#e-208
TEXT:岡崎 宏司
岡崎宏司の「EVは楽しい!」第16回:新型「プジョー E-208」の印象

新型へ、気持ち揺れ動く 去る7月6日、ステランティスは、欧州でプジョー208のマイナーチェンジを発表した。 エクステリアが中心のマイナーチェンジだが、強いインパクトがある。僕は現行E-208のオーナーだが、新しいデザインにひと目で惹かれた。 現行プジョーE-208はデビューして3年だが、生産台数はすでに100万台を突破。2021年と2022年には、欧州でのベストセラー車になっている。 長年独占し続けてきたVWゴルフの王座を奪ったということだから、これは「ちょっとしたニュース!」と言えるだろう。 僕は2021年1月から、BEVの「E-208GT」を愛用しているが、とても気に入っている。Bセグメントのサイズもいいし、フランス生まれならではの粋なルックス、そして素直で心地よい走り味にも……。 だから、車検を受けて乗り続けようと思っていた……のだが、新型E-208の写真を見たとたん、気持ちは揺れ動いた。 際立つ印象に、惹き込まれる 現行モデルでも旧さはまるで感じず、まだまだ時代を先取りしていると思っていた。ところが……マイナーチェンジされた新型は、そんな僕の気持ちをぐらつかせたのだ。 デザインのイメージは同一線上にあるし、奇をてらっているわけでもない。現行モデルとマイナーチェンジしたモデルが、「プジョー208」であることは誰もがひと目でわかる。 現行モデルの顔を初めて見た時の印象は鮮烈だった。一瞬で惹き込まれた。そして今、僕は新たな顔に再び鮮烈な印象を受け、強い引力で惹き込まれていることになる。 女性に例えるなら、目と頬と唇の化粧を、よりインパクトのある、より個性の際立つものにしたとでも言えばいいのか。 現行208も際立った個性をもつ顔立ちだが、新型208はさらに際立っている。エキゾチックで美しい顔立ちを持つ女性アスリートを目の前にしたようだ。 迫力ある口、小さいながら爛々とした目、そして3本の鋭い爪は、より個性を増し、洗練を増したライオンのエンブレムに相応しい。 鋭さと洗練という点ではテールランプも軌を一にしている。このテールランプにも僕は一目惚れした。 そして、17インチホイールのデザインもまた、「さすがプジョー!」と言えるアートライクな姿に進化している。 新型208のイメージカラーは「アゲダ イエロー」と呼ばれる明るい黄緑色。これがまたいい。僕は今まで、イエローもグリーンも着たことがない。 でも、さらに華やかなアゲダ イエローにはなぜか強く惹かれている。思い切って「着てみようかな!」と思い始めている。 「これに上等なコーティング仕上げを加えたら、絶対に素敵だよな!!」……と、楽しい妄想を巡らせている。

TAG: #208 #e-208 #EVは楽しい! #プジョー #岡﨑 宏司
TEXT:生方 聡
EVになってもプジョーの走りは変わらない!? [プジョーe-208試乗記:その4]

プジョーのコンパクトハッチバックといえば、軽快な走りが魅力。そのDNAはこのe-208にも受け継がれているだろうか? 街もワインディングロードも楽しい! 今回試乗した上級グレードのe-208 GTには、e-208アリュールに対して1インチアップの205/45R17タイヤが装着されている。そのせいか、一般道では路面の荒れやざらつきを伝えがちで、ロードノイズも耳に付く。目地段差を超えたときのショックも目立ち、リアからの軽い突き上げが気になることもあった。しかし、スピードが上がるにつれて乗り心地の硬さは和らいでいく。 一方、スポーティな味付けの足まわりと、EV特有の低重心設計のおかげで、1,500kgという車両重量にもかかわらず、コーナリング時の身のこなしは思いのほか軽快。今回の試乗ではワインディングロードを走る機会があったが、ロールを抑えながら、軽快にコーナーをクリアするe-208の走りは、文句なしに楽しいのひと言である。 前述のとおり、街中では多少乗り心地に我慢を強いられることもが、コンパクトなボディは取り回しやすく、瞬発力のあるモーターのおかげもあって、機敏な走りが味わえるのも、このクルマの大きな魅力だ。 ステアリングの操舵力はきわめて軽く、それ自体はいいのだが、高速走行時に中立付近の舵の収まりがややあいまいなのが気になるところだ。

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TEXT:生方 聡
あなどれない100kW [プジョーe-208試乗記:その3]

100kWの電気モーターで前輪を駆動するe-208。数字は控えめだが、その走りには期待を超える力強さがあった。 発進からわかる秘めた実力 “THE POWER OF CHOICE”というコンセプトを唱えるプジョー208シリーズには、内燃機関を積む208と、EVのe-208が用意されているのはすでにお伝えしたとおり。同じGTグレードで比較すると、208 GTには74kW(100ps)の1.2Lガソリンターボエンジンが搭載されるのに対して、e-208 GTにはよりパワフルな100kW(136ps)の交流同期モーターが積まれている。しかし、e-208 GTはガソリンエンジンの208 GTより340kg重く、果たしてフレンチコンパクトらしい小気味よい走りが楽しめるのか、興味津々である。 さっそくダッシュボードのスタートボタンを押してシステムを起動し、ランニングチェンジを機にトグルスイッチに変わったセレクターでDレンジを選べば、発進の準備は完了。ブレーキペダルから足を離すとゆっくりとクリープを始めるのはガソリンエンジンの208と変わらない。しかし、軽くアクセルペダルを踏んだ瞬間から力強く動き出すのは、電気モーターで駆動するEVらしいところで、その気になればわずか300rpmの低回転から260Nmの最大トルクを発揮できる実力を垣間見た気がする。 前輪を駆動するモーターは、1,500kgのボディを軽快に走らせるには十分の性能で、“GT”という名前から期待するほど強烈ではないものの、日本の公道で許される120km/hまでの速度域ならストレスのない加速が楽しめる。EVらしくアクセルペダルに対するレスポンスは良く、ノーマルモードからスポーツモードに切り替えれば、さらに加速は鋭くなる。

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TEXT:生方 聡
小ささは正義だ! [プジョーe-208試乗記:その2]

スタイリッシュなエクステリアデザインが魅力のe-208。コンパクトなハッチバックスタイルが、このクルマの魅力を加速する。 208とe-208の見分け方は? いつの時代もカッコいいコンパクトカーとして人々を魅了してきたプジョーの“20X”シリーズ。「P21」と呼ばれる現行タイプもコンパクトカーの定番であるハッチバックスタイルを採りながら、プジョーらしい躍動感溢れるデザインにより、全長4,095mm、全幅1,745mm、全高1,465mmとは思えない強い存在感を放っている。さらに“3本爪”と牙のように伸びる“セイバー”を組み合わせたLEDデイタイムランニングライト、やはり3本爪のテールライトとそれを結ぶブラックバンドが印象的なリアビューなどにより、最新のプジョーであることを主張。思わず“ジャケ買い”してしまいそうな一台である。 ガソリンエンジンを積む208とEVのe-208はボディサイズは同一であり、デザインもほぼ共通だ。数少ない違いとしては、“e208”のエンブレムに加えて、e-208ではラジエターグリルがボディカラーにあわせて塗装されること。さらに、ラジエターグリル内のライオンマークが見る角度により色が変わったり、Cピラーに“e”マークが備わるのが、見分けるうえでのポイントになる。個人的には、208と見分けがつかない、デザインも同一というメーカーオプションがあったらいいと思うのだが。 デザインと並んで、扱いやすいサイズのボディもこのクルマの大きな魅力である。大容量バッテリーを搭載しやすいという意味では、背の高いSUVは有利だが、それと引き換えに外出先で駐車場が見つからないことはよくある。私も「フォルクスワーゲンID.4プロ」に乗り換えてからそんな経験が何度もあり、そのうえID.4プロは車両重量が2トンを超えるため、重量オーバーで追い返されることもしばしば。その点、全高が1,465mm、車両重量が1,500kgのe-208 GTは「3ナンバーお断り」「外車お断り」という駐車場でもないかぎり、受け入れてもらえるのは本当に助かる。

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TEXT:生方 聡
「EV専用」じゃなくて何が悪い!? [プジョーe-208試乗記:その1]

小粋なフレンチコンパクト「プジョー208」。そのEV仕様である「e-208」に試乗。“THE POWER OF CHOICE”とは何か、そして、EVとしてどんな特徴を持つクルマなのかからチェックしていこう。 “THE POWER OF CHOICE”という提案 “EV専用設計”や“EV専用プラットフォームを採用”を謳うモデルが増えるなかで、「お好みでエンジンも電気モーターも選べる」ことをウリにしているのがプジョーの208だ。コンパクトカープラットフォーム「CMP(コモン・モジュラー・プラットフォーム)」は、エンジン、電気モーターのいずれのパワーユニットにも対応するうえ、そのどちらを選んでもほぼ同等の居住空間やラゲッジスペースを確保しているというのが彼らの言い分である。 このコンセプトをプジョーは“THE POWER OF CHOICE”と呼んでおり、実際、208では1.2Lガソリンターボエンジンを積む「208アリュール」と「208 GT」、EVの「e-208アリュール」と「e-208 GT」を設定している。面白いなと思ったのが価格のシミュレーションができるコンフィギュレーター。208を選ぶと、まずはアリュールとGTからグレードを選び、その後、パワーユニットを決めることになるのだ。 スタイル優先でクルマが選べるのはやはりうれしいもの。私はいま「フォルクスワーゲンID.4」に乗っているが、もし、現行型の「フォルクスワーゲン・ゴルフ」にEV版があれば、これまで10台乗り継いできたゴルフを選んだと思う。また、素人目にはエンジン車なのかEVなのかわからないことも、EVをさりげなく乗りたい人にはうれしいのである。

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TEXT:岡崎 宏司
岡崎宏司の「EVは楽しい!」第11回:EVを身近に。e-208GTを愛用して思うこと

岡崎さんにとって、愛用するe-208GTをドライブして思うことのひとつに「EVの今と未来」があるそう。もっと身近になってほしい、とEVへ思いを馳せます。 電費は気にせずに 僕のEV使用環境についてはいろいろ話してきたが、辛いこと苦痛なことはなにもない。 中でも、もっとも有り難いのは、わが家にはガレージがあって充電器があること。 念の為、日産の充電ネットワークが使える会員になってはいるが、一度も使っていない。わが家のガレージの3kWh充電器に繋ぎ、安い夜間電力を使うやり方でこと足りている。 ちなみに、プジョーe-208GTの電費は、ヒーターをフルに使う冬場で4km/Whくらい。陽気のいい季節では6km/kWhといったところが平均値だと思う。 バッテリーは50kWh。心理的に安心感の持てる10kWhくらいの余裕を残すと……冬場は160km、陽気のいい季節は240kmといったところが一充電あたりの平均的走行可能距離ということになる。 運転のしかたでもけっこう差が出る。なので、あくまでも目安だが、「電費は気にしない。でも、基本、交通の流れに乗って走る」といった僕の使い方での電費である。 電費といえば、勾配の影響も大きい。箱根の経験では……登りを楽しんでしまったりすると、登り下りの電費差は5倍ほどにもなる。 幸い、箱根のお気に入りのホテルには充電設備がある。なので登りもガンガン行ける。楽しめる。そして寝ている間に充電できてしまうのだから、ほんとうに助かる。 水素FCEVのミライをそばにしてみると 話はそれるが、息子は水素FCEVのミライに乗っている。水素ステーションの普及はまだ遠いが、息子の住まいの近くには3ヵ所あるという。 加えて、一充填での走行距離が、グレードZで750km、グレードGで850km(カタログ値)と長いので、「まったく不安も不自由もない」とのこと。 これは僕の憶測だが……いくら航続距離が長くても、水素ステーションが近くになかったら、どうだっただろう。買わなかったかもしれない……。そんな気もする。 “ながら”充電ができるのが理想 まぁ、自宅で充電できなくても、勤務先やショッピングモール辺りで充電できれば問題はない。「ただ充電を待つ」のは苦痛だが、「なにかをしている間に充電できる環境」があれば、EVはグンと身近なものになる。 公共充電設備の整備ももちろん重要。世界でもっとも高密度な充電ネットワークを持つとされるオランダの場合は、道路延長100kmあたり平均47.5基の充電器が設置されているという。

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TEXT:岡崎 宏司
岡崎宏司の「EVは楽しい!」第10回:e-208GTは、身のこなしがいい!

プジョーe-208GTの立ち振る舞いに、岡崎さんは日々感心しているそう。ルックスも、身のこなしも良いから、毎日連れ出したくなっています。 馴染みのお店に行くのには、ぴったりのサイズ感 プジョー e-208GTのルックスが気に入っていることは繰り返し書いた。だが、同時に、Bセグメントの5ドア HBという「サイズ感と使い勝手のよさ」も気に入っている。 わが家は昔からコンパクト系が好きで、数多い車歴の9割以上をコンパクト系が占める。 かつては2ドア/3ドアを好んだのだが、高齢になると、家内と共に4ドア/5ドアを好むようになった。理由は簡単。その方が、ドア幅は小さく重量も軽いので、乗り降りが楽だからだ。 男の僕は、それなりに筋力はあるが、家内の筋力はかなり落ちている。日常的なあれこれをみていても、ときに「えーっ!?」と思うくらい落ちている。 若い時はなにも感じなかったことが、年齢を重ねると重荷になってくる……、残念ながら、最近、そう感じることが多い。 もちろん駐車も楽。老舗のホテルや百貨店等には、昔ながらの幅の狭い駐車場も少なくない。旧いタワーパーキングも同様だ。そんなところに、昔から通っている馴染みの店がけっこうある。 ステアリングとメーターのレイアウト、そして身のこなしは具合がいい e-208GTのステアリングは異形小径で、少し低めに位置する。ステアリングの上からメーターを見る独特のレイアウトに、初めは違和感を覚えた。でも、慣れるととても具合がいい。 また、ステアリングは軽くて、応答が良くて、正確。e-208GTの身のこなしはキビキビしている。それでいて、滑らかだし、軽々しいところはない。というか、腰が座っている。 重いバッテリーを適正にフロアに配置したことで、低い重心と優れた前後重量配分を獲得しているからだろう。 楽しくて気持ちがよくて……、それでいて安心感もある。走り込むほどに好きになる身のこなし……といっていい。 四つ角を曲がった時などの、ステアリングが手の中を滑る感触を含めた戻り感……スルスル感?の気持ちよさもお気に入りだ。 不満なのは、ロードノイズが高めなことと、強めの不整でのリアのリアクションがイマイチなことだが、「まぁ、我慢できるレベルだろ?」と自らに言い聞かせている。

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TEXT:岡崎 宏司
岡崎宏司の「EVは楽しい!」第9回:e-208GTがもたらしてくれた、新しく楽しい生活

プジョーe-208GTに岡崎さんはすっかり魅了され、その心のままの生活も行く所、見るものが、新鮮なものになってきました。EVがもたらした新生活です。 納車され、新生活がはじまった! プジョーe-208GTが納車されたその日から、わが家には、新しい生活パターンが加わった。 外でランチをすること、週に2〜3回だった食糧品中心の買い物……このふたつがほぼ毎日の決まりごとになった。 その理由は、「e-208GTに乗りたいから!」。少なくとも1日に1度はe-208GTに乗って出かけないと気が済まない……家内共々、そんな感覚に変わってしまったのだ。 僕も家内も16歳でクルマを運転し始めた。それから66年経っている。その間、多くのクルマを乗り継いできた。 中には、仕事がらみで仕方なく買ったクルマもあるが、9割は「好きだから」「欲しいから」買ったクルマだ。 好きなクルマを買えば、とくに買ってしばらくの間は毎日乗りたくなる。でも、ひと月もすれば、テンションは下がってくる。 ところが、e-208GTは違う。納車されてから26ヵ月経っているが、今でも「毎日乗りたい症候群」は治らない。 会いたい、乗りたい、出掛けたい……毎日の症候群 天気が悪かったりすると「今日は止めようか」となることもある。……が、そうでない限り、11時半頃家を出てランチに向かうのが完全にわが家の日常になってしまっている。 で、ランチが終わったら、ショッピングモールで夜のものを買って帰る……のが、基本的パターンだ。 「毎日乗りたい症候群」の症状だが、大きく二つある。「プジョーブルーの姿を見たくなる!」のと、「e-208GTのEV感覚を楽しみたくなる!」の二つ。 「姿を見たくなる……」、の重症ぶりはすでに話したが、「EV感覚を楽しみたくなる……」のもまたけっこうな重症。 なので、「ランチと日々の食料品買い出し」を理由に、e-208GTをガレージから引き出すのが、いつの間にか、「わが家の決まりごと」になってしまったのだ。 よく行くランチポイントは6ヵ所ほどある。 往復3kmほどのショピングモール、往復6kmほどの老舗蕎麦屋、往復15kmほどの二子玉川のデパート、往復30kmほどの横浜の老舗ホテル、往復40kmほどの代官山のカフェ、往復50kmほどの銀座のしゃぶしゃぶ屋。 ランチポイントは、e-208GTが愛車になる以前から変わってはいない。でも、行く頻度はグンと上がった。上記したように、ほとんど毎日、このどこかに行くようになったのだ。 e-208GTからの贈り物 加えて、e-208GTが愛車にならなければあり得なかったところにも出かけるようになった。 第3京浜高速道路上り、都筑IC PA内にあるスターバックス。わが家から往復15kmほどの距離にある。 往きは港北ICから入り、帰りは都筑ICで出る。高速道路区間はわずかでしかないが、わが家から港北ICまでの道路は幅広く、周りの景色もいい。トラックも少ない。 そんな道路を淡々と流してから、港北ICのループでの旋回をちょっぴり楽しみ、さらには、高速道路への流入で、EVならではの加速感をこれまたちょっぴり楽しむ。 そして、PA内にあるスターバックスのオープンテラスでランチを……。 スターバックスのテラスの前には、バイクの駐輪場があり、そこには名車、珍車をも含めたスーパーバイクの類が並ぶ。 とくに週末は多く、駐められないバイクが駐車場にまで溢れる状態になった。なので、現在駐輪場の増設工事が行われている。 つまり、都筑ICへのドライブは、e-208GTを楽しむだけでは終わらない。大好きなバイクを眺めながら、オーナーたちとのおしゃべりでも盛り上がる……そんな楽しみまでくれる。 加えて、時にはカウンタックがズラリと並ぶといった、楽しい「スペシャルイベント!」に出会うこともある。 e-208GTがもたらしてくれたこうした楽しみは、他愛のないことではあろう。 でも……艶やかなプジョーブルーと心地よいEVの走りに誘われ、以前よりも日々をアクティブに楽しく過ごすようになった。 これって、高齢の僕らにとっては、なによりの贈り物だろう。 次回は、e-208GTの走り味/乗り味を綴ろうと思っている。 第10回はこちら

TAG: #e-208 #岡﨑 宏司
TEXT:岡崎 宏司
岡崎宏司の「EVは楽しい!」第8回:e-208GTは楽しい!生活で魅力が増していくEV。

プジョーe-208GTのある生活は満ち足りたものと岡崎さんは言います。造形、面構成を際立たせるブルーに、十分な航続距離に、充電も自宅できる使い勝手の良さに、その魅力は増すばかりです。 プジョーのブルーにゾッコン わが家のEVは「プジョーe-208 GT Line」に決まった。で、最後に残ったのはボディカラーだが、これもすぐ「プジョーブルー」に決まった。 昼でも夜でも、いい光が当たっていたりすると、思わず「いい色だなぁ!」と見惚れて立ち止まってしまう。 買ってから26ヵ月経った今でも、こうしたリアクションは続いている。 鮮やかで艶やか、華やかで嫌味なく、誰もが「いい色だな!」と思ってくれるはず……。手前味噌かも知れないが、プジョーブルーはそんな色だと僕は思っている。 フロントはライオンのかぎ爪、リアはかぎ爪が引っ掻いた跡…特徴的なランプのデザインは、そんなイメージから生まれたものと思うが、これも気に入っている。 整ったプロポーションと優しい面構成に、ライオンの爪が強烈な個性を組み込んでいる。 「日常的な使い勝手が良く、気軽に付き合えて…でも、そこそこ気の利いた洒落っ気もほしい」……そんな、わがままな要求を叶えてくれている。 EVモデルは、グリルもライオンのエンブレムも、透明感ある美しい水色で塗られている……これもお気に入りだ。 お気に入りといえば、もうひとつ付け加えておきたいのは「ガラスコーティング」。ディーラーの担当者から勧められてやったのだが、これはよかった。すごくよかった! 美しいプジョーブルーに、さらに深みと艶やかさが加わり、同じ色の208と並んでも存在感はまるで違う。それでいて嫌味はない。 わが家のe-208GTは、街でもけっこうな視線を受けるが、その大きな理由のひとつが、ガラスコーティングにあるのは間違いなさそうだ。 魅惑の色を纏うプジョーがEVとわかると…… そう……買った当初、ご近所の方々からも、「いい色ですねー!」とまず言われた。そして、その後で、「エンジンの音が聞こえませんけど、電気自動車ですか!?」と聞かれることが多かった。 ご近所は高齢世帯が多く、コンパクトやミディアム系のメルセデスやBMW、アウディを所有される方が多いのだが、僕のプジョーがEVだとわかると、いろいろな質問をしてきた。 いちばん多かったのは「充電は面倒じゃないですか?」という質問。それに対して僕は間髪入れずに「楽ですよ!」と答えた。 事実、僕の充電作業は「まったく楽!」だ。わが家のガレージの充電器は200V/3kW。充電ケーブルと一体になった簡易な壁掛け式で、23年前(2000年)に設置した。 日産が二人乗りのスタイリッシュなコンパクトEV、ハイパーミニを世に送り出した時、長期テストのために設置したものだ。 200V/6kWの設置も考えはした……が、わが家の走行環境を考えたら、3kWでも十分間に合うと思い、交換しなかった。 日常生活で満ち足りるe-208GT つまり、日常的な走行距離が極めて短いということ。日々通うショッピングセンターまでは往復3kmほどだし、時々行く老舗百貨店までは往復15kmほど。 たまに、気が向いたらランチしに行く横浜のホテルにしても往復30km、銀座のレストランまで行っても往復55kmほどでしかない。 仕事も「好きなものだけ」は続けているが、長距離を移動しての取材などなくなった(なくした)。オンラインで済む仕事も多い。 そんなことで、50kWhの電池を積むe-208GTが可能とする走行距離で、足りないことはまずない。 ちなみに、 e-208GTの満充電からの実用走行可能距離は……そうとう電費の悪い冬場(ヒーターは20~30%も電費を悪化させる)でも、150~200km程度はカバーできる。 充電には、基本的に深夜電力(23時~07時)を使っている。3kWで8時間充電すれば、単純計算で24kWhになる。これに冬場の最悪の電費を当てはめても100km程度は走れる。安いし、世のためにもなる使い方だ。 ……つまり、怠惰な生活をしているわが家の場合は、3kW充電でも、1週間に1度程度、夜間電力で充電すれば事足りる。 帰宅した時充電ケーブルを繋ぎ、23時に充電が開始するようスマホのアプリを設定。そして翌日、家を出る時に充電ケーブルを抜く。これですべて……。実に楽だ。 そんな話をすると、みなさん「羨ましそうな」表情になる。そして「次はEVも候補に入ってくるでしょうね」といった言葉が続く。 ご近所に、EVを買った人はまだいない。でも、数年内にはきっと出てくるだろう。そしてEV話で盛り上がることになりそうだ。 第9回はこちら

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