#SUV
TEXT:TET 編集部
905馬力のモンスターSUV降臨。ロータス、ブランド初の電動SUV「エレトレ」の国内受注を開始

ロータスの日本における代理店エルシーアイは、ブランド初となるSUVのバッテリー電気自動車(BEV)、「エレトレ」の予約販売を6月17日に開始した。エルシーアイによると日本へ導入されるのは、「エレトレS」および「エレトレR」の2モデルとなる。 速さを取るか、航続距離を選ぶか 公表された日本仕様のスペックを確認すると、まずシングルモーターのエレトレSは、603hp/710Nm、0-100km/h加速4.5秒、最高速度258km/h、航続距離600km(WLTP)。一方ツインモーターのエレトレRは、905hp/985Nm、0-100km/h加速2.95秒、最高速度265km/h、航続距離490km(同)となる。 つまり、エレトレSは航続距離を重視したロングレンジグレード。エレトレRは走行性能を追求したパフォーマンスグレードという位置付けだ。とはいえ、エレトレSでもメルセデス「EQS SUV」のトップグレードを凌ぐ馬力なので、ロータスがアピールするハイパーSUVであることに疑いはない。 充電時間の早さもエレトレの特徴で、800VのEVアーキテクチャーはDC350kWまでの急速充電に対応。最速わずか20分で充電量10%から80%までチャージでき、その電力で400kmの走行が可能という。充電中にリアコンビネーションライトが緑色に光り、バッテリー残量をリアルタイム表示するのも所有欲を掻き立てるギミックだ。 また、高度な自動運転へ対応した装備も充実している。エレトレのLiDAR(レーザー光を使った計測システム)は車両の周囲200mを全方位スキャンし、高度な3Dマップを生成可能。前方の環境検知には500m先まで撮影できる望遠カメラを装備し、4つのサイドカメラやリアセンサーも合わせ、360度あらゆる方向をカバーする。もちろん、フロントにはミリ波レーダーも備え、歩行者等も正確に発見可能だ。これらは、将来的な完全自律走行も視野に入れた装備で、オーナーはソフトのアップデートだけで最新の運転支援システムを享受できるという。 >>>次ページ インテリアはスポーティかつ高級

TAG: #SUV #ロータス #高性能車
TEXT:小川 フミオ
乗り心地の良さとファントゥドライブを持ち合わせたe-SUV[レクサスUX300e試乗記]

レクサスUX300eのマイナーチェンジの走りに関してはどんなアップデートなのか、その詳細と価格が近いライバルについてを自動車ジャーナリスト・小川フミオ氏に語ってもらった。 運転好きな方にもおすすめの電気自動車 2023年3月30日にマイナーチェンジを受けたレクサスUX300e。新しいバッテリーパック搭載で、航続距離が伸びたいっぽう、走りの性能もあきらかに上がっている。 ひとことでいうと、楽しい。 「上質ですっきりと奥深い走りの味」をさらにきわめるというのが、今回のマイナーチェンジを受けもった開発陣の狙いだったそうだ。 リアのパフォーマンスダンパーは継続使用。加えて、サイドドア及び、テールゲート周辺のボディ開口部のスポット溶接打点を20点追加することでボディ剛性を強化。 加えて、EPS(電子制御のパワーステアリング)やダンパー設定の最適化を実施。 バッテリーを床下に置いた低重心パッケージの利点をさらに活かすべく、テストコースで「徹底的に走り込み」をしたと、レクサスでは謳う。 加速感も減速感もナチュラルで、ドライバーの感覚にぴったり寄り添うような走りが体験できる印象が強い。 ステアリングホイールの操舵感は、このところのレクサス車(およびトヨタ車)と共通の、しっかり感が強いもの。乗ってすぐは、重くてびっくりするひともいるのでは。 かつてのBEV(バッテリー電気自動車)によく見られた、ことさら初期加速の速さを強調したようなキャラクターでないものの、300Nmのトルクをもつモーターで前輪を駆動するので、速いことは速い。 調子にのって加速して、ちょっときつめのカーブにさしかかったときに、思ったより操舵感が重くて、切り遅れてしまう、なんてことが、初めて乗ったときには起こりうる。 ただし、この操縦感覚にはすぐ馴れる。馴れると、じつに気持ちいい。見ている方向や腕の動き、やアクセルペダルを踏む足など、すべてが一体化して感じられるようになる。 このところ、NX(現在のモデルの発売は2021年10月)、RX(同2022年11月)が、走りも楽しい仕上がりで印象的だったせいもあり、UXの存在感が私のなかではやや希薄だったのは事実。 マイナーチェンジしたUX300eは、バッテリーパックの床下配置による低重心化で、前後重量配分や慣性モーメントなど、バランスがとれた操縦性を有し、かつパワートレインや操舵感覚はナチュラル。 運転が好きなひとなら、パワートレインの内容をとびこえて、UX300eをきっと気に入ると思う。

TAG: #SUV #UX300e #レクサス
TEXT:TET 編集部
BYD、フランスにEVを5モデル投入。コンパクトから高級セダン、SUVまでラインナップ

中国最大の電気自動車(EV)メーカー、BYDは、新たに参入したフランス市場に5つのモデルを投入すると発表した。併せて年内に15から20のサービス拠点をオープンし、2025年には100店舗を目指す計画を明らかにした。 すでに欧州14ヵ国に参入済みのBYD 2022年に世界で186万台以上のEVを販売し、米テスラを猛追する勢いを見せたBYD。日本国内でもコンパクトSUVの「ATTO 3(アット3)」を440万円からという戦略的価格で販売し話題になった。 実はこのBYD、EVの普及が遅れる日本よりも先に欧州で知名度を高めており、既に英国、ドイツ、オランダ、ベルギー、オーストリアなど欧州14ヵ国に参入を果たしている。そして今月、満を持してドイツ、英国と並ぶ自動車大国フランスで車両のデリバリーが始まり、間もなく一般販売も開始されるのだ。 当初、フランスで販売されるのは先述のアット3に加え、Eセグメントセダンの「漢(ハン)」、7人乗りEセグメントSUVの「唐(タン)」の3台とのこと。そして、Cセグメントハッチバックの「DOLPHIN(ドルフィン)」、Dセグメントセダンの「SEAL(シール)」がそれらに続くようだ。 ここでアット3以外の日本ではなじみの薄い4台を紹介しておこう。まず「ハン」はオーソドックスな3ボックススタイルのセダンで、次のタンと同じく歴代中国王朝の名に由来するシリーズの1台。運転手付きで乗っても馴染むフォーマルなルックスや、元々バッテリー専業メーカーだったBYDらしく、ブレードバッテリーという薄型電池を搭載していることが特徴だ。 「タン」は「レクサスRX」などと同等のボディサイズを持つミドルサイズクロスオーバー。3列シートのレイアウトで最大7人が乗れ、米国がメイン市場と見られるが、家族での長距離バカンスが定着している欧州でも商機があると踏んでいる模様。 >>>次ページ 今年中に日本でも発売予定のドルフィンとシール

TAG: #SUV #アット3 #セダン #新型車
TEXT:小川 フミオ
[レクサスRZ450e]EV激戦区のライバルを探る[試乗記:その5]

RZ450eはミドルクラスのSUVで、現在のBEVの主流に属する。ゆえに数々の競合車が待ち構える。 まさに群雄割拠 RZ450eバージョンLの価格は880万円。どんなライバルが市場にあるだろう。 シャシーを共用するトヨタ「bZ4X」(FWD600万円/AWD650万円)は、モーターの出力がやや低くなるいっぽう、満充電からの走行距離はFWDモデルで559kmと、449kmのRZを大きく上回る。 スバル「ソルテラ」(FWD594万円〜/AWD638万円〜)も、FWD仕様はフロントに150kWのモーター(のみ)。AWDは前後80kW1基ずつ、とbZ4Xと同様のスペックだ。 日産には、全長4,595mm、ホイールベース2,775mmで、470km走る「アリア」(FWD539万円、AWDは近いうちに発売)がある。 ただし、レクサスのユーザーは、トヨタや日産でなく、輸入車のほうが気になるかもしれない。 BEV(バッテリーEV)に熱心なBMWだと「i4」(848万円〜)。全長4,785mm、ホイールベース2,855mmと、全長では4,805mmのRZより短く、ホイールベースは2,850mmなのでi4が長い。 満充電からの走行距離は、604kmを謳うi4が、494kmのRZをはるかにしのいでいる。部分的なパートナーとしてトヨタ/レクサスといい関係にあるBMWだが、ここでは見習うべきお手本か。 アウディでは、「Q4 e-tron」(638万円)と「Q4 Sportback e-tron」(730万円)が価格面で近い。全長は4,590mm、ホイールベースは2,765mmなので、Q4 e-tronのほうがコンパクト。そのせいか、航続距離は594kmと長い。 メルセデス・ベンツでは「EQA」(782万円)と「EQB」(822万円)という2台のSUVが価格的に、RZ450eと重なってくる。 EQBでは全長4,685mm、ホイールベース2,830mm。寸法はRZに近く、走行距離もEQBの520kmなので、やはりRZ450eとだいぶ重なってくる。 こうやって比較してみると、だいぶ市場がにぎやかになっているのが、あらためて分かる。

TAG: #BMW i4 #bZ4X #EQA #EQB #Q4 e-tron #RZ450e #SUV #アリア #ソルテラ
TEXT:小川 フミオ
[レクサスRZ450e]痛快なサイドビュー、「顔」のデザインは少し残念な点も[試乗記:その4]

レクサスはBEV(バッテリー電気自動車)のRZ450eにスピンドル“ボディ”を初めて採用、それまでのスピンドルグリルから大胆な変更となった。しかし、自動車ジャーナリスト・小川フミオ氏は、もう一歩BEVならではのデザインに踏み出して欲しかったと考える。その真意とは。 スピンドルボディのデビュー作 レクサスRZ450eは、あたらしいボディスタイリングをもっている。「BEVならではのシームレスな加速感とトルクフルな躍動感を表現」(プレスリリース)と説明される。 ちょっと情緒がかった表現なので、的確に解釈できるか自信はないけれど、たしかに前後のフェンダーのふくらみが力強さを表すいっぽう、傾斜の強いリアウインドウなどがスポーティだ。 プレミアムサイズのセダンとは表現がことなる。 キャビンは、リアウインドウがあえて強めに寝かされるとともに、Aピラーだけボディ同色の、自動車デザイン用語でいう逆カンチレバールーフを採用。 後輪あたりのリアクォーターパネルへとキャラクターラインがキックアップしてきて、車体にまとわりついた風などがばっと上に抜けていくようなデザインも、よく出来たスポーツクーペ、レクサスLCに通じる表現で痛快。 加えて、従来のICE車やハイブリッド車などとも一線を画している。 レクサス車のシンボルでもあった「スピンドルグリル」を廃し、ボディぜんたいの“かたまり感”でもって「スピンドルボディ」を作りあげたとされる。 スピンドルグリルを設定した2012年あたりで、すでにその先の電動化は視野に入っていたはず。ここがむずかしいところで、BMWはうまくやっているけれど、メルセデス・ベンツはグリルへのこだわりは捨て、エンブレムに集中している。 かつてのデザイン部長は「スピンドルグリルはシルエットを使えば、ピュアEVのフロントグリルにもじゅうぶん使える考え抜かれたものです」と私に説明してくれたことがある。 たしかに、レクサスといえばスピンドルグリル。10年で完全に定着したといえる。RZではそれを捨ててしまったのか。執拗に過去の実績にこだわる必要はないけれど、トヨタもそこはあんまりこだわっていないな。 フロントにエンジンがないのでキャビンとのあいだの隔壁をもっと前に出して、Aピラーをさらに前進させるデザインも出来たように思うけれど、レクサスでは、冒険的な手法は採らなかったようだ。 個人的にはサイドビューは好きだけれど、壁感というか、グリル開口部をなくしてそのままのっぺりしたパネルにしてしまったフロントグリルには、いまひとつ審美性を見出しにくい。そこは惜しい点である。 レクサスRZ450e version L 全長:4,805mm 全幅:1,895mm 全高:1,635mm ホイールベース:2,850mm 車両重量:2,110kg 前後重量配分:前1,130kg、後980kg 乗車定員:5名 交流電力量消費率:147Wh/km(WLTCモード) 一充電走行距離:494km(WLTCモード) 最高出力:前150kW(203.9ps)、後80kW(109ps) 最大トルク:266Nm(27.1kgm)、後169Nm(17.2kgm) バッテリー総電力量:71.4kWh モーター数:前1基、後1基 トランスミッション:eAxle(1速固定) 駆動方式:AWD フロントサスペンション:マクファーソン・ストラット式 リアサスペンション:ダブルウィッシュボーン式 フロントブレーキ:ベンチレーテッドディスク リアブレーキ:ベンチレーテッドディスク タイヤサイズ:前235/50R20、後255/45R20 最小回転半径:5.6m 荷室容量:522L 車両本体価格:880万円

TAG: #RZ450e #SUV #デザイン
TEXT:TET 編集部
6月7日に公開予定のボルボの新型エントリーBEV「EX30」。内外装が部分公開

ボルボは5月31日(現地時間)、バッテリー電気自動車(BEV)の新型「EX30」を予告する新たな画像を公開した。 EX90にも通じる新世代ボルボ・フェイスを採用 2023年6月7日に世界初公開されることが発表されている「EX30」は、ボルボのエントリーBEVを担うコンパクトSUV。5月上旬にはリアコンビネーションライトやシート表皮などの一部ディテールが先行公開されていた。 今回追加公開されたイメージでは、ヘッドライトの点灯形状にボルボのアイデンティティであるトールハンマースタイルが採用されることが明らかになった。先に発表されたフラッグシップ電動SUV「EX90」と同じく、ピクセル状のLEDがグラフィックを構成しており、一見して新世代モデルとわかるデザインだ。 リアエンドは、リアコンビネーションランプがEX90と同様、上下に二分割されたデザインが採用されることが明確になった。一方、ドアハンドルはフラップタイプのEX90とは異なり、より一般的なグリップタイプになる模様だ。 インテリアについてはより多くの情報が明らかになった。まず、ダッシュボードセンターには、大型のインフォテインメントディスプレイを装備。モニターのサイズは12.3インチとなるようで、速度や充電レベルなど車両状態に関する情報に加え、Googleマップを使ったナビゲーションシステムを搭載する。通信は5G規格となり、ボルボとして初めてApple CarPlayのワイヤレス接続にも対応するようだ。 また、安全性を重んじるボルボらしく、運転中には重要な情報以外を排除して目を疲れさせない落ち着いた表示スタイルになるという。 >>>次ページ BEVならではのオーディオへのこだわり

TAG: #BEV #SUV #ボルボ
TEXT:烏山 大輔
ボルボ、2023年4月のBEV販売台数は前年比88%増。全体でも10%増で好調を維持

ボルボのグローバルでの2023年4月と1月〜4月までの販売台数から、電動化を進める同社の実績を観察する。 リチャージモデル(BEVとPHEV)のシェアが拡大 ボルボは2023年4月の世界販売台数が51,976台と前年同月比10%増だったことを発表した。この販売台数は、88%増(4,709台→8,830台)と大幅に伸びたBEV(バッテリー電気自動車)が牽引した。 地域別では、欧州は販売台数が5%増加し20,804台となった。リチャージモデルのシェアは63%に達し、BEVのシェアは26%だった。 一方、中国では販売台数が46%増加し、12,543台となった。リチャージモデルの販売台数は86%増加(677台→1,260台)し、シェアは10%。まだまだ伸び代が大きいように感じる。 米国では販売台数が4%減少し、9,611台となったが、リチャージモデルのシェアは31%に達した。BEVが71%増加(793台→1,356台)したことが大きい。 ボルボのBEVまたはプラグイン・ハイブリッド(PHEV)パワートレインを搭載した電動化モデルである「リチャージ」は、世界で販売されたボルボ車全体の40%を占めた。BEVのシェアは17%であった。 また、2023年1月から4月にかけてのボルボの販売台数は214,914台で、こちらも前年同期比10%増となった。 SUVが売れ筋 同じく23年4月を車種別で見ると、販売台数のトップは16,658台(全販売台数に占める割合は32%)の販売数を記録したXC60、前年同月比で11%増加した。次いで13,740台(同26%)を販売したXC40、8,179台(16%)を販売したXC90が続く。XC40とXC90は前年同月とほぼ同じ水準である。この3車種合計で74%と大多数を占めることとなる。 販売台数のトップ3は全てSUVとなった。さらにボルボは新たなフラッグシップとしてBEVのEX90を投入する。そして小型BEVのSUVとなるEX30の発表は来る6月に迫る。これらのSUVによって、ますますボルボの勢いが加速しそうだ。 2040年までにクライメートニュートラル(温室効果ガス実質ゼロ)企業になることを目指すボルボは、2025 年にグローバルでBEV販売の割合を50%まで伸ばし(日本国内におけるEV販売の割合は45%)、2030年までにグローバルで販売するすべての新車をBEVにするという目標を掲げている。

TAG: #EX30 #EX90 #SUV #XC40 #XC60 #XC90 #リチャージ
TEXT:TET 編集部
スタイリッシュに、航続距離も確保。シトロエンが新型SUVクーペ「Ë-C4 X」を欧州で発表、最大航続距離は420km

ステランティス・グループの仏シトロエンは欧州市場において、電動ハッチバック「Ë-C4」および電動SUV「Ë-C4 X」に、最高出力と航続距離を強化した「シャイン」グレードを追加すると発表した。 存在感溢れるリアビュー 個性的なフランス車の中でも、ひときわ存在感あるデザインが特徴のシトロエン。なかでもCセグメントハッチバックのC4は、クーペ風のルーフラインとワイド感を強調したフロントマスクが特徴で、日本にも電動版のË-C4を含め正式導入されている(日本名は、Ë-C4 エレクトリック)。 一方、昨年6月に欧州で発表されたばかりのC4 Xは、同じくCセグメントに属するが、車格的にはC4と最上位モデル「C5 X」の中間に位置するSUVで、クロスオーバーとサルーンを融合させたようなエクステリアがセリングポイント。こちらは、まだ国内導入されていないが、ラインナップに加わればコアなファンの心を鷲掴みしそうなキャラの立ったモデルだ。 そんな両モデルに今回、欧州で追加されたのはフル電動モデル(BEV)の上位グレードで、永久磁石同期電気モーターをハイブリッド同期電気モーターに置き換え、高レベルの効率性は維持したまま、最高出力を従来の100kW(136ps)から115kW(156ps)へ15%増強。さらに、これまでの50kWhバッテリーに代え、新しい54kWhのバッテリーを採用したことで、航続距離を360kmから最大420km(WLTPモード)にまで延長している。 加えてシトロエンは、気温0℃の都市部走行の場合、実走行可能距離は+30kmになり、実際のメリットはさらに大きいと主張する。 >>>次ページ ニッケル比率を高めた新設計のバッテリーを搭載

TAG: #SUV #SUVクーペ #シトロエン
TEXT:岩尾 信哉
ハイパフォーマンスかつスタイリッシュな電気自動車、 ポールスター4が上海国際モーターショーにて発表

去る4月に中国で開催された上海国際モーターショーにおいて、ボルボ・カー(以下、ボルボ)は、電気自動車(EV)専用のハイパフォーマンスカー・ブランドであるポールスターの新型SUVモデル「ポールスター4」を発表した。 ポールスターの成り立ち 現在ボルボは、ジーリー・ホールディング・グループ(浙江吉利控股集団)傘下にあり、ジーリー・オート(吉利汽車、以下吉利)、ボルボ、ボルボのEV専用ブランドのポールスター、吉利のLynk&Coの各ブランドに、共同出資するかたちで業務提携している。 ポールスターは2000~2010年代にボルボのモータースポーツでの活躍を支えた後、2017年にハイパフォーマンスを訴えるEV専用ブランドに生まれ変わった。現在のポールスターは過去から引き継がれてきたスポーツ性を備えつつ、独自の個性をもつブランドとして成立している。 ポールスター・モデルの成り立ちは、近年では吉利とボルボの協業によって変化を続けている。現状で吉利グループ内のEV専用プラットフォームは、吉利がSEA(サステナブル・エクスペリエンス・アーキテクチャー)、ボルボがSPA2(スケーラブル・プロダクト・アーキテクチャー2)が挙げられる。 ポールスターでは、クーペセダンEVのポールスター2(2019年発表)が広くボルボ車で使用されてきたCMA(コンパクト・モジュラー・アーキテクチャー)を採用する。続く2021年に発表されたラージSUVのEVであるポールスター3は、ボルボ・ブランドのEX90と新世代プラットフォームであるSPA2を共有する。対して、最新モデルであるポールスター4は吉利が開発したSEAプラットフォームを使用するなど、吉利とボルボでの使い分けが進められている。 ポールスター4は「SUVクーペ」と表現 ポールスター4はポールスター3に続く2番目のSUVモデルとなり、ラインナップとしては既存のポールスター2とSUVのポールスター3の中間に位置づけられる。クーペライクなSUVというカテゴリーはすでに群雄割拠の体をなしているが、ポールスター4はデザインをより斬新な仕立てとしていることが特徴といえる。 流麗なプロファイルを備えるポールスター4のボディ仕様を確認すると、全長4,839mm、全幅2,139 mm、全高1,544 mm。 ホイールベースを2,999 mmとして、欧州のDセグメントに位置するボディサイズを生み出した。 ポールスター3とスペックを比べてみると、ポールスター4はより小柄といえる。ポールスター3は、全長4,900mm、全幅:2,120mm、全高1,628mm。ホイールベースが2,985mmとなり、ポールスター4はよりSUVらしいポールスター3よりも全長が短く、全高は低く抑えられたにもかかわらず、ホイールベースが長く採られていることが、より伸びやかなボディラインを形成することに貢献している。 グリルレスのフロントデザインはポールスター・モデルに共通のアイテム。「スマートゾーン」と呼ばれる、シャープな形状のヘッドライトの間の部分にはレーダー/カメラが内蔵される。いっぽうで、ポールスター4には大胆にもルーフ部分をボディ背後にまで延長したうえでリアウィンドーを廃して、ルーフ全体におよぶグラスルーフを与えた。フルグラスエリアといえるルーフ部は、電子制御調光機能も備えている。このルーフデザインにより、ポールスター4は、エアロダイナミクスの向上を含めた美麗なスタイリングを成立させることに成功している。 ボディのボリューム中心を前方に設定しているため、後席空間の不足が懸念されるが、後席位置をを低めて、繭に包まれたような感覚を与えたとポールスターは主張する。 インテリアでは、持続可能性の確保への取り組みを進めている。内装材としてニット素材の100%リサイクルされたPET(ポリエチレンテレフターレート)表皮と「マイクロテック」と呼ばれるバイオ素材を設定。カーペット素材にもリサイクルPETなどが使用される。ドア内装パネルにはNFPP(ナチュナルファイバーポリプロピレン:木材繊維強化再生PP)製として、バージン材使用を50%以下としつつ、40%の軽量化を実現したという。

TAG: #SUV #ポールスター4 #上海モーターショー
TEXT:TET 編集部
ただ今知名度アップ中。スペインの「クプラ」が電動SUVクーペ「タバスカン」を披露

スペインの自動車メーカー「セアト」は4月21日(現地時間)、スポーティブランド「クプラ」から、電動SUVクーペ「タバスカン」をワールドプレミアした。 フォルクスワーゲン・グループに属する個性派ブランド 日本には正規輸入されていないためご存じない方も多いかもしれないが、セアトはフォルクスワーゲン・グループの一員として、南欧や南米で確固たる地位を築いているブランド。そのセアトにおいて、クプラは当初、フォルクスワーゲンのゴルフ級にあたる「レオン」などのスポーツグレードに与えられるサブネームとして生まれ、フォルクスワーゲンの「R」や、アウディの「S」モデルのような位置づけだった。 ただ、2018年にスポーティモデルの独立したブランドとなってからは、SUVの「アテカ」、電動ハッチバック「ボーン」など刺激的なモデルを矢継ぎ早に送り出している。 そのクプラからこの度登場したタバスカンは、全長4,644mm×全幅1,861mm×全高1,597mm、ホイールベース2,766mmのボディサイズを持つコンパクトSUVクーペ。ボディ後端に向けてなだらかに傾斜していくルーフラインや前下がりのキャラクターラインなどがスタイリッシュなサイドビューを強調。 一方で、吊り上がったヘッドライトの造形やワイド感を強調したフロントバンパー周囲の処理は、猛獣をイメージさせるアグレッシブな雰囲気で、どちらかというと知的な印象にまとめる傾向のある他のEVとは一線を画している。 こうしたタバスカンの過激なデザインは一朝一夕に成り立ったわけではなく、初出は2019年の「タバスカン・コンセプト」。その後もクプラはショーカーで顧客の反応を窺いながら慎重にモデルの開発を進めてきた。そして、ようやく同じグループ内のフォルクスワーゲン「ID.」やアウディ「e-tron」などと被らないオリジナリティの強いモデルとして今回市販化にこぎ着けたというわけだ。 もちろん、シナジー効果を高めるため、グループ内の資産は積極的に共用される。例えば、タバスカンはフォルクスワーゲン・グループの誇る電動車専用プラットフォーム「MEB」を採用しており、車格から言っても実質的にはグループ内の電動SUVクーペ、フォルクスワーゲン「ID.5」およびアウディ「Q4 スポーツバックe-tron」の兄弟車といえる。 >>>次ページ フォルクスワーゲン/アウディの兄弟車より強力なスペック

TAG: #SUV #VWグループ #クプラ

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