試乗
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小ささは正義だ! [プジョーe-208試乗記:その2]


TEXT:生方 聡 PHOTO:小河原 認
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デジタル化の功罪

エクステリア以上に個性的なのがe-208のコックピットだ。あまりに個性的すぎて、最初に向き合ったときは戸惑うばかりだった。

「プジョー3D iコックピット」と呼ばれるこの空間を特徴づけるのが、デジタルメーターの「3Dデジタルヘッドアップインストルメントパネル」。いまやデジタルメーターは珍しくないが、e-208のそれは、ステアリングホイールの上からメーターを眺めるというユニークなスタイルで、そのためにステアリングホイールの上部がフラットになっている。ステアリングコラムをやや低めに調節するドライビングポジションに最初は違和感があったが、しばらく運転していると慣れてくる。落ち着いて見るとメーターの3D表示はとても新鮮で、一般的なメーターよりも視線移動が少ないうえに、いわゆるヘッドアップディスプレイより見やすいのもうれしい。

インフォテインメントやエアコンの操作は7インチタッチスクリーンで行う。加えて頻繁に使う機能がトグルスイッチなどで提供されるのは助かる。一方、エアコンの温度調整までタッチスクリーンというのが使いにくい。温度調整用に専用の物理スイッチがほしいところだ。

コックピット全体の雰囲気は、カーボン調の加飾や黄緑のステッチが施されたダッシュボード、レザーとアルカンターラのシートなど、スポーティな雰囲気でまとめられているのが好印象である。

室内スペースはボディサイズ相応といったところ。後席は大人でも必要十分な広さを確保しているが、足をあまり前に出すことができず、シートクッションから膝が浮き気味になるのがマイナスポイントだ。

ラゲッジスペースもBセグメントのハッチバックとしては常識的な大きさだが、大容量バッテリーを収めながら、ガソリンエンジン仕様と同等のスペースを確保しているのが驚きである。

Peugeot e-208 GT

全長:4,095mm
全幅:1,745mm
全高:1,465mm
ホイールベース:2,540mm
車両重量:1,500kg
前後重量配分:前850kg、後650kg
乗車定員:5名
交流電力量消費率:144Wh/km(WLTCモード)
一充電走行距離:395km
フロントモーター最高出力:100kW(136ps)/5,500pm
フロントモーター最大トルク:260Nm/300-3,674rpm
バッテリー総電力量:50.0kWh
モーター数:前1基
トランスミッション:1速固定
駆動方式:FWD
フロントサスペンション:マクファーソン・ストラット式
リアサスペンション:トーションビーム式
フロントブレーキ:ベンチレーテッドディスク
リアブレーキ:ディスク
タイヤサイズ:205/45R17
最小回転半径:5.4m
荷室容量:——L
車体本体価格:5,124,000円

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