中古バッテリーは再資源化の可能性を秘めている
世界初の5人乗り量産電気自動車として、2010年12月に販売を開始した日産リーフ。現在は2017年に登場した2代目が販売中で、2025年度中にはクロスオーバーSUVタイプに一新された3代目モデルが登場するとアナウンスされている。
そんな電気自動車のパイオニアであるリーフも、初代が登場してからまもなく15年を経過し、クルマとしての役割を終えて解体される個体も珍しくなくなってきた。そういったこともあってか、ネットオークションなどでは、中古のリーフのバッテリーやモジュールが販売されているのだが、どんな使い道があるだろうか?
そもそも電気自動車のバッテリーはレアメタルを含む原材料が多く含まれているため、現在は焼却することなくレアメタルを回収する方法なども開発されており、状態の悪いものなどはリサイクルされるようになっている。
また、状態のいいモジュールは、ほかのバッテリーの状態のいいモジュールと組み合わせて再製品化をし、中古の駆動用バッテリーとして再利用されるケースも珍しくない。
メーカーである日産も、状態のいいモジュールを用いた交換用再生バッテリーをリリースしたり、「ポータブルバッテリー from LEAF」として蓄電池として再利用したものを販売したりと、資源の有効活用を行っているのだ。
そのため、ネットオークションなどに出品されているリーフのバッテリーも、基本的には業者向けのものといえるのだが、なかには自作の蓄電池に改良して使用しているツワモノも存在している。
とはいえ中古のリーフのバッテリーを蓄電池として運用するには、電気の知識や作業経験が必要なのは当然で、作業によっては電気工事士の資格が必要となるものもあるので、万人にオススメできるものではない。
なかにはすでに蓄電池として使えるように改造したものを販売しているユーザーもいるが、こちらも個人の出品物となり、保証などはないと考えられるので、コスパとリスクを天秤にかけて考える必要があるだろう。
ただ、中古のリーフのバッテリーはジャンク品のようなものであれば複数のモジュールをまとめて数千円という安価で販売されているものも多く、知識と技術と経験、そして資格をもっている人であれば宝の山といえるのかもしれない。