空飛ぶクルマへの採用にも期待
今回の会見では指摘がなかったが、エネルギー密度が高いという特性から、全固体電池はいわゆる「空飛ぶクルマ」との相性が良いのではないか。
「空飛ぶクルマ」について、直近では大阪・関西万博での実用化について、参加予定の事業者の中で機体の安全性に関する認証が万博開催までに間に合わない見込みという、一部報道がある。
事業の出口など、まだ多くの課題を抱える「空飛ぶクルマ」だが、大きな課題のひとつとしてバッテリーのみを電源とする機体の場合、満充電での飛行距離の短さがある。
そのため、最近はジェットエンジンを発電機として使うシリーズハイブリッドの実用化に向けた研究開発が進んでいるところだ。
こうしたシリーズハイブリッド用の電池として、また電池のみで電力を賄う方式として、全固体電池の利活用についても当然、検討されるはずだ。
むろん、クルマや飛行体だけではなく、全固体電池は多様な産業と商品に適合することが期待される。
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