テスラ車にそっくりなモデルも!?
アルン・プラス/タイ
タイは現在、EVの普及を加速させており、政府は2030年までに国内生産の30%をEVにする目標を掲げています。EVの販売も急増しており、ご多聞に漏れず中国のEVメーカーがブイブイいわせているようですが、国内メーカーのアルン・プラスも奮闘しています。
同社はタイの国営石油会社である PTT Public Company Limited(PTT)の完全子会社という背景があり、PTTが展開する2000以上のガソリンスタンドも充電設備やサービスチェーンとして活用されているとのこと。
肝心のEVは、台湾の鴻海精密工業と提携しての生産で、世界の部品メーカーなど2000社以上と協力するプラットフォーム「MIH」を使いながら効率的な開発を進めている模様。つまり、後発ながらグローバルなネットワークとプラットフォームを活用することで、EVのターンキー開発を実現しているといったところでしょう。
また、鴻海以外にも三菱自動車やデザイン会社などともコラボレーションが進行中で、すでに3タイプのEVがリリース間近とされています。国内はもとより、輸出や現地生産の計画も進行しているので、中国メーカーもボヤボヤしていると追い越されてしまうかもしれません。
レカール/ブラジル
ここまで紹介してきたEVメーカーと違い、ブラジルのレカールはEVメーカーとしてスタートアップしたものの、プロトタイプも作らないうちにプラグインハイブリッドに方針転換というお寒いメーカー(笑)。しかも、プロポーザルモデルとはいえ「レカール459ハイブリッド」は、テスラのOEMかと見紛うほどのソックリさん。いや、これ売ったらダメだろうと、こちらが心配になるほど(笑)。
実際、459はブラジル本国でも問題になったほか、創業者のフラビオ・フィゲイレド・デ・アシスも、あっさり「インフラ整備に何十億ドルもかかるのでEVやめます」と悪びれる様子もなし。で、舌の根も乾かぬうちに「エタノールハイブリッド技術」への投資を求めているのだとか。30リットルのエタノールで1000km、または33.3km/Lの航続距離を謳っているものの、真に受けている投資家は誰ひとりいないそうです(笑)。
テスラの成功を見て一攫千金を夢見るのはいいですが、いくらなんでもアシス氏のいきあたりばったりビジネスに勝ち目はなさそうです。