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フォード、プロトタイプEVの「マスタング・スーパー・コブラジェット1800」を開発


TEXT:栁 蒼太
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フォードモーターの高性能車とモータースポーツ車両を手がける「フォード・パフォーマンス」はNHRA(National Hot Rod Association:全米ホットロッド・アソシエーション)世界記録を持つ「マスタング・コブラジェット1400」を改良した「マスタング・スーパー・コブラジェット1800」のプロトタイプを発表した。

伝説の名を背負い、世界記録を塗り替えよ

同車は、「マスタング・コブラジェット1400」が持つEVの世界記録であるクォーターマイル(1/4マイル:402m)加速タイム記録8.128秒の更新を狙う。

この目標に対して、フォード・パフォーマンスが率いるチームは、シャシー、パワートレイン、制御システムの修正とアップグレードに全力を注いだ。

また、1969年モデル以来となる伝説のネーミング「スーパーコブラジェット」の名を復活させた。

最強の組み合わせで最速を目指す

スーパーコブラジェット1800は、大幅な軽量化を実施。先代と同様に4基のPN-250-DZRインバーターと2基のダブルスタックDS-250-115モーターを搭載している。これらをベースにフォード・パフォーマンスとMLe Racecarsにより設計された、軽量のバッテリーシステムが組み合わせられている。

なお、走行は、AEM社(※)のハードウェア上で動作する、フォード・パフォーマンス独自の制御ソフトウェアによって管理されている。また、新しいデータ収集システム、ダッシュボード、電力分配システムはすべて独自の設計がされている。

※AEM社:自動車用のエンジンマネジメントシステム、電子制御製品、パフォーマンス部品、吸気システム、排気システム、ゲージ、ディスプレイなどを設計、製造、販売する米国の企業。

集まる注目と期待

スーパーコブラジェット1800は、フルボディ電気自動車の新記録を目指すだけでなく、2023年後半のNHRAイベントで、電気自動車0-60mph最速記録と電気自動車2輪駆動0-60mph最速記録の達成にも挑戦する予定だ。ドライバーはMLe Racecarの共同設立者であり、公式プログラムのテストドライバーでもあるパット・マキューを予定している。

自動車の技術や英知を結集した大変見応えがありそうなこのイベント。今年も新しい記録が生まれることを期待したい。

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