしまったが、楽しまれていたようだ。 充電インフラについての意見を交換できる「EVミーテイング」 パレード後は、エイブル白馬五竜エスカルプラザにて「EVミーティング」が行われた。10周年記念のスペシャルコンテンツである。 テーマは「充電インフラについて考える」。EVsmartブログの寄本編集長と、白馬EVクラブの渡辺氏によるトークが行われた。前半は普通充電について、後半は急速充電について。宿に充電インフラを持つ白馬村内ホテルのオーナー達や、ジャーナリストからも多くの意見が出された。 白馬には約40基(口)の充電設備があるというが、老朽化も目立つため入れ替え等について白馬村を含めて協議をしている最中だと言う。複数口充電を希望する意見が多かった。 その後は、エイブル白馬五竜の駐車場に戻り、白馬の美しい山並みをバックにEVと参加者の集合写真撮影。およそ60台のEV、PHEV、FCEVが一堂に並ぶ。この写真は圧巻である。 2日間にわたって行われる「ミッションラリー」と「デジタルスタンプラリー」 イベントのコンテンツの中には、2日間にわたって行われたものもある。「ミッションラリー2023」である。EVラリーならではの「スペシャルミッション」(配点はシークレット)と、白馬村内に設定されたスポット10か所を巡る「デジタルスタンプラリー」との獲得ポイントを合算して上位争うものだ。 「スペシャルミッション」は、一例をあげると「白馬村の充電設備がある宿に泊まる」「試乗会に参加する」「パレードに参加する」など5つのミッションからなる。 「デジタルスタンプラリー」は、スマホアプリを利用して白馬の自然や絶景ポイント、地元おすすめの名所、ゼロカーボンの取り組み箇所などを巡るもの。この2つのミッションの達成具合で賞が決まる。訪れる場所・時間・順番は決められていないので、試乗会の合間などを利用して参加する。1箇所のみので行うのではなく、村全体を活用して行われる宿泊イベントらしいコンテンツだ。

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ベルエナジー・ローディV2と日産・サクラ(photo=ベルエナジー)
TEXT:福田 雅敏/ABT werke
電欠のお助け隊から充電インフラへ……ベルエナジー、「電気の宅配便」の実証実験を開始[2023.09.14]

スペースさえあれば電話一本でどこにでも駆けつけその場で急速充電 充電スポットに行くという枷を取り払う新たなインフラとなるか 【THE 視点】ベルエナジーは、EV向け出張充電サービス「電気の宅配便」の実証実験を2023年9月19日から、茨城県つくば市内限定で開始する。 米国スパークチャージ社と共同で、「どこでも急速充電」をコンセプトに外部入力設備不要・完全スタンドアローン設計のEV急速充電器「ローディV2」の普及に取り組んでおり、EVユーザーに対する新サービス「電気の宅配便」の実装を見据えたニーズ調査をするという。 サービスの本格展開は2024年度内を目指している。ベルエナジーの拠点があるつくば市でまず実証を行ない、実験終了後は広範囲な事業展開を視野に入れサービスパートナーの募集を開始する予定だ。 「電気の宅配便」とは、急速充電器を搭載した専用車両がユーザーの車両の元にに出向き、その場で充電するというもの。事前予約が必要だが、わざわざ充電スポットに出向く必要がなく、自宅・事業所・そのほか出先で用を済ませる傍ら、急速充電サービスを受けられる。 実証期間は2023年9月19日から11月30日まで。使用機材のポータブルEV急速充電器「ローディV2」は、「CHAdeMO規格」に対応し最高20kWの出力が可能となる。充電容量は最大13.4kWh。この機器を「日産・サクラ」に搭載しユーザーの元に出向く。 ベルエナジーが展開するポータブル充電器「ローディV2」と「電気の宅配便」サービスは、この「デイリーヘッドライン」で幾度か取り上げているとおり、“電欠した際のお助け隊”のイメージが強かった。しかし今回の発表でそのイメージが変わった。このサービスは充電設備のない場所にもバッテリー残量を気にせず出かけられ、さらにその出先で充電時間をより有効に使えるようになる。 充電器のないショッピングモールやスーパーなどの買い物などにも有用だろう。普通充電のインフラでは十分な充電量が得られない場合にも有効な手段だ。取引先が社用EVで来社した際に利用すれば相手に喜ばれるはず。活用方法は色々と考えられる。 このサービスに「日産・サクラ」が使われているのも良い点だ。軽自動車なので機動性が抜群だし、小型なボディは充電時のスペース確保にも役立つ。これを機に、EVユーザーの充電の保険代わりとして、充電インフラの一形態として、全国での導入が始まってほしいものである。 (福田 雅敏-EV開発エンジニア、THE EV TIMES エグゼクティブ・アドバイザー) ★★ホンダ・BMW・フォード、アメリカで合弁会社を設立 ……EVを活用した電力ネットワーク企業「チャージスケープ」を3社合同でアメリカに立ち上げた。複数の自動車メーカーと、アメリカ・カナダにある電力会社を結ぶ情報共有プラットフォームを構築し、EVユーザーの電力料金を削減するという。2024年初頭の稼働を目指す。 ★★三菱ふそう、新型「eキャンター」をヤマト運輸に900台納入 ……ヤマト運輸としても標準的に使用している最大積載量2トンのモデルを、全国に順次導入する。「eキャンター」専用に用意した「FUSOグリーンリース」を利用して契約する。 ★★ハイパーEVメーカーのリマック、日本上陸 ……ハイパーEVの「リマック・ネヴェーラ」が日本発売となる。輸入元は、ハイパーカー「ケーニグセグ」の正規代理店を務めるビンゴ。9月13日(水)から15日(金)まで、「ARTA MECHANICS & INSPIRATIONS」<東京都江東区新木場>でローンチイベントを開催する。 ★★プジョー、新型EV「E-3008」を発表 ……SUVタイプの新型EV。ステランティスの「SLTAミディアム・プラットフォーム」を初採用し、航続距離は最大700km。グレードは、2WDの基準車/ロングレンジと、デュアルモーターAWDの計3種類を用意した。 ★★住友商事、「EVバッテリー・ステーション千歳」を稼働 ……北海道千歳市に開設した。EVのバッテリーを再利用した大規模な系統用蓄電池設備。EVのバッテリー約700台分を収容し、約2,500世帯の1日分の電力を貯めることができるという。 ★東京センチュリーと関西電力、使用済みEVを利活用できるパートナーを募集 ……両社はEVの使用済みバッテリーを活用したバッテリーシステムの構築を共同研究するとともに、バッテリーを除いたEVの車体を利活用できるパートナーの募集を開始した。 ★ジェイテクト、燃料電池車向けの「高圧水素供給バルブ」を開発 ……第3世代となる「高圧水素バルブ」と「高圧水素減圧弁」を開発した。商用車向けの高流量対応品となる。供給バルブは従来比200%、減圧弁は従来比130%の性能となり、長時間の使用にも耐えられるという。 ★富士ソフト、パナソニックエレクトリックワークスのEV充電器シェアサービスに開発協力 ……EV用充電シェアリングサービス「everiwa Chager Share」のWEB・アプリの開発に協力した。同サービスは、あるオーナーが所有する充電器を登録してあるEVユーザーに貸し出す、いわゆるマッチングサービスになる。 ★スマートドライブ、マレーシアでEV充電事業を本格開始 ……ランカウェイ島と東部パハン州クワンタンに計3基の充電器を設置した。今後順次拡大するという。同社は2020年に現地法人を立ち上げている。 デイリーEVヘッドライン[2023.09.14]

TAG: #THE視点 #充電インフラ #国内ビジネス
「マスタング・マッハ-E・ラリー」(photo=フォード)
TEXT:福田 雅敏/ABT werke
本物のオフローダーに還った野生馬……フォード「マスタング・マッハ-E・ラリー」を発表[2023.09.13]

SUVの「マスタング」を肯定し「シェルビーGT」と双璧をなせる新バージョン 趣味に振ったモデルが出るということはEVの新段階突入を意味する 【THE 視点】フォードモーターは9月7日、SUVタイプのEV「マスタング・マッハE」のラリー仕様「マスタング・マッハ-E・ラリー」を米国で発表した。 前後2モーター式AWDの「マスタング・マッハ-E GT」をベースに、最高出力358kW(487ps)・最大トルク最大トルク881Nm(89.7kgm)に性能を引き上げた。バッテリー容量は91kWhで、航続距離は400km。バッテリー容量の10~80%を、36分で急速充電できる。 足まわりは、専用のショックアブソーバーとスプリングにより車高を20mmアップ。直径385mmのフロントブレーキローターとレッド塗装のブレンボ製のキャリパーを装備。白いラリースタイルのアロイホイールを採用し、タイヤはミシュラン「クロスクライメート2」(235/55R19)を履く。フォードのこれまでのラリーカーをオマージュしたスタイルとなっている。 外観面での特徴は、車体上半身と下半身のモールディング/ユニークなフロントスプリッター/黒塗装のスチールルーフ/フォグランプ内蔵のフロントフェイシアなどを装備し、ラリーカーのテイストをふんだんに盛り込んだ。特にリアスポイラーは、「フォーカスRS」からインスパイアされたスタイルだという。 ちなみにフォードは、このモデルを開発するためにアメリカ・ミシガン州の試験場にラリーコースを新設したという。ラリークロスのベテランによる設計で、実際の公道に近い状況を再現した。「マッハ-E・ラリー」のプロトタイプを用いて800km走行してコースを作り上げたようだ。 EVにもいよいよラリーカーが出てきた。フォードはこれまで、「フォーカスRS」といったスポーツバージョンを販売してきたが、今度はそこにEVが加わった。 本気のラリーEVを設定するとは、フォードのEVが開発黎明期を過ぎ、普及期に入ったことを表すのではないだろうか。エコや実用ではなく、思い切り趣味、さらに言えばオンロードではなくダートに振ったスポーツモデルを設定することは、余裕がなければできないはずである。 いずれにしろEVでモータースポーツへの参戦ができる事を示しており、EVも新たな段階に入ったことを意味する。こういったとんがったEVは、スポーツカー好きなら一度は乗ってみたくなるのではないか。「マッハ-E・ラリー」ははっきり言って、一台のクルマとしてかなり魅力的だ。 「マスタング」には、オンロードのマッスルカーのイメージを強く抱く人も多いと思う。しかしEVの「マスタング・マッハ-E」は、新世代の「マスタング」が再現し昇華した伝統のマッスルスタイルを覆すような格好となってしまい、その名を冠することに疑問を抱く往年のファンもいたのではないだろうか。 しかし「マッハ-E・ラリー」が出たことで、そのSUVスタイルが肯定されたように思う。それも中途半端な“ガワ”だけのスタイルではなく、中身も本気でチューニングしてきたとあれば、ファンは納得するように思う。「シェルビーGT」の対極にある立派な“チューニング・マスタング”と言えるのではないだろうか。まさにエンブレムどおり“野生馬”である。 他社も「マッハ-E・ラリー」に負けないガチンコモデルをどんどんリリースして、EVにモータースポーツのイメージを植え付けてほしい。それがEV普及の後押しにつながるだろう。 (福田 雅敏-EV開発エンジニア、THE EV TIMES エグゼクティブ・アドバイザー) ★★EVのホットハッチ「アバルト500e」、10月初旬にいよいよ日本に ……発売に向けて特別サイトをオープン。記念グレード「ローンチエディション」も導入。発表同日に同サイトにて先行予約受付を開始する。 ★★ステランティス、「フィアット・600e」の生産を開始 ……ポーランド・ティヒにある工場で生産を開始した。生産第1号はオレンジカラーの「ラ・プリマバージョン」だという。「600e」はSUVの新型EVで、「500」の伝統的なスタイルを踏襲している。航続距離は400km(WLTPモード)。 ★★オランダのVDLグループ、FCEVトラックにトヨタのシステムを採用 ……トヨタモーター・ヨーロッパとVDLグループが協業。トヨタのFCシステムを搭載したFCEVトラックを発表した。2023年から5年間、ルートトライアルを行なうという。 ★BMWグループ、MINIのオックスフォード工場をEV専用に ……イギリスにある「MINIプラントオックスフォード」を2030年にEV専用工場にする。投資額は6億ポンド(約1,100億円)。EVモデルの「クーパー・3ドア」と「エースマン」は2026年から同工場で生産。 ★愛・地球博記念公園<愛知県長久手市>でEVの「ネコバス」が運行 ……トヨタ自動車・MONET Technoligies・豊栄交通・スタジオジブリ・愛知県が、EVバス「APMネコバス」の運行に合意した。同公園内「ジブリパーク」周辺を走る。車両はトヨタの短距離・低速型EVを改造した6人乗りの車両となる。 ★小型EV開発のGLM、長野県野沢温泉村と実証実験 ……小型EV「ミモス」をはじめとした3種類の電動モビリティを実験に投入。狭路・坂道・気候といった条件化での利点と課題を洗い出すという。 ★東北大学、太陽光発電とEVの組み合わせが脱炭素化に有効と発表 ……住宅向け太陽光発電に加えてEVを蓄電池として活用するフランスの施策「SolarEVシティー構想」で、この組み合わせが脱炭素化に大きく貢献できると試算した。周辺地域のイル・ド・フランス全体で最大76%削減できるという。 デイリーEVヘッドライン[2023.09.13]

TAG: #THE視点 #スポーツEV #ニューモデル
WAE EVRh(photo=WAE)
TEXT:福田 雅敏/ABT werke
ニュル7分20秒が照準……F1ウィリアムズ傘下のWAEがハイパーFCEVを開発へ[2023.09.12]

最高出力748psを発生するハイパー燃料電池(FC)ユニットを提案 FCトップランナーの日本勢も見過ごせないのでは 【THE 視点】F1チームを運営するウィリアムズの子会社ウィリアムズ・アドバンスド・エンジニアリング・テクノロジーズ(WAE)は9月5日、高性能スポーツ燃料電池車(FCEV)のプラットフォーム「EVRh」を発表した。 「EVRh」は、最高出力120kWの水素燃料電池と同430kWの液冷式バッテリーを組み合わせたエネルギーシステムを採用し、車両全体の最高出力は550kW(748ps)になるという。車重1,900kg以下、0-100km/h加速は2.5秒以下で、航続距離は600kmとのこと。 駆動方式は複数のモーターを備えたAWDを採用するようだ。水素タンクとバッテリーを車両中央部に配置することで重量配分の最適化を行ない、ドイツの「ニュルブルクリンク・北コース」のラップタイムは7分20秒以下がターゲットとのこと。 実は今回発表された「EVRh」は、昨年WAEが開発・公開したEV用の革新的なプラットフォーム「EVR」に続くものとなる。同社は、革新的な技術開発を行なうとともに、カーボンフリー車両の開発を重要視している。特に「EVRh」はOEM生産に対応し、コストパフォーマンスを最適化した上でスピーディに市場に投入できるモデルとなるようだ。 「EVRh」のプラットフォームは、今年の「人とクルマのテクノロジー展」で東京アールアンドデーが発表した「FCEVスポーツコンセプト」にも似ている。スポーツカーのプラットフォームの前後に水素タンクを搭載し、二次バッテリーを積むハイブリッドFCEVという構造だ[関連記事はこちら<click>]。 スポーツFCEVは、「トヨタ・ミライ」や「ホンダ・クラリティ・フューエルセル」「BMW iX5ハイドロジェン」といった実用車とは一線を画す独自の構造を持ったカテゴリーになる。EVでもハイパーカーが登場するようになってきたが、「ハイパーFCEV」が登場するのも時間の問題だろう。走る楽しさを追求している日本のメーカーも負けてはいられないのではないか。 FCEVにも様々なカテゴリのクルマが増えれば選択肢が増え、普及拡大にもつながるだろう。実際にFCEVに乗る筆者も、こういった楽しいFCEVが出ることは歓迎である。「EVRh」ベースの「FCEVスポーツコンセプト」の実車が見れることを楽しみにしている。 (福田 雅敏-EV開発エンジニア、THE EV TIMES エグゼクティブ・アドバイザー) ★★ベルエナジー、「電気の宅配便」本格稼働 ……「日産・サクラ」に「チャデモ」対応の充電器およびバッテリーを搭載して電気を宅配する実証実験を9月19日から開始する。場所は茨城県つくば市内限定で、ユーザーが自宅以外に駐車した場合に限る。本サービスは2024年度内に開始予定。 ★メルセデス・ベンツ・トラック、新型EVトラック「eアクトロス」を発表へ ……10月10日に世界初公開予定と発表した。長距離輸送用のEVトラックで、航続距離は500kmになるという。 ★レクシヴ、日産とEVで協業 ……EVのデータ連携に関する実証実験を共同で行なう。日産のEVの車両データをサーバーを通じて連携。車載デバイスなどが必要なくなり、車両管理やエネルギーマネジメントがしやすくなるという。 ★指月電気、V2X対応のEV用充放電機を発表 ……「グリーンファクトリーEXPO」<幕張メッセ…9月13日(水)〜15日(金)>で新製品「エクシーブ」を公開する。ピーク電力カットや災害時にEVの電力を使用できる機器となる。 ★三菱重工、90MPaの水素昇圧ポンプを市場投入へ ……水素ステーション向けの「90MPa級超高圧液体水素昇圧ポンプ」の長期耐久試験をクリア。ポンプの起動・停止運転を300回実施。累計250時間の運転を達成したという。本実験は米カリフォルニアにあるファーストエレメント・フュエル社の水素供給施設で行われた。来年まで継続するという。 ★あいおいニッセイ同和損保・MS&ADインターリスク総研・法政大学、空飛ぶクルマを共同研究 ……空飛ぶクルマの社会実装に向けて共同研究契約を締結した。MaaS事業の保険・サービスの開発や人材育成などを行なう。特に法政大学は、次世代航空人材向け教育カリキュラムへ研究成果の活用を検討するという。 デイリーEVヘッドライン[2023.09.12]

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