コラム
share:

IONIQ 5(ヒョンデ)、モデル3(テスラ)、リーフ(日産)の利用傾向は?EVオーナーアンケート 結果発表(第4回)


TEXT:栁 蒼太
TAG:

THE EV TIMESのオープンに合わせ2月末まで実施していたEVオーナーアンケートに114もの回答を頂いた。

今回は、そのアンケート結果にて、所有している車種の上位の3車種である、IONIQ 5(ヒョンデ)、モデル3(テスラ)、リーフ(日産)の利用傾向を分析してみたい。前編と後編に分けて紹介をする。前編では、アンケートの概要、3車種の用途などに触れている。後編では、3車種のオーナーの特性や補助金について述べている。

EVオーナーは首都圏、主要都市に在住

【アンケート概要】

調査対象:EVオーナー
調査方法:インターネット
調査実施期間:2023年1月12日〜2023年2月28日
アンケート回収状況:114件

EVオーナーに限定した今回のアンケートの回答者の職業別にみてみると、回答者の57.8%が会社員、17.4%が経営者・役員、12.8%が自営業・自由業という結果となった。また、住んでいる都道府県をたずねたところ東京都は17.3%、神奈川県は11.8%、埼玉県9.1%、千葉県8.2%と、首都圏の1都3県で全体の半分を占める結果となった。

なお、大阪府、愛知県においても8.2%、6.4%の結果が出ており、主要都市でもEVオーナーが多いことがわかる。特筆すべきなのは、東北地方北部の寒冷な場所では、EVオーナーが少ない傾向がみられることだ。これは、EVのバッテリーの特性上、気温が低い条件下ではエネルギー効率が低下してしまうことが課題となるからだろう。

また、世帯人数についても尋ねたところ、9割以上が一般世帯で利用されていることがわかる。2020年の国勢調査によれば、日本の総世帯に占める単身世帯の割合は38%と、多くの単身者がいるにも関わらず、EVユーザーの多くが一般世帯であるというのは、特徴的な傾向かもしれない。

上位3車種の様子

アンケートの有効回答件数は114件。一つ目の質問では、どのEVに乗っているのかを調査した。圧倒的な割合を占めた上位3車種の結果は、
リーフ(日産)23件
モデル3(テスラ)33件
IONIQ 5(ヒョンデ)19件
であった。

アンケート結果分析の第1回では以下、これらの3車種で利用方法の傾向に共通点・相違点があるかを見出していきたい。

なお、本アンケート結果には、回答者層の偏りがあることが考えられる。これから示す結果が全てのEVにおける傾向を必ずしも完全に示すわけではないことを断っておく。

メインは「通勤」、モデル3は「レジャー・旅行」にも大活躍

どの車種にも共通して、利用シーンが多いのは「通勤」だ。また、リーフ、IONIQ5に見られるように、「買い物」でも活発に利用されているようだ。これらは、習慣的な利用のため、EVの充電サイクルが一定であることが一因であると考えられる。一方で、モデル3は、「レジャー・旅行」にも大活躍のようだ。モデル3はロングレンジモデルの場合、689km(WLTCモード)を誇り、安心して遠出できることが結果として表れている。

リーフ
450km(60kWhバッテリー搭載車)
322km(40kWhバッテリー搭載車)

モデル3
605km(パフォーマンス)
689km(ロングレンジ)
565km(RWD)

IONIQ 5
577km(IONIQ 5 Lounge AWD)
618km(IONIQ 5 Lounge)
618km(IONIQ 5 Voyage)
498km(IONIQ 5)

走行可能距離に関わらず走行距離に大差出ず

どの車種もおおよそ、月間に1000km以下の走行をしている。ただ、長距離にも対応した車種の場合、1000km以上の走行ケースも多く見られる。車の年間平均走行距離の目安は1万km(月間、900km弱)と言われているため、EVのユーザーもその傾向にフィットしているようだ。

使い方も、用途も、お好みに合わせて

カタログ上で見る、航続可能距離や基本的なスペックを超えて、実際のオーナーからの声は、実に興味深い。前編では、車両自体の特性にフォーカスを当てているが、後編では、車両を保有することに注目した記事となっている。後編にも注目だ。

TAG:

PHOTO GALLERY

NEWS TOPICS

EVヘッドライン
中国から地球上最強コスパの新星EV現る! IMモーターL6の驚くべきスペックとは
BYDの売り上げ鈍化に注目しても意味なし! むしろ心配すべきはテスラか? BYDは利益率も投資額も驚くべき水準だった
いすゞがピックアップトラック「D-MAX」にBEVを用意! バンコク国際モーターショーでワールドプレミア予定
more
ニュース
ヒョンデが累計生産台数1億台を達成! 特別展「One step further」をソウルで開催中
日産が「V2G」を英国で運用開始! EVの蓄電池化がますます加速
納車からわずか1か月でEVレースに参戦した「ヒョンデ・アイオニック 5 N」が総合優勝の快挙! さらにレースファステストまで獲得するパーフェクトウィン
more
コラム
注目を集めるソニーホンダのEV! まもなく登場「アフィーラ」の「懸念点」と「期待できる点」
ホンダが中国で厳しい販売台数の落ち込み! 新EVの「Lingxi L」で巻き返しなるか?
無人運転可能な「ロボタクシー」をたった「450万円」で2026年に一般販売するってマジ!? いまテスラから目が離せない!
more
インタビュー
電動化でもジーリー傘下でも「ロータスらしさ」は消えない? アジア太平洋地区CEOが語るロータスの現在と未来
「EX30」に組み込まれたBEVの動的性能とは。テクニカルリーダーが語る「ボルボらしさ」
「EX30」には、さまざまな可能性を。ボルボのテクニカルリーダーが話す、初の小型BEVにあるもの
more
試乗
【試乗】二度見必至の存在感は普通のコナとはまるで別モノ! イメージを大きく変えたヒョンデ・コナ「N Line」に乗って感じたマルとバツ
ボルボEX30で11時間超えの1000km走行チャレンジ! 課題は90kWまでしか受け入れない充電性能
EV専業の「テスラ」とEVに力を入れる従来の自動車メーカー「ヒョンデ」! モデルYとコナを乗り比べるとまったく違う「乗りもの」だった
more
イベント
畳めるバイク! 階段を上り下りできるカート! 自由な発想のEV小型モビリティが作る明るい未来を見た!!
バスや電車を降りたあとの「足」に続々新提案! ジャパンモビリティショーに展示された「電動小型モビリティ」3台をリポート
「ルパン一味がフィアットと手を組んだだと? ルパ〜ン逮捕だ」 フィアット600e発売を記念した「ルパン三世」とのコラボキャンペーン実施
more

PIC UP CONTENTS

デイリーランキング

過去記事一覧

月を選択