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アウディ ジャパン、2023年はEV戦略を加速


TEXT:生方 聡 PHOTO:生方 聡
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アウディジャパンは、1月20日、年頭記者会見「Audi New Year Press Conference 2023」を東京都内で開催し、2023年も引き続き充電ネットワークの拡充に努め、EVの販売比率を2022年の約3倍となる12%まで増やしたい考えであることを明らかにした。

会場には「アウディS1 e-tron クワトロ・フーニトロン」も

会場となった都内のホテルには、開場前から多くのメディア関係者が詰めかけた。記者会見場に入ると、アウディジャパンが現在販売している「e-tron」と呼ばれるEVが展示され、その中心にはアウディのアンバサダーを務めたプロドライバーのケン・ブロック氏と共同開発した「アウディS1 e-tron クワトロ・フーニトロン」が据えられていた。この車両は翌1月21日から2月5日まで都内3ヵ所で特別展示が予定されているもの。それにしても、会場内の展示がすべてe-tronとは思い切ったものだ。

記者会見の冒頭には、1月2日に不慮の事故で急逝したケン・ブロック氏に触れ、彼の死を悼むとともに、彼がS1 e-tron クワトロ・フーニトロンを米国ラスベガスで操る映像が披露された。

これに続き、アウディジャパンでブランドディレクターを務めるマティアス・シェーパース氏が、2022年の業績を振り返るとともに、2023年の展望を語った。

2022年のアウディの新車登録台数は20,750台と、前年の92.1%に留まった。世界的な半導体不足により新車の生産が遅れ、日本市場もその影響を受けたかたちだ。その一方で、e-tronの販売は808台を記録し、全体に占めるEVの比率は約3.9%と、前年の約1.5%を大きく上回る結果になった。これには従来から販売されている「e-tron/e-tronスポーツバック」、「e-tron GTクワトロ/RS e-tron GT」に加えて、スポーツモデルの「e-tron S/e-tron Sスポーツバック」や、今後主力となるコンパクトSUV型EVの「Q4 e-tron/Q4スポーツバックe-tron」の投入が貢献している。

Q4 e-tron/Q4スポーツバックe-tronには約2,000台の受注があり、2023年生産分はすでに完売している状況だという。アウディジャパンとしては、2023年はQ4 e-tronシリーズの未納車分に加えて、これまで供給が滞っていたe-tron GTシリーズも輸入台数が拡大するとの見通しや、フェイスリフトによりe-tronシリーズから生まれ変わる「Q8 e-tron」の導入などにより、全販売台数に占めるEVの比率を2022年に約3倍となる12%まで引き上げたい考えだ。

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