2025年4月
TEXT:TET 編集部
ゲームにインスピレーションを得た姿に若い世代はぞっこん!? 「ゲーミングEVでも作ったろ」の精神で開発されたヒョンデ「インステロイド」

スモールコンパクトEV「インスター」が激変 昨年、韓国で発売を開始し、今春には日本でも発売が予定されているヒョンデのスモールコンパクトEV「INSTER(インスター)」をベースにした、未来を予見するようなデザインのコンセプトカー「INSTEROID(インステロイド)」が、ソウルモビリティショーで展示された。 インステロイドはゲームから得たインスピレーションと広範なカスタマイズで、新世代のドライバーを魅了するヒョンデの大胆なアプローチを体現しているのだという。「インステロイド」という名前の由来は、「INSTER」の本質である遊び心と、「STEROID(ステロイド)」のもつダイナミックなエネルギーを巧みに融合させたことにちなんでおり、エネルギーにあふれる力強いルックスを表現したものだとされている。 「インステロイドは純粋に『楽しむ』ためのクルマです。細部に至るまで、人の感情や想像力を刺激する新しい方法を探求して生まれました。見た目だけでなく、発するサウンドや体験してどう感じるかといったことにも注目してください。大胆なビジュアルランゲージから没入型のサウンド体験まで、誰もがもっと大きな夢を見て、もっと長い間笑顔でいられるように、というコンセプトになっています」と語るのはヒョンデデザインセンターの責任者であるサイモン・ローズビー専務。 コンセプトも姿もまさに「ゲーミングEV」 大幅に広げられたフェンダーに、空気力学に基づいたウイングスポイラーとディフューザー、ホイールアーチベントなど、非現実的とも思えるほどに攻撃的なフォルムを与えられたインステロイドは、まさにゲーム的思考によるスタイリングだ。 車内も、バケットシートとロールケージ、それに専用のインストルメントクラスターのみという極めてシンプルな構成となっており、これにより没入感のあるドライブ体験を生み出すのだという。 もちろんゲームに不可欠な音にもこだわりをみせ、感情を刺激するユニークなサウンドシグネチャーと統合型ビートハウスサウンドシステムがリヤに搭載されている。 走りの面でもドリフトモードによるドライビング体験の変革を目指して開発がなされており、軽快な運転の楽しさとレースのスリルの両方を味わうことをコンセプトにしているというから、どこまでも現実離れしたゲーミング的発想のクルマだ。 そして、このインステロイドはソウルの「Peaches D8NE」と呼ばれるカルチャー&ショップスペースで行われたメディア・コンテンツクリエイター向けのイベントでお披露目され、そこではインステロイドを使ったさまざまなゲーム体験をする専用スペースも設けらたそうだ。 そのゲームでは、ノーマルのインスター車内でアイテムを集めることで、インステロイドへ進化することができるというタイムアタック形式のゲームが展開されたそうだ。なお、後日このゲームに関しては一般向けに公開される見込みだという。 また、世界中で1000万ダウンロードを記録しているゲームアプリ「Kartrider Rush+」で使える強力なツールとして、「INSTEROID Kart」が後日リリースされることもアナウンスされている。 若い世代に対し、インスターのイメージを良い意味で変化させることを狙っているとも伝えられているインステロイド。販売ボリュームを期待する車種だけに、今後世界各地でそのイメージリーダーとしての役割が展開されるかもしれない。

TAG: #インスター #インステロイド #コンセプトカー
TEXT:高橋 優
最大90万円だがモデルによってはわずか12万円の車種も! 2025年度のEV購入補助金の車種名と具体的金額

EVの補助金は最大90万円に 2025年度における電気自動車購入補助金「CEV補助金」の詳細、および車種ごとの具体的な補助金額が決定しました。果たして、2025年にコスパの高いEVはどれなのか、その補助金を含めたコストパフォーマンスを含めて解説します。 まずCEV補助金は、安倍政権時から発足して10年以上継続して拠出されている電気自動車購入補助金です。安倍政権時は最大40万円程度の補助金額だったものの、脱炭素政策を強力に推進する方針を表明した菅政権下で最大80万円へと倍増。さらに岸田政権下では5万円ほど増額されて、最大85万円という規模感となりました。 そして令和7年度、つまり2025年4月1日以降に登録されたEVに対する補助金の要件と具体的な補助金額が公開されました。まず補助金要件は昨年度の要件が基本的に踏襲されるものの、いくつかの追加要件も存在します。これまでは、 ・EV性能として電費性能や航続距離の長さ ・充電インフラ整備 ・車両整備の人材育成 ・サイバーセキュリティへの対応 ・ライフサイクル全体でのCO2排出量削減対策 ・災害時における外部電源の有無や災害連携協定 などが項目として存在したものの、さらに ・重要鉱物の安定調達に係るリスク低減のための取り組み ・調達先に対する支払い期間 ・車両や蓄電池の火災発生状況 などを追加。その上、GX推進に向けた鋼材の需要の喚起として、環境負荷を低減して製造された鋼材の導入の取り組みが評価された場合、さらに追加で最大5万円が上乗せ。よって最大90万円というEV購入補助金となりました。 そして、EVの車種ごとの補助金額について、主要なEVの補助金額を列挙していきましょう。 アウディQ4 e-tron:66万円 アウディQ6 e-tron:66万円(quattro/SQ6 e-tronは52.8万円) ジープ・アベンジャー:69万円 スバル・ソルテラ:88万円(ET-HSのみ66万円) テスラ・モデル3:87万円 テスラ・モデルY RWD(レガシー):67万円 テスラ・モデルY ロングレンジ/パフォーマンス(レガシー):87万円 トヨタbZ4X:90万円 日産アリア:89万円(NISMO B9 e-4ORCEのみ71.2万円) 日産リーフ:89万円 BMW i4:65万円(M50のみ52万円) BMW i5:52万円 BMW iX1/iX2/iX3:65万円 BYD ATTO 3:35万円 BYDドルフィン:35万円 BYDシール:45万円 BYDシールAWD:35万円 BYDシーライオン7:35万円 ヒョンデ・コナ:67万円 ヒョンデIONIO 5:67万円 フォルクスワーゲンID.4:66万円 ポルシェ・マカン:20万円 ポルシェ・マカン4/4S/ターボ:12万円 ポルシェ・タイカン:12万円 ボルボEX30:46万円 ボルボEX40/C40:36万円 […]

TAG: #CEV補助金 #補助金
TEXT:山本晋也
エンジン車の醍醐味チューニング! EVはそんな楽しみ方は不可能?

アルミホイールなどのカスタマイズは可能 ずいぶん前から「これからの時代、クルマはシェアリングで利用するものだ」といった未来予想がされているが、そうした風潮に反発するクルマ好きは少なくない。そうした理由のひとつに「やっぱり愛車を、自由にカスタマイズしたい」という感情があることは否定できないだろう。 ちょっとしたステッカーを貼るだけのカスタマイズから、クルマの基本性能を変えてしまう大がかりなチューニングまで、カスタマイズという言葉が示す内容はさまざまだが、自分色に染めていくことは、愛車を所有する醍醐味のひとつだったりする。 そうしたカスタマイズの楽しみは、EVだからといってなくなってしまうわけではない。 たとえば、王道カスタマイズの「アルミホイール交換」はEVであっても可能であるし、実施しているオーナーも数多い。ホイールの意匠が変わったり、サイズを大きくしたりすることで外観イメージを大きく変えることができるのは、アルミホイール交換の魅力であり目的のひとつだろう。また、ホイールによっては重量も変化してくるし、合わせてタイヤ銘柄も変えれば、走りの味を変化させることもできる。 また、いわゆる「エアロパーツ」と呼ばれるようなエクステリアに関するカスタマイズは、エンジン車で行っているユーザーは少なくないが、もちろんEVにおいても、外観イメージを変えるようなエアロパーツの装着は可能といえる。 ただし、注意したいのは、タイヤ銘柄の変更やエアロパーツ装着によるカスタマイズは、走行抵抗を増やしてしまうことがある。それは航続距離を短くすることにつながりかねないので、そうした点については注意・留意しておく必要があるだろう。 さて、エンジン車のチューニングといえば、エアクリーナーやマフラーなどの吸排気系パーツのグレードアップやエンジン本体に手を入れるハードチューンも知られている。エンジン制御コンピュータの書き換えによるパワーやレスポンスの向上も定番メニューだ。しかし、こうしたパワーユニットに関するチューニングについては、EVでは不確実な未来といえる。 EVによってはドライブモードの切り替え機能を標準装備していたりするため、制御プログラムによる走り味の変更は不可能ではないだろうが、ここで問題となるのは「OTA」の普及だ。

TAG: #カスタム #チューニング #改造
TEXT:桃田健史
本当にEV時代はくるのか? 「EVシフトは踊り場」は本当か? 電気自動車のいまの立ち位置

「EVシフトは踊り場」という報道が目立つ EVシフトが踊り場になった。そんな表現が、ネットやテレビのニュースで目立つようになったのは2024年に入ってからだろうか。それまでは、「日本はEVシフトに乗り遅れている」といった報道があったのが、一転して「ハイブリッド車の技術で先行する日本はグローバル市場で優位」といったニュースを見ることが少なくない。 そもそも、こうしたEVシフトはなぜ生まれたのか? EVの歴史を振り返ると、古くは1900年代初頭にニューヨークのマンハッタンでEVタクシーが採用されている。 その後はガソリンエンジンの発達により、EVは特殊なクルマという扱いが続いた。1990年の米カリフォルニア州のZEV規制(ゼロエミッションビークル規制法)がEV量産化を後押しするも、すぐに失速。 大量生産型のEVが初めて登場したのは、2000年代末から2010年代にかけての、三菱i-MiEVと日産リーフまで待たなければならない。 その時点でテスラは、まだ小規模なベンチャー企業にすぎなかった。 ところが、2015年のCOP21(国連気候変動枠組条約 第21回締約国会議)で採択された「パリ協定」をきっかけに、グローバルでEV関連事業に対する投資が一気に活発化する。

TAG: #EVシフト #ニュース
TEXT:大内明彦
EVで加速したときの「ヒューン」って音はなに? 静粛性がウリなだけに気になるノイズの正体とは

EVのインバーターが独特な音を発する EV(モーターのみの走行時におけるHV)の走行音は、ガソリン/ディーゼルといった内燃機関車に比べるとかなり小さい。キャビン内も、当然、静粛になるのだが、機関から発生する音量レベルが下がることで、今度は別の音(ノイズ)が耳につくようになる。 もっとも気になるのは「ヒューン」という電気モーター周辺から発生する音(ノイズ?)だろう。同じ音でも、聞く人によってノイズ(騒音)か否かは違ってくるが、ノイズとは感じなくても、たとえば音楽(カーオーディオ)のような快適さ、心地よさとは受け止めていないだろう。要は、気になるかならないか、耳につくかつかないかで、極論すれば聞こえなくても影響のない音、といういい方もできるだろう。 EV(電気モーター車両)固有の「ヒューン」というノイズだが、これはインバーターが発する励磁音(れいじおん)と呼ばれるものだ。余談だが、磁励音という表現もあるが、この表現は技術用語として正しくなく、励磁音という表記が正解となる。この励磁音というのは、コイルの鉄芯などの磁性体が、流れた電流の大きさに応じて周辺に発生する磁界が共鳴し、その結果、わずかに膨張、収縮することにより、空気や冷却液を振動させて発生する音のことを指している。 さて、EVのおさらいだが、まず現在使われているモーターの大半が交流(AC)モーターであることを覚えておこう。モーターライズのプラモデルなどで使うモーターは、乾電池(直流)で動く直流(DC)モーターだが、大きな力を発生させるような場合(たとえば電車、EVなど)には、直流モーターより小型・軽量で大きな出力を発生する交流モーターが使われることになる。 しかし、EVの場合、動力電源となるバッテリーが直流であることから、交流モーターをまわすため、直流を交流に変換するインバーターが必要となる。インバーターは、スイッチング作用によって電流のON/OFFを高速で繰り返すが、周波数が低いと人間が聞きやすい帯域の音になり、自然と耳に届くことになる。

TAG: #ノイズ #音
TEXT:TET編集部
ヒョンデのFCEVが2代目に大進化! 初代とは似ても似つかないタフなスタイリングで新型ネッソが飛躍を狙う

2代目にフルモデルチェンジしたFCEV「ネッソ」 ヒョンデは、2025年4月3日に韓国のソウルモビリティショーで開催されたグローバルローンチイベントにおいて、フルモデルチェンジされたミッドサイズSUVの水素電気自動車(FCEV)「NEXO(ネッソ)」を発表した。 この新型ネッソは、大胆なエクステリアを持ちながらも柔軟性、効率性、安全性を重視した設計がなされている。いわずもがな充電時間の短縮と航続距離の延長にも重きが置かれ、5分間の水素充填で700km以上の航続距離を確保することが開発目標に掲げられている。 2代目ネッソのエクステリアデザインは、2024年10月に発表されたINITIUMコンセプトをベースに、ヒョンデの新しいデザイン言語「アート・オブ・スティール」を体現し、素材本来の強さと自然な造形性を反映しているのだという。 初代ネッソとは似ても似つかぬほど無骨さを感じさせる2代目ネッソは、大胆なラインと堅固な構造にアーチ形の断面によって力強さが加えられた。頑丈で洗練されたデザインは、車両の耐久性を強調するドアに施された水平の溝パターンと相まって、全体的に都市とアウトドアの両方のライフスタイルに適合する仕上がりとなっている。 さらに、FCEV特有のデザインを引き立てる4つのドットランプは、このクルマがヒョンデのクルマであることを夜間でも主張する。 インテリアはドライバーを中心に湾曲したディスプレイをはじめ、直感的なコントロール性を重視し、収納スペースに優れたアイランド型センターコンソールが特徴なのだという。加えてデジタルサイドミラーディスプレイは、ダッシュボードの一部としてシームレスに統合され、開放感と実用性を最大限に高めているようだ。 これら先進的なデザインを有しながらも、ヒョンデ曰く「家具付き空間」をイメージし、家のなかにいるような温かさと快適さをミックスしているというから、インテリアの画像が公開されるのを楽しみに待ちたい。 居住スペースは、先代モデルよりも全方向にサイズアップしたことで快適性が向上。特に2列目シートは前席の背もたれがスリムになったことで膝まわりの余裕が拡大したほか、頭上、肩まわりともに従来以上の快適性を得ているのだという。 そして、先進の運転支援システムとトップクラスの衝突安全機能を搭載し、ドライバーと乗員を包括的に保護し、安心感の高いドライビング環境を提供する。 むろんFCEVからイメージされる通り、バイオプロセスレザーやリサイクルPETファブリック、リサイクル自動車用プラスチック廃材など環境に配慮した素材がクルマ全体に用いられる。 水素モビリティにおけるヒョンデの技術開発はすでに27年に達するという。バッテリー電気自動車(BEV)やハイブリッド車と並び、水素電気自動車は同社の車両電動化戦略を示すものであり、消費者へさまざまなパワートレインを提供し、選択する余地を残してくれている。 そして、ヒョンデ自身はFCEVインフラを拡大し、ヒョンデモーターグループが推進する水素ブランド「HTWO」のもと水素モビリティのパイオニアとして市場ポジションを強化する意思を示している。2025年の後半から世界各地で販売を開始する予定だという新型ネッソ、そこにかけるヒョンデの期待は大きい。

TAG: #FCEV #ネッソ #ヒョンデ
TEXT:高橋 優
またもBYDがやってくれた! 高級ブランド「Denza」のフラッグシップSUV「N9」が驚異の安さで爆誕

Denzaの大型SUV「N9」が発売 BYDの高級ブランドDenzaがフラグシップ大型SUVのN9の正式発売をスタート。タンクターンや4.65mの最小回転半径、エルクテスト時速85km超などというスペックを実現してドイツ御三家との競争が激化するという最新動向を解説します。 まず、中国BYDの高級ブランドであるDenzaは2010年にメルセデス・ベンツと合弁して立ち上がった高級ブランドだったものの、これまで目立った実績を上げることができていませんでした。そこでBYDは、メルセデス・ベンツとの合弁比率を大幅に見直して9割のシェアを獲得しながら、2024年中にもBYDが完全子会社化を完了することで、BYDの高級ブランドとしてリブートさせた格好です。 このグラフはDenzaの月間販売台数の変遷を示したものです。ミニバンEVのD9を中心に、ミッドサイズSUVのN7、さらにフラッグシップセダンとなるZ9とZ9GTも投入しました。 とくにZ9GTから採用されたe3プラットフォームでは、最高回転数が2万1000rpmの高性能モーターを3つ搭載するというトライモーター仕様、高効率なセルトゥボディ、後輪操舵機能を組み合わせた最新システムです。また、PHEVモデルでは熱効率44.13%を実現する2リッターのPHEV専用エンジンも搭載されています。 よってZ9GTは最高出力640kW、最大トルクも1035Nm、最高速も230km/hとパフォーマンス性能を向上させながら、WLTCモードにおける燃費性能は6.6L/100kmを実現。これはメルセデス・ベンツEクラスの2リッターエンジンを搭載するPHEVと同等の燃費ですが、Eクラスは313馬力しか発揮することができないものの、Z9GTのPHEVバージョンは870馬力を発揮可能です。 そして、今回Denzaが発売をスタートしたのがN9と名付けられた大型SUVの存在です。N9は全長5258mm、全幅2030mm、全高1830mm、ホイールベースが3125mmという、3列シートを搭載する大型SUVのPHEVです。 e3プラットフォームを採用することで、最高出力680kW、最大トルク1035Nmを発揮。それによって0-100km/h加速も3.9秒を実現しています。また、47kWhもの大容量バッテリーを搭載することによって、EV航続距離はWLTCモードで145kmを確保。最大100kW級の急速充電に対応しながら、V2L機能も6kWをサポートしています。 さらにDisus-Aと名付けられた、BYD独自内製の連続可変ダンピングコントロール付きデュアルチャンバーエアサスペンションを標準搭載。最低地上高も220mmを確保しながら、最大渡河性能も550mmと、本格オフロードSUVとしての悪路走破性も実現しています。さらに、最小回転半径も4.65mと、全長5.2m超えの大型SUVとしては思えない取りまわしを実現。安全性という観点でも9つのエアバッグを標準搭載しながら、高張力鋼の配合割合も90%超、最大2000MPaもの超高張力鋼も採用することで堅牢性を確保しています。 そのうえ、安全性という観点に追加して、3つのモーターを制御することによって、時速180kmでタイヤがパンクしたとしても安全に停車可能。さらに、時速144kmでカーブを走行していたとしても安全に停車可能という、その優れたモーター制御システムもアピールされています。 自動運転については、God’s Eye Bと名付けられたLiDARとNvidia Drive Orin-Xプロセッサーによって、信号の右左折やラウンドアバウト、障害物に対する回避挙動などを含めたシティNOAに対応可能です。 インテリアには17.3インチの巨大なセンタースクリーンや助手席、2列目向けのディスプレイも搭載しながら、シートマッサージなどに対応する高級ナッパレザーシートを採用。フランスのDevialet製の26スピーカーシステムや冷温庫も搭載しています。このようにして、現在ますます激しさを増すプレミアムセグメントのEVとして、現状考えられうる装備内容を完全網羅してきているのです。

TAG: #Denza #N9 #SUV #新型車
TEXT:TET 編集部
このご時世にあえて値下げに踏み切り300万円以下で狙えるEV登場! BYDがより身近に感じられる価格改定に踏み切った

創業期から成長期へ移行するBYDの戦略的価格見直し 「eモビリティを、みんなのものに」を創業時からの企業スローガンとしているBYD Auto Japan(以下、BAJ)は、1月に開催したBYD事業方針発表会のなかで、今後を「創業期から成長期」に移行する時期として以下の活動目標と約束を宣言した。 BAJの今後の活動目標は次のとおり。 ①:さらなる認知獲得のための「話題づくり=コミュニケーションの強化」 ②:お客さまに安心をお届けする「拠点づくり=販売店ネットワークの拡大」 ③:クルマの電動化社会と日本の低炭素社会を推し進めるための「実績づくり=プロダクトの拡充」 続いて「BAJの3つの約束」として宣言された内容は次の通りだ。 ①:多くの人々のeモビリティへの移行をサポート ②:さらなる電動車両の普及を促進 ③:日本の政府目標(CO2排出削減)の達成に貢献 これらは、BAJのいわゆる経営方針として捉えることができ、今後の中長期的な車種展開に備え、商品ポートフォリオの最適化を進めるとしている。 それらを受け、BAJは日本国内におけるBYDラインアップのうち、SEAL(シール)を除く2車種3グレードについて、4月1日から値下げ方向での価格見直しを図った。これにより、BYDを身近に感じてもらい、次の愛車購入候補にBYDが選ばれる環境を整えるのが目的だとBAJはアナウンスしている。 アンダー300万円のドルフィンが通常ラインアップ化 コンパクトEVの「DOLPHIN(ドルフィン)」は、従来エントリーグレードを担っていた車両本体価格363万円の「ドルフィン」を廃止。かわりに、昨年11月にドルフィンの日本発売1周年を記念して発売された限定車「ベースライン」と呼ばれるグレードが通常ラインアップに加わった。 ベースラインは300万円以下で買えるEVとして注目を集めたが、通常ラインアップ化された今回も299万2000円という値ごろ感のある価格設定を維持した。これによりドルフィンの通常エントリーグレード価格は一気に63万8000円も安くなったのだから、ライバルは戦々恐々としていることだろう。 また、ドルフィンの上級グレードにあたる「ロングレンジ」も、今回を機に従来価格から33万円安となる車両本体価格374万円に変更された。 もう1車種、BYDのミドルサイズSUV「ATTO 3(アットスリー)」も価格見直しの対象となり、従来価格から32万円安の車両本体価格418万円と発表されている。 物価高騰と為替の兼ね合いから、値上げ方向の価格見直しが相次ぐなかでのBYD値下げの動き。よりEVが身近に感じられる手ごろな価格設定となり、消費者としては歓迎的な変更ではあるが、その一方でライバルメーカーにとっては脅威に映るかもしれない。

TAG: #ATTO 3 #BYD #ドルフィン
TEXT:御堀直嗣
EVが静かすぎて歩行者に気付かれない問題! 簡単に解決できるのに法が邪魔をするってどういうこと?

歩行者がクルマの接近に気づかないケースは少なくない 電気自動車(EV)に限らず、多少でもモーター走行機能をもつハイブリッド車(HV)は、車両接近通報装置を取り付けることになっている。各自動車メーカーが趣向を凝らし、人口の音色を車外へ発している。 これは、発進から時速30km前後で機能するようになっている。 それでも、歩行者にEVの接近を気づいてもらえない場面があり、音量をより高めるなどの対応を求める声がある。しかし、それには疑問がある。 そもそも、エンジン車の場合でも、アクセルをあおってエンジンをふかし、排気音の大きさで人をあおるようなことをしていいのだろうか? 道路交通法上は、歩行者優先の原則がある。 一方で、クラクションを鳴らすことにはばかる思いがあるのも事実だろう。ただ接近に気づいてほしいだけにもかかわらず、ビーッというような強いクラクションを鳴らしたのでは、それこそ感情的になり、争いを起こす元になるかもしれない。 日産自動車は、初代リーフを世界で発売するに際し、米国の盲人協会の協力を得て、既存のエンジン車とリーフとを試験し、どちらの接近を先に気づけるか調べたことがある。結果は、リーフのほうが先に接近に気づかれたとのことだ。 つまり、エンジン車といえども、走行音を必要とするようなゆっくりした速度で近づいてくる場合はエンジン回転数が低く、また近年では通過騒音や排気音の規制が厳しく、かなり静かに走っているという証だ。ただ、先にも紹介したように、エンジン車の場合はあえてエンジンをふかし、排気音量を高め、歩行者に気づかせる運転の仕方をするので、運転者はあまり意識していない。 私自身、商店街の歩道のない道で、エンジン車の接近に気づかなかった経験がある。EVだから静かという時代ではなくなっているのだ。 また、車両接近通報音を大きくすれば、逆に騒音公害のもとになりかねない。ではどうするか。

TAG: #接近通報音 #車両接近通報装置
TEXT:桃田健史
トランプは石油推し! でもイーロンマスクが政権入り! アメリカのEV動向はいまだ不透明のまま

イーロン・マスク氏が政府効率化省のトップに 「掘って掘って掘りまくれ」 トランプ大統領が、第二次政権発足前から強調しているアメリカ国内での石油関連事業の拡大。これを受けて、日本では「トランプ大統領はEV普及に否定的」といった報道が目立つ。 そもそも、トランプ第一次政権の時点でも、EV普及を協力に後押ししたという印象はない。また、トランプ氏が返り咲きを目指した大統領選挙活動中でも、EVが普及することでアメリカの石油産業が縮小することに対して、トランプ氏は懸念を表明してきた。 一方で、テスラのイーロン・マスク氏がトランプ氏の大統領選挙活動に対して多額の寄付をし、あわせて全米各所でトランプ氏に対する応援演説をするなど、トランプ氏とマスク氏の交友関係が深まった印象が報道を通じてグローバルで広まった。 すると、「トランプ氏はEV普及に柔軟な姿勢を見せるのかもしれない」という見方が日本でも出てきた。さらに、トランプ第二次政権ではサプライズ人事が実行された。マスク氏が政府効率化省のトップとして政権入りしたのだ。これにより、マスク氏はアメリカ連邦政府関連機関での大胆なリストラを決行すると見られている。 日本人の感覚からすれば、大手EVメーカーのテスラ、またロケットなど宇宙事業を手がけるスペースX、さらにSNS大手のX(旧ツイッター)などさまざまな先進事業を手がける企業の経営トップが、政府の中核にそのまま入ることに違和感を覚えるだろう。それを実現できてしまうのがアメリカ社会であり、トランプ第二次政権のあり方なのだと、つくづく思う。 要するに、EVや自動運転など、次世代自動車や次世代交通について、現時点でアメリカの行方を先読みすることは極めて難しい。 大まかな予想では、バイデン政権が実施したIRA(インフレ抑制法)の見直しよって、7500ドルの税額控除が変更される可能性があげられている。仮にこれが減額されたり制度自体が廃止されたりすれば、当然ユーザーのEV購入動機に影響するのは確実だ。 また、マスク氏をテスラCEOの立場としてみれば、グローバルではとくに中国メーカーによるEV攻勢が激しくなるなかで、北米市場でのEV需要を確実にとっていきたいと考えるはずである。 マスク氏が政府の一員としての立場と、企業トップとしての立場をどのように両立させて事業計画を立てていくのかが注目される。 こうしたさまざまな要因によって、アメリカのEV市場がどのような振れ幅で動くのかまったく検討がつかず、日本メーカーとしては「つねに柔軟に動けるように準備するしかない」(大手自動車メーカーの開発部門幹部)という状況である。

TAG: #アメリカ #トランプ

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