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レクサスRZ450eの試乗記に続き、自動車ジャーナリスト・小川フミオ氏によるUX300eの試乗記をお届けする。RZ450eの発売と同時にUX300eはマイナーチェンジが施された。大幅な航続距離の伸長以外にはどんな内容があるのだろうか。
ナチュラルな操縦感覚
レクサスが2023年3月30日に実施した、UX300eのマイナーチェンジ。結論からいって、たいへんナチュラルな操縦感覚に仕上がって、私のなかの好感度は大幅に上昇している。
ご存知のように、UX300eはレクサス初のBEV。ベースになったUXシリーズは、トヨタRAV4とを基本的にシャシーを共用。それをベースにピュアEVに仕立てたのはたいへんだったろう。
レクサスがやったのは、各部の徹底的な補強。そもそも、従来型でも大きめの駆動用バッテリーを床下に収めるため、車両は低重心。相乗効果で、印象的な操縦性能をもっていた。
2022年にはUXシリーズは、「F SPORT」にヤマハ発動機が開発したパフォーマンスダンパーを装着。
UX300eに「F SPORT」の設定はないけれど、ハンドリングと快適性ともに追求できるパフォーマンスダンパーは、おごられていた。それは、今回も継続される。
今回のUX300e、レクサスによる、マイナーチェンジの眼目は下記のとおり。
・実用性の高いバッテリーEVモデルの更なる進化
・新開発の電池パックにより航続距離512km、従来型比約40%向上
・クルマの体幹を鍛え、UXの上質ですっきりと奥深い走りをさらに深化
・予防安全技術の機能拡充とマルチメディアシステムなどの先進装備の進化
バッテリー容量が、従来の54.4kWhから、72.8kWhに拡大。モーターの150kWの最高出力と300Nmの最大トルクの値は変わらないが、満充電での走行距離が367kmから512kmへと伸びている。