2023年2月
TEXT:栁 蒼太
[大阪オートメッセ2023]ブレイズ(BLAZE)の超小型モビリティ勢揃い!

大阪オートメッセの「CARトップ&THE EV TIMESゾーン」の一角に、株式会社ブレイズ(BLAZE)が超小型のEVモビリティを出展した。ブレイズは愛知県に本社を置く、EV開発を行う企業で、スマートなものから遊び心をくすぐるものまで、様々な公道走行ができるEVモビリティを手がけている。今回の展示では、小型折りたたみ電動バイクからワイルドな見た目のミニカーまでバラエティ豊かなラインナップを展示していた。 折りたたみもできる!電動バイク「ブレイズ スマートEV」 小型折りたたみ電動バイク。ものの数秒で折りたたむことができる。車両重量が18kgであるため、片手で軽々と持ち運ぶことはできないが、コンパクトに収納できるのは、非常に魅力的だ。なお、メーカーの想定する用途としては、街乗りでのラフな利用のほかに、車に積み込み、移動先で取り出してレジャーや観光に使うという利用も見込んでいる。まさに、それらのシーンには、バッチリ叶うだろう。 筆者は、大学の自動車部に所属している関係で頻繁にサーキットや走行場に行くことがあって、広い会場を移動する際に利用している人をよく見かける。その度に、颯爽と移動する姿を見て嫉妬している。ちなみに、この電動バイクの最高速度は30km/hだ。一見、遅く思えるが、実際に乗ってみるとそのスピード感は相当だという。 さらに、まだまだ魅力は止まらない。ユニークな装備も目白押しだ。任意のスピードで速度を維持するクルーズコントロール、盗難防止のセキュリティアラームが装備されている。また、Bluetoothスピーカーが搭載されており、スマホとの接続により音楽を楽しんだりナビの音声ガイドを聞くこともできる。また、USBポートも備えていて、スマホの充電も可能だ。 車両規格は原付一種で、公道を走る場合には原付免許とヘルメットの着用、自賠責保険への加入が必要となる。家庭用コンセントから約3.5時間で満充電となり、走行可能距離は約30km。価格は19万7,780円(消費税込)。

TAG: #ブレイズ #大阪オートメッセ2023
TEXT:烏山 大輔
完全自動運転EVを開発のTURING、自社車両生産拠点を建設

完全自動運転車両の開発・販売に取り組むTURING株式会社(チューリング)は、同社初の車両生産拠点「TURING Kashiwa Nova Factory(チューリング・カシワ・ノバ・ファクトリー)」を新設した。この拠点は2025年に予定している同社製造の自動運転EV100台の生産及び研究開発拠点として活用される。 2023年1月に1台限定で販売した初のエンドユーザー向け製品である「THE FIRST TURING CAR」は、発表から約2週間で成約した。この拠点を5月初旬の操業開始に向けて整備し、自動運転EVの量産に向けた取組みをより一層加速していく。 チューリングはこれまで、柏の葉スマートシティ・イノベーションキャンパス地区(千葉県柏市)のKOIL MOBILITY FIELDにて実際に開発車両を走らせてデータを取得し、車両の開発・実証を進めてきた。 「TURING Kashiwa Nova Factory」は同社製造の自動運転EV車両100台の生産拠点となる。同時に車両の製造能力を獲得していくために、安全に車を分解し、車の構造を理解し、組み立てることができる研究開発拠点としても活用する予定だ。このファクトリーはチューリング本社と同じ千葉県柏市内にあり、アクセスの良い常磐自動車道柏インターチェンジ付近に位置している。 2025年中に100台、2030年中に10,000台の自動運転EV車両の製造・販売に向け、研究開発に取り組んでいく。 ■チューリングについて 世界で初めて名人を倒した将棋AI「Ponanza」の開発者である⼭本⼀成氏と、カーネギーメロン⼤学で自動運転を研究し、Ph.D.(博士号)を取得した⻘⽊俊介氏が2021年に共同創業した。AI深層学習技術を⽤いた限定領域に留まらない、完全⾃動運転EVの量産を⽬指すスタートアップである。 社名:TURING株式会社 代表者:代表取締役 ⼭本⼀成 設⽴:2021年8⽉ 資本⾦:3,000万円(2022年9⽉末現在) 事業:完全自動運転EVの開発・製造 本社:千葉県柏市若柴226番地44中央141街区1 URL:https://www.turing-motors.com

TEXT:TET 編集部
日野、小型EVバス「ポンチョ Z EV」の発売を凍結……デイリーEVヘッドライン[2023.02.21]

小型EVバス事業の立て直しには時間が必要 【THE 視点】日野自動車株式会社は2月16日、小型EVバス「日野ポンチョ Z EV」の発売を凍結すると発表した。「日野ポンチョ Z EV」は、BYDの小型EVバス「J6」をベースにした車両で、2022年春に発売とアナウンスされていた。 発売予定から1年近く遅れての発表なだけに、導入を予定していたバス事業者は、運行計画などを大きく修正することになるだろう。充電方式はCHAdeMO(チャデモ)規格の急速充電と発表されていただけに、急速充電器の発注や設置まで済ませた事業者もいると考えられる。 筆者もこれまでに、ディーゼルエンジンの「日野ポンチョ」をベースに数台をEVバスに改造した経験を持つ。ディーゼルエンジンの「ポンチョ」が非常に完成度が高い車両だっただけにその改造には苦労した。無駄なスペースがない車体設計で、バッテリーやモーターの搭載位置などの考案に相当時間をかけて設計した記憶がある。 日野も「ポンチョ」をベースに数台のEVバスを製作しているが、量産せずBYD社からOEM供給を受けようとした背景には、やはりコスト面や製作面で解決できない問題があったのだろう。 「ポンチョ」のディーゼル車はおよそ2,000万円。BYDの「J6」もおよそ2,000万円とほぼ同額である。 今後日野がどう小型EVバスの分野を開拓するのかは不明だが、それには相当の時間が必要なはずで、今回の発表は日野にとっても大打撃だろう。 こうなると本家「BYD J6」の販売にも影響が出るかもしれない。逆に先日渋谷のハチ公バスとして納入された、EVモーターズジャパンの「F8 series4-Mini Bus(F8シリーズ4-ミニ・バス)」には、追い風になるだろう。 (福田雅敏-EV開発エンジニア、THE EV TIMES エグゼクティブ・アドバイザー) ★★奈良交通、小型EVバス2台を導入……BYDの車両「J6」、「山若草台線:近鉄郡山駅~奈良県総合医療センター~若草台」などで2月25日から運行 ★三笠製作所、移動式無人交番「SPS‐AMV」の2号機をドバイ警察に納車……自動運転の電動車、太陽光で自ら発電・充電も ★ブレイズ、東京ショールームで第1回試乗会を開催……2月24・25日の2日間でデリバリー用EVミニカーやEVスクーター等を用意(要予約)

TAG: #THE視点 #デイリーEVヘッドライン #ポンチョ Z EV #日野 #福田雅敏
TEXT:曽宮 岳大
MINI初のオープンEV「クーパーSEコンバーチブル」製品詳報

BMWは電気自動車の「クーパーSEコンバーチブル」を欧州において999台限定で発売することを発表した。現在欧州におけるMINIの電動モデルのラインナップは、ハッチバックの「クーパーSE」と、プラグインハイブリッドの「クロスオーバーPHEV」(現地名カントリーマンPHEV)の2種類で、これに限定モデルとしてオープン版の「SEコンバーチブル」が加わる格好だ。さらに2023年中に新たなEVが披露される予定もある。 クルマ好きを刺激する4シーターオープンEV ミニがEVの「ミニクーパーSE」を発表したのは2020年。クーパーSのEV版ということで「SE」の呼称が与えられた3ドアハッチバックは、欧州で堅調に台数を伸ばし2022年には2万7000台を販売。ミニ全体の22%を占めた。 今回の「クーパーSEコンバーチブル」の設定は、こうした欧州におけるEVの需要の高まりに応えるもの。オープン+EVというニッチな仕様を仕向地のニーズに応じて展開できるのは、生産ラインが柔軟な生産体制に対応できることを示している。なおクーパーSEコンバーチブルはオランダの工場においてミニコンバーチブルと同じ生産ラインで組み立てが行われる。 クーパーSEコンバーチブルは、ブラックとシルバーの2種類のボディカラーが設定され、ドアハンドルやサイドガーニッシュ、ライト周りにはブロンズの装飾が施される。また、ドアシルのトリムとサイドガーニッシュには限定車であることを示す「1 of 999」の文字が入る。 ホイールは、「エレクトリックパワースポーク」と呼ばれる2トーン仕様の17インチ専用アルミホイールが採用される。こちらは循環素材を用いるとともに、製造時にグリーン電力を用い環境に配慮したものとなっている。 インテリアは、ヒーター機能付きのナッパレザー製スポーツステアリングホイールや、シートヒーター付きのスポーツシートなど、スポーティ感と快適性を共に高めた仕様となる。他にもピアノブラックの加飾やアンビエントライト、EVのみのイエローのカラーアクセントにより、特別感が高められているのが特徴。また、ストップ&ゴー機能付きのアダプティブクルーズコントロールや、ミニドライビングアシストなど運転支援機能も備えている。

TAG: #BMW #MINI
TEXT:TET 編集部
「MINI Cooper SE Convertible(ミニ・クーパーSE コンバーチブル)」を本国で限定発売、日本では「MINI Comcept Aceman(ミニ・コンセプト・エースマン)」を公開……デイリーEVヘッドライン[2023.02.20]

世界で勢いづくBMWグループおよびMINI 【THE 視点】BMW傘下のMINI(ミニ)は、初のEVオープンモデル「MINI Cooper SE Convertible(ミニ・クーパーSE コンバーチブル)」を欧州で発売すると発表した。999台の限定モデルとなる。日本においても「MINI Concept Aceman(ミニ・コンセプト・エースマン)」を初公開予定で、BMWにおいてはコンパクトSUVの「iX1」を発売。先週末はBMWグループのトピックが目白押しだった。 「ミニ・クーパーSE コンバーチブル」の発売は今年4月を予定。2022年夏に試作車が公開されてから、わずか8ヵ月で量産にこぎつけたことになる。現在のミニの販売台数の5分の1がEVモデルで、好調な販売台数が開発に拍車をかけ今回のオープンモデルの発売につながったようだ。 パワートレインは「MINI Cooper SE(ミニ・クーパーSE)」と同様に「BMW i3」から流用されたもの。最高出力135kW(184ps)と最大トルク270Nm(27.5kgm)のモーターで、0-100km/h:8.2秒の俊足さを誇る。一充電の航続距離は201km(WLTC)と発表されており、「ミニ・クーパーSE」から30km程度短くなることから、バッテリー容量は同じ32.6kWhと推定できる。 この性能はスポーツモデルである、「ジョン・クーパー・ワークス(JCW)」に匹敵する。オープンカーとなったこのモデルでも、ミニがうたう「ゴーカート」感覚をそのまま満喫できることになる。 限定モデルであることから、ドアシルトリムとサイドスカットルに「1 of 999」のシリアルナンバーが刻印され特別感も演出される。 ちなみに筆者は現行型の「ミニ・クラブマンJCW」(エンジン車)を所有していたことがある。その操縦感覚は、まさにゴーカートそのものだった。静かで排ガスが出ないEVのオープンモデルは、まさにEVカートそのままの感覚ではないだろうか。オープンで峠道を走れば爽快そのもののはずだ。ミニ好きにとっては、欧州だけとは言わず、是非とも日本にも導入して欲しいモデルである。 一方日本では、3月2日(ミニの日)を記念したイベント「MINI ELECTRIC FUTURE.(ミニ・エレクトリック・フューチャー)」を、「The ICEBERG(ジ・アイスバーグ:東京都渋谷区)」にて3月3日(金)から5日(日)まで期間限定で開催する。 会場では先進テクノロジーが生み出す遊び心あふれるデザインや、ミニの未来をいち早く体感できるコンテンツを用意する。 中でも注目は昨年7月に発表した「MINI Concept Aceman(ミニ・コンセプト・エースマン)」の日本初公開だ。このコンセプトカーは、ミニ初のクロスオーバー・タイプのEVである。 またミニの親会社であるBMWから「iX1」が発売された。これでBMWはEVだけで5車種のラインナップとなった。ミニも含めてBMWグループのEVが勢い付き面白くなってきた。 (福田雅敏-EV開発エンジニア、THE EV TIMES エグゼクティブ・アドバイザー) ★★「MINI Concept Aceman(ミニ・コンセプト・エースマン)」日本初公開……3月3日から ★★BMW、EV「iX1」を日本発売……ブランド初のコンパクトSUV[詳細はこちら<click>] ★BMW、EV向け「BMWiライフ・パッケージ」を開始……EV専用リース、「iX1」から開始 ★テスラ、米本国でリコール……「モデルS」「モデルX」「モデル3」「モデルY」が対象[詳細はこちら<click>] ★日野、小型EVバス「ポンチョZ EV」の発売凍結……BYDのOEM車 ★西武バス、BYDの大型EVバスを2両導入……2月27日から新座営業所を拠点に運行開始、営業所内に太陽光パネルを設置し発電・電力供給も ★自動運転EV開発のチューリング、自社工場「TURING Kashiwa Nova Factory(チューリング・カシワ・ノバ・ファクトリー)」(千葉県・柏市)を開設……2025年中に販売開始予定の自動運転EV開発拠点[詳細はこちら<click>] ★日本駐車場開発、タイ・バンコクで「EVトゥクトゥクタクシー」の観光ツアーを開始……バンコク在住の日本人含む外国人旅行者向けに ★NTT西日本、バッテリー交換式EVコンバージョンカー(CEV)を活用したエネルギーマネジメント実証事業を開始……再生可能エネルギーでCEVを運行、災害発生時には電力供給 ★エネチェンジ、JAいちかわ本店と田中支店(千葉県市川市)にEV用充電器を設置……最高出力6kWの普通充電器を計5基 ★MG、インドネシアで「MG 4 EV」を予約開始……SUVの新型EV

TAG: #BMW #MINI #THE視点 #デイリーEVヘッドライン #ミニ・クーパーSEコンバーチブル #ミニ・コンセプト・エースマン #福田雅敏
TEXT:生方 聡
CEV補助金は令和5年4月からどう変わる?

経済産業省は2月14日、令和5年4月からの「クリーンエネルギー自動車導入促進補助金」(以下、CEV補助金)についてその概要を公表した。EV購入者向けの補助金の額はおおむねこれまでどおりだが、一部車両では減額になるなど変更も見られる。そこで、CEV補助金の歴史も含めて、発表の内容をチェックしてみる。 ※令和4年度補正予算CEV補助金に関する最新情報は、下記のコラムをご覧ください。 [最新版・補助金情報]令和4年度補正予算CEV補助金の申請受付が3月23日に開始

TAG: #補助金
TEXT:烏山 大輔
相模原市、休日に市民が利用できるEVカーシェアリングを開始

神奈川県相模原市とカーシェアプラットフォーム「Anyca(エニカ)」を運営する株式会社DeNA SOMPO Mobilityは、2月18日より「Anyca Official シェアカー」を活用したEVカーシェアリングサービスを開始した。この取り組みは脱炭素社会の推進と公用車の維持管理にかかる財政負担軽減を図る目的がある。 相模原市が南区合同庁舎の駐車場1台分をエニカに有償で貸し出す。その駐車場に停めているEVを、平日の月~金曜日は市職員が公用車として、区役所の閉庁日(土・日・祝日及び年末年始)は市民が移動手段として利用することができる。 この取り組によって、相模原市はエニカから駐車場の賃料を得ることができる。車両購入費用や維持費の負担も無く、市の公用車として職員が平日に利用できる。エニカは車両使用料が入るとともに、エニカユーザーの新規獲得に繋がる。市民は週末のお出かけに利用でき、EVを気軽に体感できる。この「三方よし」なサービスが他の自治体や企業にも広がり、EVの認知度向上、新規EVユーザーが増えることを期待したい。 ■カーシェアリングサービスの概要 利用開始日:2023年2月18日(土) 利用可能日:土・日・祝日、年末年始(12月29日~翌年1月3日)の終日 貸出・返却場所:相模原市南区合同庁舎 第1駐車場 (神奈川県相模原市南区相模大野5-31-1) 車種及び台数:日産リーフ 1台 料金:800円/時間 6、12時間パックなど長時間利用のお得なプランも有り 利用方法: (1)カーシェアアプリ「Anyca」をダウンロードし、会員登録 (2)アプリから車を予約 ※アプリでの予約後、最短15分で乗車可能 (3)リアウィンドウのカードリーダーに自分の運転免許証をタッチし解錠 ※利用者の運転免許証が鍵になる ■Anyca Official シェアカーサイト https://anyca.net/contents/official_share_car

TAG: #エニカ #リーフ
TEXT:田中 誠司
BMWがスモール・コンパクトSAV「iX1」を日本に導入

BMWジャパンは2月17日、同社のスモール・コンパクト・セグメント初の電気自動車(EV)として「iX1」(668万円)を販売開始した。納車は2月下旬を予定。 「iX1」は「X1」プラス112万円で提供 「iX1」は同時に発売されたガソリンエンジンモデルの「X1」と基本構造を共用する。BMWジャパンのBMWブランド・マネジメント本部長を務める遠藤克之輔氏は、「Xモデルは現在8つのラインナップを持ち、BMWジャパンの年間販売3万台のうちの3分の1を占める」と期待を込める。 ガソリンエンジンモデル「X1 xDrive20i」(150kW/300Nm)との価格差は112万円。前後アクスルそれぞれにモーターを備える「iX1 xDrive30」はシステム総合出力200kW/494Nmのパフォーマンスを誇り、よりパワフルな上位モデルと位置づけられる。 66.5kWhのリチウムイオン・バッテリーを搭載し、航続距離は465km(WLTCモード)。車重はX1より390kg重い2,030kgに達するが、停止から100km/hまで5.6秒で加速できる。 8kWのBMWウォールボックスを使った普通充電の場合、残量10%から80%まで6時間半で到達する。90kWの高速充電では同じく10%から80%まで47分、10%から55%までは30分で蓄電できる。 iX1の発売に合わせて、BMWは公共充電施設やディーラーでの充電費用、メインテナンス、車検サポートなどを含む包括的リースプランである「iライフ・パッケージ」の展開を開始する。“充電無制限”が含まれるリース・パッケージは日本市場において業界初の試みであるという。4年契約/年間規定距離6,000kmのプランで月額57,700円とされる。

TAG: #BMW
TEXT:TET編集部
米テスラが「モデルS」「モデルX」「モデル3」「モデルY」362,758 台のリコールを発表:米国道路交通安全局(NHTSA)

米国道路交通安全局(NHTSA)の公式発表によると、テスラが開発中である完全自動運転ソフトウェア「FSDベータ」に衝突を引き起こす可能性があるとして、362,758 台のリコールを発表した。 制限速度を超過したり、違法または予測不可能な方法で交差点を通過することで、事故のリスクを増加させる可能性が指摘された。 テスラ社は、アメリカ国内で販売された完全自動運転ベータ版(FSD Beta:Full Self-Drivingベータ版)ソフトウェアが搭載された、または搭載が保留されている特定の2016-2023年型「モデルS」および「モデルX」、2017-2023年型「モデル3」、2020-2023年型「モデルY」車両をリコールする。 FSDベータ版システムでは、交差点付近において、右折/左折専用レーンを走行中に交差点を直進したり、一時停止標識のある交差点に完全停止せずに進入したり、黄色信号点灯中に十分な注意を払わず交差点に進入するなど、安全でない行動をとる可能性があるという。また、制限速度の変化への対応が不十分であったり、ドライバーが制限速度を超えるような速度調整を行った場合に、システムが適切に対応できない場合があると指摘する。 改善策としてテスラ社は、無線(OTA)ソフトウェア・アップデートを無償でリリースする予定だ。 オーナーへの通知書は、2023年4月15日までに郵送される。

TAG: #テスラ #リコール #自動運転
TEXT:曽宮 岳大
トヨタ、「次世代のBEV」をレクサスブランドで展開。2026年を目処にEVに最適化したクルマづくりを展開

トヨタ自動車は4月1日からの新体制を明らかにすると共に、新体制下で進めるクルマづくりの方向性について発表を行った。会見では、4月1日付で新たに社長に就任する佐藤恒治執行役員が自らの想いを口にした。そのスピーチの中からEV目線で重要なポイントをご紹介したい。 “豊田章男経営”を継承 「もっといいクルマづくり」という掛け声を発し、自らマスターテストドライバーを務めながら、トヨタ車の基本性能の向上や“味”のあるクルマづくりを推進してきた豊田章男社長。彼が旗を振った13年間でトヨタ車には味の濃いモデルが増え、GR系モデルの展開など、趣味性の深いモデルも数多く登場した。クルマ好き社長の真骨頂を見せてくれた格好だ。 そして4月1日付で社長に就任する佐藤恒治次期社長は、1992年入社。技術畑の出身で、シャシー設計、レクサスGS開発担当主査、レクサスLC開発責任者などを経て2020年に執行役員に。豊田社長からの指名により新社長に就任することになった。会見では、「4月からは“豊田章男経営”を新体制で実践していく」と意欲を述べた。 “豊田章男経営”とは、もっといいクルマづくりや、議論よりも現場でまず行動する、といった豊田社長が育んだクルマづくりの思想だ。 「電動化」「知能化」「多様化」を3本柱に 3本柱を立てて説明する欧米式のプレゼンテーションスタイルも豊田社長譲り。佐藤次期社長率いる新体制でのクルマづくりのテーマは、「電動化」「知能化」「多様化」の3本。 「電動化」については、「マルチパスウェイをブラさず、全方位で取り組んでいく」と述べた。これは2021年12月のEV戦略の説明会で豊田社長が語った、電動化を推進しつつ、社会の変化に柔軟に対応できるよう多様なパワートレインの可能性を模索していくというスタンスと同様の内容だ。マルチパスウェイとは、複数のアプローチをとっていくという意味。例えば自然エネルギーが豊富な地域ではEVを、南米ではバイオエタノールをエネルギーとするという具合に各地の市場で適材適所のパワートレインを提供する方針だ。 ただ今回のプレゼンではEVについて、もう一歩踏み込んだ内容が語られた。それは2026年を目標に電池やプラットフォーム、クルマづくりなどを、EV向けに最適化した「次世代のEV」をレクサスから送り出すということ。 バッテリーについては、トヨタでは全固体電池や次世代リチウムイオン・バッテリーなど複数の商品開発を進めていることを明らかにしているが、今回はこの点については触れられていない。

TAG: #トヨタ #レクサス

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