ニュース
share:

BMWグループ 年次総会を開催 新型5シリーズに電気自動車仕様「i5」を導入


TEXT:岩尾 信哉
TAG:

BMWグループは3月15日(現地時間)、独ミュンヘンにおいて「BMWグループ・アニュアルカンファレンス2023」を開催、財政状況の報告とともに、今後のモデル展開などについて明らかにした。ここでは電気自動車についての話題を中心にまとめてみる。

電気自動車の納車台数は増加

2022年のBMWグループ全体での総納車台数は、前年を4.8%下回る239万9,632台だった(前年同期:2,521,514台)。半導体部品の供給難、サプライチェーンの混乱、新型コロナによる中国のロックダウンなどの影響を受けたとされ、このうち電気自動車(バッテリーEVとプラグインハイブリッド:PHEV)は、合計で納車台数の18.1%(433,792台/前年比32.1%増)を占めた。BMW AG取締役会会長であるオリバー・ツィプセは「2023年は電気自動車(BEV)のさらなる成長を目指しており、総販売台数の15%を占めると見込んでいます」と述べた。

BMW「i5」など、各ブランドのBEV導入予定

注目の新型車導入スケジュールについて、BMWグループは2023年10月に新型5シリーズ・セダンを発表することを明らかにした。さらにPHEV、48V仕様エンジンの各モデルを設定するとともに、BEVとして「i5」を新たに導入する。i5はパフォーマンスモデルを担当するBMW M社が開発を手がける。なお、新型5シリーズにはステーションワゴンである「ツーリング」が2024年春に発表予定とされ、i5にも設定されることになる。i5はiXと合わせて、ドイツ・ディンゴルフィング工場で生産される。加えて、近い時期に発表予定のBEVの新型車としては、2023年末にコンパクトSUVの「iX2」が市場に投入される。

10年以内に電気自動車のみのブランドとなることが明らかにされているMINI とロールス・ロイスについても触れておこう。2030年代初頭にはオールEVブランドになるとされるMINIでは、ミニ・カントリーマン(日本市場名:クロスオーバー)が、ICEモデルとともにBEVを導入予定だ。さらに昨年発表された「エースマン・コンセプト」の量産型が新たなシリーズモデルとして今年加わる。ロールス・ロイスでは、2022年に発表された同ブランド初のBEVである新型車「スペクター」が今年マーケットに提供される。

BEVラインナップのさらなる増強

BEVの販売強化は欧州の自動車メーカーとして必須の課題だ。BMWグループはすでに12種類のBEVをラインナップしているが、今後数年間はBEVが急成長を遂げると予測。2024年にグループ内において新たに5車種のBEVを発表するとしている。

BMWグループとしてのBEVの総納車台数は、昨2021年から倍以上となる21万5,000台を達成。2023年には総納車台数の15%がBEVで占められ、2024年には少なくともグループでの新車の5台に1台がBEVとなり、2025年には同じく4台に1台、2026年には3台に1台程度がBEVになると見込んでいる。2030年に向けて、同年までに通算1,000万台のBEVを顧客に納入することを目指す。

TAG:

PHOTO GALLERY

NEWS TOPICS

EVヘッドライン
中国から地球上最強コスパの新星EV現る! IMモーターL6の驚くべきスペックとは
BYDの売り上げ鈍化に注目しても意味なし! むしろ心配すべきはテスラか? BYDは利益率も投資額も驚くべき水準だった
いすゞがピックアップトラック「D-MAX」にBEVを用意! バンコク国際モーターショーでワールドプレミア予定
more
ニュース
ヒョンデ新型EVは第4の刺客にして真打ち登場か? サイズも価格も軽EVを徹底的にマークした「インスター」
EVとしては使えなくなってもまだまだ再利用できる! 日産リーフのバッテリーを再利用したポータブル電源が「JIDAデザインミュージアムセレクションVol.26」に選定
ジープ初の電気自動車「アベンジャー」に限定色「レイク」をまとった100台の特別限定車が登場
more
コラム
全国の高速道路でたった「520口」かよ! EVが売れてないのにそこかしこで「急速充電待ち」が発生するワケ
「ガソリン旧車価格が爆騰」「クルマを所有しなくなる」 数十年後の自動車社会はどうなるのか現実的に想像してみた
テスラが日本を変える可能性! ヤマダデンキで「パワーウォール」を販売する裏にある壮大な計画
more
インタビュー
電動化でもジーリー傘下でも「ロータスらしさ」は消えない? アジア太平洋地区CEOが語るロータスの現在と未来
「EX30」に組み込まれたBEVの動的性能とは。テクニカルリーダーが語る「ボルボらしさ」
「EX30」には、さまざまな可能性を。ボルボのテクニカルリーダーが話す、初の小型BEVにあるもの
more
試乗
【試乗】CR-Vに中身を乗っけただけのプロトなのにもう凄い! ホンダの次世代BEV「0シリーズ」に期待しかない
【試乗】二度見必至の存在感は普通のコナとはまるで別モノ! イメージを大きく変えたヒョンデ・コナ「N Line」に乗って感じたマルとバツ
ボルボEX30で11時間超えの1000km走行チャレンジ! 課題は90kWまでしか受け入れない充電性能
more
イベント
外からもまる見えな全面ガラスドアも高齢化が進む地域のモビリティとして最適!? タジマの超低床グリーンスローモビリティ「NAO2」が斬新すぎた
EVはレアメタルが詰まった都市鉱山! CEATEC2024でBASC展示が提唱するサーキュラーエコノミーというバッテリーとは
畳めるバイク! 階段を上り下りできるカート! 自由な発想のEV小型モビリティが作る明るい未来を見た!!
more

PIC UP CONTENTS

デイリーランキング

過去記事一覧

月を選択