コラム
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トヨタBEV戦略で新たな事実が判明!「テクニカルワークショップ2023」のフォローアップ。全固体電池に自信のワケ?


TEXT:桃田 健史
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BEVハーフが目指す意味は?

次に、トヨタが「BEVハーフ」と呼ぶ、製造工程を従来車の半分にするいう取り組みについて。これは、ギガキャストのみならず、自走式の生産による効果が大きい。

従来は、生産ラインの溶接・塗装工程後の最終組立工程にベルトコンベアや吊り下げ式のコンベアを常設していたところを、車両が自走する生産方式の導入によりそれらが不要となり、工場の母屋の大きさや必要とされる土地が大きく削減できるという。

生産拠点内での物流の自動化や検査の自動化を考えた上でコストに反映することが、BEVハーフの発想の根拠となる。結果的に、製造ラインで関わる人員が余剰になるため、そのぶんの人員については新たな配属先への配置を予定している。

全固体電池のコストは下がる?

全固体電池を2027年~2028年に量産化すると発表した。

このタイミングについては、電池の耐久性などについてはトヨタ社内で3年程前に対応策を見出しており、量産に向けた自信がついてきたということ。

生産方法については、例えば正極材、固体電解質、負極材を積層することで、従来の液体電解質に比べて製造工程はシンプルにできるはず。また、部材の調達についても、中長期的での安定供給を高めるため、希少性の高くない材料を念頭においた電池を設計開発することを重視する。

今回はBEVに関するオンライン会見だったが、次回は水素に関した会見を行う予定だ。

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