2024年2月
TEXT:高橋 優
サクラ&eKクロスEV以外は苦戦! 日本のEV販売を分析すると国産普通車EVの停滞が気になる

「これからはEVの時代だ!」とはまったくいえない落ち込みっぷり 日本国内の2024年1月における電気自動車の普及動向、および人気のEVが公開されました。2024年シーズンにおいて注目するべき新型EVについても含めて、2024年シーズンの日本国内の最新EV動向について解説します。 まず初めに、今回取り上げていきたい日本国内のEV普及動向について、直近の2024年1月度における、バッテリーEV、およびプラグインハイブリッド車の販売台数の合計が8000台強と、前年同月と比較してもなんと30%以上という販売台数の落ち込みを記録しました。 とくに、この販売台数の低さというのは2022年10月以来の低水準であり、2023年シーズンは8月を除き、月間1万台をコンスタントに販売していたことを踏まえると、日本国内におけるEV販売が明らかに減速している様子が見て取れます。 実際に、2016年以降のバッテリーEVとPHEVの月間販売台数の変遷を見ても、すでにEV販売台数は頭打ちを迎えながら、さらに販売減速の兆候さえ見て取れます。 とくに注目するべきは、黄色のラインで示されている、新車販売に占めるバッテリーEVとPHEVの合計台数のシェア率を示した電動化率の変遷です。 直近の1月度については2.81%と、2023年以降、コンスタントに下落している様子を確認可能です。 これまでの最高の電動化率は、2022年12月に記録していた4.12%という電動化率であり、それと比較すると、日本国内の電動化が停滞していることが見て取れます。 次に、そのEVのなかでもバッテリーEVに絞った販売動向を詳細に確認していきたいと思います。 まず初めに、このグラフは、軽自動車セグメントのバッテリーEVと、それ以外のバッテリーEVの販売動向をそれぞれ示したものです。 このとおり、水色で示された軽自動車セグメントについては、この1年ほど安定した販売台数をキープしているものの、1月の販売台数で落ち込みを見せているのは、普通車セグメントのバッテリーEVの存在なわけです。 つまり、電気自動車のなかでも、軽自動車以外の普通車のバッテリーEVの売れ行きが芳しくないということを示しているわけです。

TAG: #シェア #販売台数 #電気自動車
TEXT:TET 編集部
充電が足りないなら走りながらチャージすればいい! ENNEの特定原付が「T350 Pro」に進化して登場

発電機能は先代比8倍で航続距離も伸びた新型 電動キックボードをはじめとした、コンパクトかつ機動性の高いパーソナルモビリティは、2023年7月の特定小型原動機付自転車(以下、特定原付)に関する交通ルールの改正により、若者を中心に急速な利用拡大をみせた。繁華街を中心にいたるところで目にする機会も増えたが、そのほとんどがEVであるがゆえにバッテリー残量は常に気になるところだ。 そこへ登場したのが自転車タイプの特定原付ENNEのT250で、簡単にいってしまえば走行中にペダルを漕ぐことで発電ができてしまう優れものだ。クルマに例えるならば日産e-powerのようなシリーズハイブリッド方式を採用していて、さしずめ自転車にまたがる人間はエンジンだ。特定原付の性質上、ペダルは車軸と直結させてはならないため、あくまでもこのペダルは発電機構をまわすため付いているものだから、電動アシスト付き自転車とは似て非なる乗りものであると理解いただきたい。 特定原付に使用されるモーターでも回生ブレーキを搭載することは不可能ではないようだが、電力を発生させるためには、特定原付の上限速度である時速20km/hを上まわる、時速25km/h以上で走行しなければならないほか、内部構造の複雑化により故障リスクが大きく跳ね上がるのだという。そのため、ENNEは特定原付における航続距離向上にもっとも適した形は、「発電ユニットの搭載である」という結論にたどりつき、その発電機構の特許まで取得している。 ENNEのT250は2023年6月の発売以来、累計1万台以上の販売実績をもつが、2024年3月1日からはその後継機種であるENNE T350 Proの先行予約販売が開始される。同機はT250に搭載していた発電機能を8倍にまで高め、同じバッテリー容量の他の特定原付に比べて約2倍の航続距離を実現したという。また、モーターも250Wから350Wへパワーアップをされている。 ENNE T350 Proはリヤキャリアに本機専用のコンバーターキットを搭載していて、1分間に50rpmから100rpm程度のケイデンス(1分間のペダルの回転数)でペダルを漕いで発電機をまわすと、バッテリーと同程度の電圧が生成できる。50rpmから100rpmという回転数を示されてもピンと来ないかもしれないが、ENNEによればゆっくり自転車を漕ぐくらいのスピードに相当するそうだ。ペダルの重さは必要な電力により変化はするものの、ギヤなしの自転車を平坦な場所で漕ぐくらいの負荷で済むという。 むろん特定小型EVなので常にペダルを漕ぐ必要はなく、手元のアクセル操作だけで電動バイクのように乗ることも可能だ。 したがって、使い方としては普段はアクセル操作で走行しつつ、バッテリー残量が減ってきたときや、充電する時間を確保できない場合に、ペダルを漕いで足りない分を発電して補う走り方が理想的かと思われる。むろん、バッテリー切れという最悪の事態も起こりえない。このような芸当は他の特定原付ではできないため、それだけでこのENNE T350 Proを選ぶ価値があるといえるだろう。 ファッション感覚で特定原付EVをデザインを優先して選ぶのもいいが、こうした機構の違いによる差は、日常シーンで大きな違いとなって現れるかもしれない。 また、いわずもがなだが、特定原付の使用にあたっては自賠責保険への加入とナンバープレートの取得、ならびに交通ルールをよく理解したうえで、いまのところ努力義務に留まるがヘルメットを着用してその利便性を存分に暮らしに役立てていただきたいと思う。 ENNE T350 proスペック 速度モード:6km/h、20km/h 重量:18kg 組み立て時サイズ(mm):L1360×W570×H1040 折り畳み時サイズ(mm):L750×W500×H600 タイヤサイズ(インチ):14×1.95 純電気航続距離:50-70km 最大航続距離:100-140km 車体最大荷重:150 kg 適用身⻑:140-210 cm 定格出力:350W 瞬間最大電力:700W 先代日定格出力:350W バッテリー:Panasonic等/14Ah/10.4Ah フレーム素材:アルミニウム合金 防水レベル:IP54 車体色:ホワイト/ブラック/ベージュ/ブルー ブレーキタイプ:ディスクブレーキ 灯火類:LED

TAG: #二輪EV #特定原付 #超小型モビリティ
TEXT:TET 編集部
フォーミュラE 東京E-PRIXをバーチャルで体験! 「CITY CIRCUIT TOKYO BAY」で大会公式シミュレーターの無料体験サービスを提供

施設に直接来場することで体験が可能 2024年2月23日(金・祝)から4月7日(日)の間、トムスが企画運営する「CITY CIRCUIT TOKYO BAY(シティサーキット東京ベイ)」にて、《ABB FIA Formula E 世界選手権 2024 Tokyo E-Prix》の市街地コースを忠実に再現した、大会公式シミュレーターの無料体験サービスが提供される。 2023年12月にオープンした「CITY CIRCUIT TOKYO BAY」は、モータースポーツとテクノロジーが融合したエンターテインメント施設。EVカートを中心とした国内最大級のサーキットコースだ。 期間中は液晶モニタ仕様1機を営業時間内常時(平日12:00〜20:00、休日10:00〜20:00)、また、大型半球型スクリーン「Sphere(スフィア)5.2」を使用した特別仕様1機を夜間限定(平日・休日18:00〜20:00)で運用。いずれも一般に公開され、1回あたり10分間のバーチャル・タイムアタックを無料で行うことができる。EVカート走行チケットは不要で、施設の営業時間内に直接来場することで体験が可能だ。 ※写真は東京都庁で開催されたFormula Eシミュレーターイベントのようす なお、「CITY CIRCUIT TOKYO BAY」では、当施設の屋外コースを再現したシミュレーターも設置しており、屋外・屋内のEVカート走行チケットを持つ方に向けて無料で提供している。 フォーミュラE 東京E-PRIXは3月30日(土)の開催予定で、日本国内初となる市街地コースでの大型レースとなり注目を集めている。「CITY CIRCUIT TOKYO BAY」では、今後も大会との連携を取りながら、より多くの方に都市型サーキット体験及びe-Motorsports体験を届けていくという。

TAG: #CITY CIRCUIT TOKYO BAY #シミュレーター
TEXT:TET 編集部
28億円の資金調達で三輪超小型EVの市販に加速! リーンモビリティ・リーン3は2025年発売予定

28億円の資金調達で2025年の市場投入に向け開発を加速 日本と台湾の企業から構成されるEVメーカーのLean Mobility社(以下、リーンモビリティ)は、台湾の自動車関連企業連合から総額28億円の出資を受け入れたことを2024年2月22日に発表した。これにより同社が開発を進めている都市型小型EVの「Lean3 (リーンスリー)」は量産開発の最終段階に入り、市場への展開をさらに加速させる構えだ。 リーンモビリティは東京大学工学部を卒業後トヨタ自動車に入社し、シャシー設計や走行制御プログラムの開発、新コンセプト⾞両の企画や都市交通システムの研究開発を担当してきた谷中壯弘(やなかあきひろ)CEOが2022年に愛知県豊田市で立ち上げた、スタートアップのモビリティ開発企業だ。 今回の資金調達は、同社がビークル製造エコシステムの特性を知り尽くしたメンバー、モビリティビジネスや各業界でのマーケティングセールスに長けたメンバー、都市型小型EVの実証実験を取りまわしてきた経験のあるメンバーなど、各業界の経験豊富なスペシャリストを集結させた企業であることに加え、パートナー企業と強固な関係性を築くことで進めてきたプロダクト開発が、順調に進捗していることへの信頼と今後に対する期待感によるものだ。 その期待を集めるプロダクトというのが、都市型小型EVのリーン3だ。 開発中のリーン3はいわゆるマイクロモビリティの一種で、サイズは原動機付自転車、つまりはミニカーに該当する。全長2470mm、全幅970mm、全高1570mmというコンパクトなボディながら、都市空間にマッチするエクステリアデザインが与えられ、雨風を防ぐキャビンと空調を備える。車内はタンデム配置のふたり乗りで、後部座席はISO-FIX F2X規格に準拠したチャイルドシートの設置に対応している。ただし、日本で正式にミニカー登録となった場合には、残念ながら乗車定員は1名となってしまう。 車体はフロントが二輪、リヤは一輪の三輪タイプで、フロントステアに適応したアクティブ・リーン・システムを搭載する。これはGジャイロセンサーによって常に車両姿勢を推定しつつ、コーナリング時には前輪左右のサスペンションをダイナミックにコントロールし、車体を最適な角度に傾斜させることで、旋回時や荒れた路面でも安定かつ爽快な運転体験を実現する機構だ。 コンパクトで高機能なキャビンに、姿勢制御というロボティクス技術と自動車の走行技術を高度に融合させた新ジャンルモビリティを、リーンモビリティでは「RideRoid」と名付けている。RideRoidは都市部での移動効率を飛躍的に向上させることを目指しており、エコフレンドリーな移動手段として生活者に利便性と創造性をもたらしてくれるという。 バイクは安心感と快適性、クルマは取りまわしの面で不便さを感じるが、その両方を解決する都市型モビリティには数百万台規模の潜在需要が市場にあるとリーンモビリティは推定している。これらの需要を捉えていくことが今後の成果タスクとなるわけだが、RideRoidの第一弾となるリーン3の量産車を構成する部品の大半については、供給サプライヤー候補が決定してきており、サプライチェーンの構築は、すでに最終段階にあるという。 今回の資金調達により、2025年内の市場投入に向けて開発を加速させ、まずは台湾市場でのローンチを皮切りに、日本や欧州市場への展開も視野に入れていくとしている。そして市場投入5年目までに5万台以上の生産を見込んでいると同社は説明する。

TAG: #スタートアップ企業 #マイクロモビリティ #リーン3 #リーンモビリティ #超小型EV
TEXT:TET 編集部
日産リーフの再生バッテリーを利用したポータブル電源が「防災・減災×サステナブル大賞2024」の「減災サステナブルアワード」最優秀賞を受賞

現在も停電エリアで使用されている 日産自動車とJVCケンウッド、そしてフォーアールエナジーの3社が共同開発したポータブル電源が、「防災・減災×サステナブル大賞2024」の「減災サステナブルアワード」において最優秀賞を受賞した。 「防災・減災×サステナブル大賞」は、一般社団法人減災サステナブル技術協会が新たに確立した評価手法にて、防災・減災におけるレジリエンス向上ならびにSDGs関連の活動および成果等を評価し、褒賞を授与する。 今回、最優秀賞を受賞した商品は、使用された後でも高い残存性能と安全性を持っている日産リーフの使用済みバッテリーを再利用して開発した、車載も可能なポータブル電源。この商品を通じた取り組みや実績が評価され、受賞に至った。 なおこの商品は、日産が能登半島地震により被災された地域へ無償貸与。JVCケンウッド提供のソーラーパネルと共に停電エリアの支援に活用されている。

TAG: #ポータブル電源
TEXT:山崎元裕
外出先でもスマホからEVの充電開始・終了時間をコントロール! メルセデス・ベンツが持ち運べるウォールボックス「フレキシブルチャージングシステムPro」を欧州で発売

家でも外出先でもEVの充電プロセスを制御する メルセデス・ベンツから、BEVやPHEVのカスタマーの利便性をさらに高める、「フレキシブルチャージングシステムPro」がリリースされた。 いわばポータブルなウォールボックスと表現してもよいこのシステムは、最大充電容量が22kW。家庭用のコンセントや三相コンセント、公共の充電スタンドなどさまざまな電源に対応する、自己検知式のアダプターで、スマートフォンなどの独自のアプリで充電プロセスを制御。すべての充電機能に関するリアルタイムな情報にアクセスすることも可能としている。 これまでとくにBEVを使用したライフスタイルといえば、基本的に毎日の決まったルーティーンに従って、夜は自宅で、あるいは走行距離によっては昼間に会社などでそれを充電、休日には充電スポットを探しながら旅行を楽しむといったものが一般的だったが、このフレキシブルチャージングシステムProは、いずれのシーンにおいても最適なオールインワンの充電ソリューションだ。 充電スポットの空き状況や車両の装備、またアダプターの種類にもよるものの、前で触れたとおり22kWの最大充電容量に対応し、さらに最適な充電電力の自動検出と調整、温度、センサー、安全機能により、最大限の安全性を提供するという。 付属の各種アダプターを使用すれば、1本の充電ケーブルでヨーロッパのほぼすべてのソケットタイプや、公共の充電ポイントに接続することが可能。さらに、ヨーロッパ圏を離れても、フレキシブルチャージングシステムProによる充電は、じつに簡単にそれを行うことができる。 充電システムは、使用するべきアダプターを自ら検出し、さらには最適な充電電力を設定。セキュリティ面では、盗難防止のために付属の壁掛け用固定具を使って、充電システムを壁に取り付けることもできる。 メルセデス・ベンツのほかのアクセサリーと同様に、このフレキシブルチャージングシステムProもまた、最大限の安全性を追求して設計されている。IP67準拠の短時間の水没でも漏電しない防水構造などはその代表的な例だ。 フレキシブルチャージングシステムProは、メルセデス・ベンツ車のみならず、タイプ2のプラグを持つBEVやPHEVとの互換性を持っている。 最大容量の22kWでの充電のためには車載充電器を車両に取りつける必要があるが、このインターフェイスはWLANを自由に使用できるため、カスタマー自身のネットワークで無線更新を行うこともできる。充電の開始と終了をリモートで制御することなどは、そのもっとも典型的で便利な機能といえるのだろう。 ほかにもカスタマーはさまざまなメリットを、この持ち運び可能なウォールボックスから得ることができる。すべての充電プロセスは、アプリを介して充電目標を設定したり、充電コストを調整したり、また最新情報の確認を行うこともできる。すべての充電プロセスはアプリに保管され、実際のステータスはもちろんグラフィカルなダッシュボードにも表示することができる。それをスマートフォンにエクスポートすることも可能だ。 高品質なメルセデス・ベンツ・デザインのバッグに収納され、常に整理整頓されるフレキシブルチャージングシステムPro。その販売はEU諸国を始め、イギリス、スイスですでに開始されており、今後さらにほかの国へと市場を広めていくことになるという。

TAG: #インフラ #ヨーロッパ #充電
TEXT:TET 編集部
ポルシェ4ドアモデル「パナメーラ 」のE-ハイブリッドモデルが新型へと進化! システム最高出力は500馬力超え

パナメーラ「E-ハイブリッド」がマイナーチェンジ ドイツのポルシェAGは、多くの市場において効率的で運動性能に優れたe-ハイブリッドパワートレインへの関心がとくに高まっていることを受けて、パナメーラに新しいパワートレイン技術を採用した新型「パナメーラ4 E-ハイブリッド」と新型「パナメーラ4S E-ハイブリッド」を導入すると発表した。 あらゆる性能が強化されたモーター 新型パナメーラ4 E-ハイブリッドとパナメーラ4S E-ハイブリッドの最大のトピックは、電気モーターが刷新されたこと。先代モデルに対し、電気モーターでの航続距離延長、充電速度の向上、スロットルレスポンスの改善など、ほぼすべての分野での走行性能の向上が図られている。 最高出力140kW(190馬力)、最大トルク450N・mを発生し、大幅なパワーアップを実現しただけでなく、効率的かつ重量を最適化した方法でハウジングに組み込まれ、ポルシェ独自のトランスミッションであるPDKのオイル冷却循環に統合されている。内部ローター設計(ローターがステーター内で回転)により、質量慣性は50%減少し、スロットルレスポンスも向上。最大88kWまで回生可能な電気モーターは、パナメーラE-ハイブリッドモデルの航続距離の大幅な向上にも貢献している。 この新たな電気モーターと組み合わせ「e-ハイブリッドシステム」を形成するエンジンは、大幅に改良された2.9リッターV6ツインターボガソリンエンジンだ。 パナメーラ4 E-ハイブリッドは、最高出力224kW(304馬力)のエンジンを搭載。システム出力は345kW(470馬力)、トルク650N・mだ。これにより、0-100km/hの加速タイムは4.1秒、最高速度は280km/h、モーターでの航続距離は96km(WLTOサイクル、EAER city)という性能を手にしている。 一方のパナメーラ4S E-ハイブリッドは、ドライビングダイナミクスと高回転域での持続的なパワー供給に重点を置いたセッティングが施されている。2.9リッターの6気筒ツインターボエンジンの最高出力は260kW(353馬力)へと高められ、システム出力は400kW(544馬力)、最大トルクは750N・mを発揮するまでに至っている。むろん加速性能も向上し、パナメーラ4S E-ハイブリッドの0-100km/h加速タイムは3.7秒、最高速度は290km/hにも達する。 車両とナビのデータが連携して一歩先を読む 続いて走行モードに目を移そう。新型パナメーラ4 E-ハイブリッドと4S E-ハイブリッドは、4つのE-ハイブリッド専用ドライビングモードと、改良されたスポーツおよびスポーツプラスモードを備え、E-ハイブリッドモデルの効率をさらに最適化する。 各モードの役割を走行シーンに合わせて説明すると、まずクルマは常にフル電動状態の「E-パワーモード」で発進する。バッテリーの充電状態が一定の最小値を下まわると、自動的に「ハイブリッドオートモード」へと切り替わり、そのときの走行条件に応じたドライビングモードが自動的に選択される。 このモードでは車両とナビゲーションシステムの両データを連携した「アクティブルートガイダンス」によって、前方のルートを把握しながら運転戦略の最適化がなされる。これにより市街地走行における電気走行距離の割合を最大化し、効率を高めている。 3つ目のモード「E-ホールドモード」では、バッテリーの現在の充電状態が保持される。一方、「E-チャージモード」では、郊外や時速55km/h以上で走行しているときにはエンジンによってバッテリーを最大80%まで充電。市街地などを時速55km/h以下でを走行するときには、モーターがエンジンをアシストしてハイブリッドドライブならではの効率的な走行メリットを発揮する。 スポーツモードとスポーツプラスモードは、性能を犠牲にすることなく効率を高めるための改良が施されたモードだ。バッテリーの目標充電状態をスポーツモードで20%(先代は30%)、スポーツプラスモードで30%(同80%)に引き下げたことで、ポルシェらしいダイナミックな走りが楽しめる。

TAG: #ハイブリッド #パナメーラ #ポルシェ #新型車情報
TEXT:TET 編集部
マクドナルドでEV充電! 一部店舗にDMM EV CHARGEのEV充電器を設置

急速充電器と普通充電器を導入 DMMは2023年5月より全国の商業施設や宿泊施設、公共施設等に対してEV充電サービスを提供する「DMM EV CHARGE」を開始し、事業者および利用者双方にとって便利で身近なEV充電サービスの提供と、サービスを通じた地域のビジネス支援を目指している。 一方、マクドナルドは「2050年までにネット・ゼロ・エミッション達成」を目標に、店舗やオフィス、サプライチェーンまでさまざまな取り組みを実施。 そして今回、マクドナルドはネット・ゼロ・エミッション達成に向けた取り組みの一環として、DMM EV CHARGEの急速充電器および普通充電器を一部の店舗に設置する。 DMM EV CHARGEは、全国の商業施設や宿泊施設、公共施設等で利用できるEV充電サービスだ。普通充電器および急速充電器の導入に伴う初期費用とサービス利用料が無料の「0円プラン」をはじめ、事業者のニーズに合わせたさまざまなプランを提供している。 EV充電器の導入に伴う現地調査、工事、補助金申請など、面倒な手続きはすべて代行。24時間365日のサポート体制を完備し、緊急時の駆け付け対応、充電器の修理なども行う。 6kWから180kW出力のEV充電器を用意し、設置場所のニーズ、状況に応じて最適な選択が可能。簡単なアプリ登録とクレジットカードの登録で充電、決済ができる。なお、アプリ決済はDMMアカウントとの連携を予定している。

TAG: #DMM #マクドナルド
TEXT:TET 編集部
「ちょっとそこまでお買い物」に豪華装備はいらない! アントレックスの超小型EV「EV-eCo」は割り切りの良さで低価格を実現

左右のドアで狭小駐車場でも難なく乗り降り アントレックスのビークル事業から新たなひとり乗り超小型EV「EV-eCo」が発表された。環境に配慮しながら利便性と経済性を兼ね備え、「ちょっとそこまで」という短距離移動のニーズを気軽に満たすことができる電気自動車だ。 全長2400mm、全幅1125mmでひとり乗りのコンパクトなボディながら、車内は必要十分なスペースが確保されており、運転席の背後には買い物などの荷物を載せることができる。駐車スペースや道路が狭くても、超小型EVなので取りまわしに優れていることはいうに及ばず、原動機付自転車(いわゆるミニカー)規格にあたるため、車検と車庫証明が不要で年間維持費が抑えられる。一方で、最高速度は時速60キロに制限されているため高速道路は走行できない。 運転席には左右どちらからでも乗り込みが可能なため、左右の幅に余裕がない狭い駐車場でも、片側を壁に寄せて反対側から楽に乗り降りすることができる。 EV-eCoには後部カメラが搭載されている。超小型EVで搭載されている例は少ないが、これにより縦列駐車もモニタで確認しながら操作できるのはありがたい。また、エアコンは搭載されていないものの、代わりにサンルーフが装備されているから、パワーウィンドウと併用してベンチレーション効果を期待できそうだ。 バッテリーは電圧60V、容量58.2Ahのものを搭載しており、家庭用100Vコンセントから専用充電器を介して充電する。1回の充電での走行距離は約40キロだ。距離としては物足りなく感じるかもしれないが、超小型EVを「電動アシスト付き自転車のような気軽さで、自宅や事業所の周辺を短距離移動するための乗り物」として割り切れば十分ではないだろうか。 装備は必要最低限に抑えた内容で、かなり合理的に作られている印象のEV-eCo。それは価格にも反映されていて、車両本体価格は税込み64万9000円というから納得。デリバリーは2024年4月30日から開始する予定で、現在予約受付中とのこと。気になる方は問い合わせてみてほしい。 「EV-eCo」 スペック 全長:2400mm 全幅:1125mm 全高:1619mm ホイールベース:1610mm 車体重量:310㎏ 最高速度:50km/h タイヤサイズ:フロント 125/65-12・リア 125/65-12 モーター定格出力:0.59kw バッテリー:60V/58.2Ah(鉛バッテリー) 充電器:電圧/100V・出力電圧/60V 電源:家庭用AC100V 充電時間:約8~10時間 フル充電時走行距離:約40km 乗車定員:1名

TAG: #アントレックス #超小型EV #超小型モビリティ
TEXT:西川昇吾
EV専業の「テスラ」とEVに力を入れる従来の自動車メーカー「ヒョンデ」! モデルYとコナを乗り比べるとまったく違う「乗りもの」だった

テスラとヒョンデのEVを乗り比べ 自動車メディアでは毎年恒例となっている日本自動車輸入組合(JAIA)主催のメディア向け試乗会。この試乗会に若手自動車ライターの筆者も参加させて頂いた。今回は、現在トレンドであるBEVのSUVとして、専売メーカー「テスラ」の「モデルY」と日本に再上陸を果たした「ヒョンデ」の「コナ」の2モデルを同時に見ていく。 いまでこそさまざまなタイプのBEVが存在するが、BEVの先進性というイメージを牽引してきたのはテスラの影響が大きいだろう。日々アップデートが行われることでの進化や、先進性を全面に押し出した操作系や充電設備(スーパーチャージャー)などが特徴的で、乱暴な言い方かもしれないが、これまでの自動車を否定するような側面すら感じる。 今回試乗したのは2022年に日本に導入されたモデルY。2023年には世界で120万台が納車され一年間でもっとも売れている自動車となったそうだ。試乗車はロングレンジモデルで航続距離は605kmとなっている。 対するヒョンデは2022年に日本市場への復活を果たした。日本市場ではFCEVも含めた電動車のみのラインアップであるが、世界的にみたら世界3位(2022年)の販売台数を誇る大手自動車メーカーだ。日本では新参者のイメージが強いかもしれないが、テスラに比べたら長年に渡って自動車を作り続けてきたメーカーであるということを忘れてはならない。 今回試乗したのは2023年11月に日本市場で発売されたばかりのコナ。日本ではBEVのみの展開となっているが、ほかの国では内燃機関車も用意されている。試乗車はラウンジと呼ばれる上級グレードで、航続距離は541㎞だ。なお、基本的にどのグレードでも64.8kWhというバッテリー容量は同じ、受注生産となるエントリーグレードのカジュアルのみ48.6kWhとなっている。 クーペライクなシルエットを持つモデルYとオーソドックスなSUVのシルエットとなっているコナを見比べると、エクステリアが異なっているのは当然だが、差として驚かされるのがインテリアだ。コナのインテリアは各種スイッチ類が常識的に配置されていて「自動車」といった雰囲気がする。 対するモデルYは、ステアリングコラムから生えた2本のレバーとステアリングに備え付けられたふたつのボタン、そしてセンターに備え付けられたモニターのみだ。 何というか、モデルYはデザイナーが考えたシンプルなインテリアをそのまま体現したかのようだ。正直いろいろな操作をモニターから階層を通らないとできないため面倒くさい。その点は物理スイッチが多くあるコナのほうが使いやすくて好印象だ。 しかし、モデルYが世界で売れているというのだから、これがワールドワイドでウケているということになる。保守的な日本人だから不便に感じてしまうのか、それとも世界が目新しいものに飛びついているだけでまたコナのようなインテリアに戻るのか、それともモデルYみたいなインテリアがワールドスタンダードとなるのか……、個人的な正直な気持ちは、いままでどおりのままがいい。新しいワールドスタンダードができあがってほしくないところだ。

TAG: #SUV #輸入車 #電気自動車

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