アウディのフラッグシップSUVとして生まれ変わった電気自動車「Q8 e-tron」を試乗。選べる2つのボディスタイルやリニューアルされたデザインをチェックしていこう。 選べる2つのボディスタイル 今回試乗したのは、クーペのようなルーフラインが特徴の「Q8スポーツバック e-tron」だが、このモデルにはよりSUVらしいデザインの「Q8 e-tron」も用意されている。ボディサイズは、4,900mmの全長と1,935mmの全幅は共通。一方、全高については、Q8 e-tronが1,635mmであるのに対して、Q8スポーツバック e-tronは15mm低い1,620mmである。とくにQ8スポーツバック e-tronはSUVとしては低めのシルエットだけに、遠目にはSUVというよりもむしろクロスオーバーのように見える。 フロントマスクは、8角形の“シングルフレームグリル”がひとめでアウディとわかる個性を放つ。同社のエンジン車に比べて開口部が少ないのがEVの証(あかし)だ。さらにこのQ8 e-tronでは、シングルフレームグリルをブラックのマスクで囲むことで、以前にも増して強い印象を与えるようになった。 細かいところでは、“フォーリングス”と呼ばれるアウディのロゴが、このQ8 e-tronから変更になった。これまでは4つのシルバーのリングが立体的にデザインされていたのに対して、最新版は2Dのフラットなデザインになり、カラーもブラック(とホワイト)とよりシンプルに生まれ変わっている。また、Bビラーに「Audi」「Q8 e-tron quattro」といった文字を配置するのもこのクルマが初めてで、そうした新たな試みがこのQ8 e-tronから始まるというのが興味深い。