試乗
share:

「アウディQ8 e-tron」のブラックマスクは最新EVの証 [Audi Q8 e-tron試乗記]


TEXT:生方 聡 PHOTO:小河原 認
TAG:

リサイクル素材を活用

マイナーチェンジにともない、エクステリアが大きく変わったのに対して、インテリアはほぼマイナーチェンジ前のデザインを踏襲している。すなわち、前席を包み込むような“ラップアラウンドデザイン”が特徴のコックピットには、フルデジタルメーターの「アウディ バーチャルコックピット」に加えて、センタークラスターに上下2つのタッチパネルを備えた「MMIタッチレスポンス」により物理スイッチを減らすなどして、先進的ですっきりとしたデザインに仕上げられている。

「S」のロゴが配されたスポーツシートはレザーとファブリックのコンビネーションだが、このQ8 e-tronではファブリック部分を、ペットボトル由来の再生ポリエステル繊維を用いた「ダイナミカ」としたのが新しい。見た目も座り心地も違和感はなく、こうした取り組みは大歓迎だ。また、シートベルトカバーにプラスチック廃棄物を再生した素材を用いているが、安全に関わるパーツにリサイクル素材を採用するのはアウディとしては初の試みだという。

低めのルーフラインが特徴のQ8スポーツバック e-tronだが、後席には大人がくつろぐのに十分なスペースが確保されている。身長167cmの私の場合、足が組めるだけのニールームがあり、また、頭上も拳2個ほどの余裕がある。一方、SUVスタイルのQ8 e-tronではヘッドルームがさらに拡大されるので、長身の人が後席に乗るなら、Q8 e-tronのほうがゆったり過ごせるだろう。

荷室も十分なスペースが確保されている。後席を使用した状態で奥行きは110cmで、カタログによれば容量(VDA値)は528L。後席を倒せば約190cmまで拡大が可能で、ボディサイズ相応の広さといえるだろう。

ボンネット下には、小さな収納スペースが用意されており、充電ケーブルなどを収めるにはちょうどいい。

Audi Q8 Sportback 55 e-tron quattro S line

全長:4,915mm
全幅:1,935mm
全高:1,620mm
ホイールベース:2,930mm
車両重量*:2,610kg
前後重量配分*:前1,340kg、後1,270kg
乗車定員:5名
交流電力量消費率:239Wh/km(WLTCモード)
一充電走行距離:501km
システム最高出力:300kW
システム最大トルク:664Nm
バッテリー総電力量:114kWh
モーター数:前1基 後1基
トランスミッション:1速固定
駆動方式:4WD
フロントサスペンション:5リンク式
リアサスペンション:5リンク式
フロントブレーキ:ディスク
リアブレーキ:ディスク
タイヤサイズ*:265/45R21
最小回転半径:5.7m
荷室容量:528L
車体本体価格:13,170,000円
*メーカーオプション装着車

TAG:

PHOTO GALLERY

NEWS TOPICS

EVヘッドライン
「58協定」未加入国のクルマを日本で売るのは難しい! なのに未加入のアメリカや中国のクルマが日本で売られるカラクリとは
20万円も高かったのに20万円安くしか売れない! EVの将来はリセールバリューの向上努力にアリ!!
ブレーキダストを封じ込めて環境対策! メルセデス・ベンツが開発したEVならではの技術「インドライブ・ブレーキ」ってどんなもの?
more
ニュース
ファッション&アウトドア好きにも刺さるEV! ヒョンデ「インスタークロス」が先行予約開始でいまなら秋キャンプにも間に合う
一充電走行可能距離はついに1000km超え! 日本でもっとも長く走れる新型EV「Audi A6 e-tron/S6 e-tron」シリーズが登場
走るために必要な電力は太陽光発電で自給する! ソーラーパネルを装備した3輪モビリティ「スリールオータ」の特別仕様車を限定30台発売
more
コラム
150kWの急速充電器ならアッという間に満タンなハズ……があれ? EVの充電量が思ったよりも回復しない理由
EV時代が近づいているのになぜ「合成燃料」が注目される? 課題がクリアされれば「エンジン車」に乗り続けられる未来もある!
日本のEVは世界でどのぐらい売れてる? 販売動向の現在を探ってみた
more
インタビュー
電動化でもジーリー傘下でも「ロータスらしさ」は消えない? アジア太平洋地区CEOが語るロータスの現在と未来
「EX30」に組み込まれたBEVの動的性能とは。テクニカルリーダーが語る「ボルボらしさ」
「EX30」には、さまざまな可能性を。ボルボのテクニカルリーダーが話す、初の小型BEVにあるもの
more
試乗
【試乗】いい意味で「EVを強調しない」乗り味! 本格4WDモデルも用意される期待のニューモデル「スズキeビターラ」に最速試乗
【試乗】5台の輸入EVに一気乗り! エンジン車に勝るとも劣らない「個性」が爆発していた
【試乗】CR-Vに中身を乗っけただけのプロトなのにもう凄い! ホンダの次世代BEV「0シリーズ」に期待しかない
more
イベント
公道レース「フォーミュラE東京」が帰って来る! チケットを持っていなくとも無料で1日遊び尽くせる2日間
災害に備えて未来を楽しむ! 「AWAJI EV MEET 2025」の参加はまだまだ受付中
災害時にも活躍できるEVの可能性を淡路島で体験! 「AWAJI EV MEET 2025 from OUTDOOR FEELS」開催決定
more

PIC UP CONTENTS

デイリーランキング

過去記事一覧

月を選択