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BMWがライプツィヒ工場でリチウムイオンバッテリーの生産プロセスを開始


TEXT:烏山 大輔
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BMWはドイツのライプツィヒ工場で、リチウムイオンバッテリーの重要な部品である「セル」のコーティングラインを稼働したと発表した。

「i4」や「iX1」のバッテリーを生産

セルは陽極、陰極、セパレーター、電解液からなる電池そのもので、まさにBEVの核となる部品だ。車載されるバッテリーの生産は、主にセルのコーティング、セルを集合させたモジュールの製造、バッテリーの組み立ての3工程に分けることができる。モジュールは制御装置や冷却装置、車両に接続するためのコネクターとともに、アルミ製のハウジングに収められる。筐体の大きさや形状、モジュール数を車種によって変えることで、それぞれのクルマに最適なバッテリーが出来上がる。

セルのコーティングとは、コーティング前のセルの外側をレーザービームで削り、セルに付着した酸化物やゴミを取り除くプラズマ洗浄を行い、セルを2層にコーティングし、紫外線で硬化させセルを絶縁させるまでの一連の工程を指す。その後、3段階の品質検査でコーティングの厚みと表面品質を確認、さらに高電圧検査も実施しコーティングに問題がないことを確認する。

今回稼働したコーティングラインは1本だが、2024年までに4本が追加される予定。さらにモジュール組立ラインは既存が2本、2024年までに3本目が加わり、同じく2024年までに高電圧バッテリー組立ラインも2本が追加される予定。こうした取り組みにより2024年以降ライプツィヒの工場で、高電圧バッテリー製造の全プロセスを稼働できる。


新しいコーティングラインは、年間1,000万個以上、1時間に2,300個以上のセルを処理することができる。コーティングされたセルは、ライプツィヒのバッテリー・モジュール生産ラインで使用され、BEVのBMW i4およびBMW iX1用のモジュールとなる。BMW i4は324個のセルを使用しているため、年間約31,000台分の生産量となる。


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