BMW、高性能「M」モデルに初のPHEV「XM」を発表
【THE 視点】BMWジャパンは、高性能「M」モデルの新型SUV「XM」の販売を開始した。「XM」は「M」モデルとしては初のPHEVとなる。オンロード性能を高めたSUVで、サーキット走行に耐えうるパフォーマンスを持つ。
パワーユニットは、最高出力360kW(489ps)/5,400rpm、最大トルク650Nm(66.3kgm)/1,600–5,000rpmを発揮する4.4L V型8気筒ターボエンジン(ガソリン)を核に電動パワートレインを追加。電動系は第5世代の「eDriveテクノロジー」を採用し、145kW(197ps)を発揮するモーターに29.5kWhのバッテリーを組み合わせた。
システム・トータルでは最高出力480kW(653ps)、最大トルク800Nmとなり、BMW史上最強のパワーユニットを持つモデルのひとつとなる。電気のみでは約90km(欧州仕様値)の走行が可能だ。ちなみにギアボックスは8速AT。
そのほか、運転支援系の機能も充実しており、ハンズ・オフ機能付き渋滞運転支援機能、安全機能・運転支援システム、コネクテッドドライブ、日本語による音声サービス「アマゾン・アレクサ」などを採用している。
日本仕様では、独自に高性能・高品質・高機能なパッケージを標準とし、ボディカラーや内装の選択を問わず2,130万円(メーカー希望小売価格)のワンプライスで販売する。納車は4月からを予定している。
BMWのEVモデル「iX M60」が、システム・トータル最高出力 397kW(540ps)、最大トルク1,015Nm(103.5kgm)で価格は1740万円。圧倒的なトルクをもつEVの「iX M60」か、ダイナミックなパフォーマンスのPHEV「XM」か、BMWの最高峰SUVを狙うユーザーは迷うことになるだろう。
(福田雅敏-EV開発エンジニア、THE EV TIMES エグゼクティブ・アドバイザー)
★ドゥカティ、電動レーシングバイク「V21L」プロトタイプを生産開始……2023年の電動バイクレース「MotoE」に23台を供給
・シボレー、ハイブリッドの「コルベット E-レイ」を発表……前輪にモーターを据えたAWD、モーター+V8エンジンで488kW(664ps)を発生
・日産、「ノート」と「ノート・オーラ」が2022年の電動車販売台数で1位……両車合わせて11万107台を販売
・日産、阿南市とEVを活用した連携協定を締結……災害での停電時に販売会社が貸与した「リーフ」等から電源供給
・半導体のSTマイクロエレクトロニクス、高電力のSiC(炭化ケイ素)パワー・モジュールを5製品開発……EVの性能向上と航続距離の延長に寄与
・充電サービスのプラゴ、三井住友ファイナンス&リースや東京センチュリーと資本業務提携……東京センチュリーとは「脱炭素社会への貢献」の取り組みを加速、三井住友とは「充電インフラ事業の拡大」を目指す
・電気・ガス事業のパワーエックス、損保ジャパンと資本業務提携……バッテリーの種類・用途等のリスクに応じた保険創設を協議
・米半導体のテキサス・インスツルメンツ、高精度のバッテリー・セルおよびパック・モニターを発表……高精度の測定でEVの航続距離延長に寄与
・ポールスター、電動ボートの「カンデラ C-8」にバッテリーとDC急速充電技術を提供